まだ開演10分前なのに!すごい!
想定外の来場者です。
「ほたるの川のまもりびと」長崎県限定先行試写会ツアー最終日(1月28日)、開催地は地元川棚町。
人口42万人の県都長崎市や25万人の佐世保市で開催した時よりも、はるかに多くの観客が、わずか1万4千人の川棚町に集まるなんて!
上映実行委員の皆さんはもちろん、地元こうばるの皆さんの熱心な広報活動の成果です。
新聞折込や、チラシのポスティング、SNSやMLでの情報拡散などなど。
そして、それを見て見ぬふりできなかった川棚町民の行動力に拍手を送りたい。
地元だからこそ賛成・反対が言いにくい、推進派と反対派の対立の構図に関わりたくなくてわざと無関心を装ってきた町民も多いと聞いていましたが、そんな人たちも、いつまでもそれではいけない、せめてこの映画くらいは観てみよう、と思われたのでしょうか。
もちろん、元々こうばるの皆さんを応援してきた方々が、待ってましたとばかりに駆けつけたり、既に何回も観てるけど、また来たよ~と長崎や佐世保からやってきたり、そんな方々もいましたね~
さて、開演前の挨拶。今回は、なんと、地元の子どもたちによるものでした。
映画に登場する子どもたちが勢揃いして、挨拶をするはるなちゃんのそばで、いつもとは違った緊張した面持ちの子どもたちの表情が、とても可愛かったです。
この日のテレビニュースでも上映会の様子が報道されました。観終わったお客様の感想は…
など、自然豊かな暮らしの素晴らしさに感動した方が多かったようです。
上映後の挨拶は、今度は大人たち。
こうばるのお母さんたちを中心に、照れ屋のお父さんたちは少しだけ。
これからもみんなで力を合わせてふるさとを守っていきます!と、力強いメッセージに会場から大きな拍手が贈られました。
恒例の「いしきをかえよう」記念撮影にも、こんなに多くの方が残ってくださいました!
会場費、映画会社に支払う機材や上映費などのコストは上映委員会が自腹を切って負担する覚悟でしたが、19万円を超えるカンパが集まって、赤字にならずに済んだとか。ホントに良かったですねー!
とても寒い日でしたが、私たちは、とりわけこうばるの皆さんにとっては、ホッカホッカのあったかーい一日になりました。♡ ♡ ♡
そして、この日は平戸文化センターでも試写会が開催されました。午前と午後、2回も!
また、諫早市では個人のお宅でミニ試写会がありました。
前日の土曜日には、島原文化会館で開催。
佐世保市の世知原町の地球屋でも、若い人が集まって開催。
その前日の金曜日には、佐世保の広田地区公民館でも開催。
わずか3日間で、私が知っているだけでも6ヶ所で開催されていたのです。長与町のカフェではなんと12月から2か月間にわたって開催されたとのこと!
あらためて、映画の伝える力、この映画の素晴らしさに脱帽です。
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月別: 2018年1月
第7回勉強会in梅田町~私たちは種蒔きをしています
今日は冒頭に、梅田町住民でこの勉強会発起人のAさんからご挨拶がありました。
佐世保に帰ってきて7年。それまで石木ダムについては考えたこともなかったですねぇ。佐世保市が造らんばと言うなら必要なんだろうと、そのくらいに思ってました。その後、いろんな人から話を聞いたり資料を見たりして、無用だなと感じるようになりました。
しかし、石木ダムの話は普通の会合ではなかなかできないですよね。それで、こんな機会をもうけました。いろんな話を皆さんにも聞いてもらい、考えて頂きたい。ということで、よろしくお願いします。
まず初めに、いつもの動画3本(「佐世保と水のはなし」など)を上映。
次に、今回はなんと推進派の方の声が聴けました!
