こうばる風景画展は明日(24日)までです!

明日(24日)までです。

佐世保市民の皆さん、ぜひ島瀬美術センターへ!
心がほっとする懐かしい里の風景画が展示されています。

春の「こうばる」は、菜の花がいっぱい!

こうばるの真ん中を流れる石木川。
細く、澄んだ流れは、まさに「春の小川」。

石木川にかけられた「こうばる橋」は、古い石造りのアーチ橋。カッコイイ!

こちらは、こうばるの上流地域の木場郷。
有名な日向の棚田です。

石木ダムができたら、ダム湖によって下流地域と分断され、寂しくなります。
だから、Yさん夫婦やMさんは、農作業の合間を縫って、こうばる住民と共に毎日抗議の座り込みをしています。

もっともっとたくさんの絵が展示されています。
よかったら、買い物帰りにでも是非立ち寄ってみませんか?
コロナ疲れも癒されますよ~

ただ学びたいだけ

私は子どもたちと社会問題を ただ「学びたいだけ」なのです」と書かれたメールがN先生から送られてきたのは、3月10日のことでした。

昨年11月、川棚町の川原(こうばる)地区にN市立Y小学校の6年生全員が社会科見学に訪れ、たくさんの貴重なことを学びました。その授業を企画したN先生からのメールです。N先生は、その後、校長先生や市教委からの聞き取り調査を受け、校長先生は市教委へ顛末書を提出したり、いろんなやり取りがあったようです。

その経緯の詳細が記されており、その内容について、石木川まもり隊のブログでの公開もOKとのことでした。それだけ事実関係には絶対的な自信があったからでしょう。

しかし、3月という時期的なことを考えれば、N先生や校長先生の人事異動などに影響があってはなりません。ブログでの公開は控えていました。

新年度、N先生はやはり他校へ転任となりました。今なら可能と判断し、N先生の教師としての想いや教育への情熱を少しでも知っていただきたく、メールの一部を抜粋して転載させていただきます。

N先生は、今回の社会科見学が恣意的だとか中立でないなどの批判に対し、3つのポイントをあげておられました。

1.コメントの一部を切り取って報道。
見学の翌朝、校長室にいきなり呼ばれ、「昨日のあなたの発言はおかしい。恣意的じゃないか!」と言われたので、インタビューの内容を正確に答えました。

記者「この素晴らしい社会科見学がよく実施できたなあ、と思いますが、いかがですか。」
私「その点では、ひとえに校長をはじめ、市教委のご理解のおかげと感謝しています。」
記者「この社会科見学の狙いは?」
私「3つあります。1つ目は、自然。シーボルトコレクションでヨーロッパに紹介されたいくつかの動植物が絶滅寸前になっているが、ここにはその貴重な種がまだ生息しているという。それほど貴重な自然がここにはある。
2つ目は、平和。川棚町の戦争遺跡パンフレットにも載っていない戦時中の遺構がいくつか残っているのに、すでに埋められる寸前のものもあった。75年以上も残されてきた貴重な戦争遺跡がここにある。
3つ目は、くらし、くらしとかかわる人権。今年度から教科書が変わり、4月から公民で日本国憲法の学習をしてきた。里山のくらしと公共工事、生存権や財産権と公共の福祉との関係で学ぶべき貴重なものがここにある以上3点で、いい教材だと思います。」

当日の放送では赤字の所だけ流れていましたので、そう説明しました。

2.政治的中立とは何か?
石木ダム問題を中立に扱うことは、賛成・反対の両方の意見を聞いて考えることだと思います。
県や佐世保市に問い合わせ、訴訟中の案件だから対応できないと断られたり門前払いされたりしましたが、県や佐世保市のホームページで学習する計画と実践をしてきました。私のクラスの子どもたちは、柔軟に学習していきました。もうすぐ卒業ですが、素晴らしい児童に出会うことができて、私は本当に幸せです。

