ダムを活用した地域おこし?



行ってきました。話題の講演会。
石木ダム建設事務所主催の、ダムマニア宮島咲氏による講演会。
テーマは「ダムを活用した地域おこし」。

宮島氏の本業は日本料理屋だそうですが、ある日ドライブの途中で、群馬県の奈良俣ダムに出会い、その美しさに心奪われ、ダムに魅せられダム巡りをするうちにマニアになってしまったそうです。


そして、ふと思った。ダムって何のためにあるの?と。
その答えはこちら。



そして、そんなダムが全国に約2700基、九州だけで464基もあるそうです。特に長崎県はダム密集地帯!
そのわけは…地形が急峻で川の水がすぐに海に流れ出るから。

また、こんな数字も示して下さいました。



え?平均すると、1つのダムに1日330人も訪れている!?

信じられない!思わず心の中で叫んでしまいました。
というのも、8年前のゴールデンウィークに県内のダム巡りをしたのですが、伊佐ノ浦ダム以外、ほとんど人影はありませんでしたから。

でも、よく聞くと、この数字、国営ダムの話なんですねー
石木ダムとは規模の違う、でっかいダムばかり。



こんなふうに放流の時は、ダムマニアや観光客ががたくさん訪れるそうです。

そんなダムを活用して地域おこしをしましょう!というのが講演のテーマですが、宮島氏の考える「地域おこし」とは、「地域の収益を増やす活動」のことだそうです。

例えば、八ツ場ダムの場合、平成9年度から26年度まで比較すると、18年度までは客数も消費額も減少傾向だったけど、工事が進むにつれてどんどん増加。
26年度には、客数は9年度まで回復していないけれど、消費額は9年度より大幅(1.4倍くらい)アップしているとのこと。

でも、これって、本当に純粋な観光客なのかな~?
平成16年頃から八ッ場ダム反対の声が広がり、裁判も始まり、21年度には民主党政権が誕生して中止の方針が打ち出されたりして、八ッ場への関心が大きくなりましたよね。
全国のダム反対派や専門家が視察に訪れたり、まもなく吾妻渓谷が無くなるかもしれないと、その自然を惜しむ人たちが、店仕舞セールの時のように押し寄せていたのかもしれない。
ダム目当ての観光客と決めつけるのはどうかな~?

いずれにしても、宮島氏によると、ダムは収益をもたらす。その最たるものが「ダムカード」と「ダムカレー」だそうです。

ダムカードは全国の600ほどのダムで配布しており、例えば八ツ場ダムの場合、ネットオークションで3万円ほどで取引されている。高いのでは10万円くらいのもある。だからマニアは、このカードをもらおうと必死になって現地にやってくる。

また、ダムカレーもブームになっていて、現在全国で110種類のダムカレーがある。ダム好きのほとんどが食べるし、これを食べるためにやってくる人もいる。

などなど、宮島氏のお話を聞いていると、ダムカードとダムカレーを造れば地域おこしができると錯覚し、そのためにダムが必要!なんて勘違いする人も出て来そうで、ちょっと不安です。

さらに新しい集客案も紹介。



建設中の足羽川ダムの堤体壁面をクライミングコースとして活用する案が国交省から提案されたそうですが、その足羽川ダムについて、こんなことをおっしゃっていました。

ここの工事は難航しましてね、反対派がうるさかったんですよ。
「ダムは要らない!」「この川は洪水は絶対起きない!」と言って。ところが10年位前ですか、福井豪雨がおき、この川が氾濫してしまいました。建設反対と言ってた所が水浸しになったんですよ。だから言ったでしょうって感じですよね。備えあれば憂い無しなのにね。

最後に、私たちにはお馴染みの石木ダムのイメージ画像を映して、



正直に言って、このダムはつまんなさ過ぎます。ここら辺ののり面(右側の緑のところ)は棚田にしてください、それを分譲するんです

それから、ここ(コンクリートの壁の部分)はクライミングコースにする。有料で500円くらいで
このダムは小さいので1年ぐらいでできるかもしれない。動き出せばね
ただね、この地にね、まだこれだけの人たちが住んでいます
と言って、最後に映し出されたのは、ほーちゃんが描いたこうばるの人々の似顔絵。
これは水没予定地にお住いのイラストレーターの石丸穂澄さんのイラストでございます。ここ(会場)にいらっしゃる皆さま、そしてここ(水没予定地)にお住いの皆様が平和で楽しく暮らせますようお祈りして、地域の発展を願いまして、講演を終了させていただきます
と締めくくられました。
                                  私は思います。
地域おこしなら、ダムがなくてもできる。
八代市では荒瀬ダムを撤去したことにより、釣り客や潮干狩り客が増えました。
大川村のように早明浦ダムのおかげで人口が10分の1になってしまったところもあります。
地域おこしどころか、ダムは地域潰しの可能性も大きいと。

私は願います。川棚町民の方が、ダムに頼らない地域おこしを目指してくださることを。
なぜなら、仮に、ダムにより収益がアップしたとしても、それは、一時的なこと。ダムによる自然破壊のツケは、後に、地域に多くの不利益、衰退をもたらします。水質汚染、悪臭、漁業被害etc.

