重機撤去、8ヶ月ぶり工事中断

今朝の新聞報道の通り、昨日工事現場から重機が撤去されました。

昨年6月12日早朝予告無しに進入し、地権者の怒りを買った重機搬入。

あれから7ヶ月半。

現場で少しだけ使用され、後は眠っていた重機や資材がやっと撤去されました。

その様子をお届けします。

 

9時半、雨の中、地権者や支援者に見守られながら作業が始まりました。

まずは、このメインゲートを開かねばなりませんが、これが最大の難関。

 

昨年9月30日未明(午前2時頃)、県による重機搬入未遂を境に、

警戒を強めた地権者側はゲートを厳重に封鎖しました。

竹の棒やネットや針金だけでなく、イガグリのオマケまで付けていたのです。

以来ここは、まる4ヶ月、開かずの扉となっていました。

 

ガチガチに縛られた紐をハサミを使わず根気よくほどいたり、

 

 

針金で縛られたところは、ペンチ等できってゆきます。

こちらは何をしているかわかります?

紐に括りつけられた栗のイガを、1つ1つ丁寧に外しているのです。

これを括り付けた人も、どんなに大変だったでしょう。

作業員がフェンスを乗り越えて行かないよう、それを願って、

イガにちくちく刺されながら、痛みをこらえ結びつけていったことでしょう。

そして今日、それを一つ一つ外していた職員も同じように、ちくちくとした痛みを、

冷たい雨に濡れた指先に感じていたことでしょう。

 

ようやく左側のフェンスが開きました!

続いて右側も開きました!

そして、橋の直前に設置された看板と金棒も取り除かれ、

いよいよ撤去のための車両が入って行きます。

1番手の車両は・・・衛生車です。

現場用の簡易トイレを運び出す前に、中のものを吸い取らねばならないですからね〜

計5台の車両が入って行きました。

衛生車はすぐに出てきました。

中には何もなかったそうです。

4ヶ月も経過していたので、全て大地に沁み込み分解されてしまったのでしょうか?

空っぽのトイレをいま車に積み込んでいます。

 

そんな様子を、みんな飽くこともなくずっと見守っていました。

 

しばらくして荷物を積み終えた車が戻ってきました。

ショベルカー1台と、測量用の資機材など。

ほぼ1時間で撤収作業は完了。ゲートも閉じられました。

誰かが「監視カメラも外さんと」と言うと、

ダム事務所長は「いや、それはできません。管理責任がありますから」と答え、

集まってきた地権者や支援者と少しだけ対話を交わしました。

もういい加減でダムは諦めてくれ、止めてくれ、知事に進言してくれと訴える人たちに、

私はダム事務所の所長としての任務を最後まで全うする。

県はダム推進、皆さんは反対。

どこまでいっても平行線。

何か打開策はないか考えた。

考えに考えを重ねた。

しかし、私にはできることとできないことがある。

私にダムを止めることはできない。

私にできることは、何としても衝突を避けること。

それだけ。

それだけを念じてやってきた。

残り2ヶ月も、その方針で、職務を全うする。

と答え、去っていきました。

 

ともあれ、しばし、工事は中断です。

明日から、ここも静かになるでしょう。

一番喜んでいるのはお隣のK建設の皆さんかな?

会社の駐車場にテントを張らせて頂いて、大勢の人がうろちょろして、大迷惑をかけているのに、

文句も言わず温かく見守っていただき、いつも本当に感謝しています。

 

K建設の前を流れる石木川。

昨日の石木川は雨で水嵩が増し、いつになく勢いよく流れていました。

それはまるで、石木川も工事中断を喜んで、踊りはしゃいでいるように見えました。 

 

お詫びと訂正

みなさま

当ブログの昨日の記事に数字の間違いがありました。

深くお詫びして、訂正させていただきました。

「ダムよりメンテ」の記事はすでに修正済みです。

 

修正した部分をお知らせします。

ダムの貯水率のところです。

 

    (誤)     (正)

