土下座

私たちの土地を奪わないでください!

お願いします!

そう叫んで突然すみ子さんが土下座しました。

 

測量調査阻止行動3日目。

いつもの時間(9時半)に県職員がゾロゾロとやってきて、

「皆さん、お願いします。道を開けてください。測量をさせてください」と言い、

反対地権者や支援者との不毛なやり取りを続けていた時のことでした。

 

一瞬静寂が訪れました。

私たち支援者はもちろん、地権者の皆さんも驚きの余り体が固まってしまったようです。

カメラのシャッター音だけが響きました。

私もカメラを向けながら、熱いものがこみあげてきました。

しばらくしてダム事務所の古川所長が手を添えて立ち上がらせましたが、すみ子さんはまだ訴え続けました。

 

「私たちはここに住み続けたいだけなんです! 石木ダムは断念してください。

 (断念してもらうには)どがんしたらいいですか? どういう方法があるんですか?教えて下さい!」

 

他の地権者も言いました。

「40年も50年も前にできた計画をなぜ押し付けようとするのか?おかしいじゃないか!」

「佐世保の水はもう足りている。治水対策はダムよりも河川改修の方がよっぽどいい!」

 

所長「必要性の話を皆さんとすると、どうしても平行線になるんですよね」

地権者「当たり前だ。県が考えを変えようとしないからそうなるんですよ」

支援者「現実から目を背けないで下さい。佐世保市の実態を見てください。勝手に数字合わせをしないで下さい」

支援者「ここ数年ずっと佐世保のダムの貯水率は90パーセントを切っていないんですよ。ご存知ですよね?」

支援者「無駄なお金を使わないでください!」

地権者「もう帰ってください。午後からも来ないでください」

所長「申し訳ないけど、申し訳ないけど、あと二日間来ます」

所長さんも辛い立場だと思います。

どんなに罵倒されても、あるいは地権者に同情の念が湧いたとしても、上司の命令には逆らえない。。

立入調査として予定された期間は、業者を引き連れ、お願いに行かなければならない。

測量などできないことはわかりきっているのに。

このプラカードを毎日目の前に突き付けられているのに、見えないはずはない。

読めないはずはない。

理解できないはずはない。

 

それでも、毎日ゾロゾロとやって来る。

4日間で320人態勢だそうです。

その人件費だけでもいくらかかるか?

聞いても答えてはくれないでしょうから、皆さん、勝手に推測しましょうー

 

そのお金は結局私たち県民の税金!

この理不尽な県政につける薬はないものか・・・