大成功!石木ダム問題ブックレット出版記念集会

9時前、会場へ資材搬入した時に降っていた雨は、午後1時にはもう止んでいたのでしょうか?

会場にはたくさんのお客様!

宣伝不足+雨天で会場はガラガラになるのでは・・・という不安は杞憂に終わりました〜

 

まず最初は、板井優弁護士によるブックレット出版記念講演「石木ダムの真実」。

石木ダムの治水や利水について県や市が説明していることのおかしさ、

どうやったら石木ダム問題を解決できるのか、

大型公共事業は住民が決めるというルールを作ろう

などと語ってくださいました。

 

続いて、パタゴニア日本支社長辻井隆行さんによる特別講演「失うものは美しいもの」。

パタゴニアは何を作っている会社なのか、

なぜ環境問題に取り組むようになったのか、

世界の実情、企業としての使命などなど語られた後、本論に・・・。

会場の皆さんは食い入るようにスクリーンを見つめています。

皆さんの真剣な眼差しと、

会場全体が耳をそばだてているような空気感が印象的でした。

そしてなぜ石木ダムなのか・・・

 

その川原の住民を代表して、岩下すみ子さんが駆けつけ挨拶をしました。

仲間の皆は今も現地で抗議行動をやっています。私たちは絶対に負けません!と。

33年前の強制測量の時の写真を掲げているのは川原の若者と子どもたち。

 

その若者が中心になって、フィナーレの「こうばるのうた」の合唱が始まりました。

こんなに小さなE君も、大きな声で元気に歌ってくれました。

ここはこうばる ほたるの里 自然を守る人が住む

ふーるさーとあーいするー ひーとがーすむー と皆で手を繋ぐと、会場からは大きな拍手。

たくさんの人がうるうる。涙をふくのと拍手をするので忙しい・・といった感じでした。

 

閉会の挨拶が終わると同時に、ロビーは人であふれました。

飛ぶように売れていくブックレット。執筆者である弁護士の先生方も売り子として手伝ってくださいました。

最終的には、なんと、202冊も売れました〜

そして、買ったばかりのブックレットに弁護団長馬奈木弁護士のサインを求める人の列。

馬奈木先生、ほんとにお疲れ様でした!

署名コーナーにも人が・・・。

集会の成功を実感しました。

お二人の講師と、地権者の皆さんに、心から感謝! 

 

そして夜。川原ではパタゴニア幹部と住民との交流会でまたまた盛り上がりました〜

いつものご馳走+笑顔のご馳走で、みんな満腹+幸せ。

自由な会話の場でも話が弾みます。

ここで、パタゴニアからのサプライズ!

新作のパタゴニアTシャツ!

NO ISHIKI DAM のTシャツです!

なんと夏の展示会で一般販売されるそうですが、その前に、川原の皆さんにプレゼント!

いいなぁ〜

 

最後にパタゴニアの皆さんで壁に寄せ書きをしていただきました。

5月に改修したばかりの川原公民館のきれいになった白壁に、記念すべき寄せ書きです。

最後にスタッフ一同として書かれた言葉、

   「支援を続けさせて頂きます!」

愛と勇気と覚悟の詰まった言葉だと思います。最高ですね。  

 

今日の新聞から

今日の長崎新聞「記者の目」。

そうなんです。

川原の人々は決して怖い人たちではありません!

家族と隣人と自然を愛し、大好きなふる里で穏やかに楽しく暮らしていければそれでいい、それだけでいい、

と平凡な暮らしを願う人々です。

 

そのように願う人々は多いと思うので、そういう意味では「普通」かもしれませんが、

願うだけでなく、その願いを実現させるために行動する、行動し続ける、という人々はなかなかいないでしょう。

そういう意味では「普通ではない」かもしれません。

 

その願いを一顧だにせず、工事を進めている県に対し、地元では今日も抗議行動が続けられています。

土曜日の明日も続けます。

明日はほんとうなら佐世保に来て下さるはずでした。

この集会に参加するために。

(今日の西日本新聞佐世保版)

 

でも、現地の皆さんは抗議行動を続けるために、来ることができません。 

だから、私たちは地権者の皆さんの分まで頑張って、明日の集会を成功させたいと思っています。

 

少しでも多くの県民の皆さんに集まって頂いて、

抗議行動の様子や目的を伝えたい、皆さんの理解を得るためにも・・・

そしてもちろん、その前提として石木ダム問題の真実を知っていただく、そのことが何より大切です。

 

この新聞記事にもあるように、板井弁護士とパタゴニア日本支社長辻井氏の、2つの講演は必聴です!

ご都合のつく方は、ぜひアルカスへ!

お待ちしています。

 

「消える」のではなく、「消す」のです

3日前のブログで紹介した、長崎県議会環境生活委員会。

そこで、委員たちが口をそろえて言っていた「最近聞こえてくるのは反対派の声ばかり」について、

少し考えてみました。

確かに私たちは、公開質問状を出したり、署名を集めたり、申し入れをおこなったりしていますが、

それは最近始めたことではありません。

このブログもそう。もう6年も前からやってることだし・・・

では何故、今頃、委員はそんな風に感じたのかな?

 

そう思って、最近の新聞を見てみると、たしかに声の欄にも、石木ダムに関する投稿が増えてきたようです。

こちらは3日前の「こえのひろば」に寄せられた投稿文。

県民の理解が得られているとは思えない事業のために、「個人の財産を強制的に取り上げていいものでしょうか」

「中村知事は住民を説得できないのであれば、潔くダム建設は断念すべきです」と書かれていました。

とてもシンプルで、わかりやすい!

 

また、昨日の投稿欄には、こんな声が。

石木川とその流域の風景を目の当たりにして感じた率直な思いが綴られています。

「今の日本がどこかに置き忘れてきた風景と人々の絆」

それを「壊し、水没させていいのか」「人権侵害そのものではないか」として、再考をもとめています。

 

また、こちらはそれらの投稿記事の間に書かれた6月30日の「水や空」です。

 大好きだった向田邦子さんの名前があったので、目を止めて読み進んでいくうちに、ドキッとしました。

「壊れた」と「壊した」の違い。

小学生の邦子さんにその違いを気づかせ、責任の所在について自覚することの大切さを教えたお父さま。

その厳しさや潔さも、今の日本人が失ってきた美しいものの1つのような気がします。

 

智記者は、この話からダム計画のことを連想してくれました。

全く同感です。

ダム計画を進めるということは、ある地域を、誰かにとってのふる里を地図上から「消す」ことです。

ふる里は勝手に「消える」わけではないのだから、県が、市が、ではなく、

中村県知事や朝長市長が決断して「消す」のです。

 

「そうまでして進める事業なのか」と私たちも何度も問いかけてきましたが、

知事も市長も、馬耳東風、何ら見直そうとはしません。

筆立ては新しく買い替えることができますが、ふる里の代わりはないのに・・・

 

向田邦子のお父さま、中村知事の夢の中にでてきて、知事を叱ってくれないかな〜