赤嶺調査団 川原へ

立って話している方が、国会議員(共産党衆議院議員)の赤嶺政賢さんです。

石木ダム問題の調査のために今日川原を訪れ、現地視察&地元の人々と懇談しました。

 

赤嶺さんは沖縄選出の方です。

先ほど団結小屋を見せて頂きましたが、沖縄にも団結小屋はたくさんあります。

米軍基地を造らせないためにです。

その最前線にいるのが、おじい・おばあです。

おばあたちは毎日集まって、お茶を飲みながら頑張っています。

あら・・こことそっくり!

国会議員の9割が米軍基地を沖縄に造ることに賛成しています。

しかし、辺野古も高江も15年も闘っています。

杭1本打たせていない。

地元の住民が団結して立ちあがったら、政府も県も簡単に手を出すことはできないのです。

私は、無条件に皆さんを応援していきたい。

と、おっしゃいました。

やはり、悪政に翻弄されてきた者同士、理解も共感も深いものがあるのでしょうか。

また、赤嶺さんは、沖縄よりもここの戦いは「負けない戦いができるはずだ」と言いました。

なぜなら、去年の「cop10」で、政府は世界に向けて宣言したのです。

日本には世界に誇れる『里山』という自然環境がある。

人々の暮らしと自然が密接に関わっている『里山』を、日本政府は守っていくと、

それを国家戦略として位置づけたのです。

ここ川原は、まさに、国が守るべきその里山ではありませんか。

 

みんな真剣に耳を傾けています。

 

地権者の皆さんからもいろんな声があがりました。

* 私たちは嫁ですから、あちこちから嫁いできました。

でも、ここに住んでここの素晴らしさは余所にはありません。

夫婦喧嘩をしても隣には聞こえません。(みんな大笑い)

何をやっても楽しい。

でも、闘いは苦しいです。

50年ですよ。やおいかんです。

一人ひとりが命をかけて闘ってます。

私たちは白紙撤回目指して死ぬまで闘います。

 

* 私たちはずっとここに住み続けています。

長崎県知事は4代変わりましたが、私たちはずっと変わりません。

子どもたちも親から言われたわけではないのに、自然と闘いに加わっていきます。

私たちは闘い続けますから、国の方をなんとか動かして下さい。

国が予算をつけなければ、県は造れないのですから。

 

* みんな50年と簡単に口にしますが、これはすごいことですよ。

人生のほとんどです。

こんなに長い間、国民を、住民を、苦しめていいんですか?

 

おばあちゃんたちも声をあげます。

* 今日お話を聴いて、なんか光が差してきたような気がします。

苦しんできた胸の内が和らいできたような気がします。

 

S子さんが「今話した人は90歳ですよ」と言うと、みんなオー!と驚きの声を発し、

再びS子さん、「すごかでしょう?ここの水を飲めば、こがん若くなるんですよー

いつも座を明るく盛り上げるS子さんです。

 

* 私も85歳です。うちは4代で頑張っています。

ひ孫のためにも、これからも頑張って闘っていきます。

 

事業認定や強制収用の話が地権者から出てきたので、赤嶺議員はそれに応えて言いました。

国民の持っている権利の中で、生存権と並んで重いのは、

日本のような資本主義社会においては、私有財産を守る権利です。

ここのように、住んでいる人全員が反対している、

しかも造ろうとしているダムには治水でも利水でも便益がない、

こんなケースで強制収用を実施するのは、容易なことではありません。

県が手続きを取ったとしても、反撃はできます。

 

支援者としての発言を求められ、

私たちは佐世保市民として、

佐世保のために川原の人々の暮らしと自然を壊すことは、許せません。

佐世保は、石木ダムがなくても今までやってこれたのです。

現在佐世保の水は足りているし、これからはますます需要は減っていくでしょう。

県は事実を誤魔化し、ムダな公共事業をしようとしています。

公共事業チェック議員の会の活躍とご協力を期待します。

などと訴えました。

 

司会の山下市議が、そろそろ時間ですが、最後に伝えたいことがあったらどうぞ・・・と言われ、

地権者のお一人が手をあげました。

ここは戦時中に海軍工廠ができて、住民は強制移転させられたとです。

終戦になって戻ってきて、新たに家を建て、コンクリートで固められた半地下をつるはしで壊し、

やっと元の農地に戻した。

そこをまた強制収用するなら2回目となるんです。

  

国や県の都合で、2回も土地を強制収用する?

そんなこと、できっこない!有り得ないですよね?

つい今しがた、現職国会議員が言ったばかりです。


国民の持っている権利の中で、生存権と並んで重いのは、

日本のような資本主義社会においては、私有財産を守る権利です。

これが本当なら、そしてこの権利を守る意思が国にあるのなら、絶対できないはずです!

 

                                            

オンライン署名にぜひご協力ください!

石木ダム建設は説明不足。長崎県は一度立ち止まり、
公開討論会を開いてください。(Change.org)

ほかにも、こうばるを守るためやっていただけることがあります。

→あなたにできること

「赤嶺調査団 川原へ」への2件のフィードバック

  1. 強制収容するとうことは・・・

    文章を読んだだけでも川原の人たちの思いが伝わってきてジーンときました。



    震災や、原発事故は東北の多くの人たちからふるさとを奪いましたが、石木ダムを造るために土地などを強制収容するとうことは、今度は人間の意志で川原の人たちから無理やりふるさとを奪うということです。つまり、地震や、津波や、原発事故がやったことを人間の手でやるということなんですよね。



    とてもまともな人間にできることではないと思います。



    そうでなくても、半世紀にわたって川原の人たちに有形無形の圧力をかけ続け、苦しめてきていることにたいして、推進している行政や議員さん達は胸が痛まないのだろうかと不思議に思えてなりません。

  2. そういうことです

    強制収用は、行政が住民のふるさとを奪うということです。

    もっともらしい理由の元に。

    嘘と誤魔化しと無責任に満ちた大義名分です。



    必要だから造るではなく、造るための必要性を探すようになった行政や議員さんの心には、住民の苦しみなど感知しないようなバリアが働いているのかもしれませんね。

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