3.ダム問題だけを肥大化し、問題視したのではない。
➀ 自然について
こうばる地区での自然体験では、本当に有意義な時間を過ごすことができました。見学当日、自然との向き合い方も子どもたちは学び、カマキリを手に乗せて大はしゃぎする姿がとても印象的でした。

➁ 平和について
疎開した川棚町海軍工廠跡地のコンクリート塀が2か所、高さ3m、長さ50m以上あったと思います。そのうちの一つは今にも埋め尽くされてしまいそうでした。早期に保存を急がなければなりません。登り窯のような2段の長い倉庫も1つありました。これは立ち入り禁止場所にありました。長い防空壕もありました。50m以上ありました。入り口をふさがれているいくつかの防空壕跡もありました。

これらの戦争遺跡は、川棚町教育委員会発行の小学校中学年用の社会科副読本には載っていません。一人でも多くの人にこの事実を知らせて、保存してもらいたいものです。海軍用地のコンクリート標柱も、一人の住民の庭から見つかりました。物言わぬ生き証人を保存することは未来の戦禍を防ぐ、最初の試金石です。「ノーモア・ナガサキ」を世界中に訴える被爆都市・長崎市と被爆県・長崎県は、これらの戦争遺跡の保存に尽力・協力していくべきです。

➂ くらし、くらしと人権について
憲法で保障されている居住権や財産権を脅かされ、ずっと県や佐世保市、国と対峙してきたこうばる地区13世帯、約50名の方々。彼らが、本当にわがままだとか、危険な人たちだという先入観を捨てて、一度こうばるへ来てみてください。いろんなことがわかります。校長、市教委の皆さん、高圧的な投書や問い合わせをする皆さんに訴えます。ほんとうに、一度こうばるに来てください。自然やそこに住む人々の話に耳を傾けてください。

最後に、今回の教材研究をしてたどり着いた私の結論です。
こうばるの13世帯の人たちは、ダム建設に反対ではなく、「ここにいたい」だけなのです。

長崎県知事様
口約束した話し合いを 早くしましょう。
話し合いの前に工事をどんどん進めるから、静かな話し合いが遠のく…話し合いで仲直りしたいと言った直ぐに、叩かれたりけられたりしたら、誰でも怒ります。声がでかくなります。子どもでもわかることです。是非、子どもにもわかるような理路整然とした議論をお願いします。子どもたちにもわかるように事業計画の必要性からしっかり話せば、きっと静かな話し合いになります。静かな話し合いを遠ざけているのは、発言したご自身です。

そして、私は子どもたちと社会問題を ただ「学びたいだけ」なのです。
来年度も実施できることを強く望みます。

 

子どもたちに「教える」のではなく、共に「学びたい」と言うN先生。こんな先生に出会える子どもたちは幸せですね。新しい学校でも、N先生らしく、共に学び続けてください。

そして、是非また、子どもたちと共に、こうばるを見学に来てください。きっと新たな発見や体験が得られると思いますよ。(‘◇’)ゞ

石木ダム工事現場の今

昨日の現場です。「力で奪った土地を返せ」と書かれたプラカード。その下には工事業者による「立ち入り禁止」のプラカードが何枚も並び、ネットの後ろは土砂の壁。これが、今の抗議行動の現場、座り込みの様子です。

こちらは2019年12月の写真。1年3ヶ月程前はこのように、座り込んでる前にも後ろにも、何も遮る物はありませんでした。

それが、昨年(2020年)10月、このように土砂が搬入され、

オレンジ色のネットが張られ、後方が狭められましたが、それでも見通しは良かったので、さほど緊張感はありませんでした。(今年1月の写真)

