映画をきっかけに、いしきをかえよう!

1月20日、アルカスSASEBOのイベントホールは満員御礼!『ほたるの川のまもりびと』の試写会は大成功でした。



上映後のトークショーもとても中身の濃い素敵な時間でした。
もっと多くの人に聞いてほしかったな~ということで、そのポイントをざっくりまとめてご紹介します。

司会はパタゴニア日本支社長の辻井隆行さん。ゲストはこの映画の監督の山田英治さんとライフ企画社会長(ライフさせぼ創刊者)の小川照郷さんでした。

辻井:まずは率直なご感想を…

小川:僕は山が好きで、一年のうちの150日くらいは山に登る。見て触れて自然を十分知っていたつもりだったが、その中で暮らすということがどんなに素晴らしいものであるか、あらためて感じた。



辻井:特に印象に残るシーンは?

小川:最後の歌のシーンに感動した。聞くところによると、あの歌はこの映画のために作られたのではなく、その前からあったらしい。あまりにもこの映画のテーマにピッタリでびっくりした。

辻井:監督はなんでこんな映画を撮ろうと?



山田:僕は広告会社で原発のCMを創っていた、原発はエコでいいものだと思っていた。祖父母のいるふるさとの福島で原発事故がおきた。自分の仕事に疑問が湧いてきて、様々なCMを降り、震災復興に力を入れているNPOなどのCMを作るようになった。
そんなときに知り合いから石木ダムの話を聞き、現地を訪ねた。反対運動をしている人たちということで、ある種の先入観を持っていたが、会う人会う人みな自分のじいちゃんばあちゃんのような感じで面食らった。しかも皆さん元気で楽しそうで、それぞれがチャーミングだった。
こんな田舎の魅力を都会の人に伝えたい。と同時に、ここが失われるかもしれない、それってどういうことなのか、考えてほしい。日常のドキュメンタリーを見せることによって考えるきっかけになるかもしれない、そう思った。

辻井:「ライフさせぼ」が目指しているものは何?月刊誌『99』の中で、石木ダム問題について僕との対談を提案して下さったのはなぜ?



小川:ライフは日本で最初のフリーペーパー。僕は佐世保で生まれ育ち、十数年東京で暮らし、佐世保に戻ってきた時、自分が佐世保について何も知らなかったことを痛感した。そしてそれは僕だけではなかった。地域の文化や情報を伝える必要性を感じ、タウン情報誌を創刊した。
はじめは政治には触れたくないとの思いもあり、石木ダム問題を紙面にするのは良いことかどうか迷っていた。しかし、皆が変わらなければ町は変わらない。僕は自分という人生を作るために帰ってきた。こうばるが破壊されるのと自分が破壊されるのは同次元。スルーしてはいけないと思った。あの記事を載せても、広告を止めるような客はいなかった。

辻井:今日は映画に登場している現地の皆さんもみえている。今の状況を話して頂けないか…



岩下すみ子さん:いまは20台ほどの重機が入って付け替え道路工事が進められていて、私たちは日々現場で抗議を続けている。県は私たちにきちんと説明もしないで工事を強行している。本当は現場に入ってはいけないが、それしか方法がない。私たちは工事現場のごみごみした中でお弁当を食べている。監督はじめ作業員も県の職員も若い。体力もある。自分の息子のような世代の人たちと毎日闘っている。少しでも工事を遅れさせるため、これからも頑張ります。ご理解よろしくお願いします!

辻井:いま話して下さった水没予定地の方はまさにそうだが、現地だけが当事者ではない。当事者って誰?
財政的には350億ほどの負担を強いられる佐世保市民も当事者だし…



小川:50年たっても進まない事業が有り得るのか?僕らの仕事は毎週毎週新しいものを探し変化を捉えている。そうしないと会社は潰れる。全ての人が時代とかけっこをしているはずなのに、税金でやる仕事だけが決まってることだからしょうがないと続けている。
市議会でもまともに議論されていない。情報がほとんど出ない。市民は知らない。情報がオープンになって初めて皆で議論ができる。僕が子どもの頃は開発は人間の発展のためになると言われていた。今そのように考える人はいないのでは?



辻井:確かに戦後の焼け野原から復興を遂げるには、水とか電気などのエネルギーが必要で、開発が優先されたのは自然の成り行きだった。だから僕も全てのダムに反対しているわけではないし、必要な公共事業も当然あると思っている。が、社会の状況が変わったら国や自治体も計画を見直すべきだ。

小川:これほど加速度的に変化している時代に、変わらないのは公共事業だけ。時のアセスメント(長時間進捗しない公共事業を,行政機関が時代状況の変化を踏まえて再評価し,中止や継続を判断すること)が導入されるようになったが、判断するのは役人。これでは変わりようがない。本当は市民の声で変わるべき。こんなに時間が経ったらもう止めようよという当たり前のシステムを作らなきゃ。



辻井:県の負担金(税金)や国からの補助金(税金)のことを考えると、長崎県民も国民も全てが当事者であるとの意識が必要。失われるものは自然だけではない。憲法で保障されているはずの基本的人権が侵害され、それが当たり前になる土台になりかねない。

<私たちにできること>

辻井:まず知ることが大事。知るためのきっかけとなるこの映画を広めよう。封切は6月に東京のユーロスペースで決定したが、九州に限っては3月から先行上映できることになった。近くの映画館にたくさんリクエストしてほしい。また、「いしきをかえよう」キャンペーンや話し合いを求める署名活動も広げてほしい。



山田:ぜひ現地こうばるに足を運んでほしい。そこには「まもりびと」がいます!声を掛けたらナイススマイルで答えてくれると思います。

小川:政治の話をするのは難しいが、それでも話した方がいい。市会議員と話した方がいい。何のために選挙があるのか?不勉強な議員には聞いてみよう。「あんた、石木ダムのために10万も出すと?家族で50万も出さんばいかんとよ」と。まずはここから楽しく話していきましょう。



最後はみんなで「いしきを変えよう!」のチラシを手に集合写真を撮りました。

ハイ、イシキー、(カシャ!)

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