ゆびきりげんまん

一昨日は毎月定例の石木ダム勉強会でした。
今月のお題は『覚書』。

10月21日の福岡高裁の判決書で改めて注目を集めた石木ダムに関係する覚書。この問題について、あらためて皆さんと情報を共有し、意見交換しました。

今から49年前に、川棚町の3つの郷の住民が、自治体トップと交わした2つの覚書。

このように、関係者の署名・捺印もしっかり揃っています。
いったいどんなことが書かれていたのでしょう。

1.住民と知事との覚書。
注目すべきは第4条。
「乙が調査の結果,建設の必要が生じたときは,改めて甲と協議の上,書面による同意を受けた後着手するものとする」

つまり、「石木ダム建設の必要が生じたときは、県は3郷の住民と協議し、書面による同意を得た上でないと建設には着手しません」と約束しています。

2.住民と町長との覚書。
注目すべきは第1条。
「石木川の河川調査に関して甲と長崎県知事との間に取り交わされた覚書はあくまで甲(地元民)の理解の上に作業が進められることを基調にするものであるから,若し長崎県が覚書の精神に反し独断専行或は強制執行等の行為に出た場合は乙は総力を挙げて反対し作業を阻止する行動をとることを約束する」

つまり、「県が覚書に反し、独断的or強制的に事業を進めようとした場合は、川棚町長は全力で反対し県の作業を阻止する」と約束しています。

ところが、実際はどうなったか。
県は、覚書の2年後(1974年)には石木ダム事業計画を国に提出し、
10年後(1982年)には機動隊を入れて強制測量を実施し、
37年後(2009年)には強制収用に道を開く事業認定申請を行い、
47年後(2019年)には住民の全ての土地を強制収用し、
いま事業は粛々と、強制的に進められています。

この現状について県は、「覚書?あれは紳士協定であって、法的拘束力はありません」と居直ってきましたし、なぜかそれが司法の場でもまかり通ってきたのです。

しかし、先々月の工事差止訴訟控訴審判決において、福岡高裁の裁判官は3郷は長崎県知事を信頼し、川棚町長の協力を確信して、本件覚書に調印することを約束した・・・そうであるにもかかわらず、未だ、本件事業につき地元関係者の理解が得られるには至っていない・・・県を始めとする本件事業の起業者には、今後も、本件事業につき地元関係者の理解を得るよう努力することが求められると、起業者へ苦言を呈しました。

やっと、私たちの主張が少しだけ理解してもらえた!この当たり前のこと(約束は守る!)が通用しない世の中は、やはりおかしい。

この問題を多くの県民と共有するためには、私たち自身がもっとよく勉強しなければ・・との思いが湧いてきました。

そこで、覚書とは何ぞや?紳士協定や契約書とはどう違うのか?調べてみました。

ウィキペディア(Wikipedia)によると、
紳士協定=いわゆる不文律(暗黙の了解)の1つで、国家や団体、および個人間における取り決めのうち、公式の手続きや文書によらず、互いに相手が約束を履行することを信用して結ぶもの。

契約情報メディア「契約ウォッチ」によると、
https://keiyaku-watch.jp/media/kisochishiki/oboegaki
契約書=意思表示の合致(=合意内容)を書面にして証明するもの。
覚書=忘れないように書き留めておくこと、その文書、メモ、備忘録など。
しかし、タイトルに「覚書」とあっても、当該書面の内容が「当事者同士の意思表示の合致」を証明するものであれば、契約書であることには変わりません。法的拘束力は通常の契約書と変わらないことには注意が必要です。
と書かれていました。

石木ダム覚書は、
① 甲・乙という2つの立場が明記され
② 約束事が条文化され、
③ 日付が記され、
④ 署名・捺印がある
ので、内容的にはこれはもうりっぱな契約書の一種だと言えるでしょう。
つまり、法的拘束力はあるということです。

実は、この覚書について、日本弁護士連合会(日弁連)による貴重な記述があります。
これは2013年12月長崎県に提出された「石木ダム事業の中止を求める意見書」の中の一部分ですが、その内容は傾聴に値するもので、ぜひ多くの人に読んで頂きたいと願っています。https://www.nichibenren.or.jp/library/ja/opinion/report/data/2013/opinion_131219_4.pdf

以下、覚書の効力の部分を抜粋し転載します。

② 覚書の効力

ア 長崎県は,本件覚書の一部(第4条)について,紳士協定であると説
明しているが,本件覚書は,地元3部落の住民を代表する各総代を甲と
し,長崎県知事を乙として,甲と乙との対立する意思表示の合致したも
のであり,契約であることは明らかである。また,前記①の本件覚書作
成の経緯及びその記載内容の具体性からして,本件覚書は,地元3部落
の代表と長崎県の代表機関である知事が,地元3部落と長崎県との間で,
法的に拘束力を持たせる意思をもって締結した契約と見るべきである。
本件覚書による契約成立により,長崎県は,調査等開始,地質調査の公
表説明の時期の事前明示をすること,一定の場合に中間調査概況の公表説
明をすること,ダム建設着手のためには地元住民らと協議しその書面によ
る同意を受けることという債務を負担した。

イ 覚書第4条では,「ダム建設の必要が生じたときは,改めて,甲と協議
の上,書面による同意を受け」た後着手されることとされている。
本件覚書の署名者は,長崎県の代表者である知事と「川原郷」「岩屋郷」
「木場郷」の各総代である。「川原郷」「岩屋郷」「木場郷」は,石木ダム
水没地域にある地元3部落の通称である(川棚町においてはこれを行政地
区としている。)。地元部落では,全ての住民がダム建設に反対していたこ
とから,地元部落住民全員が署名する代わりに,地元各部落の代表である
総代がそれぞれ署名をしたのである。
したがって,長崎県が石木ダム建設に着手するには,地元3部落の住民
全員の書面による同意を得なければならない。