23日=95.3% → 93.0%

24日=95.1% → 92.8%

25日=95.0% → 92.6%

26日=94.6% → 92.2%

27日=94.3% → 91.8%

 

間違いの原因は、列の見間違いでした。

左の列は北部のダム(山の田、菰田、川谷、相当、転石)5ヶ所のダムの貯水率の平均で、

右側は、南部のダム(下の原)をも含めた6ダム全ての平均で、

それを記入すべきでした。

http://www.city.sasebo.lg.jp/suidokyoku/suisou/documents/suiryounippou280128.pdf

同じ市内でも、北部と南部では降雨(雪)量が違うので貯水率も異なります。

 

数字を問題にしながら、その数字を間違って発信してしまいました。

たいへん申し訳なく、心からお詫びいたします。

 

facebookでは、200を超えるシェアがされているようです。

ブログやメールなどへ転載された方もいるかもしれません。

そのような方は、どうか訂正して頂けますよう、よろしくお願いいたします。

                    m(__)m 

 

 

ダムよりメンテ!

1月28日現在も県内各地で断水が続いています。

給水車の水だけでは足りず、トイレの水は近くの川に汲みに行った。

お風呂に入れないのが辛い。

飲食店や美容院は休業状態。

給食も中止となり、水が出ない中お弁当作りは大変。

某病院では水を大量に使う人工透析ができず、他の病院へ回された患者さんも。

などなど、TVニュースでは様々なを紹介しています。

 

今日午後4時現在で、長崎県内10の自治体の27,300世帯で断水が続いています。

一番多いのは、諫早市の11,910世帯、

次いで佐世保市の7,200世帯、

そして長崎市の5,000世帯や、平戸市、松浦市、西海市、南島原市などなどです。

 

佐世保市水道局のHPにも給水場所や時間帯の案内が出ています。

今日は20ヶ所でおこなわれたようです。明日は少し減って18ヶ所。

水道局職員や関連業者の方々も大変な作業が続いているようです。

ご苦労様!です。

友人が送ってくれた写真では、

自衛隊の給水車に市民が列を作っています。

27日、佐世保市早岐地区で撮られた写真です。

 

1つだけ良かったことは、誰もが水の大切さを痛感したこと。

当たり前にジャブジャブ使っていた水が突然出なくなって、その有難さを実感!

ある小学校では手を洗った水をバケツに溜めて、それをトイレに流していました。

 

しかし、一方で、このような時に備えて、やはり水源はたくさん有った方がいい、

だから石木ダムを!と言い出す人たちもいます。

 

ちょっと待った!!

皆さん、この手のサギにかからないでね。

とんでもないすり替えです。

 

いくら水源があっても、それを無事に家庭まで運ぶ水道管が壊れていたら届かない。

そのことを今回わたしたちは体験したはず。

必要なのは新たな水源ではなく、きちんと点検整備された水道設備なのです。

 

この数字をごらんください。

23日=67,377㎥

24日=61,715㎥

25日=107,790㎥

26日=99,679㎥

27日=91,786㎥

 

これは佐世保地区(旧佐世保市=石木ダムができたらその水が送られてくる予定の地区)の配水量の実績値です。

大雪に見舞われる前までは平均すると67,000㎥くらいで、

大雪初日には水の使用量がぐっと減って、

翌日から水道管破損による水の噴出があちこちで勃発、

その結果配水量は107,000㎥も!

つまり、約4万トン(平素の配水量の6割)もの水を1日にして無駄にしてしまったのです!

漏水による断水なのです。

水不足による断水ではないのです。

ここのところを、よーく押さえておきましょう。

 

そうして、もう1つ、大事な数字をご覧ください。

23日=93.0%

24日=92.8%

25日=92.6%

26日=92.2%

27日=91.8%

 

この数字は佐世保地区にある6つのダムの平均貯水率です。

平素よりも5〜6割も多い水量を3日間も配水していたのに、ダムの水はたっぷり残っています。

 

佐世保市が常々市民に訴えていたお題目、

「佐世保は慢性的な水不足」

「数年後には水不足は4万㌧に達する」

「それを補うには石木ダムしかない」

これが、み〜んなホントじゃなかったってことが明らかになりましたね。

 

ホントのことは、

「佐世保は水不足ではなくメンテナンス不足」

「4万㌧必要になっても水源は今のままで大丈夫」

「だから、やっぱり石木ダムは不要!」

ということですよね〜

 

つまり、

古くなった配水管や導水管などを新しくして、水漏れを防ぐことが何よりも先決!

