第6回石木ダム勉強会~スカパーも参加?

11月26日、佐世保市相浦地区の川迎町公民館で、6回目の石木ダム勉強会。
地域の班長さんたちが集まる班長会議の後の短い時間でしたが、今回も市民の本音がチラホラ…有意義なひとときでした。

司会者(地域の役員さん)の趣旨説明の後、さっそくいつもの動画上映をし、続いて「石木川まもり隊」からパワーポイントによる「石木ダムは本当に必要?」という説明をさせて頂き、その後はざっくばらんな感想や意見交換に入りました。



Aさん
なぜ水道局は出てきて説明してくれないのか?
本当に造りたいと思っているのなら、こういうところに出てきてしっかり説明するべき。

Bさん
ダムを造るよりも、古くなった水道管の付け替えなどの工事を進めた方が、地元の仕事が増えていいのではないか?

Cさん
今どこのダムでも泥がたくさん溜まっている。それを取り除けば貯水率が上がる。
どうしてやらないのか聞いたら、新しいダムを造らないとできないと言われた。

石木川まもり隊
最近そういう説がささやかれています。
「ダムの底にたまった泥の浚渫や、古いダムの補修点検を行うにはダムを空っぽにしなければならない。そうすると、その間そのダムの水が使えないので、それを補うために新たなダム、石木ダムが必要だ」という説なのですが、それはダムを造るための口実だと思います。
例えば、佐世保で一番古い山の田ダムを補修するために空っぽにしたとしても、その間、必要な水は佐々川から取水できるはずです。
山の田ダムの最大取水量は1日6,300tですが、佐々川から5,000tは佐世保に補水することができます。
平成6年の大渇水の時は1日平均1万tも佐世保に送水していました。
佐々川から菰田ダムまでは導水管も通っており、新たな設備費をかける必要もありません。

Cさん
以前相浦の支所で、反対派と市長と水道局長の会合があった。
そのとき漏水のことが話題になっていたが、市長は何も知らないようだった。
政治家は造ることばかり考える。
何かを造って自分の名を残したいと思うのが政治家の常。
そして、建設業者と繋がって選挙の票を増やした方が有利だから。
漏水対策なんかには力を入れないし、住民が反対しても造るだろう。

司会者
Cさんの発言は一理あると思うけど、私たちの税金がかかっているわけだし、私たちの子や孫までツケが回されることになるならば、やはり今私たちが立ち止まって考えることが大事なんじゃないでしょうか?

ここで、傍聴していたスカパー(日本最大の多チャンネルデジタル衛星放送局)のディレクターさんが手を挙げて質問されました。

スカパーさん
石木ダムのことは、よく話題になるのですか?

(みんな)
今日が初めてじゃないかな~?

スカパーさん
皆さん、ダム計画のことは知らなかったんですか?

(みんな)
計画っていうか石木ダムは知ってるよ。

スカパーさん
こういう詳しい話を初めて知ったという方は?

(ほとんどの人が挙手)

Dさん
こういう集まりも初めてだし、こういう資料を見るのも初めて。

司会者
あえて話題にしなかったし、それは、もう決まってることなので、仕方ないのかなと思ってる人が多かったんじゃないでしょうか。そういう中で初めてこういう会が持てて良かった。
こういう機会がなければ、ダム要るのかな?もったいなかね~と思っているだけ。
近所の人同士なかなかそういう堅い話はできないからですね~

Eさん
山の田ダムの話なんか初めて聞いた。

Fさん
私は反対。だって人口は減りよるとに、どうしてこれ以上、水が要るもんね。
税金だって増えるとに!よけいなことはせんこと!