しかし,現在,川原郷には13世帯が居住しており,その全住民が石木
ダム事業に反対して同意しておらず,長崎県は,川原郷住民全員の書面の
同意,少なくとも現在居住する住民全員を代表し全員に代わって意思表示
をする総代の書面の同意を得ていない。岩屋郷,木場郷の水没区域の住民
は地元から転出しているが,このことは覚書第4条の効力を失わせない。
ウ 以上のとおり,長崎県が川原郷住民の書面による同意なしに石木ダム
計画を進めることは本件覚書に違反する契約違反行為である。

転載は以上です。
このように、長崎県による県民への契約違反は半世紀にわたって続いており、その上で事業を無理やり強行しています。このような公共事業の進め方や県政のあり方は、石木ダム関係者だけでなく、県民全体を愚弄するものではないでしょうか。

この事実を多くの県民に知ってほしい、考えてほしい。

そして知事が一日も早く川原住民との約束を果たすよう声をあげてほしい。

それは覚書に書かれているように、ダムの必要性について住民と協議し、書面による同意を受けてほしいということ。
それが実現するまでは工事を進めないでほしいということです。(*_*)

お米発送しました

2021年12月19日(日)、大変お待たせしました。

この日、丸一日かけて「これからもずっとおいしいこうばる米」2021の発送作業を一気に行いました。

30キロの袋×51袋=1、530キロ分、発送個数は138件でした。

予定では、地元のこうばる地区公民館で作業を行う予定でしたが、こうばる地区公民館が使えず、

急きょ石木小学校近くの東部地区コミュニティーセンターで作業をしました。

駐車場が広いので、郵便局の人が集荷に来やすい!という利点がありました。

今後は、使用料2,000円を払ってでもここでやったほうがいいな…と思った…



午前9時半に作業場所に集合。

主に3つの班に分かれて作業開始です。

まず、

①お米チーム

大量のお米を5キロ白米、10キロ白米、5キロ玄米、10キロ玄米…

ひたすら秤にかけて袋詰めしていきます。

めちゃくちゃ力仕事。

ハードで汗をかくチームです。

時々休憩しながらせっせと進めます。



②伝票、納品書担当チーム

基本的なところでめっちゃ大事なチーム。

実は、去年までずっと伝票は手書きしていた…

が、今年は違います。

今年は、郵便局のネットサービスを利用して伝票を電子作成!

印刷した伝票をカットして、透明のゆうパック専用の伝票袋に入れるだけ。

送り先の住所に間違いがないか、チェックしながら慎重に進めます。



③カレンダーチーム(画像左側のテーブル)

今年のお米には、1袋につき1冊のカレンダーがおまけでついてきます。

さらに、今回は思いもよらずゆうパックの大口割引サービスを受けられることになり、

買ってくださったみなさんに先払いでいただいた送料よりちょっとだけ安く送ることができました。

その分を、石木グッズで補うこととなりましたので、カレンダーにポストカードを挟んだりする作業をここでやります。



そうこうしているうちに、ランチタイム。

今回、ボランティアに15名程度の人が集まってくれました。

お昼は自由に。

近くには、コンビニもあるので買い物に行く人、自宅に一度帰る人など様々、

そんな中、今回はMさんが特別にパレスチナからの輸入食品を使ったお料理を試食に持ってきてくれました!



和食が多い私にはどう扱って良いかわからなかったこの二つの瓶。。↓

左:タヒーナ(ゴマペースト)、右:キズハ(ニゲラペースト)。

奥に写っているパンは、Mさんが発酵させて焼いてくれた手作りのパン!



「フムス」↓

ペーストになっている。

パンに乗っけて食べる、野菜スティックにも合う、パンにフムス+野菜スティックのせるもいい。



「さつまいものサラダ」↓

タヒーナを混ぜてある、残ったので今私の家の冷蔵庫に入っています。

チンして食べると寒い冬はおいしい。



写真に撮り損ねたけれど、「キズハ」はちょっと独特の苦味があるので、蜂蜜と混ぜてペーストにして、
パンに乗っけて食べるととても美味しかったです。



今後、石木川ミュージアムでは、パレスチナからの食品を買える物販のコーナーを増やす予定です。

実は、今もちょこっとミュージアムの中に商品を置いています。

ぜひ、お手にとってご覧いただきたいです。

よろしくお願いします。



【午後の部】

完成が見えてきた…



午後からも、お米を袋に詰める作業が続いていましたが、

それが終わったら、ダンボールを一気に組み立て、

①伝票と②納品書と③カレンダー+おまけの品をバラバラにならないよう一本化させる作業を行います。

ここで全員集合。

お米を買ってくださった方の名前を読み上げ、「ハイ!」と伝票をキャッチ!まるで百人一首大会のような状況に。

百人一首作業終了後は少し休憩を挟み、

一体化させた伝票たちを手に、カレンダーとお米をダンボールに詰め、納品書を置き、

最終チェックをして箱を閉じ、伝票を貼ります…

なんとかここまで、集荷予定時刻の16時に間に合いました。



そして予定通り16時、郵便局の集荷の人が車5台で集荷に来てくれました!

車の列、撮り損ねた!

実は、ここで穂澄は一度ダウン。

疲れで床に横になって休んでおりました。。

郵便局のスタッフさん、どんどん伝票をチェックしながら集荷の車に詰め込んでいきます↓



箱サイズ、80サイズ、100サイズ、合計138箱!

積載量は車5台で約1,350キロくらい?

一度で集荷できないかもと思われていましたが、全部集荷することができました!