私が見てきたダムはこんな感じのところばかりでした。



どちらも草ぼうぼうでした。

ダムが出来た当初は、さぞかし素敵な公園だったことでしょう。
数年後にはこの通り。
焼き物のレリーフ作品がまるで墓石のよう…

撮影日=2009年5月5日。快晴。グールデンウィーク最終日。

“ダムを活用した地域おこし?” への 8 件のフィードバック

  1. 中国の三峡ダムも放水が観光ショーになっていますが、重慶工業地帯の汚染を濃縮したせいで地下水も汚れ飲料水や農業に大きな被害が出ました。ADBのナムトン2ダム(ラオス)も建設後の強制移転住民の所得が以前より上がったと言う日本側の調査もありますが、別の団体が調査すると反対の結果だったと言います。また調査事態が非常にプアーなやり方や内容で実態が把握されていないと言ったほうが早いみたいです。海外の方が被害がひどいのにことダムに関しては政府も官庁も本当に異常なぐらいしつこい気がします。それにしても最近海外のダム情報ほとんどマスコミで取り上げられませんね・・・八ッ場ダムのせいだったりして・・・・風は海外から吹いてくる気がします。

    1. 一般論を申し上げます。完全に豪雨災害を防げるダムを建設できる訳ありません。それはお分かりですよね。しかし、被害の軽減に大きな役割を果たす事は確実だと思います。宮島さんにダムが万能ではない事を語らせたいだけの問いかけならくだらないな。

  2. 田植えをキャンセルしてまで聴きに行く価値もないだろうと思って行きませんでしたが正解だったようです。

    「(水没予定地)にお住いの皆様が平和で楽しく暮らせますようお祈りして」と言っていますが、石木ダム建設が中止にならない限り、こうばるの方々に「平和で楽しく暮らせる」日々は来ないのですけどね~。「ここにはダムは造らない方がいいのでは」ぐらい言ってくれたら拍手喝采、ダムマニアさんを少しは見直したのですが・・。

    のり面を棚田にして分譲?誰が買って誰が棚田を維持管理するんでしょう。棚田だったら、こうばるの上には日向の棚田があり、波佐見には鬼木の棚田があります。それぞれ、農家が長い年月かけて作り上げ、維持管理してきたすばらしい棚田です。宅地造成の感覚で魅力ある棚田ができるわけがありません。それよりも、県が用地買収して荒れてしまっている田んぼを貸すか、安価で払い下げたほうが景観的には美しいと思います。区画整理もなされているし、もう少し近くだったら私も田を作りに行きたいくらいです。

    ダム壁面をクライミングコースにするというのもナンセンス。
    コンクリートの壁を登るより(怖くて登れません)、石木川のせせらぎを聞きながら、こうばるを通り、虚空蔵山に登った方がよっぽど楽しくて、充実感があること間違いなし。

    今年で30回目を迎えた「こうばるほたる祭り」、例年にも増してたくさんの人出で賑わいました。
    行政の力も借りず(というか行政は、ダム建設推進なので見向きもしません)、すばらしい地域おこしだと思います。

    行列のできる岩下さんの焼きそば、地元の食材を使った手料理の数々>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>~~~~~~~~ダムカレー

    ほーちゃん作、こうばるを題材にしたいろいろなグッズ>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>~~~~~~~~~~~ダムカード

    比較になりません(笑)

  3.  お疲れ様です
     このホームページは、Mさんが書かれたのかな?
     明細な報告ですよね
     私も、当日講演及びその後の建設促進集会にも参加しました
     賛成の嵐でしたね!
     建設中の一時期には、工事関係者で潤うでしょう!
     私も顔がばれているので帽子、サングラスで参加しました
     講演の途中で馬鹿らしくなりました
     この人は、おぼちゃまで現状を把握していないと!
     横の斜面を棚田にして分譲城とか今の農業事業を全く解っていません
     棚田で稲作する人がどんなに苦労しているか全く解っていません!
     今でも素敵な棚田があるのですから、それを継続すれば良いじゃないですか!
     石木ダム建設事務所のホームページ見るといわゆるダム公園が最近頻繁に掲載されています?
     無理でしょう、採石場が二つもあるところへ誰が来ますか?
     誰も行きませんよ!

     石木川は小さな二級河川川棚川の支流です
     ダムを造っても水は溜まりません
     また、川棚町は佐世保市と隣接しているため佐世保が水不足になったら川棚にも雨が降りません!
     したがって、その時に導水出来なければどうするんでしょうか?
     そして導水路の用地買収も今からです
     建設総額560億円、そのうち佐世保市民の負担額は350億円ですよ!
     佐世保市民の皆さん、負担できますか?
     水道料金の値上げに納得できますか?
     今でも、水は充分足りているじゃないですか!
     佐世保市民から是非反対の声をあげて貰いたいです!

     中村知事も朝長市長も、石木ダ建設が喫緊の課題だと(笑)
     一番の問題は、長崎が抱える人口減少でしょう!
     こんなやつは次の選挙で落選させましょう!

     私も微力ながら情報公開請求、異議申し立て、裁判で頑張っています!
     皆さんも頑張って下さい!
     
     
     

  4. はじめまして。
    新聞で講演のことは知りました。
    少し読んだだけで、人のことなのに恥ずかしさを感じて。

    品格という言葉が持て囃されたのは、そう昔のことでもないと思いますが・・・

    “こうばる”が好きで、特にあの小さな橋が好きで、時々自転車でお邪魔しています。

    ずっと応援しています。

    1. さかきんさん、コメントありがとうございます。

      確かに、品格という言葉聞かなくなりましたね。
      そして、品位を欠く政治家や官僚が目につくようになりました。

      佐世保からこうばるへ車で向かう途中、何度も見え隠れする虚空蔵山に、私はとても品格を感じてしまいます。
      共に、こうばるを応援していきましょう。
      ずっと…
      よろしくお願いします。

  5.  お疲れ様です
     講演に行く前に宮島氏のプロフィールでダムカレー見ました

     あれってジョークでしょうか!
     ご飯がダムの堤体でしょうが、あれを食べるとダムが決壊してしまいますよね!
     笑えます

     所詮、老舗のおぼっちゃまが考える事ですね!!!
     
     

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