(笑い声)

Cさん
福岡ではメーターは玄関のすぐそばにあるんですよ。
佐世保はどうです?かなり離れたとこにあるでしょ?
家からメーターまでの間に漏れていて、それに気づかず水道料金が余分に取られている人いっぱいいるんですよ。
個人の敷地だからと水道局は修理してくれない。
漏水を無くそうという努力が足りない。

司会者
佐世保市としては確かにまずは漏水対策に力を入れるべきですよね。
それより先に石木ダムを造る?
莫大なお金をかけて、地元の方たちの家や田んぼや畑を犠牲して造ろうとしている。
このまま進んでいいのか、今日の勉強会をきっかけに考えていきたいですね。

と、司会者がうまくまとめてくれて、お開きとなりました。

この日、なぜスカパーさんがここにいたかというと…
前日こうばるへ石木ダム問題の取材に行かれ、たまたま、この勉強会の話を聞かれ、ぜひ佐世保市民の気持ちも知りたい、佐世保市民は石木ダムについて、どう思っているんだろう?…ということで、やってこられたというわけです。

そして、あまり市民の間で話し合われていないと聞いて、びっくりなさっていました。

今回の石木ダムに関する取材は、12月8日「ニュースザップ」という番組の中で放映されるそうです。
BSスカパーを契約なさっている方は、是非ご覧くださいねー!

水源余裕率って何だろう?

昨日に続き、今日も「水道局だより」No.20を読み解いていきましょう〜

今日注目するのはこちら。

佐世保が保有している水源は、全国的に見てもたいへん少なくて最低レベル。それを示す水源余裕率は、全国平均42%に対し、佐世保は0%以下の、−10%だそうです。

えー!ほんと?それはたいへん!
でも・・・そもそも「水源余裕率」って何でしょう?

日本水道協会が定めた業務指数の1つで一日最大配水量に対して確保している水源水量が、どの程度の余裕があるかを示すもので、その数式がこちら。

[(確保している水源水量/一日最大配水量)−1]×100

佐世保の場合ー10.1%で、「水道を安定的に供給できるぎりぎりの水準である0%にも達していない」とのことです。

でも・・・なんかヘンですよね〜
そんなに足りないなんて、市民には実感が湧かないのですが・・・

そこで、この計算は平成26年度の佐世保地区の実績値で計算したと書かれていますので、その数値を当てはめてみました。

平成26年度の一日最大配水量は、77,099?でした。
そして確保している水源水量は、105,500?です。
その根拠はこちら。
      ↓

県のホームページから辿っていける石木ダム事業Q&Aを開いてみると、Q14にこんな図が掲載されています。

  

ここに佐世保の水源の現況として、合計105,500?と書かれています。
ただ、そのうちの28,500?は不安定なので、石木ダムに換えれば安定しますよとも。

で、その2つの数値を当てはめて計算すると、

(105,500÷77,099−1)?100=36.8%

あれれ??全然違う!なーぜ?
水道局さん教えて!どんな数値を入れて計算したの?

A:はい、計算式はこちらです→(69,300÷77,099−1)?100=-10.1%

Q:69,300という数字はどこから出たものですか?

A:安定水源の77,000に0.9をかけたものです。

Q:なぜ0.9をかけたのですか?

A:水道事業の設計指針に配水量換算をしなさいと書かれているからです。
  つまり水源量そのままではなく、10%程度の安全率をみるよういわれています。

(たぶん水源から取水、導水、浄水、配水の過程でいくらかの水が減っていくことを考慮して、安全な数値を入れよとのことでしょう)

Q:配水量換算は理解できたとしても、わからないのは77,000です。
  この一日最大配水量77,099の中に、「不安定水源」の水は入っていないのですか?

A:入っています。

Q:それなら水源量のところは77,000ではなく、105,500をベースにすべきでしょう?

A:おっしゃることはわかるのですが、
  「確保している水源水量」の定義が「実効ある水利権水量」となっているものですから・・・。

Q:実効あるじゃないですか。毎日「不安定水源」から取水してるでしょ?

A:毎日と言われても・・取れたり取れなかったりしますから・・。

 

「取れたり取れなかったり」ではなく「取ったり取らなかったり」ではありませんか?