郵便局のみなさん、大変お世話になりました。

おかげさまで、今、ゆっくりブログ書いています。



まず、高いお米を買ってくださったみなさん、本当にありがとうございました。

無事にお米がお手元に届きますように…

そして、ボランティアで発送作業を手伝ってくださったみなさん、本当にありがとうございました。

今シーズンから、ようやくお米販売チームを結成して分担で作業進めることができました。

普通はそうしなくてはやれないものだったんだとしみじみと感じました。。

わたしは、2018年までこれをたった一人でやっていたんだなぁ…と。

めちゃくちゃなことをしていたなと思いました。

助けてくれるメンバーにやっと巡り合えて本当に感謝に尽きます。

今後も一人で抱え込まずに誰かに相談して解決に向かえるよう心掛けたいです。

でも、相談しても無理っぽかったら無茶をせず保留にし、孤独に頑張らないようにしたいですね。



今回、長いブログになってしまいましたが、最後に!

石木川カレンダー2022現在も在庫400冊抱えて頑張って販売中です。



大丈夫。

まだ、12月は11日ある。

新年まであと11日ある。

どうか、石木川カレンダー(1,000円)を買ってあげてください!

このカレンダーを買っていただくと、実はかなりの寄付につながります。



先日、石木川ミュージアムの窓とサッシを新調しましたが、5万円かかりました。

大工さん作業中↓



こういう時に、カレンダーの寄付が大変役に立ちました。

今後も、石木川流域が面白くなるよう、寄付を集めていきたいです。

ご協力いただける方は、こちらの↓こうばるショップからカレンダーの注文よろしくお願いします。

https://koubarushop.buyshop.jp/items/54915709

現在、写真集「石木川のほとりにて」やレモングラスティー(無農薬)も出品しています↓

https://koubarushop.buyshop.jp/

今後、年末にかけて駆け込み需要を狙って、出品商品を増やすかもしれません。

その場合は、アナウンスしますのでチェックよろしくお願いします。

報告・こうばるほずみ

あの川の魚たち

石木川カレンダー2021のイラスト、

2021年版は石木川でよく見かける淡水魚でカレンダーを構成しました。

そのイラストを素材に、石木川の新しい歌ができました。




作詞作曲・清水裕子
歌・伴奏・中村咲希

みんな覚えている。

あの川の 石の下の住む魚たち

あの夏の日に遊んでいた。

明日も会えると思っていた。

カワムツ、カマツカ、シマドジョウ、

ドンコにムギツク メダカにニホンウナギ

みんな友達だった。

ダムの底に消えちゃって、みんな忘れてしまうかも

高い壁に隔たれてみんないなくなるかも。

みんな忘れたの。あの川の 水の中に住む魚たち。

あの夏休み 飛び込んで

あしたも会えると思っていた。

明日もあえると思っていた みんなの友達だから

みんなが逢いたいと言えば いつまでも会えるよね。

あしたも いつまでも いつまでも永遠に。

川野ともよ




現在、地元では毎日一日中抗議行動を行なっているため、
このうたをみんなで合唱する時間は取れません。

なので、この動画を通じて石木のことに関心を寄せてくださる方がおられれば、
楽譜を送ることも可能です。
歌いついでくださる方を募集しております。
自薦他薦問いません〜!
我こそは!という方、歌ってみませんか?


報告/こうばるほずみ

『石木ダム未完の59年』



テレビドキュメンタリー放送のお知らせです。

NHK長崎から、石木ダム問題のドキュメンタリーが放送されます。

NHK総合テレビ
2021年12月10日(金)19:30~19:55


25分の割と長めの枠です。

楽しみです、というか、どんな風に編集されているのか…ふ、不安です。。

多分ですが、多分、わたし、こうばるほずみも出てくると思います。

インタビューも流れると思います。

(いや、カットされているかもしれない!)

長崎県内のみなさん、ぜひご視聴ください。

今回は長崎県内のみの放送ですが、ひょっとしたら全国放送までいけるかもしれません。

そのためにもできるだけ多くの人に観ていただきたいです。

以下、写真家の村山さんがSNSで発信してくださった文章を添付させていただきます。



https://www.nhk.or.jp/nagasaki/program/nagasakispecial/?cid=jp-timetable-modal-programofficial&fbclid=IwAR3PMbtk1IkO0SzGDWEP5uhoXT0amFwKjLRl0EJ8UhMRWEn3StHMc6bZ4gE

長崎県内のみの放送ですが、今週金曜日の午後7時半からNHK総合で『石木ダム未完の59年』というドキュメンタリーが放送されると、取材したディレクターから連絡がありました。

翌土曜日の午前7時35分にも再放送があります。

これまでNHKは石木ダム問題をあまり取り上げてきませんでしたが、この問題に関心を持った若いディレクターがどのように描くのか注目しています。

長崎県内の反響が大きければ今後全国放送の可能性もあるかもしれず、アーカイブサービスのNHKプラスで配信されることを期待しています。

まずは放送を視聴してみないことにはわかりませんが…。



報告/こうばるほずみ

ススキの叫び

もう10日ほど前のことになりますが、県内にお住いの方からメールをいただきました。

「石木のタブノキ」読ませていただきました。現場にいてこその迫力とタブノキへの想いがひしひしと伝わってきました。 応援に駆け付けることが出来ない私のもどかしい思いを詩にしました。 氏名は明記していただいて結構です。

と書かれていました。とても嬉しく思いました。私たちがつい忘れがちになること、現場に来なくても、来れなくても、私たちと同じ思いの仲間は沢山いるのだということ、それを思い出させていただきました。