その際、管をより上質のものに取り換えることが、将来の漏水防止になるのです!

 

と言うと、水道局からは財政が…という言い訳が始まります。

しかし、石木ダムに懸けるお金を考えて下さい。

100億+250億=350億円

石木ダム建設とそれに関連する事業費の、佐世保市の負担は、これだけかかるんでしたよねー

しかも、建設後の維持管理費を含めると、50年間にその何倍ものお金がかかると試算されています。

 

ダムの寿命は100年と言われています。

平成6年の大渇水も100年に一度の渇水だったと言われています。

100年に一度あるかないかの大渇水のために、それだけのコストをかけるのですか?

 

水道施設設備の老朽化は待った無しの、目の前の課題です。

異常気象が平常化している近年、今回のような寒波は来年もやってくるかもしれません。

このままでは、次もまた、水道管の破裂で、市民生活は大混乱に陥るでしょう。

 

もう迷っている時間はありません。

今こそシフトする時です。

 

ダムよりメンテ!

 

石木ダムに浪費するお金を、水道管の更新にまわしてください。

生活に欠かせない水を、安心して使えるように!

市民のための水道事業に、どうぞ力を尽くしてください!

と、みんなで水道局にお願いしませんか〜  

 

オマケの写真

先ほどの給水車の写真をよく見ると・・・

この駐車場の奥のフェンスに、見覚えのある看板が・・・

そう!あの看板です。

どう考えても、あれは誤字だと思います。

「民」ではなく「長」の間違いだと思います。

早く撤去すべし! 

 

寒波による断水 5万5千世帯!

1月24日〜25日の記録的な大雪(17cm!の積雪)で長崎県内は大混乱に陥りました。

高速道路は封鎖され、空の便はもちろん、電車もバスもフェリーも一部を除きほとんど運休。

JR九州長崎支社によると、24日夜、佐世保、喜々津両駅では約150人が車中泊したそうです。

また、竹松駅で止まった列車の乗客14人は近くの県消防学校で宿泊。

長崎駅と周辺施設で約60人、長崎市立図書館内で約130人が一夜を明かしたとのこと。

わずか17cmの積雪で、帰宅困難となる長崎県! 

 

そして、もっとも多くの県民が受けた被害は、断水です。

NBCニュースによると、

3日前から続いた寒波の影響で、長崎県内の各地で水道管の凍結や破損による漏水が続出。

長崎市琴海地区のおよそ5千世帯をはじめ、午後4時現在、断水や停水しているのは、

諫早市のおよそ1万2000世帯、平戸市のおよそ1万世帯、佐世保市のおよそ7千世帯、

南島原市のおよそ5千世帯、対馬市のおよそ4600世帯、新上五島町のおよそ3600世帯

のほか五島市、松浦市、雲仙市など、県内の広い範囲に及んでいて、

合計の世帯数は5万5千世帯を超えている。

県は午前10時に災害警戒本部を設置。

同時に自衛隊に災害派遣を要請し、

松浦市、対馬市、南島原市、平戸市などに給水車を派遣し対応している。

また、各市や町では配水池やタンクの水量が大きく減少しているため、

今後も大規模な断水がおきる恐れがあるとして、各家庭に対し節水に協力するよう呼びかけている。

とのことでした。

 

5万5千世帯ということは、10万人以上の県民が断水・停水の不自由な生活を強いられているということですね〜

ライフラインに関することは、行政はもう少ししっかり取り組んでほしいものです。

ハコモノ(ダムなど)だけを造っても、配水管が古くなっていたり、質の悪い管を使っていたりしては意味がない!

