佐世保市水道局と反対派の話し合い マスコミ報道

今日は一斉にマスコミ各社が報じています。

 

「水需要予測の根拠不明」西日本新聞

「根拠の数字など データ示さず」毎日新聞

 

「SSK使用水量需要予測に反発」朝日新聞

各紙は、いずれも、反対派が水需要予測の根拠を求めたこと、

それに対して市側は、満足のいく説明をしなかったと報じています。

 

「取り消し訴訟 備え準備」長崎新聞

長崎新聞は、局長の「別のステージ」という言葉の意味を確認し、

他紙とは別の視点から伝えています。

 

「石木ダム地権者と佐世保市 協議は平行線」NBC

長崎県と佐世保市が川棚町に建設を計画している石木ダムについて、地元地権者らが14日、佐世保市と話し合いを行いましたが、議論はかみ合わず平行線のまま終わりました。話し合いのため、佐世保市役所を訪れたのは、石木ダムの建設に反対する地元地権者や支援団体、弁護士などおよそ50人です。地権者らは「佐世保市の水需要予測は、客観的根拠がない」などとして、公開質問状を送付。これに対し佐世保市は今月7日、安定水源量など示し、石木ダムは必要不可欠と回答しています。地権者らは予測のもとになる数値などがないとして、客観的データを示すよう求めましたが、市は「これまでの水事業の経緯」を説明するにとどまりました。地権者らは「市の用意した資料がでたらめだと分かった。今後さらに追及したい」としています。

(動画)http://www.youtube.com/watch?v=fqQvkoTWmX0

 

石木ダム 反対派が説明要求 NHK

石木ダム 反対派が説明要求

長崎県と佐世保市が、川棚町に建設を計画している石木ダムをめぐって、建設に反対する地権者などが14日、佐世保市にダムの必要性の根拠などについて具体的な説明を求めたのに対し、市側は、反対派が求める需要予測などを具体的に示さないまま、「ダム建設が必要だ」と述べ、話し合いは平行線で終わりました。
石木ダムをめぐっては、国が、平成25年9月、法律に基づく土地の強制収用も可能となる「事業認定」を行い、建設に反対する地権者などは、2月、佐世保市の朝長市長あてに、水の需要予測やダムの必要性の根拠をただす公開質問状を提出し、市側は、「慢性的に水が不足しており、ダム建設以外の方法がない」などと回答していました。
14日は、地権者とその弁護団およそ50人が佐世保市水道局を訪れ、改めて必要性の根拠についての具体的な説明を求めました。
この中で地権者らは、佐世保市などが石木ダムの建設が必要な理由の1つとしている水の需要予測について具体的な数字を示して説明するよう求めましたが、市側は、「渇水を起こさないためにダムは必要だ」などと述べるにとどまり、話し合いは平行線のまま終わりました。
反対派の馬奈木昭雄弁護団長は、「きょうの話し合いでは疑問を払拭することはできず、私たちの主張が正しいと感じた。今後も話し合いを求めていきたい」と話しています。

http://www3.nhk.or.jp/lnews/nagasaki/5035619161.html

 

石木ダムの地権者が佐世保市と初の協議 KTN 

東彼・川棚町の石木ダム計画をめぐり建設に反対する住民が初めて佐世保市との協議に臨みました。しかし議論は平行線のままでした。 協議では、石木ダム計画に反対する地権者や支援者が佐世保市水道局に対し、ダム建設の前提となっている市の水需要予測に根拠がないと主張し冒頭から紛糾しました。 
 地権者 岩下和雄さん「佐世保市はどうしても水が必要と言われてもなぜ必要なのか疑問」
 佐世保市水道局 谷本薫治局長「平成6年に大変な渇水にあっている」
石木ダムは、佐世保市の水不足の解消と川棚川の治水を目的に県と佐世保市が川棚町に建設を計画しています。国は事業認定していますが、反対派は、水は足りている上、地権者の理解も得られていないとして、計画の白紙撤回を求めています。協議の中で反対派は、事業認定において客観的であるべき水需要予測に、事業主体である佐世保市が関与したのではと問いただしました。
 佐世保市水道局 担当者「我々で4000トンという数字は出した」
結局、協議は平行線に終わり、地権者らは再度、佐世保市に対し話し合いの場の設定を求めることにしています。

 