大好きな金子みすゞの詩にもありましたっけ。見えぬけれどもあるんだよって。

   星とたんぽぽ

 青いお空のそこふかく、
 海の小石のそのように
 夜がくるまでしずんでる、
 昼のお星はめにみえぬ。
    見えぬけれどもあるんだよ、
    見えぬものでもあるんだよ。

 ちってすがれたたんぽぽの、
 かわらのすきに、だァまって、
 春のくるまでかくれてる、
 つよいその根はめにみえぬ。
    見えぬけれどもあるんだよ、
    見えぬものでもあるんだよ。

 

話が横道にそれてしまいましたね。では、あらためて、中里さんの詩をご紹介します。

 

 ススキの叫び

                中里和彦

 

パイプ椅子を並べ

婆ちゃんたちは座っている

何を言うでもなく

ただ、じっと前を見つめ

座っている

 

胸のゼッケンには

何かが書かれているが

人々に読まれることもなく

たまに読み上げる婆ちゃんたちの声を

人々が聞くこともない

 

パイプ椅子を並べ

婆ちゃんたちは座っている

行き交うトラックの

巻き上げる砂ぼこりに顔を伏せ

座っている

 

トラックの行先では

草は刈り取られ

木々は切り倒され

大きな重機が

大地をはぎ取っている

 

パイプ椅子を並べ

婆ちゃんたちは座っている

たまに、その視線は傷ついた大地に行き

思い出を胸に

座っている

 

座っている婆ちゃんたちの前を

行き交うトラック

風圧に一本のススキが巻き込まれ

タイヤの圧倒的な重圧に姿を失い

踏みしだかれたススキは

無数の綿のような種をはじき出し、叫ぶ

 

『コウバルに、来年も咲く!』



 

こうばるで人間の鎖

11月25日、平日の午前という時間帯にもかかわらず、「こうばる」に続々と人が集まってきました。

100人集会のはずが、なんと230人を超えました!
用意した地図やスケジュールが書かれたプリントもリボンも底をついてしまいました。

いよいよオープン!
実行委員長の炭谷さんによる挨拶と



I女性会議の皆さんによる合唱=石木の小川(春の小川の替え歌)に続いて、



参加者によるリレートークが始まりました。
トップバッターは、なんと千葉県からやってきた方です!

中台ヒデ子さん(水問題と八ッ場ダムを考える千葉の会)

私たちは無駄で危険な八ッ場ダムを止めようと、1都5県(東京、群馬、栃木、埼玉、茨城、千葉)で住民訴訟を起こしましたが、全て敗訴となりました。八ッ場ダムはもうできてしまいましたが、今でも生態系への影響や造成地の地滑りなどの危険があり、見守り続けています。もうこれ以上ダムは要りません。こうばるに平穏な暮らしが戻るよう、子どもたちの未来に持続可能な社会が残せるよう、共に活動を続けましょう。

その後も県内外の支援者や議員の皆さん10人がマイクを握りました。

松本美智恵(石木川まもり隊)私たち佐世保市民が水不足で苦しんでいたのは過去のことです。いま私たちは全く水に困っていません。しかし、行政は半世紀前のダム計画に縛られ、莫大なお金をつぎ込んで自然を壊し、住民の生活権を侵害しています。ダム建設を止めるには石木ダムは要らないという世論が必要です。この集まりが、2回目、3回目と続き、その度により多くの人が集まることを願っています。そうなるよう、どうぞ皆さん、力を貸してください。石木ダムは要らない!という声を大きく広げていきましょう。

田代圭介さん(石木川の清流とホタルを守る市民の会)私たちは長崎市の街頭で石木ダムの必要性を問うシール投票をやりましたが、NO!という方が圧倒的多数を占めています。他でやられたアンケートの結果も同様で、多くの県民が石木ダムは要らないと思っています。また、1972年、当時の久保知事はダム建設は住民の同意を得た上でやるという覚書を交わしています。この約束を守るよう私たちは言い続けていますが、中村知事は無視したままです。約束を守るのは最低限の義務ではないでしょうか。地元の皆さんと連携して、引き続き闘っていきます。

坂田昌子さん(国連生物多様性の10年市民ネットワーク)東京の高尾山からやってきました。私たち「ケンジュウの会」は高尾山に圏央道を通す計画に反対してきましたが、私たちの土地は強制収用され、圏央道はできてしまいました。1本の木を伐ればどれだけの命が失われるか。川には生きものがうじゃうじゃいます。こうばるの皆さんがこの自然を守ってきました。それは世界の趨勢です。国連では、多くの学者がアセスメントをして報告書を提出しましたが、そこにはダムはもうダメだと書かれています。ダム反対を叫ぶのは世界の流れだということを共有し、手を繋いでいきましょう。

安江綾子さん(いしきを学ぶ会)こうばるが大好きで、ここを守っていきたいと思っています。今回の衆院選で石木ダムに反対する2人の議員が当選した意味は大きいと思います。来年は知事選です。選挙で政治を変えていきましょう。石木ダムを造らせないという運動を多くの方と手を結び、広げていきましょう。

白川あゆみさん(参院選候補者)来年の参院選を目指し活動しています。環境を守る、暮らしを守ることについて、私たち若い世代がもっと声をあげていかなければと思っています。この看板を撤去し、こうばるの皆さんの幸せを取り戻すために、私も全力を尽くしていきたいと思います。

堀江ひとみさん(県議会議員)県議となって15年目です。議会ではずっと石木ダムは要らないと言い続けてきました。明日から定例会が始まりますが、今回も知事に質します。知事は毎回「誠心誠意対応します」と言うけれど、そうであるならば、工事を中断して話し合いをすべきではないかと。本日お集まりの皆さんの想いも届けてまいります。

山田勝彦さん(衆議院議員)私は選挙直前の地元紙の質問に対して石木ダムは不要との立場を示しました。治水、利水の代替案をテーブルに載せてゼロベースで議論すべきであり、住民の人権を第一に考えるべきだと主張してきました。立場の弱い人、困っている人の力になるために政治はあります。一日も早く、ほたるの川のまもりびとの平穏な暮らしを取り戻しましょう!

