飛行船産業

2022年2月、長崎県知事選挙に立候補している宮沢よしひこさん。

お忙しい中、本日2月8日フェイスブックに長文の投稿がありました。

ぜひ、多くの方に読んでほしいと思い、石木川まもり隊ブログに転載します。

私の政策の中で、もっとも本当にできるのかと思われているのが、飛行船産業による地域興しです。

石木ダムを止めるんだ!と言っている候補がなぜ飛行船?と疑問に思う方も少なくないと思います。

私が長崎県の新産業として飛行船産業を提案するのは、まさに石木ダム計画をやめるためです。

誰もが認める通り、長崎県の最重要課題は人口流出対策です。

ではその解決策はなんなのか。具体的な策は様々です。

私がもっとも重要だと思っていることが、収入の安定も含めた地域社会の安全・安心そして住民が地域に誇りを持てることです。

その期待に多面的な効果で応えるこれからの産業が、飛行船産業だと考えています。

つまり、県民の課題に応え、さらにその先の夢に期待できる政策を提案できることこそ重要で、石木ダムを止めることなど小さいことなのだと気づいてもらうことなのです。

<観光事業、災害対策と広告・広報事業を兼ねて、飛行船を導入する>

ほんものの飛行船、見かけた方もいらっしゃるでしょう。

年配の方ならキドカラー号、最近では保険会社のメットライフアリコが身近で広告飛行をしていました。

2005年の愛知万博に際し、ドイツのツェッペリン社からツェッペリンNTという14人乗りの飛行船が輸入されて、万博後は日本全国で広告飛行や遊覧飛行を行っておりました。

首都圏では、埼玉県桶川市のホンダのエアポートから飛び立ち、都庁の上を飛び、六本木ヒルズの上をめぐり、お台場上空を回って帰ってくる30分のコースを行っていました。

関西では大阪湾から飛び立ち、京都や奈良の上空を回り帰ってくるコースです。

春には吉野の桜を上空から眺める3時間コースもありました。

本家のドイツでは、ボーデン湖のほとりにツェッペリン社の飛行船基地があり、遊覧飛行を行っています。

https://zeppelin-nt.de/en/homepage.html

40分の遊覧飛行で5万円ほどがスタンダードのコースですが、予約が何か月待ちとなる大人気の観光です。

もし長崎で飛行船による遊覧観光を行ったらたくさんの見所があります。

九十九島の絶景やハウステンボスを上空から眺めたり、五島や壱岐・対馬へ飛行船で飛び、黒潮洗うダイナミックな海岸線をゆっくりと眺めることができます。

低空で静かに飛び、窓を開けることもできますから潮風と潮騒を感じながらの体感飛行です。

飛行船は飛行場が必要がありませんので離島間の人や物資の輸送に使うこともできます。

ツェッペリンNT号も、巡航速度で120㎞くらい出ますから朝8時に長崎を飛び立てば夕方6時には晴海のオリンピック跡地に降りることなどができます。

また飛行船は災害救助にも力を発揮します。

東日本大震災の際、津波で沿岸地帯はがれきの山でした。

ヘリコプターが救出に当たりましたが、ヘリコプターは下部への風圧が強く、がれきを巻き上げケガをする可能性があります。

またバリバリバリというローターの音が、助けを呼ぶ被災者の声をかき消してしまします。

飛行船なら下部への風圧もありませんし音も静かです。

振動もないので簡単なオペぐらいなら飛行船上でできてしまうでしょう。

水害で地域が水浸しになってボートでしか救助できないというときも飛行船で救助や物資の輸送が可能です。

飛行船なら長時間滞空し、連続した救護活動、情報収集活動ができます。

災害が多発する昨今、新しい救護・災害支援ツールとして必ず役に立つでしょう。

まだ日本に飛行船を飛ばすノウハウが残っているうちに、長崎県が政府の支援や災害危機に直面する自治体と連携して飛行船事業を復活させるのです。

ツェッペリンNT号を輸入したとき、飛行船1機の値段は、操作員の訓練費を含めて10億円ほどでした。

現在ならもっと安く製造でき、民間で運行できる事業です。

自衛隊戦車1両の値段とほとんど変わりません。

また自衛隊の大型救難ヘリは30億円ほどといわれています(公表されていません)。

VIPの人たちが使うプライベートジェットは平均数十億円ですから、飛行船はそれほど高い買い物ではありません。

第一次大戦後に世界一周を行っていたツェッペリン社の豪華な大型飛行船を、もし今開発したら1000億円くらい開発費がかかるといわれます。

三菱重工のリージョナルジェットの開発費が当初3000億円ほど、その後一兆円に膨れ上がっていましたが、それなら飛行船開発のほうが安上がりです。

日本ではテイジンや東レなどの薄膜技術、姿勢制御の技術があります。

飛行船は潜水艦のように気流に合わせてトリムを取るため、日本の造船技術の蓄積がそのまま役に立ちます。

長崎県の造船業は構造転換が迫られていますが、飛行船の製造や定期メンテナンス事業を行えば、製造業のノ
ウハウやドックを活かすことができます。

災害救助用として日本全国の自治体や世界各地に販売していくことができます。

飛行船といえば、若い人たちにとっては本物よりアニメの世界でたくさん見ていると思います。

宮崎駿さんの作品にもよく登場します。

天空の城ラピュタなどで覚えている方も多いと思いますが、古くは「母を訪ねて三千里」でマルコがアルゼンチンへ渡る費用をつくるために飛行船見物の見物客に友だちとアイスクリームを売るというシーンがありました。

そんなアニメの世界を現実化して長崎の空に飛ばせば、日本中から世界中から夢のある乗り物に乗ってみたい人たちが集まると思います。

そんなワクワクする長崎、どうぞ想像してみてください。

長崎県知事選挙立候補者

宮沢よしひこ