と言ってもメッセージの代読なのですが。
実は、石木ダム建設促進佐世保市民の会会長の嬉野憲二様からAさんに、「私の石木ダム推進に関する考え方」についての資料(平成25年3月の公聴会での公述記録)がFAXで送られてきましたので、Aさんが代読されたのです。
石木ダム公聴会2013.3.22公述人:嬉野憲二
嬉野さんのお考えは5年前の原稿通りとのことで、平成6年の大渇水の苦労や辛さ、被害などを切々と訴え、その経験をしている佐世保市民なら誰もがダムを望んでいる。ふるさとを愛する地元の方の気持ちは十分理解できるが、佐世保の窮状を救えるのは石木ダムしかない、というような内容でした。
これに対して、石木川まもり隊からは、ここ15年程の一日最大給水量の減少傾向と保有水源量を示して足りていることを証明し、また、今後の人口減少などで50年後には水需要は4割も減少する(厚生労働省の予測)らしいことや、一方漏水量の多さは深刻で、こちらの対策の方が急務であること、石木ダム事業に対する佐世保市民の財政負担の大きさなどを説明しました。
その後フリートークに入り、梅田町の皆さんから様々な疑問や意見が出され、時間いっぱいワイワイガヤガヤ語り合うことができました。
Aさん:このようなアンケート(一昨年の佐世保市によるアンケートや、つい最近の長崎新聞による県民アンケートなど)の結果を見ると、石木ダムを望んでいる人は少ないですね。それは行政もわかってるはずなのに、なぜ県や市は石木ダムに固執するのか?撤退できない理由が何かあるんですか?
Bさん:一回計画を立てたら、行政はなかなかストップせんですもんね。大体わかってはいるとでしょうけどね、必要なかってことは。
司会:そもそも初めは針尾工業団地への工場用水が目的だったんですよね。しかし工場誘致がうまくいかず工業団地は頓挫。そこが今ハウステンボスになっている。その後、大渇水があって、石木ダムの目的の1つが水道用水の確保に変わったんですよね。
Cさん:行政にとっては理由付けができてちょうど良かったんでしょうね。
Dさん:福岡なんかでは海水淡水化が行われているようですが、佐世保も渇水の時だけ、そういう装置を使ってできればね~
Eさん:いつも稼働していないとメンテナンスが大変らしいですよ。
ちょうど海水淡水化の話に詳しい元県議の末次さんが参加されていたので、話して頂きました。
末次さん:西海市の崎戸にダイヤソルトという製塩工場があります。県議時代に視察に行きました。塩を作った後の水を毎日8万tほど海に捨てているんですが、それは塩分濃度が低く、不純物も取り去った水なので、この水を使って淡水化すれば半分ほどのコストでできる。しかも電気は、そこの会社の火力発電を使わせてもらえるので、これも大きなメリット。あとはそこでできた水を佐世保まで持ってくる費用ですが、専門家に試算してもらったら50億円ほどでパイプラインが引けることがわかりました。しかし、県は石木ダム有りきなので、このような話は全然受け入れられなかったですね。
Aさん:どうしたら県の方針をひっくりかえせるの?反対反対と言い続けても変わらないでしょ?いま裁判をしてるようですが、それはどうなってるの?
司会:国が石木ダム事業を認定したこと自体が間違っていたんじゃないの?という取消訴訟と、いま進行中の工事を止めてくださいという差止訴訟と、2つの裁判がおこなわれています。
(原告団事務局からも補足説明)
行政訴訟で住民側が勝つことは非常に難しいと聞いています。裁判に頼るのではなく、同時に市民の側も要らないという声を大きくしていくことが必要ですね。請願とか署名活動とかいろいろやっていますが、地域の議員さんと気軽に話し合ってみるなんてこともできるといいですね。
Aさん:議員もほとんど市長のお仲間だからね。議会で本気の議論していないもんね。
司会:先ほど説明のあった市民の負担の298億円ですか?子や孫の世代にツケを残すわけですよね。で、孫の代になって水が余っていたら、なんでこがん無駄なもんば造ったと?と言われるかもしれんですね・・
Bさん:水道料金に跳ね返ってくるでしょうね。値上げに繋がりますよね。
Fさん:それに、一度には払えないので、結局は借金するんでしょう?利子も大きいんじゃないですか?298億円では済まないですよね。
Aさん:佐々川には余裕があるけど県が取水を認めてくれないと聞いたんですが…
まもり隊X:既に菰田ダムへの補水用として日量5000tの水利権は取得しています。が、佐世保市が望み、県が認可すれば、もっと多くの水が取れるはずです。平成6年の大渇水のときでも、佐々川から毎日1万tの水を取水できていたので、それだけの余裕はあるはずですが、県は流量調査もしないですね。
まもり隊Y:相浦火力発電所にも佐々川に4800tの水利権がありますが、九電は相浦発電所の閉鎖を決めたので、その分の余裕も生まれるはず。その分の水利権を佐世保市にと県が認めてくれれば、さらに余裕が生まれるのですけどね。
Gさん:認めない理由って何かあるんですか?
