11月26日、佐世保市相浦地区の川迎町公民館で、6回目の石木ダム勉強会。
地域の班長さんたちが集まる班長会議の後の短い時間でしたが、今回も市民の本音がチラホラ…有意義なひとときでした。
司会者(地域の役員さん)の趣旨説明の後、さっそくいつもの動画上映をし、続いて「石木川まもり隊」からパワーポイントによる「石木ダムは本当に必要?」という説明をさせて頂き、その後はざっくばらんな感想や意見交換に入りました。
Aさん
なぜ水道局は出てきて説明してくれないのか?
本当に造りたいと思っているのなら、こういうところに出てきてしっかり説明するべき。
Bさん
ダムを造るよりも、古くなった水道管の付け替えなどの工事を進めた方が、地元の仕事が増えていいのではないか?
Cさん
今どこのダムでも泥がたくさん溜まっている。それを取り除けば貯水率が上がる。
どうしてやらないのか聞いたら、新しいダムを造らないとできないと言われた。
石木川まもり隊
最近そういう説がささやかれています。
「ダムの底にたまった泥の浚渫や、古いダムの補修点検を行うにはダムを空っぽにしなければならない。そうすると、その間そのダムの水が使えないので、それを補うために新たなダム、石木ダムが必要だ」という説なのですが、それはダムを造るための口実だと思います。
例えば、佐世保で一番古い山の田ダムを補修するために空っぽにしたとしても、その間、必要な水は佐々川から取水できるはずです。
山の田ダムの最大取水量は1日6,300tですが、佐々川から5,000tは佐世保に補水することができます。
平成6年の大渇水の時は1日平均1万tも佐世保に送水していました。
佐々川から菰田ダムまでは導水管も通っており、新たな設備費をかける必要もありません。
Cさん
以前相浦の支所で、反対派と市長と水道局長の会合があった。
そのとき漏水のことが話題になっていたが、市長は何も知らないようだった。
政治家は造ることばかり考える。
何かを造って自分の名を残したいと思うのが政治家の常。
そして、建設業者と繋がって選挙の票を増やした方が有利だから。
漏水対策なんかには力を入れないし、住民が反対しても造るだろう。
司会者
Cさんの発言は一理あると思うけど、私たちの税金がかかっているわけだし、私たちの子や孫までツケが回されることになるならば、やはり今私たちが立ち止まって考えることが大事なんじゃないでしょうか?
ここで、傍聴していたスカパー(日本最大の多チャンネルデジタル衛星放送局)のディレクターさんが手を挙げて質問されました。
スカパーさん
石木ダムのことは、よく話題になるのですか?
(みんな)
今日が初めてじゃないかな~?
スカパーさん
皆さん、ダム計画のことは知らなかったんですか?
(みんな)
計画っていうか石木ダムは知ってるよ。
スカパーさん
こういう詳しい話を初めて知ったという方は?
(ほとんどの人が挙手)
Dさん
こういう集まりも初めてだし、こういう資料を見るのも初めて。
司会者
あえて話題にしなかったし、それは、もう決まってることなので、仕方ないのかなと思ってる人が多かったんじゃないでしょうか。そういう中で初めてこういう会が持てて良かった。
こういう機会がなければ、ダム要るのかな?もったいなかね~と思っているだけ。
近所の人同士なかなかそういう堅い話はできないからですね~
Eさん
山の田ダムの話なんか初めて聞いた。
Fさん
私は反対。だって人口は減りよるとに、どうしてこれ以上、水が要るもんね。
税金だって増えるとに!よけいなことはせんこと!
(笑い声)
Cさん
福岡ではメーターは玄関のすぐそばにあるんですよ。
佐世保はどうです?かなり離れたとこにあるでしょ?
家からメーターまでの間に漏れていて、それに気づかず水道料金が余分に取られている人いっぱいいるんですよ。
個人の敷地だからと水道局は修理してくれない。
漏水を無くそうという努力が足りない。
司会者
佐世保市としては確かにまずは漏水対策に力を入れるべきですよね。
それより先に石木ダムを造る?
莫大なお金をかけて、地元の方たちの家や田んぼや畑を犠牲して造ろうとしている。
このまま進んでいいのか、今日の勉強会をきっかけに考えていきたいですね。
と、司会者がうまくまとめてくれて、お開きとなりました。
この日、なぜスカパーさんがここにいたかというと…
前日こうばるへ石木ダム問題の取材に行かれ、たまたま、この勉強会の話を聞かれ、ぜひ佐世保市民の気持ちも知りたい、佐世保市民は石木ダムについて、どう思っているんだろう?…ということで、やってこられたというわけです。
そして、あまり市民の間で話し合われていないと聞いて、びっくりなさっていました。
今回の石木ダムに関する取材は、12月8日「ニュースザップ」という番組の中で放映されるそうです。
BSスカパーを契約なさっている方は、是非ご覧くださいねー!