ところが、3月に入ると、ユンボの動きが活発になり、

早朝や夜も作業を行っていたので、こうばるの皆さんは三交代で、監視活動を余儀なくされてしまいました。

男性も、女性も

雨の日も



疲労困憊の日々が続きました。

3月下旬、ネット後方に土砂が落とされ、

29日には、ネットの位置が変わり、

4月に入ると、このような土砂の壁が造られてしまいました。

前方にも、ネットと土嚢で柵を造り、

土砂を積み上げ、堅め、こちらも壁を高くしていきます。

横から見ると、
こんな感じ。座りこめるスペースは前後10mほどに狭められてしまいました。

しかし、こうばるの皆さんも支援者も、今までと何も変わらず、元気に明るく抗議を続けています。支援者の数はむしろ増えています。県外(福岡や佐賀)からも応援したいと駆けつけてくださる人が、じわじわと増えています。

上の写真の手前にある手作りのテーブルの上で、昨日も美味しいコーヒーとおやつ(大学芋・クロワッサン・カレーせんべいなど)が振舞われました。

昨日は風が強くて、
ダンプカーが通るたびに、

こんなに土煙が舞い上がりましたが、幸い風向きが良かったので助かりました。

1月には、
こんな吹雪の中でも頑張りました。

踏まれても踏まれても芽を出す雑草のように、
踏まれるほどに強くなる麦のように、
こうばるの皆さんの意志はますます固く深く結ばれています。

知事も土木部長も河川課長も、思い出してください。
子どもの頃、きっと読んだはずの童話。
『北風と太陽』を。

知事は県議会での答弁では、「円満に土地を明け渡してもらうのが最善」として「話し合いを模索中」と答えていますが、やっていることは逆ですね。

工事の強行=強い北風を吹き付ければ、心は凍え硬くなり、話し合う気持ちは失せていくばかり。
円満を望むのは御門違いも甚だしい。

知事!
イソップの教訓を思い出し、戦略を立て直してみませんか?
新年度が始まった今こそ、チャンスだと思います。
(  ᐢ ᵕ ᐢ ) 

こうばるの春をおすそ分け

もう4月。里山こうばるは花盛り。
2021年こうばるの春を、ほんの少しおすそ分け。

梅も、

桜も、とっくに散って、

菜の花も、盛りを過ぎたけれど、

野原や山道には、まだまだいろんな花が咲いている。

懐かしいレンゲソウ!
何十年ぶりだろう・・昔は田んぼにたくさん咲いていて・・両手にいっぱい摘んで、それで首飾りや冠を作ったっけ・・

アザミ

野イチゴ

スミレ

ギシギシ

クローバー
・・などは分かるけど、私は山野の花の名をあまり知りません。

これはデージーに似てるけど・・・?

こちらはリンドウに似てるけど、リンドウは秋では?と思っていたら、ハルリンドウだそうです。

これは、アケビだそうです。

こちらはムベだそうです。
実はよく似てますが、花は、あまり似てませんね。

これも

これも

みんな見たことはあるのですが、名前は知りません。

小さなチョウがとまっているのはキンポウゲだそうですが、黄色の花は、他にもいろいろ見かけます。

これとか、

これとか・・・

この花とそっくりな黄色の花が、工事現場のあちこちに咲いています。

ナルトサワギクというマダガスカル原産の帰化植物で、特定外来生物に指定されているそうです。

Wikipediaによると、毒性が強く、オーストラリアでは家畜の中毒死が多く報告されているらしい。また、繁殖力がきわめて強いので、在来植物を駆逐する危険性が大きいとも書かれていました。

たしかに・・・工事現場では、盛土の中から、次々に芽を出し・・

こんなところからも・・・

でも、現場では、そんなことはおかまいなく、重機が地肌を削り、

茶色になった大地の一角で、
雨の中、座り込みを続けるこうばるの女性たち。

女性も男性も交代で、早朝から夜まで抗議行動を続けている。
その姿は野花のように、しなやかで逞しい。

それでも、ほとんどが70代。疲労の色は濃い。
県は、これ以上県民を苦しめないでほしい。

春眠、暁を覚えず・・・そんな穏やかな春が、一日も早く、こうばるの皆さんに訪れますように! (._.)