 少し古いデータですが、佐世保地区の不安定水源の取水量がこちらです。
 四条橋と三本木は相浦川にある取水場で、岡本は湧水です。
 これらの慣行水利権の合計は23,500?です。

この表でわかるように、15年間の一日平均は、約14,000?以上です。

しかも、あの大渇水で苦労したとき、この「不安定水源」から18,000?以上も取水していた!

その後、減圧給水制限をした17年度と19年度の渇水年も、14,000以上取水しています。
渇水時にこれらの水源が無かったらと思うとぞっとします。

こんなに「実効ある水源」を佐世保市は水源として認めようとしないのはなぜでしょう?
全てが石木ダムに繋がっていると思えてなりません。

石木ダムを造るためには必要性が求められる。

佐世保は水不足であり続けねばならない。


しかし近年水需要は減り続けている。


過大な需要予測にも限界がある。


そうだ!保有水源を減らせばいいのだ。


使う量が同じでも保有水量が減れば足りなくなる。

105,500?のうち28,500?は慣行水利権なので、不安定を理由に保有水源から抹殺してしまおう〜
なんて・・・まさかね〜

でもそれなら何故これらの慣行水利権を「不安定水源」などと名付け、水源として認めないのか、わかりやすく市民に説明してください。

その義務が当局にはあります。

ちなみに、先ほどの配水量換算とやらを取り入れて、もう一度計算し直したら、こうなりました。 

(105,500×0.9÷77,099−1)?100=23.2% 

つまり水源の余裕は23%ほどということ。
全国平均よりは少ないですが、こちらのグラフをごらんください。

 

水源余裕率が最も多いのは30%〜40%で、次に多いのが20%〜30%。
佐世保もその仲間です。
特別悲惨な渇水都市ではないのです。
でも、当局のやり方は安定水源の水量しか認めないので、結果はマイナスとなってしまいます。

このように、当てはめる数値を変えることによって、真実は何なのかわからなくなってしまいます。

だから思うのです。
大事なのは事実だと。
予測はあくまでも予測であり、数字がはじき出した安全度だとか危険度だとかを鵜呑みにしてはダメだと。

近年は人口も水需要も減少の一途を辿っているという事実、

日照りが続いても渇水被害は起きていないという事実、


水道管の老朽化は年々進んでいるという事実、

これらの事実をしっかり受け止め、見据え、いま佐世保市水道局がやるべきことは何か?

水道局の皆さん、市民と共に考えていきませんか。

 

 

 

渇水トラウマから卒業しよう!

少し前になりますが、「水道局だより」No.20新聞折込で市内全戸に配布されました。
新聞を取ってない方は水道局のホームページからも見れますよ。こちらです。

6ページ建てになっていますが、水道局としては特に5ページを伝えたかったんじゃないかな〜
こちらです。

 

とっても「わかりやすい」説明ですね。

皆さん、貯水率が高くても安心してはいけませんよ。
なぜかというと、佐世保の貯水池は小さいので、100%でも貯水量はとても少ないのです。
バケツ1杯とコップ1杯の水の量が違うようにね。
だから雨の降らない日が続くと、すぐに足りなくなってしまうのです。
あの平成6年の大渇水の時を思い出してください。
あの時は2ヶ月で65%以上も減ってしまいました。
もしもあの時のような日照りがまた続いたら・・・
だから、佐世保の水は足りているなんて思わないでくださいね。
佐世保は今でも水不足なんですゾ〜

とのメッセージが伝わってきます。
「なるほど、そうなのね。では、やはり石木ダムは必要ね」と納得した市民も少なからずいたかもしれません。

でも私は、このグラフを見て、逆に安心しました。
あの時のような日照りが2ヶ月間続いても、もう佐世保は断水にはならない!と。

それは…思い出してください。昨年の夏のこと。とても暑かったですねー
日照りが続きました。その時の貯水率の変化はどうだったでしょう?
長崎県のホームページに「水道用ダム貯水率の推移」の記録があります。

