昨年9月28日国交省からの要請を知った私たちは、いよいよだな…と思いました。
いよいよダムの検証が始まるのです。
一年前、「コンクリートから人へ」との理念に基づき、「ダムに頼らない治水」を掲げた新国交相。
その想いを実現するための一歩が・・・
のはずでした。
しかし、その大臣は今は外務大臣。
官僚の巻き返しはすごくて…画期的なダムの再検証を骨抜きにしてしまいました。
石木ダムのような県営ダム(補助ダム)の場合、
その事業の妥当性・必要性を再検討する主体を、県本人にしちゃったんです!
被告人自らが裁判長になって判決を言い渡すようなものだ…と言う人もいました。
ま、当らずと言えども遠からず…でしょう。
誰も声をあげなければ、県は形だけの検討で終わらせ、やっぱりダムが必要です!
と答えるのは目に見えています。
そこで私たちは、公平公正な検討をするよう知事へ申し入れすることにしました。
その申し入れ書は以下の通りです。
平成22年11月5日
長崎県知事
中村 法道 様
石木ダム建設絶対反対同盟
石木川の清流を守り川棚川の治水を考える町民の会
水問題を考える市民の会
石木川まもり隊
日本共産党長崎県北部地区委員会
石木ダム建設事業の検証に関する質問と申し入れ
「今後の治水対策のあり方に関する有識者会議の中間とりまとめ」を受けた国土交通省から、長崎県に対して、石木ダム建設事業の検証についての要請がなされたと聞き及びました。
県当局におかれては、まさに今その進め方を検討されていると思います。
そこでまずお尋ねいたします。
1. 検証はいつ頃から始め、結論を出すのはいつ頃を目途にお考えでしょうか?
2.検証検討会議のあり方、メンバーの構成についてはどのようにお考えでしょうか?
「有識者会議の中間とりまとめ」は、個別ダムの検証を行う場合の評価軸を示しています。私たちは、長崎県当局が、本件ダム事業の検証にあたって、公正な取り組みをされることを 心から願っています。
そこで私たちは、以下の5点を申入れます。
1. 正しい検証は予断があってはできません。あらゆる情報や意見を公平公正に集め議論する
ために、第三者機関としての検証検討委員会を設置すること。
2. 検証検討委員会の構成員として、当然ながら治水・利水の専門家(有識者)や関係住民を含むこと、及び、県のダム建設案に賛成又は反対の立場の委員の割合がほぼ等しくなるよう にすること。
3. 検証検討委員会は公開とし、傍聴を認めること、及び会議の録画・録音・議事録等を誰もが閲覧できるようにすること。
4. 検証検討委員会は、公聴会や公開討論会を開催すること、及び、その公聴会は、質問したり議論したりできる双方向性の運営にすること。
5. 検証検討委員会の公正な検証のための環境づくりとして、付替え道路工事を中止し、たな
ざらしにされている「事業認定申請」を取り下げること。
以上、2点の質問と5点の申し入れについて、ご多忙のところ恐縮ですが、11月12日までに文書でご回答いただきますようお願いいたします。
この日の様子はこちらにアップしています。