テレビ各局の記者さんは、皆、平行線という言葉で表現しています。

私の印象とは少し違っていました。

たぶん、佐世保の記者さんたちは長崎でのやりとりを目の当たりにしてないからでしょう。

県は、本当に取り付く島もないという感じでしたが、

佐世保市の場合は、少しだけ話し合える可能性を感じるものでした。

しかし、その可能性も、たぶん県からの圧力でゼロになってしまいそうな予感… 

 

石木ダム対策弁護団、初めて佐世保市水道局へ

今日初めて、石木ダム対策弁護団+地権者+ダム反対市民と向かい合った佐世保市水道局。

回答文書もそうでしたが、県の対応とは違っていました。

県には「誠心誠意」の欠片もないと感じましたが、

佐世保市水道局には「誠意」の欠片を感じました。

 

その1.県は川内企画監一人に対応を押し付け、課長すら出てこなかったけど、

    佐世保市は谷本新水道局長をはじめ、水道局の部課長や実務者が揃っています。

    責任をとれる人がいて、実務に詳しい人がいるということは、

    地権者や弁護団からの疑問に答える意思があるのだと感じました。

 

その2.SSKの水需要予測に関して、

    「修繕船の売上高が2倍と表記したのは間違いだった」とか、

    「修繕船の水使用量4,412m3/日は、SSK自身が言いだしたのではなく、

     水道局のほうで算出した数字だ」と認めました。

 

たった2つの欠片でしたが・・・

県とのやり取りでは、つい大声を出してしまう地権者のKさんも、

今日は穏やかに話していました。

 

前半の1時間は、不毛なやりとりで時間を無駄にしてしまいましたが、

後半はこちらの質問にある程度答えていました。

 

私は、今日の2時間は無意味ではなかった、

私たちが理解し合うための初めの一歩にしたいと願っていますが、

水道局長さんはどうでしょう?

このような「誠意」の欠片を見せたことに対し、

市長や県の方からお叱りがあるのかもしれませんね〜

だから次回の話し合いについては「検討します」としか答えられなかったのでしょう。

 

しかし、佐世保市の水対策を真剣に考えているのが真実なら、

そして、それには石木ダムしかない、

石木ダム実現のためになんとか地権者の理解を得たいと思うなら、

次回も、その次も話し合いを重ねて、たくさんの「誠意」を示すべきです。

それしか道はありません。

 

最後に地権者から、できたてホヤホヤのブックレット『小さなダムの大きな闘い』を

市長さん、水道局長さん、水道局の皆さんへ、計4冊プレゼントしました。

 

皆さん、ちゃんと読んでくださいね〜 

 

 

貯水率93.4%

今日は佐世保市議会「企業経済委員会」を傍聴してきました。

水道事業会計 平成26年度予算審議が目的です。

丸1日かけて、膨大な資料と数字とにらめっこ。頭の中は飽和状態〜

 

ここでは、石木ダムに関する資料の、ごく一部を転載します。

 

*第九期拡張事業とは石木ダム関連事業のこと。

 

この表でわかるように、26年度、佐世保市は石木ダム事業に約9億円を負担します。

その中には国庫補助金もあるけれど、

水道会計から負担するのは約5億円!

 

つまり、私たちが納めた水道料金から5億円近いお金が石木ダム関連に使われるということ。

 

一方、こちらをご覧ください。

これは、平成20年度〜24年度まで5年間の佐世保市内のダム貯水率の平均値です。

 
 
平成20年度=91.1%
  21年度=95.3%
  22年度=92.0%
  23年度=93.2%
  24年度=95.2%
 
 
なんと!毎年90%以上。
 
5年間の平均値を計算してみると、93.4%にもなるではありませんか!
 
私の計算間違いかな?と3回も電卓を叩きました。
 
 
これで、慢性的な水不足?
 
説得力ありませんよね〜
 
これはもう、やっぱり水道局の説明をじっくり聴かねば・・・
 
 
昨日少しお伝えしましたが、
 
明日、6団体が提出した公開質問状について水道局が答えます。
 
地権者の皆さんだけでなく、私たち市民県民もOKとのことです。
 
お時間と関心のある方は、どなたでも是非どうぞ〜
 
 
3月14日(金)15:00〜17:00
 
佐世保市水道局4階会議室です。
 

 

 

佐世保市からの回答

2月21日、私たち6団体は佐世保市にも公開質問状を提出しました。

そのことは、2月25日のブログでお伝えしました。

https://ishikigawa.jp/blog/cat16/800/

それに対する佐世保市からの回答が届きました。

市長名ではなく、市水道局長の名前で出された回答書はこちらです。
http://web2.nazca.co.jp/michi30/140307%BA%B4%C0%A4%CA%DD%BB%D4%B2%F3%C5%FA%BD%F1.pdf