これを見ると、7月4日〜9月5日までの2ヶ月間で佐世保の貯水率は、たった7.3%しか減っていません。

この間降った雨は、21.5mmです。
21.5mmって、もちろん2cmちょっとです。
2ヶ月間にたったそれだけなんて、蒸発量を考えたら、ほとんど降らなかったようなものですよね。
つまり平成6年の夏と同じような状況だったと考えられます。
しかし、貯水率の推移はこんなに違う!
   

 平成6年7月1日〜9月1日  98.8%→32,3%   66.5%減少

 平成28年7月4日〜9月5日  96.6%→83.7%   7.3%減少

同じような気象条件の下で、こんなに貯水率が違う!それはナゼ?

1.給水人口の減少、節水機器の普及により、水の使用量が大幅に減少

2.川棚川から暫定豊水水利権(日量5,000?)を取得

3.下の原ダムの嵩上げにより、下の原ダムの貯水量が3,000?増加

4.南北水系融通配水施設の完成

等の要因が考えられます。

また、まだまだ不十分ですが、漏水量も以前よりはずいぶん減っています。
佐世保地区(旧佐世保市)で見れば、平成6年当時は日量1万トン以上だった漏水量が、近年では7,000トン台となっています。このまま、いえ、もっと漏水対策に力を入れて漏水量を減らせば、他人(川棚町民)に迷惑をかけなくても自分たちで保有水量を増やすことができるのです。

もう1つの要因は給水管理運用技術だと思います。

先ほどの「水道用ダム貯水率の推移」を、もう一度見てみましょう。
その2ヶ月間の貯水率の変化を都市別に比較すると、

     7月4日  9月5日   差
 
長崎市  96.6%  83.7%  12.9%
佐世保市  96.2%  88.9%   7.3%
 大村市  99.8%  65.7%  34.1%
 平戸市  100.0%  86.3%  13.7%

他都市は2ケタの減少率(大村市は34%も!)ですが、佐世保市だけが1ケタに抑えています。
いつまで続くかわからない日照りに備えて、ダムの水を急激に減らさないような工夫がされていたのでしょう。
過去の渇水経験を糧として、佐世保市水道局職員の水の管理技術はたいへん高いものがありそうです。

というわけで、佐世保市民としては水道局職員の皆様にたいへん感謝していますし、その職員の努力が生かされるような水道行政を心から望みます。

石木ダム問題で苦しんでいるのは地元こうばるの皆さんだけではありません。
ダム建設有りきでなければ、もっと様々な水源対策が採用され、水道局職員の皆さんのご苦労も減り、誰かに恨まれたり批判されたりすることもなく、誇りを持って職務に励まれることでしょう。

と、同情しつつも、おかしいことはおかしいと言わせてもらいます。

明日は、水道局だよりNo.20のもう1つの問題について考えてみます。(^^)

 

2015年度に激増した1日最大給水量の謎

昨日のブログ記事を読んで下さった方から、ご質問を頂きました。

図1「佐世保市の1日最大給水量、1日平均給水量」のグラフですが、これを見ると、2015年かなあ、いきなり一日最大給水量が跳ね上がっているように見えますが、これはどういう理由なのでしょうか? あまりにも不自然に、予測値もはるかに上回ってしまっています。
記事内に解説があるのかもしれないのですが、画像が小さくて読むことができず、…今後も継続するのか、一時的なものなのか?など、いろいろ理由を考えていますが、…もし、おわかりでしたら、教えていただければ幸いです。