数人:石木ダムがあるからやろう。
司会:水源のことで言えば、相浦川にある取水場、四条橋とか三本木ですかね?あそこからいつも取水してるのに、不安定水源とか言って保有水源として認めないというのはどうしても理解できませんね。
まもり隊Y:それに佐世保には1830ものため池があるんですよ。中には40万tも貯水している郷美谷池とか、すごく大きいものもあるし。いまは農業人口が減っているので、ため池の水を水道用水源に転用することもできるんじゃないでしょうかね~
Hさん:既存のダムの浚渫や補修のために石木ダムが必要だと言われてる議員の方もいるようですが、それについてはどういうふうに考えていますか?
数名:最近そんな話よく聞きますねー
まもり隊X:例えば、一番古いダムを補修のために空っぽにするとしたら、山の田ダムですが、そのダムの最大取水量は一日に6300tなんです。いま佐世保の実質的な保有水源は98000tで、一日最大給水量は8万t弱なので、18000tほどの余裕があります。山の田ダムが使えなくても困らないと専門家は指摘しています。また、空っぽにしなくても補修できるケースもあるし、川と浄水場を直接繋げば、ある程度は取水できますし、いろんな方法があると思いますよ。
司会:こういう話が本当は議会でやられるべきなんですが、してくれないので私たち市民の会でやってるんですけどねー、こういう場に推進派の方も来て反論してほしいですよね。それをしないで、ただ、市民の願いと言われてもね~
Iさん:来年の市議会選に向けて今から動き出したらどうですか?
Aさん:このような勉強会をこんな少人数(21人でした)で月に1回やっても広がらないでしょう?もっと大きな場でやったらどうですか?
司会:私たちはいま市内各地に種を蒔いています。今日来られた方が帰って、明日でも近所の方に、あるいは友人に、こんな話聞いてきたよと広めて頂くことが大事だと思っています。人数もこのくらいがちょうどいいんです。多かったら気軽に発言できんでしょう?賛成反対関係なく石木ダムについて本音で語り合える場が必要で、それをあちこちでやっていくなかで芽は育ってくるでしょうし、ある程度大きくなったら、大きな集会もやるべきですけどね。
Jさん:私、今日はI女性会議の人に勧められて来ました。迷ったんですけど来てみて、予想外に人数が少なかったので初めは後悔したんですけど、でも、今は来て良かったと思ってます。
なんて言葉を最後に頂き、司会者も私たちもたいへん嬉しかったです。
次回は北池野公民館です。
2月24日(土)14:00~
お近くの方、是非いらしてくださいね~
石木ダム問題を考える下組・野口地区学習会
みなさん、こんにちは。
地元水没予定地住民のいしまるほずみです。
今週土曜日1/27(土)に石木ダムの学習会が開催されますのでお知らせします😉
石木ダム問題を考える下組・野口地区学習会
日時:2018年1月27日(土)18:30開始
場所:下組郷公民館(川棚町下組郷730-1)
内容:
①映画「ほたるの川のまもりびと」(20分間)上映
②石木ダム事業の概要と問題点
③川棚町の水道水の問題
④佐世保市の水は不足しているのか
⑤ダムが出来たらどうなるのか―熊本の事例から
⑥みんなで語ろう話そう―石木ダム問題
主 催:石木ダム建設に反対する川棚町民の会
連絡・問合先:090-4519-2528炭谷
今年最初の石木ダム問題を考える学習会を開催します。
