今朝の長崎新聞です。
石木ダムをめぐる県と住民の対立の現状について、わかりやすく解説しています。
1.なぜ対立しているのか
県:石木ダムを建設したい→反対地権者の土地が必要→強制収用してでも取得したい
地権者:石木ダムは必要のないダム→必要のないダムのために自分たちが犠牲になるのは嫌
2.なぜ対立が激化しているのか
県:強制収用を可能にする裁決申請の期限まであとわずか。急いで手続きを進めたい
地権者:話し合いは続けると言いながら、一方で権力を振りかざしている
32年前の強制測量の時と同じ。二枚舌を使う県のやり方は許せない
3.付け替え道路工事
県:工期の残り期間も迫っているし、今回の工事区間の土地はすべて買収済み。早期に着工したい
地権者:今回工事区間ではないが、残り区間に我々の土地が含まれている。我々は絶対に売らない
つまり道路は完成しない。完成しない道路に使った税金は無駄になる
記者:県の工程表では、付け替え道路の開通目標は2016年度となっているが、道路の完成には
数年を要し、現実的には困難。県は工程表の再変更も視野に入れている
このように冷静で客観的な状況分析をした後、
この記事の下のコラム「記者の目」で、宮崎智明記者は指摘しています。
県のいう「話し合い」は、「帳面消しとしか思えない」と。
「話し合いと裁決申請への手続きを平行して進める」こと自体が、どだい無理な話だ。
とも述べています。
全く同感です。
左手に刀を持ったまま、右手で握手しようとしても、誰がその手を握れるでしょう!