そう。誰でも不思議に思いますよね。説明不足でした。申し訳ありません。
新聞には、このように書かれていました。赤線を引いたところです。



2015年度(2015年4月〜2016年3月)の1月というのは、つまり今年の1月ですが、長崎県内を記録的な大寒波が襲いました。
零下という寒さに慣れていない本県では各家庭の給水管に布を巻くなどの対策もせず、給水管が凍結。ひびが入ったり破裂したり…大寒波が遠のくと同時に、凍っていた中の水が溶けてあちこちから噴水のように漏れ出したのです。
これが当時の給水量の記録です。

23日=67,377m3

24日=61,715m3

25日=107,790m3

26日=99,679m3

27日=91,786m3

データが示すように、それまで1日の給水量は6万台だったのに、膨大な漏水によって、一気に4万㌧も増えました。
しかし、この水は使用されたわけではありません。ただ、漏れ出したのです。無駄になったのです。
使用されるどころか一気に漏れて配水池が空っぽになったために断水した家が7200世帯にもおよびました。

最高で1週間も断水が続いた地域もありました。お風呂も入れず、トイレの水も苦労して川から運んできたりしたところもあったようです。

一方、ダム湖の貯水率は当時80%を超えていました。

このとき私たちは学んだのです。いくら水源を確保していても、水を運ぶ水道管が壊れていては水は使えないってことを。

やっぱりダムよりも漏水対策が大事!

漏水対策を優先すべし!

ということで、「ダムよりメンテ」が私たちの合言葉となりました〜 
 

そうなの!?佐世保と水のはなし

またまた素晴らしい動画を見っけ!

 

たしか昨年も、これによく似た動画かパンフレットを見たような・・・

今回のものは、絵も内容もさらに進化してわかり易くなっていますねー

学校の授業でも使えそう。。

そうそう、「水の日」や「水を大切にする日」に使うのもいいですね〜

水道局長さん、いかがです?

 

でも、1ヶ所だけ少し紛らわしい部分がありました。

最初にでてきた水源マップに示された18ヶ所の水源、

これは佐世保市全体=現佐世保市のものですが、

その直後に示された「一日の水源量」、

これは佐世保地区=旧佐世保市のものでした。

 

ここは誤解を招きそうですね。

それ以外も「取水量」とか「一日最大給水量」とか「漏水量」など、

その数字は全て佐世保地区のデータでしたから、

水源マップも佐世保地区にすれば、より正確だったかも…ですね。

 

あ、決してケチをつけているのではありませんよ。

全体の趣旨を損なうものではないし、

一般視聴者にとっては些細なことですよね。

ただ、水道局の方や、石木ダム問題に詳しい方が見て、

この動画の信ぴょう性に疑問を持たれたりしたら、とても残念です。

なので、あえて触れてみましたが、老婆心だったかな?

 

 

それにしても、次々に石木ダム問題に関わる動画が出没しますね〜

いま制作中のものもあるし・・・

これは知っています。若者たちが頑張って作っています。
https://www.facebook.com/ndovepeace/photos

 

動画ではなく映画の制作も順調に進んでいるし・・・
http://www.savekobaru.com/

 

たくさんの人たちが何とか石木ダム問題を伝えたい、

共有したいと頑張っているんですね。

この思いはきっと届くはず。

佐世保市民に。

川棚町民に。

長崎県民に。

そして、中村知事と朝長市長にも…。 

 

佐世保水道「老朽化」の現実

一昨日と昨日、漏水の実態について、素人なりに分析してみました。

そして、漏水の原因は水道施設の老朽化であると指摘しました。

では、その老朽化がいったいどの程度のものであるのか、

それを今日は考えてみたいと思います。

 

以下の資料は、昨年2015年1月29日、厚生労働省健康局水道課 水道計画指導室長 高澤哲也さんの講演資料のコピーです。出典は水道統計と書かれていました。

 

このグラフで一目瞭然、全国的に老朽化が進行しています。

その具体的な指標は、管路経年化率です。

管路経年化とは、水道管の耐用年数(40年)を過ぎたことを意味します。

全水道管の中で、耐用年数を超えた水道管がどのくらいの割合で存在するのか、

それが管路経年化率です。

 

経年化率は年々上昇し、平成25年度の全国平均は、10.5でした。

では、この年度、佐世保市の経年化率はいくらだったでしょう?