皆様、ご存知の通り、昨年8月の長崎県との協議決裂で、建設予定地・川原では工事を阻止しようとする地権者・支援者と工事を強行しようとする長崎県の激しい攻防が続いています。
長崎県は、不当にも工事を続ける構えを見せていますが、川棚町民の会は今年もダム問題の周知を図り、反対の輪を増やしていきます。
無料でどなたでも自由に参加できます。
気軽に遊びに来てくださいね😊
そして、ついでにもう一件「いしきを学ぶ会実行委員会」からもお知らせです。
前回1月7日の実行委員会では、当会のイメージや情宣活動を主に話し合いました。
また、次回いしきを学ぶ会は3月24日(土)長崎市民会館視聴覚室での開催となりました。
次回実行委員会を下記の通り開催します。
「いしきを学ぶ会」実行委員会
日時:2018年1月27日(土)14時
会場:長崎市民会館アマランス会議室2(長崎市魚の町5-1,095-825-1400)
議題:学習会ツールの検討ほか
問合:080-3999-9928土森
長崎市内方面の方で、お手伝い可能な方は是非よろしくお願いします😌
川原郷は「権利能力無き社団」
石木ダム工事差止訴訟 第4回口頭弁論
今日の裁判は午後4時から。少し冷えてきましたが、長崎地裁佐世保支部前にはたくさんの方が集まって門前集会が開かれました。
今回は、前回の裁判で被告側(長崎県と佐世保市)から出された疑問反論に対し、原告側(私たち)弁護団が以下の2点について回答を示しました。
(被告)人格権は差止の根拠となり得るのか?少なくとも本件に関してはなり得ない
(原告)過去の裁判例に基づき、人格権が差止の根拠となり得ることを示し、また、この裁判においても人格権が差止の根拠となるだけの具体性と排他性を持っていることを主張
(被告)覚書に関して、覚書の当事者(総代)でない人(当時の郷の住民各人や、後に転入してきたり生まれたりして住民になった人)にまでその効力が及ぶのか?その根拠を示してほしい
(原告)川原郷は、いわゆる「権利能力なき社団」(法人格を持たない団体)に該当する。なぜなら郷には代表者としての総代がいて、団体としての組織を備えている。転出者や転入者がいても、川原郷自体は変わらず存続してきたから。「権利能力なき社団」であれば、郷の代表者=総代が県と交わした覚書の効力は他の住民やその後の住民にも及ぶこととなる
覚書とはこちらのこと。石木ダム・覚書
「乙(長崎県)が調査の結果、建設の必要が生じたときは、改めて甲(3つの郷)と協議の上、書面による同意を受けた後着手するものとする」と書かれています。
つまり、これは、まだ建設するって決めたわけじゃない、建設する必要があるかどうか判断するために調査する、調査した結果、建設すべきとなった場合は、ちゃんと皆さんと話し合って、合意ができたら文書を作成して、きちんと手続きを踏みます、それをしないで勝手に工事を始めるなんてことはしないから安心してください、という意味ですよね。
だから、それなら調査してもいいですよ、ということで覚書を交わしたわけですが、県はこの約束を反故にして、勝手にダム事業に着手したので、それはおかしい、ルール違反だと川原郷の住民みんなが声を上げているのです。
しかし、県側は当時の知事が覚書を交わした相手は当時の総代であって、その他の人は関係ないと言わんばかり。そんなことがまかり通れば、企業でも、自治体でも、約束事なんて意味をなさないことになってしまうのでは?