 

あの、人を馬鹿にしたような県の回答に比べたら、ずいぶん真面目で誠実なお返事です。

「事業認定」のせいにせず、当事者としての見解がきちんと述べてあります。

しかし、質問の1つ1つに対する回答はありませんでした。

そして、最後に、このように書かれていました。

 

地権者の方々におかれましては、お気持ちやお考えをお聞かせ願いたいと考えており、

大変恐縮でございますが、3月14日の15時から17時に、佐世保市水道局4階

会議室にお越しいただけないかと思っている次第です。

 

つまり、14日の15時から水道局で話し合いをしましょうとのお誘いです。

とても丁寧に、あちらから誘ってくださっています。

でも、ちょっと気になる…

誘ってる相手は「地権者の皆さん」だけ?

まさかね〜

石木ダム事業費を負担している納税者である私たちを締め出して、

地権者とだけ…なんて非民主的なことは、

まさかなさいませんよね〜?

 

説明するしかないはずなのに…

今日の長崎新聞、コラム『記者の目』です。

東彼支局の宮崎記者の『目』が、とてもまっすぐで共感を覚えました。

 

阻止行動も収用も望まないのならば、地権者が納得するまで何度でも説明するしかないはずなのに。

 

まさにそうです。

その通りだと私も思います。

 

ここに書かれているように、

県が国に事業認定申請をした目的は、「強制収用ではなく、話し合うため」だったはず。

それは、何度も何度も、知事も佐世保市長も佐世保市水道局長も言ってきました。

 

ところが、実際は違いました。

事業認定の過程でも、認定後も、県は地権者と話し合おうとしませんでした。

「話し合いを拒んだのは地権者だ」と県は言いますが、

県の言う「話し合い」は補償交渉の話し合いです。

その前にまずやらなければならない話し合い、

地権者の土地を手に入れるためには、事業について理解してもらわなければならない、

そのための話し合い、これを県は拒み続けてきたのです。

これを無視して、いきなり補償交渉では、とても応じることはできないでしょう。

 

県は、事業認定申請前は、

「私たちは地権者との話し合いの場を設けるために事業認定するのです」と説明し、

事業認定申請後は、

「今は事業認定の手続き中なので、それを見守るべき」として話し合いに応じず、

事業認定後は、

「事業認定庁により認定されたので、事業の必要性・公益性が認められた」として、

「皆さんの疑問について、お答えは差し控えます」と繰り返しました。

 

この様子を見ていた報道関係者も、多くの皆さんが首をひねっていました。

 

3月5日の知事の定例記者会見で、読売新聞の記者は

「この事業については、いまだに地元の理解が得られていないと思います。ただ、地権者に対する県の対応を端から見ていると、質問状に明確に答えていないとか、…既に了解を諦めているのかなという印象さえ受けるんですが、…」

と質問しています。

 

長崎新聞や読売新聞の記者さんだけではありません。

県の方がお好きな「第三者」の目からみたら、そのように見えるのが自然だと思います。

 

私も県知事に聞きたいです。

知事は地権者の理解を得ることは、もう諦めたのですか?

諦めてないならば、逃げないで、地権者にきちんと説明するべきではありませんか?

 

団結大会と地権者の決意を伝える新聞

「第35回 石木ダム建設絶対反対同盟3.14団結大会」の記事を紹介します。

 

昨日は県内各地で震災復興や脱原発を願う集会やイベントが開催されましたし、

新聞自身も3.11に向けた特集記事に紙面を割かれることもあってか、

団結大会の様子を伝えていたのは、長崎新聞、西日本新聞、読売新聞の3紙です。

 

西日本新聞

 

長崎新聞

 

長崎も西日本も「ガンバロー!」と拳を振り上げる写真をカラーで掲載。

また、内容も共に、馬奈木弁護士の激励の言葉と、岩下すみ子さんの決意表明の紹介。

心に残った言葉は、皆さん同じなんだな〜

 

馬奈木弁護士の言葉

長崎〜事業認定した国交省に正面から闘いを挑み、勝ってみせよう!

西日本〜ダム行政を変える闘いを長崎から本流にしていこう!

 

少し説明を加えると、馬奈木弁護士はこんなお話をされました。

いま世界の潮流は、脱ダムであり、ダムの撤去である。

欧米にかなり遅れたが、日本でもその動きが始まった。

それは熊本から始まった。

この脱ダムの流れを長崎も引き継ぎ、ここ九州から、本流にしていこう!

