石木ダム建設事務所長、佐世保市議会で近況報告

7月4日、佐世保市議会石木ダム建設促進特別委員会において、石木ダム事業に関する近況報告がおこなわれました。

まずはじめに水道局より「裁判の動向について」の説明があり、たいへんわかりやすくまとめられた資料も配布されました。

 

続いて、石木ダム建設事務所の有吉所長より、付替え県道工事についての詳しい説明がありました。
内容は大きく分けて2つ。工事の進捗状況現場の状況です。

<工事の進捗状況>

・6月20日に第2詰め所を設置した。その目的は工事現場に入りやすくするためと、将来、橋梁の工事をするための橋台をここに設置しなければならないので、その場所を確保するため。

・現在おこなっているのは切土と盛土の工事で、これが完成しないと次のステップに進めない。その進捗状況は1割にも満たない。

・橋梁工事は県道の付替えが終わらないとできないし、橋台を造るには川幅を狭めねばならないので梅雨の時期は難しい。今のところ、いつ発注できるかわからない。まずは盛土の工事を済ませたい。

<現場の状況>

そのように工事が遅れているのは現地での「妨害行為」が続いているからとして、何枚もの写真をスクリーンに映し出しながら、その行為の詳細をかなり丁寧に説明。

その後の委員からの質問も、それに関連するものばかり。

Q: 警察が入っても妨害を止められないのか?
A:警察は説得はするが排除はしない。踏み込んで説得する場合もあるし、そうでない場合もある。警察の立場もあるので、県としても警察と協議しながら対応している。警察による説得で、工事現場へ入って工事の邪魔をするなどの妨害はなくなったが、 入り口での立ちふさがりは、侵入罪とか暴行罪とか威力業務妨害とか、そういうものに当たるか曖昧で、なかなか止めることができないようだ。

Q: 職員さんへの安全対策は?                   A:自分の身を守ることと同時に相手に怪我をさせないよう指導している。
職員よりも心配なのは、慣れていない下請けの作業員で、業者の責任者と指導しながらやっている。

Q:進入禁止のセキュリティ対策は十分になされているのか?
A:ソーラーで稼働する防犯カメラや照明灯などを相当数設置しており、状況は事務所でもしっかり監視できている。
                                   聞いていて居たたまれない思いに…。
この場にいる方々は石木ダムの起業者と推進者ばかりなので、全くお気づきでないようだが、なぜ「妨害行為」(私たちは「抗議行動」だと思っていますが)がおきているのか、その原因を作っているのは、あなた方ですよ。
ダム建設の必要性を説明しない(説明できない?)あなた方が、今の状況を作り出しているのですよ。
 東京都議選前日、秋葉原で街頭応援演説していた安倍総理に辞めろコールが起きると、 聴衆を指差しながら「演説を邪魔するような行為を自民党は絶対にしない」「こんな人たちに負けるわけにはいかない」と叫びましたが、それとよく似ていませんか?
国民の意思表示(森友学園や加計学園問題に関する説明責任を放棄し、共謀罪を強行採決してしまった総理への精一杯の抗議)を「演説妨害行為」と決めつけ、悪いのは「こんな人たち」であり許せない!と、自分を正当化し続ける安倍さん。
 あなた方も同じです。石木ダムの必要性についての説明責任を放棄し、工事を強行している。説明を求め続ける私たちの願いは無視して、決まったことだから住民が納得しなくても強行してもいいのだと。安倍さんと同じ権力者の驕りです。
 少なくとも、議員の皆さんにはそのことに気付いてほしい!と願うのは、佐世保市議会では叶わぬ夢なのでしょうか…