田村貴昭さん(衆議院議員)なぜ石木ダムが必要なのか、佐世保の水が足りないという。その上今後急激に水需要が増えるという。しかし、その根拠は県も佐世保市もまともに説明できない。また、洪水対策としても必要と言うが、今は異常な雨の降り方をする。ダムでは防げない。むしろ下流域に甚大な被害を及ぼしている。もう二重三重の意味で石木ダムは要らない。公共事業チェック議員の会は皆さんと連帯して石木ダムが中止になるよう頑張っていきます。

嘉田由紀子さん(参議院議員)いまコロナで医療費がどんどん嵩んでいる。そういう時に皆さんの税金を公共性の低い事業に注ぎ込んでいいのでしょうか?公共事業には科学的な担保が必要です。昨年7月の球磨川豪雨の後、国交省は川辺川ダム建設に舵を切り、ダムができたらどれだけ水位が下げられるかデータを出しました。それを基に検証したら、あの水害で亡くなった50人中48人の方が川辺川ダムがあっても助からなかったということが分かりました。この石木ダムも科学的データに基づいて必要性が無いことを、山田さん、末次さん、地元新議員と共に国会で示していきます。皆さん、応援してください。

末次精一さん(衆議院議員)数年ぶりにこうばるを訪れ、この光景に唖然とし、自分の無力さを痛感しております。私は県議時代にダムの代替案を示し多くの賛同を頂いていましたが、大きな政治の力で潰されてきました。今回やっと国政の場に立つことができ、より大きな力を持たせていただきました。以前こうばるの方が「三度の食事のおかずはダムの話」と言われたのが心に強く残っています。私はその方に「当たり前の普通の食卓に戻します」と約束しました。その約束が果たせるよう、皆さんとともに頑張っていきましょう!

どなたも本当に熱い思いの籠ったトークでした。

続きまして・・今度は聞くだけではなく、
みんな一緒に叫ぶ「まもりびと宣言」です。
実行委員に続いて皆で復唱しました。

私たちはこうばるを守ります!

  →私たちはこうばるを守ります!

こうばるの里山を

  →こうばるの里山を

石木川の清流を

  →石木川の清流を

子どもたちに手渡したい!

  →子どもたちに手渡したい!

こうばるの集落を

  →こうばるの集落を

水の底には沈めません!

  →水の底には沈めません!

こうばるの人々を

  →こうばるの人々を

その暮らしを

  →その暮らしを

私たちは守ります!

  →私たちは守ります!

力を合わせて守りましょう!

  →力を合わせて守りましょう!
 

こうばるの田んぼで230人が叫んだ「まもりびと宣言」、きっと県職員にも届いているでしょう。だって、あちこちに監視カメラがあるのだから。

さて、いよいよ人間の鎖です。230人を超える人々がピンクのリボンを介在して手を繋ぎ(コロナはまだ終息していないので)、長い鎖となりました。



その繋いだ手を一斉にあげたとき、









想いが一つになったような感動を覚えました。

ここで集会は終了ですが、山道を歩ける人は班ごとに、座り込みの現場まで歩いていきました。

石木川を渡り、

現場で座り込んでいる人たちの説明を聞き、

鎖にしたピンクのリボンに想いを書いて、森のレストラン(こうばるの皆さんが森の中に作った休憩所兼お弁当を食べるところ)に張ったロープに、お御籤のように結び付けました。


参加者の中には、久しぶりに現場を訪れ、その変貌ぶりに言葉を失う人、初めて訪れ、ダムのダの字もできていないことに驚く人など様々でしたが、この皆さんが、今度は1人でひょっこり、あるいは友人を誘って、この現場で共に座るために来てくださることを心から願っています。

またいつか、こうばるで会いましょう!  (‘◇’)ゞ

詩「石木のタブノキ」

『北方(HOPPOH)』という文芸誌の185号(2021.10.31発行)に、「石木のタブノキ」という詩が掲載されました。

そう、あのタブノキ。石木ダム付け替え道路工事現場にあった大きなタブノキ。引き千切られ、引っこ抜かれて、打ち捨てられたあのタブノキを悼む詩です。
作者は石木川まもり隊のU・Mさん。

座り込み現場に集う私たちの想いを詩ってくれました。
ぜひ、じっくり読んでみてください。

 

石木のタブノキ

石木の人々の通い路に、タブノキが二本寄り添って大きくなりました。
大きなタブノキとそれより小ぶりのタブノキは、
数百年の風雪に耐えて、大きく枝葉を伸ばし、巨樹となりました。
夏には大きな葉を茂らせて人々に憩いの木陰を作り、
さまざまな草花や鳥や昆虫たちは、
タブノキと共に生命を育くんできました。
炎天下での座り込みの日々、
涼を求める人々を木陰に誘い、
涼しい薫風で私たちを慰め一息つかせてくれたタブノキよ。

無用で無駄な石木ダム建設という目的のために、
タブノキと共に営んできた動植物の生命サイクルはまた断ち切られました。
凄まじい暴力。
大きく豊かに茂っていたタブノキの枝葉、そして3メートルを超える幹は、
ユンボで無残に打ち砕かれて身ぐるみはがされました。

それでも大きく根を張っていたタブノキはびくともしませんでした。
でも、
二百年以上、大地に踏ん張っていたタブノキは、

再び力任せのユンボで大地からはぎとられ、傍らに打ち捨てられました。

バーミヤンの仏像がタリバンによって破壊された時、
タリバンは世界中の人々から野蛮なイスラム教条主義者として糾弾されました。
バーミヤンの仏像を毀棄したタリバンと
タブノキをねじり伐り倒した人々と何が違うのでしょうか