とおっしゃったのです。

 

岩下すみ子さん(地権者)の言葉

長崎〜工事は座り込んで阻止する。県の権力、圧力には負けない!

西日本〜ダム計画に50年間命がけで闘ってきた。私たちを甘く見てはだめ!

 

支援者のお一人もおっしゃってましたが、

この川原の女性たちの根性と絆で、川原の男たちの団結も保たれているのだと。

全く同感!

 

そうなんですよ〜

県知事さん、佐世保市長さん、

川原の女性を甘く見てはダメ!ですよ。

第35回3.14団結大会

一年ぶり!

川原の菜の花は、今年もますます元気でした!

以前はりっぱな田んぼや畑だったけれど、ダム建設のために県に売り渡された土地。

しかし、何年経ってもダムはできず荒れた地に、

菜の花の種が飛んできて、年々増えていきました。

遠くに見える白い看板に書かれた文字は、 

自然を愛し、蛍を守る川原住民の思いそのもの。

石木川には菜の花がよく似合う…と思っていたけれど、

向こう岸の白いお花のようにみえるネコヤナギも、お似合いです。 

ほら!近くで見るとこんな感じ…

 

遠くに目をやると、

あちこちで煙があがっています。

今日は石木川の大掃除。

ゴミを拾い、草を刈って焼いています。

今日は石木川にとっても大事な日だから。

今日は年に一度の「3.14団結大会」の日なのです。

会場の川原公民館入口では、その準備が始まっています。

 

午後1時、例年通り、「連盟歌」の斉唱で始まって、

連盟を代表しての挨拶や、この一年の経過報告があり、

弁護団長の挨拶、支援団体や佐世保市議、東彼地区労などの挨拶に続き、

佐世保からやってきた若者たちが、「アースデーを川原でやります!」と発表。

爽やかな春風が舞い込んできたような感じでした。

 

そして最後は、

 いつものように決議文を読み上げ、大きな拍手で採択されました〜

 

石木川に沿って咲く菜の花やネコヤナギは、

来年も再来年も、ずっとずっとみんなを楽しませてくれるでしょう。

つまり、ここにダムはできません!ってこと。

 

 

ダム予定地で県に抗議

7日の長崎新聞が、6日の、地権者による抗議行動について、詳しく報じています。

ここに書かれているように、

県は近く付替え道路工事の「再開に向けて入札を実施する予定」のようですが、

「地権者は工事を徹底阻止する構え」です。

 

それは県にとっては当たり前のことですよね?

諫早湾開門調査に向けた工事をしようとした国に対し、阻止したのは長崎県自身ですから。

開門反対派農民が阻止行動に向かうためのバスやお弁当まで県が準備したと聞きました。

 

石木ダムの地権者や支援者の阻止行動には、どこからもそんな援助はきませんが、

県が工事を強行しようとしたら、住民が阻止するのは当たり前ですよね?中村知事!

 

川原住民、県職員を阻止

 

昨日のこのニュースをご覧になった方も多いでしょう。

そして、疑問を持たれた方も多いかもしれません。

Q1.県職員は、何をしに川原へ行こうとしたの?

Q2.川原の人たちは、なぜそれを阻止しようとしたの?

と。

当然の疑問ですよね。

それは、こういうことなんです。

 

A1.県職員は、川原住民と話し合うために向かっていました。

   建設予定地に造られた「石木ダム生活相談所」のドアには、

   地権者の皆様のお気持ちをぜひ伺わせていただきたい」ので、

   毎週木曜日にここでお待ちしますとの張り紙がしてあります。

   県議会や佐世保市議会でも、知事や市長は、

   私たちはこのように住民の理解を得ようと誠心誠意努力しています

   といつも主張しています。

   

A2.それをなぜ住民が阻止するのかというと、それがポーズだからです。

   アリバイ作りだからです。

   「皆さまのお気持ちを聞きたい」と言いながら、住民の疑問には一切答えません

   県庁まで訊きに行っても知事は会うことすらしないし、対応する職員も

   「お答えは差し控えます」と言うばかりです。

 

   県にとって、疑問は「皆さまのお気持ち」には当たらないのでしょう。

   県が考える「お気持ち」は「私の土地はいくらで買ってもらえますか?」

   「土地を売ったら仕事ができなくなるので、仕事の世話をしてもらえますか?」

   そんなことのようです。

 

   ふざけるんじゃない!