ハコモノにお金をかけるより、今あるものをきちんとメンテナンスして安全安心な状態にするのが先決!

 

と思っていたら、こんな情報を見つけました。

 
 
佐世保市役所さんの写真
 

水道管の破裂などの影響で、市内で断水が発生しています。
断水に伴い、本日1月26日(火曜日)19時より随時、臨時給水を行います。
また、現在水が出ているところでも、今後断水する可能性がありますので、ご注意ください。

■臨時給水箇所 1月26日(火曜日) 18時30現在
・日宇支所
・日宇地区公民館体育室(もみじが丘)
・針尾支所
・針尾地区公民館体育室(浦頭)
・三川内支所
・江迎地区文化センター
・木場田公園
・猫山ダム公園[19:40追記]

1月26日(火曜日) 夜12時まで
1月27日(水曜日)午前10時から

 

これは佐世保市水道局からの情報ですが、これをシェアしたfacebookページには、
 
このようなコメントが添えられていました。
 

取水できないのではありません。古い大正時代の導水管だらけが原因です。

石木ダムは必要ありません。導水管の交換が先決な佐世保市です。

市議会、県議会のみなさん猿の声聞こえますか?

やっぱり小回り効かない日本の行政ですね。大統領制が必要ばい。

石木ダム建設予算を導水管交換予算に回せばいかがなものか?

これでは市民に節水呼びかけても無駄ですね。

市民および水道局員を苦しませるな。政治家殿。

 

全く同感です!   

そして、その政治家を選んでいるのは私たち市民一人ひとりなのですから、

やはり自業自得ってこと?

今からでも遅くないので、自分が選んだ議員さんに、「ダムよりメンテ!」をアピールしましょう〜

市長や水道局へ「ダムにお金をかけてる場合じゃない!」と叱咤激励しませんか〜 

 

付替え道路工事、3度目の中断

1月22日、ついに朗報がもたらされました。

昨年5月から再開された付替え道路工事が、またもや中断になったのです。

これで3回目です。

 

1回目は2010年の3月下旬から工事を始め、3ヶ月で中断しました。

その時は、猛暑の年で、熱中症による死者のニュースが話題になっていました。

70〜80代のおばあちゃんたちまでが炎天下の中座り込む姿を見て、

何かあったらどうするのかと知事に進言して下さる方があり、

知事も地権者との話し合いの末、中断を決断しました。

 

2回目は2014年の8月。わずか1週間で中断となりました。

その時は、司法の判断が出るまでの間中断すると、県自らが決めたのです。

つまり県は、阻止行動を行う地権者や支援者に対し、妨害禁止の仮処分を裁判所に申し立て、

処分が出されるまでのほんのわずかの中断…のつもりだったのでしょうが、

裁判は長引き、仮処分の決定が出たのは翌年3月24日。

年度内の工事は何もできずに終わってしまいました。

 

そして昨年5月の3度目のトライ。

今度は県も根気よく頑張りましたし、深夜に重機を搬入するなど策を弄したりしましたが、

でも、結局は地権者の方が上を行きました。

 

それは当然です。

地権者の皆さんは全てをかけて闘っているのですから。

自分の時間とお金と生活そのものを犠牲にして、

家族を守るため、暮らしを守るため、ふる里を守るため、自然を守るため、未来を守るため、

命さえもかけて闘っているのですから。

そのことは、私たちが言うまでもなく、県職員の皆さんは十分わかっているはず。

だから、強硬手段には出なかったし、できなかった。

そして、それは正しかった。

そう思います。

 

一口に県と言っても、知事や土木部長、河川課長のように、上の方で指示だけしている人と、

最前線で地権者と向かい合っている人たちの認識や意識は違うはずです。

 

長崎県内ではよく例に出される話ですが、長崎空港ができたのは、

当時の久保知事が空港建設に反対していた箕島島民を日参して説得したからと言われています。

 