次回は2月19日の予定でしたが、それは取消し、4月23日(月)14:00に変更となりました。
理由は、もう1つの裁判(事業認定取消訴訟)が3月20日に結審するので、それに向けて提出する最終書面の内容をこちらの裁判にコンバート(変換)するためです。
どちらも石木ダムの必要性が重要な争点なので、取消訴訟の方でその集大成がまとめられるのですから、それを活かすことは当然です。
報告集会では、そのような説明の後、1月9日首都大学東京でおこなわれた取消訴訟の証人尋問について、高橋弁護士から詳しい報告がありました。
今回小泉明特任教授に尋問をおこなったのは、いわゆる出張尋問で、非公開。
こちらからは弁護団6名と原告6名(地権者4名+佐世保市民1名+神奈川県民1名)が参加した。
前回の田中尋問のときは90点以上の出来だったと思うが、今回は80点くらい。
なぜなら、田中さん(元佐世保市水道局事業部長)は役人で、上から命じられてやってきたので自分の中に矛盾がある。そこを突かれるとシドロモドロになる。
しかし小泉さんは学者なので、自分の分かることは自信を持ってきちんと述べ、分からないことは言わない。逃げるのが上手だった。
尋問の中で分かったことは、<小泉さんは佐世保市の水需要予測にお墨付きを与えたわけではない、需要予測の方法論について認めただけで、数字の正当性についてまでは見ていない>ということ。
その典型がSSKの工場用水だが、「予測の前提となっている修繕船事業が2倍になるとか、予測値はSSKから示したのではなく佐世保市水道局が推計したとか、そういうことは関知していない」と述べた。
また、小泉さんはこうも言った。
「少々過大に予測するのは当たり前。余裕が無ければ、水が足りなくて産業が停滞し町が発展しない」
そこで私が「佐世保市の発展のために川棚町民が犠牲になるのは当然なのか」と問うと、はじめは言い訳(私は水需要予測の話をしているのであり、ダムの話をしているのではない等)をしていたが、最後には「それは問題かもしれません」と言った。
そのようなやり取りの中で、<小泉教授の意見書とはその程度のものだった。大して価値のあるものではなかった>ということは裁判官に伝わったのではないか。
高橋弁護士の丁寧な説明に、傍聴できなかった私たちもよく理解できました。
次回3月20日の最終弁論を大いに期待したいですね。
最後にこうばる住民のお二人から挨拶とアピールがありました。
岩下和雄さん:私たちは毎日抗議行動をおこなっているが、県職員も動員を含め20数名でやってくるので少しずつ進んでいる。2つの裁判を通じて工事が止まることを願いながら、今後も抗議を続けていきます。ご協力よろしくお願いします。
石丸穂澄さん:28日(日)13:30から「ほたるの川のまもりびと」試写会が川棚公会堂であります。1000人入る会場です。ぜひ観に来てください。周りの方にも知らせてください!
この日は平戸文化センターでも試写会があります。(11時と14時の2回)平戸近辺の方はそちらへ、川棚近辺や南部の方は川棚へ、ぜひ足を運んでくださいね~
映画をきっかけに、いしきをかえよう!
1月20日、アルカスSASEBOのイベントホールは満員御礼!『ほたるの川のまもりびと』の試写会は大成功でした。
上映後のトークショーもとても中身の濃い素敵な時間でした。
もっと多くの人に聞いてほしかったな~ということで、そのポイントをざっくりまとめてご紹介します。
司会はパタゴニア日本支社長の辻井隆行さん。ゲストはこの映画の監督の山田英治さんとライフ企画社会長(ライフさせぼ創刊者)の小川照郷さんでした。
辻井:まずは率直なご感想を…
小川:僕は山が好きで、一年のうちの150日くらいは山に登る。見て触れて自然を十分知っていたつもりだったが、その中で暮らすということがどんなに素晴らしいものであるか、あらためて感じた。
辻井:特に印象に残るシーンは?
小川:最後の歌のシーンに感動した。聞くところによると、あの歌はこの映画のために作られたのではなく、その前からあったらしい。あまりにもこの映画のテーマにピッタリでびっくりした。
辻井:監督はなんでこんな映画を撮ろうと?
