知事の耳は不思議な耳

はあ?!

「石木ダム建設を進める必要があると改めて感じた」

え?こうばる住民の涙ながらの、あの訴え(ここにダムを造らないで!)を聞いた直後に、こんなことを言う?

もしや知事のお耳は私みたいに難聴気味?いやいや、記者の質問には違和感なく答えておられたので、そのような気配はありません。

19日の面談のどこでそんな誤解?が生まれたのか、振り返ってみましょう。

 

4歳から92歳まで川原地区に住む約50人が知事と向かい合い、それぞれの思いを心を込めて訴えました。

その一部始終は後日、YouTubeで公開されますし、このブログにおいても紹介いたしますが、今はTVニュースで報道された内容と写真をお借りして、再現してみます。


トップバッターの松本好央さん(44)は、自分が生まれた年に石木ダム事業が採択され、小学2年生の時に機動隊が押し寄せ強制測量が行われたときの恐怖が忘れられません。「自分の子どもたちにはそんな思いをさせたくない。自分たちは何も悪いことはしていない。ここに住み続けたいだけ。知事の英断を!」と訴えました。

その娘の晏奈(はるな)さんは、高校2年生。


「家族で田植えをしたり、ひいばあちゃんと畑で野菜を作ったり、兄弟とホタルや魚を捕まえて遊んだり」と日常の暮らしを紹介し、「そんな暮らしや、帰る場所がなくなるなんて考えたくもありません」と涙を流し、語り終えると、そのメッセージが綴られた手紙を、知事に手渡しました。

続いて、その晏奈さんのひいおばあちゃんもマイクを握りました。


今もダム小屋に通っている松本マツさん(92)は、「小屋の窓からは、山が崩れ、ブルドーザーが動き回るのが見えて、悲しい。この年になってどこへ行けと言わるっとですかねぇ。 私は殺されてもいいので、一日も早くダム建設をやめて下さい」と嘆願しました。


小学3年生の炭谷沙桜(さお)ちゃんは、自分で書いたメッセージを読み上げるけれど、泣き声になってしまい、なかなか聞き取れない。それでも、お父さんに励まされ、家族に見守られながら、最後まで読み終えました。


沙桜ちゃんのお父さんである炭谷潤一さん(38)は、「強制的に土地を奪おうというのはおかしい。これは人道上の問題だ。私は家族と川原の人たち、こうばるというコミュニティーを全力で守ります!絶対に手を触れさせません」と断言しました。


石丸勇さんは覚書(今回は調査だけ。地元の同意が得られなければダム建設はしない、と当時の知事が住民に約束した文書)について触れ、「約束を守るのは当たり前のこと。それを無視して工事を強行している。最初から私たちを騙そうとしていたのか?」と不信感を率直に伝えました。


岩下和雄さん(72)は、利水・治水の両面から石木ダムの必要性が失われていることを具体的なデータを示して指摘。特に佐世保の水需要について真実を知った上でダムが必要と言っているのかと質しました。


それに対して知事は、「佐世保の水需要予測はルールに則って行われている。水不足は依然解消されていない」と答えました。

岩下さんは、「そのような嘘の報告を鵜呑みにしないで、真実を知ろうとしてください」と述べ、最後に、「知事、どうか、この事業を見直し、取り消しを行って頂くようお願いします。(それができるのは)知事だけしかありません」と呼びかけ、全員が起立し、「よろしくお願いします!」と大きな声で訴え、深々とお辞儀をしたそうです。

面会が終わってロビーに出てきた皆さんの表情はとても明るかったので、今日の面談の成功を信じつつ帰途についたのですが…

夕方のニュースを見て、びっくり。えっ‼ 嘘でしょ?


皆さんは、「一刻も早く中止して!」と言ったはずなのに…


どうしてそうなるの?わけがわかりません!

知事は激務のため、耳のどこかがおかしくなってしまったのでしょうか?あるいは耳から脳への回路がどこかショートしてるとか?

でないと、ダム建設の見直しをという訴えを聞いた直後に、「事業を進めていく必要があるということを改めて感じた」なんて、不思議過ぎます。

それとも、2時間半も、一生懸命聞いていた振りをしていただけ?

あるいは、聞いていたけど何も残らなかった?地権者の言葉は脳が着信拒否するように設定されてしまってるとか?

いずれにしても「こりゃダメだー!」
次期知事は耳の良い(県民の声をしっかり聞き取れる)方になってもらわなくては!ですね~ (*_*;

それとも、有能な耳のお医者さん、どなたかご存じありませんか? (^.^)