今の知事は話し合いにも出てこない、地権者が県庁に出向いても決して会わない、

説得は部下任せ・・・あまりにも無責任です。

知事は地権者や支援者と対峙する勇気もないのなら、これ以上無駄な工事を繰り返さないでほしい。

地権者だけでなく、部下の心ある職員や業者の方をも苦しめることはもう止めてほしい。

仕事とはいえ、任務とはいえ、職員も業者も、

志をもった住民と対立するのは、相当辛いものがあるはず・・・。

 

4回目の付替え道路工事が永遠に始まらないことを心から願います。

 

「朗報」に関する詳しい情報は、こちらをごらんください。
http://blog.goo.ne.jp/bhdsy27/e/c4569be254ce22d618bfcd1e7d983224

まもり隊の仲間のMYさんのブログです。

MYさんは佐世保から毎日欠かさず現地に出かけ、座り込みに参加し続けました。

雨の日も風の日も、朝早くからお弁当を作って出かけるのですから、大変です。

MYさんのような佐世保市民が他にも3人ほどいます。

長崎市からも、もちろん地元の川棚町からも、同様の支援者が何人もいて、

地権者の皆さんを支え続け、共に頑張ってきました。

そんな皆さんの勝利です。

本当に頭が下がります。

 

中村知事、

こんな県民が地権者にはたくさんついているのですから、早く諦めた方がいいですよ〜 

 

ノスリも訴えています

今日の川原は、昨日の雪がうっすら残っていました。

空気も冷たく、差し入れのホッカイロが役に立つかな・・と思いきや、

ゲート前テントの中はストーブの他にも七輪がいくつもあってほっかほかでした。

 

実は、先週の写真展で来場者の方々からたくさんのカンパを頂き、経費を差し引いても5000円ほど余ったので、毎日座り込みをしている地権者や支援者の皆さんに温まってもらおうとホッカイロを買ってきたのですが…

岩屋の見張り小屋の方は風通しがいいので寒いだろうな〜と思っていたら、こちらも意外に暖か!

この手作りストーブのおかげです。鉄板の熱が周りの空気に伝わって、とてもあたたかいのです。

お芋も美味しく焼けています。

「今年は、よう芋を食うたよ」

「こんなに食べたのは初めてだね」

女性と違って男性はあまりお芋が好きではなさそうですが、ここではTさんが持ってくる安納芋がとても美味しいので、このストーブの上でよく焼いては食べているそうです。

そのTさんが、1枚の写真を見せてくれました。

つい最近、ここで撮った「ノスリ」の写真です。

発見者のMさんによると、80mほど離れたところに停まっていたのだそうですが、とてもよく撮れていて、Tさんも得意げです。

ノスリとはウィキペディアによると、タカ目タカ科の鳥で、両生類や爬虫類などを食べ、

「人里近くにも生息するため環境破壊による生息地や獲物の減少の影響を受けやすく、生息数は減少している。鷹と似ているが鷹狩に使えない為、役に立たない鷹として、奈良時代には「くそとび」と呼ばれていた」そうです。

ずいぶんひどい名前ですね〜

でも実際は、「農作物の敵であるネズミを捕食してくれるので、農村部では有難い存在」でもあると『野鳥の里』に書かれていました。

そして、環境省の鳥類レッドリストに登録されています。

ノスリのためにも、川原の里を残したい!残さねば!

もちろん、13戸60人の住民の方の暮らしが第一です。

人として生きる権利を、誰も奪うことはできません!

 

霜柱

写真展が終わったので翌日15日、やっと川原を訪ねました。

今年初めての川原です。

 

8時過ぎ、Hさんの車から降りると、朝もやの中に煙が立ち上っているのが見えました。

岩屋の見張り小屋です。

暖を取るために、どんどん薪を燃やしているのでしょう。

まるで日本昔話の挿絵のようで、思わず見とれてしまいました。

が、すぐにHさんやEさんの後を追って、ゲート前のテントへ向かいました。

途中、足元の雑草を見ると、真っ白に霜を被っていました。

細い葉っぱの周囲が白く縁取られて、まるでオリヅルランのよう!