タブノキの精霊が嘆き哀しんでいます。
タブノキは告発しています。
断ち切られた生命連鎖の報復を受けるまで気づかないのかと。

処分をめぐる4つの不思議

長崎市内の小学校教諭による「処分取り消しを求める審査請求」が、いま話題になっています。

この件は石木ダムが根っこにあり、なおかつ当ブログにも関係することですが、当事者として発信することで、今後の審査に影響が出るのを恐れ、発信を控えていました。

しかし、マスコミ報道の中には誤解を与える部分もあり、やはり正しい情報をお伝えしたい。その上で、この問題を多くの人に考えてほしいと思いました。

11月9日、審査請求をおこなった教諭は弁護士とともに記者会見を行いました。
それを伝えるマスコミ報道の中で、ネット上で確認できるのはこちらの4つです。

毎日新聞 「長崎市教委は処分取り消しを」 小学校教諭が審査請求
https://mainichi.jp/articles/20211110/ddl/k42/040/330000c

長崎新聞 児童の石木ダム感想文提供 長崎市教委が訓告 教諭側「無効」求め市公平委に審査請求
https://nordot.app/830974288328048640?c=39546741839462401&fbclid=IwAR30_0WPAdZ0C1vNoyaW1kvK5rBNJuHR0swvnjDa4Jk8P2Ze8byMZTfiFoM

NCC 石木ダム見学企画した教諭が文書訓告処分とした長崎市教委に対し処分不当の審査請求
https://news.yahoo.co.jp/articles/c30dde9944ae884948fe308a2e6bfb521319cdad

NHK 石木ダム見学の感想文めぐり教員処分 取り消し求める審査請求
https://www3.nhk.or.jp/lnews/nagasaki/20211109/5030013234.html

読者は、まず見出しを見ます。その見出しに興味や重要性を感じて初めて本文を読もうとするので、見出しは重要です。
その見出しに、今回は誤解や先入観を与えるものが多く、それが残念でした。

「石木ダム感想文」とか「石木ダム見学の感想文」とか書かれていますが、そうではありません。
児童が書いたものは「社会科見学の感想文」です。

まだできてもいない「石木ダム見学」など、とんでもありません。

このように、見出しだけを見ると、この社会科見学の目的が石木ダム問題に特化していて、感想文も石木ダムについて書かせたかのような印象を与えています。先生が偏向教育をおこなっていたかのように誤解した人もいたのではないでしょうか。

見出しだけでなく、本文にも、「教諭は昨年11月11日、担任のクラスを含む6年生を引率し、県と佐世保市が石木ダム建設を計画する同町川原地区を訪問。建設に反対する住民から話を聞くなどした。」と書かれた記事さえありますね。

しかし、事実は違います。「男性教諭は2020年11月11日、当時勤務していた市立矢上小6年の児童約80人を対象に『自然、平和、人権を考える』を趣旨とした川原地区での社会科見学」(毎日新聞)を行ったのです。

なぜそう明言できるかと言うと、実際に感想文を読んだからです。
60数人分(参加者全員が提出したわけではなかったようです)の感想文は、決して石木ダムについてだけ書かれていたわけではありません。自然、平和、人権、3つのテーマに沿って満遍なく書いている子もいれば、2つのテーマを選んで書いている子、1つのテーマだけの子などいろいろでした。

テーマを1つに絞った子どもたちの中で一番多かったのは「自然」でした。昆虫博士と呼ばれる専門家の巧みなガイドがあったからでしょうか、こうばるの野原で捕まえたバッタやカマキリに対するワクワクドキドキ感が多くの子どもたちから伝わってきました。

この社会科見学の目的が、石木ダム問題に特化していなかったことは、子どもたちの感想文を読んだ者として伝える責任があると思い、ここに記すことでその責任を果たしたいと思いました。

ところで、報道記事に書かれている内容を時系列で整理すると、
① 2020年11月11日、市立矢上小6年の児童約80人を対象に川原地区での社会科見学を実施。
② その後、教諭は児童が書いた感想文を見学のお礼として地元住民などに手渡した。
③ 12月4日、市民グループのブログに児童の感想文が掲載されたが、校長の指示ですぐに削除された。
④ 市教委は、保護者の許諾や校長の確認がないまま学校外に感想文を提供したこと等を理由に、今年7月、教諭を文書訓告とした。
⑤ 教諭はそれを不服として10月7日長崎市公平委員会に審査請求書を提出した。
ということのようです。

この事実を知って、私は不思議に思いました。

不思議その1.
「児童が書いた感想文を見学のお礼として地元住民などに手渡した」ことが、そんなにいけないことでしょうか?
市教委は「保護者の許諾や校長の確認がないまま」手渡したから処分したとのことですが、それはよくあることではないでしょうか?
修学旅行や体験学習などでお世話になった方へ、後日子どもたちの感想文が送られてきたというのはよく聞く話ですが、それらは全て保護者や校長の許諾を得た上でのことなのでしょうか?
少なくとも私自身は、子育て中、学校側からそんな許諾を求められた記憶はありません。

不思議その2.
「市民グループのブログに児童の感想文が掲載された」ことが、そんなにいけないことでしょうか?
名前も住所も写真も、個人情報にあたるものは何もありません。ただ社会科見学についての生き生きとした感想文が綴られているだけです。

