収用委員会阻止 その心は

今日は川棚町公民館で、石木ダム収用委員会が開かれ、審理が行われる予定でした。

しかし、地権者や支援者は審理を拒否し、開会を阻止しました。

なぜ地権者は阻止したいと思ったのか。

なぜ支援者はそれを応援したのか。

それをお伝えしたいと思います。

 

昨年9月の第1次収用裁決申請を受けて、

昨年12月と今年2月、2回にわたり審理がおこなわれました。

その時は地権者も弁護団も出席して意見を述べました。

しかし、今年6月に出された結論は、起業者(県)の意向通りの裁決でした。

NBCニュースでも解説していたように、この裁決によって、

すでに今年8月、4世帯の農地が強制収用されてしまったのです。

 

そして、地権者の皆さんは悟ったのです。

収用委員に期待した私たちが甘かったと。

真実を伝え、正義を訴えれば、この事業に公益性のないことがわかってもらえるかも…

公益性の無い事業のために強制収用する補償額など決められず、

裁決申請の却下という選択も有り得るのではないか・・・と。

 

そんな期待を嘲笑うかのように、第2次裁決申請が今年7月に出されました。

今回は4世帯の家屋が含まれているのです。

今そこに家族そろって暮らしているのです。

その家を奪おうとする収用委員会を、どうして見過ごすことができるでしょう?

委員会の審理を止め、裁決を阻みたいと思うのは、地権者として当然の願いです。

このように訴える地権者に対し、収用委員会の事務局である用地課の担当者は、

と述べました。

収用委員会とはダムの必要性を論じる場ではないんですよ、

補償金の額などを判断する場なんですよ、と。

収用委員会の戸田会長も同じことを言われました。

おっしゃる通りです。

土地収用法の手続きの中ではそのように定められています。

この法律に則って皆さんはその任務を果たされているわけで、委員の方を責めるつもりはないのです。

 

しかし、では、なぜ県は必要性について説明責任を果たそうとしないのか?

どうして話し合いに応じないのか?

地権者はどこに話し合いの場を求めればいいのか?

この理不尽さ、不誠実さ、無責任さに地権者は怒っているのです。

それをわかってもらうために、委員会審理を阻止せざるを得なかったのです。

 

今日、この部屋は、結局無用となりました。

次回、10月9日に予定されている収用委員会はどうなるのか・・・

また無用になるとわかっていても帳面消しのため、準備するのでしょうか?

委員の皆さんも県職員の皆さんも貴重な時間を浪費させられて、お気の毒です。

 

もっとも、長崎県には浪費という概念は無いのかも・・・

石木ダムのような無駄な事業に莫大な税金を投入しても平気なのですから。

そして、その無駄な事業のために貴重な自然を壊しても平気。

そのために住民の家とふる里を犠牲にしても平気。

 

あまりにも鈍感になっている。

県も議会も県民も。

その鈍感さが地権者の皆さんを追いつめているのです。

もう少し、私たちは、想像力を働かせて考えてみることが必要です。

私がもし地権者だったら、

無駄なダム建設予定地に住む地権者だったら、私に何ができるだろう?

どうすれば、家や田畑を守れるのだろう?と。

 

そうしたら、きっと、

地権者の怒りが、少しだけ伝わってくるのではないでしょうか。

 

設置しました!石木川まもり隊看板

石木ダム建設事務所の皆様、昨日は朝から工事でお騒がせして、申し訳ございませんでした。

いえ、朝からと言っても9時過ぎですから、午前2時の重機搬入に比べたら遅すぎますね〜

また工事と言っても、ちいさな看板設置ですから、たいした作業ではなく・・

アスファルトを掘り返した時に、少し大きな音がしたかもしれませんが、

それくらいはお許しを・・

何やってんだろう?

って気になっておられたのでしょうね。

工事終了後、わざわざ写真を撮りに職員の方がお見えになりました。

はい。どうぞご覧くださいまし。

残念ながら逆光で、色が冴えませんが、デザインはまあまあでしょ?

まもり隊が誇るプロのデザイナーのMさんによるものです。

キャッチコピーは皆で考えましたよ。

そして、こちらもご覧くださいまし。

はい。2枚看板になっております。

黒い斜めの線はデザインではありません。

そばにある電線の影が映っているだけ。

こちらもなかなかでしょ?

なんて自画自賛しちゃいけませんね。

 

推進派の皆様がお造りになった看板には、負けてます。

大きさで。

デッカイですよね〜、そちらの看板は。

 

どちらの看板も、町民の方に気づいてほしいですよね。

そして考えて頂きたいですね。石木ダム問題を。

 

私たちの小さな看板も、その一助になればと願っています。