近づいて見ると・・・ワーオ!

まるで白いトゲが葉にびっしりと突き刺さっているよう・・。

こんな光景は見たことがありません。

子どもの頃、地面から突き出た霜柱は見たことがありますが、

葉っぱにも霜柱ができるとは・・・。驚きです。

寒暖差の違いでしょうか?

湿度の違いでしょうか?

川原は、大地だけでなく、植物にも空気中にも水分がたっぷりで、瑞々しい世界という証?

そして、厳しい寒さに耐えて生き抜くから、川原の菜の花はあれほど元気で輝いているのですね。

 

ゲート横のポットの花たちも寒さに負けず元気です。

コップを洗いに行ったY子さんが「見て、見てー!」と呼ぶので来てみると、

おお!ホースの水が凍っています!

ということは・・・夜明け前は氷点下だったということですね。

大寒はまだこれから。

川原の春はまだ遠い。

 

でも、川原の皆さんは負けません。

厳しい寒さの中、座り込みを続けています。

菜の花のように、明るく元気に、春の訪れを信じて闘っています。

 

だから、来るたびに私たちの方が勇気づけられるのです。

 

                       

 

写真展で感じたこと

昨日で写真展「石木川のほとりにて」は終了しました。

予想を超えるたくさんの市民の方が見に来て下さいました。

13日はアルカスの休館日でしたが、それを知らずに、13日に来られた方もかなりいたようで、

「昨日も来たんですよ」という言葉を数人の方からいただきました。

チラシの「13日(水)休館」の文字も確かに小さかったし、

新聞等の告知記事には書かれていないものもあり、ご迷惑をおかけしました。

                           m(__)m

 

中には、わざわざ電話を下さった方もいました。

「私は老老介護の身で、簡単には出かけられないの。

ヘルパーさんにお願いして、やっと今日時間を作って来たのに・・」との言葉に恐縮!

せめて写真集を見て頂きたいと思い、駅で待ち合わせ。

でも、その方はご自分から写真集を買いますと言われ、「滴」の年間購読まで申し込まれました。

 

過去にも2回写真展を開催しましたが、こんなに期待されたことはありません。

村山さんの写真の力と、そして、石木ダムへの関心の高まりの証でもあるでしょう。

 

 

 

 

 

もう1つ、これまでの写真展と違ったことは、熱心に見て行く男性が多かったことです。

そして、その男性たちが特にが見入っていたのは、

この写真と、この文章。

きっとSさんと共通する思いがあって惹かるのでしょうか?

それとも、この文章を読みながら、ご自分に問いかけておられたのでしょうか?

私は子どもに何を残したいのか、

残すべきものは何か・・・と。 

 

 * 今回の写真展を見逃した方、写真集をご希望の方はこちらまでご連絡ください。
                            ↓
                        michi30@hyper.ocn.ne.jp

                                                    

 

写真展「石木川のほとりにて」

 

ついに始まりました!写真展「石木川のほとりにて」

とは言えないですねー、もう既に2日間が終わってしまいました。

あとは14日を残すのみです。(今日はアルカスが休館なので)

ブログへの投稿が遅れ、申し訳ありません!

2日間とも多くの方に見て頂きました。

特に1日目は休日で、ホールでのイベントの後、偶然展示に気づき、立ち寄ってくださる方がかなりいらっしゃったようです。

 

もちろん、この写真展を見るために、忙しい時間を割いて足を運んで下さった方々もたくさん!