答は、19.2%です。

全国平均の約2倍も老朽化しています

 

他市の状況がどうなのか、その資料は得られていないのでわかりませんが、

都道府県別の資料によると、

ワースト1位は大阪府の25.0%で、2位は奈良県の16.7%でした。

やはり佐世保市の19.2%という値はかなり激しい老朽化を意味しているようです。

 

そう言えば、昨年佐世保市では、老朽化による水道管破裂事故が、大きなものだけでも3件ありました。

2015年1月=潮見町にて。160世帯が断水。

  4月8日=天神町にて。2500世帯が断水。

 12月17日=藤原町にて。500世帯が断水。

ひとたび事故が起こると、断水騒ぎとなり、市民生活に大きな影響を及ぼします。

水道局の皆さんも、いつ破裂するかわからない水道管をたくさん抱えていては、

時限爆弾をあちこちに埋め込んでいるようで、心穏やかではないでしょう。

 

市民のためにも、水道局職員自身のためにも、

まずは、老朽化対策を急いで頂きたいものです。   

 

 

佐世保の漏水、減るどころか増加!?

昨日のブログで提示した漏水量と漏水率は、平成25年度の数値でした。

決算審議の委員会資料に見当たらなかったので、水道技術研究センターの資料から探し出しました。

ところが、いま開会中の佐世保市議会本会議で水道局長が、昨年度の漏水量について言及していました。

議会中継の録画で発見したのですが、
http://www.sasebo-city.stream.jfit.co.jp/?tpl=play_vod&inquiry_id=826

なんと、なんと、漏水率は減るどころか、増えていました!

 


 

昨年度は「漏水量の減少と有効率向上のため取り組んだ」と言いながら、

なぜか、結果は真逆です。

 

年間漏水量=3,421,976m3前年度比235,878m3

日平均漏水量=9,350m3前年度比621m3

増加率=7.4%

という、とんでもない事態になっていました。

 

平成25年度の漏水量294万m3でも驚いていたのに、

平成27年度は342万m3だった!

ということは・・・?

一日の平均配水量が約8万トン弱なので、

一年間に、約43日分の水が漏れていたということです。

全佐世保市民と企業や学校やレストランやホテルなど、

あらゆるところで日々使われているかけがえのない水が、

約1ヶ月半分も無駄に捨てられていたようなものです。

 

それは、「水を捨てている」だけでなく「お金も捨てている」ことになります。

なぜなら、ダムや河川の水から水道水をつくるには、経費がかかるから。

取水費用、浄水費用、配水費用…それぞれに人件費や動力費などなど。

それらがどのくらいかかるか?

昨年度の給水原価(水道水を1立方メートル作るのに必要とする経費)は、

204.74円でした。

漏水量3,421,976×給水原価204.74=700,615,366円

なんと、7億円も無駄にしたってこと?!

 

そして、その342万m3という水量を佐世保のダムと比較すると、

下の原ダムの1.6個分、

川谷ダムの2.1個分、

山の田ダムの6個分に相当します。

 

さらに、一日平均の漏水量に注目すると、

その量は、9,350m3ですから、10㌧トラック935台分

これは前年度より、621m3増加したという。

一方、一日平均配水量は、前年度より、529m3の増加。

ということは、配水量が増えたのは、

水の使用量が増えたのではなく、漏水量が増えた結果ということ。
 

ここが大事!

水需要予測を立てる時は、一日平均給水量や一日最大給水量が鍵になります。

給水量の増加=需要の増加として、新たな水源確保の理由とされます。

しかし、佐世保の給水量の増加は、決して需要の増加ではない。

漏水の増加だったということを覚えておきましょう。

それを石木ダムの必要性の根拠とすることは許されません。

 

漏水対策の遅れのために沢山の水を無駄にしている。

そのツケを、佐世保市民や、

まして川棚町民に押し付けることは止めてもらいたい! 
 