それぞれが体感したこと、自然の面白さだったり、防空壕の不気味さだったり、川原のおじさんたちの故郷への想いだったり・・そういうことが真っ直ぐ伝わってくる感想文でした。余計な先入観で身構えない子どもだからこそ、見るもの聞くもの素直に受け止め吸収できるのだと感じました。各クラス2編ずつの計6編だけですが、ブログを通して多くの人に読んでもらい、社会科見学の素晴らしい事例として知ってほしかった。ただ、それだけです。
もしもその学校の先生方や保護者の目にとまっても、喜んでいただけるものと思っていました。

ところが、このブログをアップしたその日に、その小学校の校長先生から直接お電話があったのです。そのブログ記事のページを「閉じて欲しい」と。
理由は個人情報だからと。名前を出していなくても、子どもや先生が了解していても、親の了解が取れていないからダメだとのことでした。

「わかりました。ではいったん閉じますから6人の親御さんに確認して頂けないでしょうか。了解頂ける方がおられましたら、その方のお子さんの作文だけ、あらためて公開させてください」とお願いしましたが、校長先生の許可はいただけませんでした。

つまり、「親の了解」は言い訳で、校長先生自身が公開させたくなかったのです。なぜなのか理由を尋ねても説明はいただけませんでした。

不思議その3.
それにしても、校長先生はどうしてそんなに早く、この記事をご覧になったのでしょう?
もしや「石木川まもり隊」のフォロワー?そんなはずはありませんから、きっと誰かが知らせてきたのでしょう。その誰かも誰かによって知らされた。そして・・もとを辿れば、石木ダム反対運動を常に監視している誰かさん?に行き着くのでしょうか。

結局、校長先生も犠牲者かもしれません。あの社会科見学が実施できたのは、それまでの校長の理解があったからでしょう。理解というか、問題視されるとは思っていなかった?
しかし、マスコミ等で報道されると、高い評価が寄せられる一方で、市教委のお叱りを受け、校長自身が一番驚いたのかもしれませんね。

不思議その4.
では、なぜ、市教委はこの程度のことで処分まで発令したのでしょう?しかも、何か月も後になって。
社会科見学は昨年11月で、ブログへの掲載は12月はじめで、処分は今年の7月だったようです。

時期の問題はわかりませんが、処分の理由は、代理人弁護士が語っているように、「処分は県の公共事業を取り扱ったことによる報復的なもの」なのだとしたら、それは問題ですね。

県の公共事業ならばこそ、県民の利益のためになされるべきで、県民みんなで考えるのは当然です。
しかも、ダムのように50年も100年も存続する事業においては、次世代を担う子どもたちの声にも耳を傾けるべきです。考えるための材料や機会を与えようとした教師を処分するなど、あってはならないことです。

子どもたちが社会問題に関心を持つことを許さないそんな教育行政が続くかぎり、若者の投票率などいつまでたっても上がるはずはありません。

市教委は、今一度、教育基本法第16条「教育は、不当な支配に服することなく・・・行われるべきものであり、教育行政は・・・公正かつ適正に行われなければならない」を思い起こし、処分を撤回してほしいと思います。

最後に、皆さんからの不思議「先生は、なぜ川原住民でもないあなたに感想文を渡したの?」にお答えします。

私も不思議でしたよ。
川棚での集会終了後、初めて出会った先生に、いきなり渡されて。え?なんで私に?と思いました。

先生は、社会科見学について伝える石木川まもり隊のブログ記事を見ていたそうです。
http://ishikigawa.jp/date/2020/11/13/
そこには、このように記していました。

子どもたちの心にはどんな言葉や景色が残ったでしょう?
今回の社会科見学を計画してくださった先生や、その計画を実現してくださった校長先生や6学年の先生方の勇気に心から拍手を送りたいと思います。

それで、実際に見てほしい、読んで欲しいと思われたのでしょう。
また、まもり隊のホームページを見て事前学習の参考にもさせていただきましたから、ともおっしゃっていました。

それは何故かというと、修学旅行でも体験学習でも現地に行く前に事前学習をしますよね。
先生もはじめに県の河川課や佐世保市水道局に電話して、石木ダムについて子どもたちに説明して頂けないかとお願いしたそうです。
が、どちらからも断られ、仕方なく、石木ダムの目的や概要などを県のホームページから学び、反対派の見方は石木川まもり隊のホームページから学んだのだそうです。(少しでも何らかのお役に立っていたなら幸いです)

さて、審査請求は先月20日に受理され、「今後、公開での審査が行われる見込み」とのこと。
その成り行きを関心を持って見守っていきたいと思います。

工事差止訴訟 270人が上告



川原住民の皆さんと支援者計270人は、10月21日の石木ダム工事差止控訴審判決を不服として、最高裁に上告しました。

正確には10月29日(金)付の上告申立書が11月1日(月)に福岡高裁へ届いたということで、最高裁に届くのはまだまだ先のことです。

一審、二審と負け続け、最高裁がその判決をひっくり返してくれる可能性はかなり小さいだろうという現実は受け止めながら、それでも私たちは上告しました。

それは、泣き寝入りしたくないから。憲法に保障された私たちの人権を守るためには、人権侵害されている当事者と、それを間近で感じている者が声をあげ訴え続けなければ、人権侵害が許されてしまうから。

また、諦めたくないから。もう1つの石木ダム訴訟(事業認定取消訴訟)のように今回も最高裁は上告を退けるかもしれない。それでも、最高裁が受理する可能性がゼロではない以上、私たちは諦めない。最後まで可能性を追い続けます。