そういう方は、見終わった後、質問したり、感想を述べたりしてくださいます。

 

「きれいかとこですねー。テレビでよく出ますもんねー。こがんとこは残さんば!」

「行きたくなりました。どうやって行ったらいいとです?バスは通ってます?」

などと聞かれる方もあり、

途中までしかバスは通ってないし、そのバスも本数が少ないことを告げると、

「じゃあ、川棚駅から歩きます」と言われました。

「それは大変です!1時間はかかりますよ。せめて石木までバスで行き、そこから歩いて下さい」

と言って、JRとバスの接続が良い列車の時間と、バス停から川原までの地図を描いて渡したら、

とても喜んでくださいました。

(私もJRやバスを利用することが多いので、手帳に挟んでいたメモが役に立ちました)

 

また、「もうダムは要らんですよ!私たちはなーんも水に不自由しとらんとに…」

と言われる方がとても多く、そのような方には、不要なダムのための強制収用に反対する署名活動をご紹介すると、気持ちよく署名していかれます。

 

もっと石木川や石木ダムのことを知りたいという方は、石木川まもり隊名簿にも署名してくださいました。

 

来場者はまず写真をじっと眺め、そして、キャプションの文字も丁寧に追いかけていかれます。

それは、フォトグラファー村山嘉昭さんの言葉の力があるからです。

写真だけでなく、文章でも人を惹きつける才能のある方です。

それで、キャプションには出てない文章で、伝えたいな〜と思ったところを書き写して展示させていただきました。

やはり・・・皆さん、足を止めじっくり読んでくださっています。

こちらの方が見ているのは、こういう写真と文章です。

 

「どこにでもいるような、それでいてここでしか会えないような、13家族の営みがこの瞬間も続いている」

そのことを私たち佐世保市民は知らねばなりません。

川原に足を運んだことのない方々にそれを伝えたくて、今回、村山さんのフォトブックの力をお借りしました。

残り14日だけです。

まだの方。

特に「石木ダム建設促進佐世保市民の会」の皆様、明日のご来場を心よりお待ちしています。

                              

 

感動!の声、続々

昨夜開かれた「69の会」

参加された方から、感動のメッセージが写真付きで続々届いています。

その一部をご紹介します。

 

昨夜の「69の会」は、熱気が溢れる会場に立ち見が出る程の大盛会でした!
音楽プロデューサーの小林武史さんをはじめ、映画監督の岩井俊二さん、ピースボートの吉岡さんなど著名人の方々が、石木ダム建設計画の理不尽さや多くの疑問点を呈して下さり、辻井支社長もプロジェクターを使い、多くの来場者の方達に視覚で訴えるフォローをしてくださいました。



地権者のおひとり岩下さんのお話には、会場は水をうったように静まり返り、メモを取りながら皆さん食い入るように聞かれていました。

グループごとに分かれたワークショップでは、今後どのようにして石木ダム計画を阻止していくかについて、ひとりでは思いつかない斬新なアイデアも世代を超えて沢山出ました。
とある関係者の方とお話させて頂いた時に、「これだけの著名人の方達が一同に会し、この件について真剣に取り組んでいかれるのはとても珍しいことで貴重なチャンス」だとおっしゃっていました。
素晴らしい時間を共有させて頂き感謝の念に堪えません。ありがとうございました。(H・K)

 

主催された69の会の方が、今迄の会の中でも凄く一体感が出て良かった!とおっしゃってました。 いかに関心をもってもらうか、の事例で、つくば市で300億かけて競技場を作ろうとした事に対して、巨大な買い物カートのオブジェで、こんなバカでかいカート、必要?と訴え。拡散され、メディアで取り上げられ、中止になった例は印象的でした。

 

また、供託したからと税金の請求がくる、過去それで諦めざるをえない人が多い、と知りました。反対する当事者をさらに追い詰め苦しめるやり方、ひどいです。 今これだけ著名な方がたが関心をもって実際に行動されている事、有り難い事ですね。これからも応援しています(M・S)

 

発起人であり今回のオーガナイザーである「69の会」の小林武史さんと、パタゴニアの辻井支社長、そして同会、同社の皆様に心から感謝です。

地権者の岩下さんもお疲れ様でしたでも、本当に良かったですね!

 

今回、直前のお知らせでしたが、ブログやfacebookの告知を見て、参加して下さった方がたくさんいたようです。

ここで感想をご紹介した方々もそうです。

繋がり合うことの力、大切さを、また学ばせてもらいました。

 

この波紋がさらに大きく広がっていくよう、まもり隊も頑張ります。

これからもよろしくお願いいたします。