山田:僕は広告会社で原発のCMを創っていた、原発はエコでいいものだと思っていた。祖父母のいるふるさとの福島で原発事故がおきた。自分の仕事に疑問が湧いてきて、様々なCMを降り、震災復興に力を入れているNPOなどのCMを作るようになった。
そんなときに知り合いから石木ダムの話を聞き、現地を訪ねた。反対運動をしている人たちということで、ある種の先入観を持っていたが、会う人会う人みな自分のじいちゃんばあちゃんのような感じで面食らった。しかも皆さん元気で楽しそうで、それぞれがチャーミングだった。
こんな田舎の魅力を都会の人に伝えたい。と同時に、ここが失われるかもしれない、それってどういうことなのか、考えてほしい。日常のドキュメンタリーを見せることによって考えるきっかけになるかもしれない、そう思った。
辻井:「ライフさせぼ」が目指しているものは何?月刊誌『99』の中で、石木ダム問題について僕との対談を提案して下さったのはなぜ?
小川:ライフは日本で最初のフリーペーパー。僕は佐世保で生まれ育ち、十数年東京で暮らし、佐世保に戻ってきた時、自分が佐世保について何も知らなかったことを痛感した。そしてそれは僕だけではなかった。地域の文化や情報を伝える必要性を感じ、タウン情報誌を創刊した。
はじめは政治には触れたくないとの思いもあり、石木ダム問題を紙面にするのは良いことかどうか迷っていた。しかし、皆が変わらなければ町は変わらない。僕は自分という人生を作るために帰ってきた。こうばるが破壊されるのと自分が破壊されるのは同次元。スルーしてはいけないと思った。あの記事を載せても、広告を止めるような客はいなかった。
辻井:今日は映画に登場している現地の皆さんもみえている。今の状況を話して頂けないか…
岩下すみ子さん:いまは20台ほどの重機が入って付け替え道路工事が進められていて、私たちは日々現場で抗議を続けている。県は私たちにきちんと説明もしないで工事を強行している。本当は現場に入ってはいけないが、それしか方法がない。私たちは工事現場のごみごみした中でお弁当を食べている。監督はじめ作業員も県の職員も若い。体力もある。自分の息子のような世代の人たちと毎日闘っている。少しでも工事を遅れさせるため、これからも頑張ります。ご理解よろしくお願いします!
辻井:いま話して下さった水没予定地の方はまさにそうだが、現地だけが当事者ではない。当事者って誰?
財政的には350億ほどの負担を強いられる佐世保市民も当事者だし…
小川:50年たっても進まない事業が有り得るのか?僕らの仕事は毎週毎週新しいものを探し変化を捉えている。そうしないと会社は潰れる。全ての人が時代とかけっこをしているはずなのに、税金でやる仕事だけが決まってることだからしょうがないと続けている。
市議会でもまともに議論されていない。情報がほとんど出ない。市民は知らない。情報がオープンになって初めて皆で議論ができる。僕が子どもの頃は開発は人間の発展のためになると言われていた。今そのように考える人はいないのでは?
辻井:確かに戦後の焼け野原から復興を遂げるには、水とか電気などのエネルギーが必要で、開発が優先されたのは自然の成り行きだった。だから僕も全てのダムに反対しているわけではないし、必要な公共事業も当然あると思っている。が、社会の状況が変わったら国や自治体も計画を見直すべきだ。
小川:これほど加速度的に変化している時代に、変わらないのは公共事業だけ。時のアセスメント(長時間進捗しない公共事業を,行政機関が時代状況の変化を踏まえて再評価し,中止や継続を判断すること)が導入されるようになったが、判断するのは役人。これでは変わりようがない。本当は市民の声で変わるべき。こんなに時間が経ったらもう止めようよという当たり前のシステムを作らなきゃ。
辻井:県の負担金(税金)や国からの補助金(税金)のことを考えると、長崎県民も国民も全てが当事者であるとの意識が必要。失われるものは自然だけではない。憲法で保障されているはずの基本的人権が侵害され、それが当たり前になる土台になりかねない。
<私たちにできること>
辻井:まず知ることが大事。知るためのきっかけとなるこの映画を広めよう。封切は6月に東京のユーロスペースで決定したが、九州に限っては3月から先行上映できることになった。近くの映画館にたくさんリクエストしてほしい。また、「いしきをかえよう」キャンペーンや話し合いを求める署名活動も広げてほしい。
山田:ぜひ現地こうばるに足を運んでほしい。そこには「まもりびと」がいます!声を掛けたらナイススマイルで答えてくれると思います。
小川:政治の話をするのは難しいが、それでも話した方がいい。市会議員と話した方がいい。何のために選挙があるのか?不勉強な議員には聞いてみよう。「あんた、石木ダムのために10万も出すと?家族で50万も出さんばいかんとよ」と。まずはここから楽しく話していきましょう。
最後はみんなで「いしきを変えよう!」のチラシを手に集合写真を撮りました。
ハイ、イシキー、(カシャ!)