   そんな話は、売る決心がついた後の話でしょう。

   ダムの必要性の説明もせずに、その説得の努力もせずに、

   ただただ補償交渉の話しかしません!という一方的なやり方です。

 

   そして、〇〇回足を運んだが、どうしても住民は話し合いに応じなかった。

   県としては最大限の努力をしたが理解が得られなかった。

   だから強制収用に踏み切ります。その裁決申請の手続きに入ります。

    そういう流れにもっていくためのアリバイ作りなのです。

   それがわかっているから、住民は職員が「相談所」に着く前に阻止したのです。

 

今月から2期目に入った中村法道知事は、4日の県議会で、

これまで以上に『県民主役』の県政を推進する」と決意表明しました。

 

よくそんなことが言えますね〜

恥ずかしくないのかな〜

川原住民(=県民)の疑問に何一つ答えずに、県の方針を押し付け、

ダム建設を強行しようとしている、それが今の長崎県政です。

どこが『県民主役』なのでしょう???

 

いま中村知事がやっていることは『県民無視』の県政ではないでしょうか。

だからこのような阻止行動がおきるのです。

矢面に立たされる職員の方もお気の毒です。

 

言葉だけでなく、本当の『県民主役』の政治を目指してください!  

 

 

もはや地権者の理解など要らない〜それが県の本音?

今日2月28日、県の回答を求めて再びやってきました。

地元地権者、県民、九州各地の弁護士からなる弁護団、そして一番遠方の支援者は神奈川県から!

 

その私たちの前で県の担当官が繰り返した言葉は、

「回答は差し控えさせていただきます」

 

その理由は?と問うと、

すでに事業認定され、事業の必要性や公益性は認められたから

「皆さんの疑問に関しては認定庁が告示の際に意見対照表で答えている」と言う。

 

「それを見てもわからないから質問しているのに、なぜ答えないのか?」と突っ込まれても、

「事業認定で…」と、あくまでも事業認定にすべての責任をおしつけるばかり。

 

板井弁護士が、「川辺川ダムの場合は、事業認定の後に、起業者である国と住民の討論会を

何度もやりましたよ。国は真面目に答えようとしましたよ。長崎県はそれをしないんですね

と念押しすると、「もう説明済みなので…」と言う。

 

地権者が「あんた達は事業について理解してほしいと言いながら、質問すると答えない。

      それでどう理解しろと言うんだ?」と言い、

弁護士が「もう話し合う気はないんだね?」と言うと、

「いやいや、話し合いはしたいと思っている」と答えるので、

「質問には答えないのに、何を話し合うの?」と問われ、

将来への不安なお気持ちとか…」との答えに、みんな失笑。

 

「よく言うねー、不安な気持ちとか。わがどんがしかけてきとっとにから」

「ダムが不安の種です!ダムがなくなれば安心です!」

などの声があがりました。

 

今日のやり取りで、私たちは県の考えが十分に理解できました。

☆ 県は「事業認定」が全てだと思っている。

☆ 地権者の理解は、もはやどうでもいいと思っている。

☆ 話し合うべきテーマはただ一つ、補償交渉だけ!

 

何が何でもダムを造る。

必要性など考えなくてもいい。

住民不在、県民不在の県政。

それが県民にとって、どれほどの被害をもたらすのか…私たち県民自身が考えなければ。

 

今日、熊本県では、県営「路木ダム」について、建設は違法との判決が出されました。

(毎日新聞  2014年02月28日 21時24分)http://mainichi.jp/select/news/20140301k0000m040102000c.html

 

 

熊本地裁の片山昭人裁判長は

ダム建設計画は著しく妥当性を欠き、県知事の裁量権を逸脱、乱用したもので違法」と指摘。

住民側の訴えを一部認め、判決確定後は建設事業の差し止めを命じたのです

 

路木ダムは、治水と利水を目的に、熊本県が2010年から約90億円をかけ建設を進め、

本体はほぼ完成していて、今年4月から運用される予定でしたが、

その路木ダムが「架空の洪水を根拠に計画され、洪水調整施設としての必要性はなく、

社会通念に照らし妥当性を欠き、知事の裁量権の逸脱・乱用で違法」だと断罪されたのです。

建設費90億円は途方もない無駄遣いに終わります。

その負担は結局県民の財布からでたものです。

 

長崎県と佐世保市は、この結果を重く受け止めてください。

路木ダムのようにダム完成後でも、差し止め判決は出るのです。

石木ダムは、まだ付け替え道路さえできていません。

石木ダムは路木ダムの3倍以上の費用がかかります。

 

そして、自然破壊はお金に換算できない大きな大きな損失です。