ダム建設工事用道路の工事に着手

今日は快晴。こうばる日和です。

凛と立つ菜の花の向こうはイノシシが耕した田んぼが広がり、

そのまた向こうに小さく見えるのは見張り小屋。

ダム建設用の迂回道路の工事にやってくる県の職員や業者をを見張るための拠点です。

今日は久々にそこに集合。

「挨拶」に来るという県のご一行をお出迎えするために。

 

9時半頃、県の職員と工事関係者およそ20人がやってきました。

ここは既に県の土地である。今日から迂回道路の工事に着手したいので、お願いしたい。

というわけです。

もちろん、地権者も私たちも「はい、どうぞ」と言うわけにはいきません。

いつものように横断幕を広げ、後ろ向きで行く手をさえぎりました。

詳細は、こちらのブログ「西風に吹かれて」をご覧ください。

http://blog.goo.ne.jp/bhdsy27/e/ba3f1cd4500e58b315f6d28f590d055e

 

ダム事務所長、河川課企画監、参事などが工事の目的や正当性を主張して、

工事をさせてほしいと口々に訴えました。

 

どんなに訴えても「じゃあ、どうぞ」とはならないことは百も承知のはず。

では、なぜ来るのか。

予算を取るため?確保するため?

工事をするために再三出向いて頭を下げてお願いしたが理解を得られなかった、

という証拠を残すため?

昨年から何ヶ月も不毛のやり取りが続いていますが今日も同様でした。

 

・ここの工事はあちこちから入れるが、この大きな道から正々堂々とやってきました

・理解をと言っても難しいと思いますが、ぜひ工事をさせてください。

・直接会ってお願いしようとやってきました。ここを通してください。

・皆さんも言い分があるのはわかりますが、この工事に関しては是非進めさせてください。

 

こんな説得力のかけらもないような台詞を並べなければならない職員の方の辛さ、

知事はわからないのでしょうか?

地権者の一人の方が見るに見かねたように言いました。

 

我々はねー、久保知事(現知事の前の前の前の知事)と約束しとっと。

地元の同意無しには工事に着工しないと、はっきり約束しとっとよ。

それをあんたたちが約束破ってやろうとしとるとよ。絶対認められんよ。

はよ帰んなさい。

 

そうして、みんなで横断幕を盾にじりじり前進。

押し出しの勝!

となりました。

 

その後、見張り小屋では、いつものように、

手作りのストーブの上でスルメを焼いたり、お芋を焼いたり、団欒のひとときが…。

 

そして、散歩途中のなっちゃんに会いました。

大人たちの攻防は知る由もなく、スヤスヤと夢の中。

いつか大きくなった時、きっと誰かが言うでしょう。

なっちゃんが生まれたころはね、ここ「こうばる」は大変だったんだよ。

なっちゃんのおじいちゃんやおばあちゃんはね、ふる里こうばるを守るために、

毎日、権力と闘っていたんだよ。最後まで諦めずに。

だから、こうばるが残ったの。

水の底に沈まなかったの。

だから今もこうして石木川で遊べるんだよ〜