明日1/22(月)は工事差止訴訟の裁判です!
県のアンケートは長崎和牛付き!
昨日は、長崎新聞による県民アンケートの結果についてお伝えしましたが、もう1つのアンケートについても報告しておきましょう。
それは、長崎県自身がおこなった石木ダムに関するアンケートです。
えー!知らない!そんなの初耳~と、今びっくりしている県民の方もいらっしゃることでしょう。
当然です。私たちも全く知りませんでした。
それは、12日の県庁でのやり取りの中で突然出てきたのです。
こうばる住民のHさんの発言がきっかけでした。
ここ(要請文書)にある県民意識調査の結果についてはご存知ですよね?
8割の人が説明不足、5割の人が必要かどうかわからないと答えているのに、県民の税金を使ってダムを造るんですか?おかしいと思いませんか?
それに答えて、土木部次長が言いました。
県としてもアンケート調査をしたことはありますが、その時の結果は4分の3の人が「理解できる」でした。
会場内は一気にざわついてきました。
皆そんなアンケート調査がおこなわれていたなんて知らなかったから。
いつおこなわれたんですか?
何人から回答を得たのですか?
回答はどういうふうにして集めたんですか?
などなど。
次長:2016年の11月に県の広報誌で石木ダムについて説明し、それが理解できたかどうか質問し、読者がハガキで回答しました。
との説明を聞いても、イマイチ私たちは半信半疑で・・・
帰宅後、調べてみると、こういうことでした。
県の広報誌「つたえる県ながさき」2016年11月号には、こんな特集記事があり、
最終ページの読者プレゼントのコーナーには、その特集記事に対するアンケートが・・・
これが、県の言う石木ダムアンケートでした。
つい最近、このアンケートに応募したという方からメッセージを頂きました。
広報の「理解できましたか」は、「事業に賛成ですか」とイコールではないですよね。
あくまで、「広報での説明の意味は分かりましたか」「県はこう主張している、ということは分かりましたか」ですから。
私も、このプレゼントに応募した記憶があります。
単に県の主張の一部を理解したに過ぎず、それに賛同するかどうかは別問題だし、それをもって、石木ダムの必要性を理解できたとは到底言えません。
常々反対派から説明不足を指摘されるので、なんとか説明したという痕跡を残したかった。そして、それを証明する(理解できたとする)数字を示したかった。そのために、
長崎和牛という餌を目の前にぶら下げて、回答を求めた?
ああ、嘆かわしい。。
この和牛代金も税金が使われていると思うと、悔しいな~
いつもは、こんな高級なプレゼントだったっけ?
とバックナンバーを見ていたら・・・
おや?
2017年9月号でも石木ダム特集をやっていました。
そして、2016年11月号と同様に「石木ダム事業について理解できましたか?」という質問が設定されています。
なぜ次長は、こちらの結果に触れなかったのでしょう?
普通、2回調査をやっていたら、直近の結果を知らせるはずですよね?
あるいは両方報告する。
なぜ古い方だけを報告したのか?
もしかしたら直近のものは、「理解できない」という回答が多かった?
あるいは、アンケートへの回答が少なかった?
プレゼントが素麺の揚げ菓子で、人気が無かったからとか・・・
いずれにしても怪し~い! “(-“”-)”
いまこそ、石木ダム見直しのとき!