 

続きはこちら→ 佐世保水道、老朽化の現実

 

佐世保市水道事業決算その2

昨日の続きです。

平成27年度水道事業決算で注目した、もう一つは、こちらの表です。


業務量の中の有効率をごらんください。

有効率とは、水道局の解説によると、総配水量のうちの有効水量(漏水等を除いて有効に利用された水量)の割合です。

つまり、有効率が88.3%ということは、無効率が11.7%ということです。

無効率とは、無効水量(漏水量等、有効に使われなかった水量)の割合ですから、全てが漏水というわけではありません。

事故による逸失,赤水などによる供用不適水等が含まれますが、それらはごくわずかなので、

無効率=漏水率とも見る場合も多いようです。

 

実際の漏水はどのくらいあるのか?

そしてその量は、全国的に見て多いのか少ないのか?

調べてみました。


これは昨年、(公財)水道技術研究センターがまとめた資料で、平成25年度の実績値です。

無収水率だけでなく、年間漏水量や漏水率のデータも見られます。

そしてこれは、同じ人口規模の自治体や水道企業団、つまり、

給水人口20万人以上の上水道事業体、98を対象にしたものです。

 

これによりますと、

佐世保市の漏水率は、10.44%で、全国98事業体のうち第8位でした。

おお!ベストテン入り!と関心してる場合ではありませんぞ。

それほど漏水が多いという不名誉なことで、ワースト8位ということ。

その量はというと、年間、約294万㌧なので、一日平均約8000㌧です。

8,000㌧ってピンときませんよね。

10tトラックで800台と考えればわかり易いかも。

4t車だと2000台です。

えー!!!

でしょ?

お金と手間をかけてきれいに浄水した水が、毎日、それほどたくさん漏れてしまっているということ。

もったいないですよねー

 

なんとかならないのですか?と水道局に言ったことがあります。

水道局曰く、

「佐世保市は急斜面地が多く、水圧の関係で水道管が傷みやすいんですよ」

でも、同じ坂の町、長崎市の漏水率は、4.82%でした。

 

また曰く、

「佐世保市は旧海軍の水道施設を引き継いだので、古いものが多くて…」

でも、同じ軍港都市だった広島県呉市の漏水率は、2.81%です。

 

さらに、平成6年の大渇水で、同じように苦しんだ愛媛県松山市の漏水率は、1.88%

 

この違いは何なのでしょう?

結局やる気の問題だと思います。

漏水対策をしっかりやる!何よりも優先する!と決めれば、

お金も人もより多く投入し、必ず効果は上がるはず。

 

これまで石木ダムに投入してきた120億円もの大金を漏水対策に回していたら、

かなりの漏水が解消できていたはず。

 

これほど水を無駄にしている佐世保市が、

水が足りないからと、

川棚町の自然と暮らしを破壊するダム建設に理解を求めても、

説得力のかけらもありません。 
 

漏水対策いつやるの? 今でしょ!

 

 

続きはこちら→ 佐世保の漏水、減るどころか増加!?

平成27年度佐世保市水道事業決算

いま佐世保市では9月議会の真っ最中。

9月5日、都市整備委員会では平成27年度水道事業の決算審議がおこなわれました。

傍聴して、驚くことがいくつも・・・。

その最たるものが工場用水。

昨年度の工場用水の使用量は、1,045,751?だったそうです。

昨年度は366日ですから、一日平均量は、2,857?となります。

 

おや?それはおかしいですねー

4年前の平成24年度、水道局がはじいた予測では、27年度の工場用水はかなり急増していましたよね?