諦めないことの大切さを控訴審判決が教えてくれたました。

法廷の内外で私たちは、覚書について声をあげてきました。その声が判決文の中で活かされていたのです。今日は、その声をご紹介します。

その1.
2021年6月18日、石木ダム工事差止控訴審で地元の石丸勇さんが意見陳述。その中で石丸さんはこう述べています。

「思えば、石木ダム建設計画は、長崎県が当初から県民と住民をだまし続けながら進めて来た事業だったのです。それは石木ダムの歴史からも明らかです。
事の始まりは、1962年に地元や川棚町に無断で現地調査と測量を行いました。
1972年にはダム建設のための予備調査を地元に依頼し、「予備調査はダム建設に直接つながらない」と説明しながら、地元住民が不安と不満を表すと「地元の了解なしではダムは造らない」「一人でも反対があるとダムは造らない」などと言葉巧みに住民をなだめました。「予備調査の結果、建設の必要が生じたときは、改めて書面による同意を受けた後着手する」旨の「覚書」を交わして住民を信用させ地元を予備調査に同意させたのです。時の権力者は長崎県知事久保勘一、住民説得に自信があったのでしょう。「覚書」の精神は守られるはずでした。」

しかし、その後の経緯は、次の通り。
1982年 県警機動隊を導入しての強制測量。(高田勇知事)
2009年 強制収用に道を開く事業認定申請。(金子原二郎知事)
2015年 4世帯の農地を強制収用。(中村法道知事)
2019年 川原住民の全ての土地と家屋を強制収用(同上)

49年前の久保知事が住民と交わした覚書は、本人を含む4人の知事全てが無視をして、事業計画を強引に前に進めてきたのです。
長崎県政には、「約束を守る」というごく当たり前のモラルが欠如しているようです。

その2.
10月の控訴審判決に向けて、私たちは8月からハガキ運動に取り組みました。

何千通というハガキが福岡高裁に届いたはずです。中には、ひとこと欄にこんなことを書きましたよ!と知らせてくださる方もいました。
その中のお1人、福岡市のOさんは一言欄にこう書いて送ったそうです。

「こうばるの皆さんのふるさとと暮らしを守ってください。住民との覚書を反故にして工事を強行する長崎県の姿勢は、決して許されるものではありません。一刻も早い工事差止を切に願います。」

佐世保市のMさんも、こう書いて投函したそうです。

「県営の石木ダムは県民のために造られるはずです。住民=県民の信頼を裏切り、覚書違反のまま建設を進めるなら、それは公共事業とは言えません。まずは約束を守り住民と話し合う、そのためにも工事の差止が必要です」

その3.
ハガキは個人によるメッセージですが、公正な判決を求める声は各団体からもあがりました。その数72団体。要請書送付団体
その中には、やはり、覚書について言及している要請文もありました。
要請書(石木川の清流とホタルを守る市民の会)

「…という覚書を締結しています。しかし、今日においても、長崎県はこの覚書を無視し、約束を守っていない。さらに、中村長崎県知事は、このまま工事を進め家屋等の行政代執行も排除しないと明言していますが、現憲法下において、家族が居住する土地・家屋を行政代執行した例はありません。これを実行するとなると…」

このように、いろんな人が、覚書を無視し続ける県のやり方は許せないという想いを声に出し始めました。それがきっと裁判官に届いたのだと思います。

司法にしろ行政にしろ、弱き者の声はなかなか届きにくい。
その現実に慣らされた私たちは諦めがちになりますが、やはり、諦めてはいけない。

「約束は守りなさい」という当たり前のことを、言い続けていいんだ、言い続けるべきなんだと、今回の判決文を読んで感じました。

そして、覚書には触れていませんが、裁判官の良心に響いたであろうと思われるメッセージもいくつもありました。
裁判官だけでなく、私たち自身の心にも沁みました。その一部をご紹介します。

要請書(長崎高等学校教職員組合)
要請書(言論の自由と知る権利を守る長崎市民の会)
要請書(よみがえれ長良川実行委員会30団体)
要請書(八ッ場あしたの会)
要請書(ラムサール・ネットワーク日本)
要請書(水源開発問題全国連絡会)

ぜひご一読ください。

これらのメッセージに私たちは大きな勇気をいただきました。

今回の上告人は270人ですが、その後ろから沢山のエールが聞こえてくるようです。

私たちは皆さんとともに、最高裁へも公正な判断を求め続けます。

石木ダムとカジノ、立候補者の政策は?

衆院選投票日まであと3日ですね。
すでに期日前投票を済ませた人もいるでしょう。

まだ自分の貴重な1票を託すべき人が決まっていない長崎県民の皆さん、こちらの情報を参考にしてみませんか?

10月24日の長崎新聞に掲載された候補者アンケートの結果です。
当スペースの関係上、2項目についてのみ貼り付けます。



<石木ダム>
・建設すべき=初村・加藤・谷川・石本・北村・萩原
・建設すべきではない=安江・山田勝彦・末次
・どちらとも言えない=西岡・松平・山田博司・田中

<IR>
・誘致すべき=初村・加藤・谷川・石本・北村・萩原・田中
・誘致すべきではない=安江・山田勝彦・末次
・どちらとも言えない=西岡・松平・山田博司

さすが自民党公認の候補者は全員、石木ダムもIR=カジノも推進で一致していますね。

それに対して立憲民主党は、候補者によって若干の差が見られます。
石木ダムもカジノも明確にNOと答えたのは、3区の山田勝彦さんと4区の末次さんで、2区の松平さんは△でした。

でも、この差の存在が大事だと思います。
党ではなく人で選ぶ、政策で選ぶ。
私たちの未来を託すのですから。

国民民主党の西岡さんは、どちらも△で、
共産党の安江さんは、どちらもNOでした。

また、ここには表示できませんでしたが、「選択的夫婦別姓」についての回答もお伝えすると、

賛成=西岡・安江・松平・山田勝彦・末次・北村・田中
反対=初村・加藤・石本
どちらとも言えない=山田博司・谷川・萩原

という結果でした。

みなさん、投票に行きましょうねー!