これは、長崎新聞がおこなった「有権者500人に聞く~2018年知事選」のアンケートの結果です。
「ぜひ必要」+「どちらかといえば、あったほうがいい」=20.0%
「全く不要」+「どちらかといえば、なくてもいい」=36.4%
石木ダムが必要かと問われれば、不要と考える県民の方がかなり多いことが明らかになりました。
これは昨年5月、民間のリサーチ会社がおこなった石木ダムについての県民2500人アンケートの結果とも符合します。
今回のアンケートは、2月4日の知事選を前におこなわれたのですが、各質問項目の結果をみると、いずれも県民意識が浮き彫りになっており、信ぴょう性の高さを感じます。
このように回答者の半分は中村知事に好感を持っており、評価しない派は2割に過ぎません。
そして県民が求める政策は、
トップにあがったのは「所得向上」。県民所得は全国でも最低レベルですから予想通り。ただ女性に限ると、トップは「子育て支援」。いかに県内のお母さんたちが苦労しているか、悲痛な声が聞こえてくるようです。
一方、その県民の血税を注ぎ込んでいる新幹線については、
必要派は5割を超え、不要派を12.4ポイントも上回っている!これは意外でした。県民も望んでいるんですね~ 新幹線に夢を抱き過ぎじゃないかな~と思う私は少数派だったのか~
長年懸案のこちらは、
わずかの差で反対派が上回っていますが、圧倒的に多いのは「分からない」。そうですよね~司法の判決も「開門しろ」と言ったり「開門するな」と言ったり二転三転。漁業者や営農者の言い分を聞いていると、どちらも気の毒で判断できない・・・と思う県民が多いのでしょう。
つまり、今回のアンケート結果でわかったのは、意外と?県民の多くは中村知事を評価しており、知事が進めている新幹線には理解を示し、懸案の諫干開門については中立的。そんな県民が、石木ダムに関してだけは反対の声を上げているということが見えてきたのです。
この事実を、知事をはじめ県は、しっかりと受け止めてほしい!
1月16日の長崎新聞には、この石木ダムに関するアンケート結果の分析がまとめられていますが、佐世保市だけで見ると、なんと不要派は47.4%!5割に近かったというのです。佐世保市民の私としては、大いに頷ける数字でした。
中村知事へ
あなたは三選出馬を決意するまでずいぶん迷われたようですが、それは何故でしょう?
県政を担う重圧からもう解放されたかったのでしょうか?
自分の目指す政治がやりにくい環境にあったからでしょうか?
でも、もう決意された。明日は告示ですね。
もう一度県民のために頑張ろうと思われるのなら、この一般県民の声をしっかり受け止めてください。
今こそ、石木ダムの見直しを掲げる時!ですよ。
強引な手法許されない
今朝もチラシ配りやりました!
おはようございます!
石木ダム水没予定地住民のいしまるほずみです。
今朝は元気ですよ〜😉
(昨日は連日の疲れでとうとうダウンしてしまったのですが…)
さて、ここはどこでしょう?
石木ダムご当地川棚町のお隣、波佐見町の町役場です!
今朝は、毎月川棚町内で石木ダムの学習会を行っているメンバーを二手に分けて波佐見町役場と東彼杵町役場でチラシ配りをしました。
1/5(金)に佐世保市役所で配布した町民の会のチラシと、1/28(日)に川棚町公会堂で開催される「ほたるの川のまもりびと」の上映会のチラシをセットで配布しました。
佐世保市役所(都会!)でのチラシ配りとは違って職員の数は100人程度、一人一人確実に受け取ってもらえます!
8時から30分程度でほぼ全部配りきってしまいましたよ〜😃
そして、
1/28(日)の川棚町公会堂での上映会には確実に来てもらいたい!
そのために作った入場チケット!
こちらは、1/13(土),14(日)と2日間、川棚町内で一軒一軒家を訪ねて宣伝して呼びかけて、来てくれそうな人にはチケットを渡す…という活動をやっています!
1,000枚準備していますが、地道に頑張ったおかげで結構受け取っていただいてます!
昨日、私は疲れでダウンしておりましたので、その成果に「ええ!?マジ?本当によくやったなぁ〜!!😳」と驚いております。
今度の週末1/20(土)、1/21(日)もこの活動やる予定でいますので、協力いただける方は9時に川棚町中央公民館にお集まりください😁