どれどれ、当時の資料を確認してみましょう。


これが、その資料です。

石木ダム事業の再評価をするための委員会に出された資料に掲載されているグラフで、

水道局自らが作成した、正真正銘の予測です。

H27にあたるところの「」の位置をご覧ください。

6,000を超えています。正確な数字は、6,605でした。

直近(H23年度)の実績値は、1,890だったので、4年間に3.5倍にも急増すると予測。

3.5倍ですよ!

そんなの「ありえへん!」と私たち市民は疑問を呈したのですが、

水道局は、あーだ、こーだと言い訳して、予測は正しいと言い張ったのです。

 

そして、いよいよ、その27年度の実績値が出ました!

一日平均=2,857?

いえ、これは佐世保市全体の工場用水でした。

石木ダムに関わる対象地域は佐世保地区(旧佐世保市)ですから、そちらの数字が必要です。

水道局に尋ねました。

それは、なんと、1,382?でした!

予測値6,605?のわずか2割の水しか使わなかったという結果です。

グラフに書き込んでみました。

 



これが現実です。

佐世保市が予測した工場用水の需要は完全に間違っていたと認めるべきです。

佐世保市の24年度水需要予測は完全に破たんしています。

その予測を根拠に石木ダムが必要と言い続け、工事を強行するのは無理があります。

 

佐世保市長さん、佐世保市水道局長さん、

この現実を受け入れて、ちょっと立ち止まってください。

そして、見直してみませんか。

まだ、間に合います。

ダムは全然できていないんですから。

完成間近の豊洲市場だって、問題が見つかったので延期になりました。

その判断を下した小池知事は、都民のみならず、日本中から評価されています。

朝長市長も是非・・・       

 

 

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佐世保市水道事業決算その2

断水が長引いたわけ

平成6-7年の大渇水以来、21年ぶりの断水は全面復旧までに1週間を要しました。

県内で最も遅い回復でした。

何故か。

その理由を長崎新聞が検証しています。

つまり、こういうこと?

1.原因は地形にあり=山あり谷あり凸凹の地形

2.高地にある家まで水を送るには、いくつもの配水池を経由しなければならない

3.その配水池の中の1つでも水位が回復していないと、水圧不足で次の配水池に送れない

4.結果、高地にある家々では全ての施設の水量が回復するまで断水が続いた

 

悪いのは地形であって、水道局に責任は無いと水道局は言いたい?

いやいや・・・

この地形は近年生まれたわけじゃなし、水道事業者としてずーっとつきあってきた地形。

いったん断水したら復旧に時間がかかるのはわかっていたはず。

ならば、断水しないよう、つまり水道管が凍結・破裂しないよう、

市民への注意や、情報伝達に真剣に取り組むべきだったのでは?

 

「水道の仕組みを急に変えることは難しく、各家庭や職場で給水管を守ってもらうしかない」

とおっしゃっているようですが、

その守り方がわからない人も多いのではないでしょうか?

水道管の保護の仕方や、気温がどのくらいになったら保護すべきなのかなど、

日頃からしっかり伝えていたら、市民も備えることができたはず。

個人宅の給水管だから自己責任だ、と言うなら、水道事業者としてはあまりにも無責任。

危機管理、リスク回避に努めているとは思えません。

 

日頃の指導不足を自覚していたら、

天気予報で最低気温がマイナスになることがわかった時点で、

「水道管に保温材を巻き付けましょう」とか

「寝る前に元栓を閉めて水抜きをしましょう」とか

防災無線を使ってやることもできたはず。

 

もちろん私たち市民も今回のことを教訓にして、水道管の凍結防止に努めるべきです。

でも、そのためには水道のプロである水道局の情報提供や指導が必要です。

両者の協力無しには佐世保の漏水は止められません。

 

「石木ダム建設は市民の願い」などというメッセージよりも、

「水道管の凍結破裂に要注意」なんてメッセージの方が必要だと思うんですけどね〜

水道局の建物に掲げられているあの大きな看板、そろそろとり変えませんか?