昨日、2月17日、4世帯の農地(約5,500㎡)に関する2回目の収用委員会が開かれました。
今回も県側と地権者の双方から意見が出されましたが、両者の論点は全く噛み合わず、
それぞれの意見書を3月末までに提出し、それをもとに委員会としての判断をしたい、
必要であれば、もう一度審理を「再開する」と委員長は述べました。
つまり、必要がなければ、昨日の委員会で審理は終わったということです。
そういうわけで、今朝の新聞は「結審」「審理終了」との見出しとなっています。
記事に書かれているように、
県側の主張(国の事業認定をもってダムの必要性は既に認められている)について、
委員会会長も「収用委員会は事業の必要性や事業認定の当否を論じる場ではない」と明言しました。
それでも尚、地権者や私たちはダムの必要性を問題にしたいと考えています。
なぜなら、
それがもしも必要性のないダムであったなら、
そのダムのためにふる里を追われる人の人権、自然、財政などに大きな損害を生み出すからです。
癌治療にあたって、手術をするか抗癌剤を使うか議論する前に、
それが本当に癌なのか確認する必要があるでしょう?
その確認をするのは認定庁の役目であって、収用委員会の役目ではない。
その判断に問題があったとしてもそれは認定庁に言うべきことで私たちに言われても困る、
と委員の皆さんは思われたことでしょう。
そういうことは重々承知の上で、それでもやはり私たちは知っていただきたいのです。
委員の皆さんが判断すべきことを判断するときに、
この収用されようとしている土地の背景にある問題をしっかり認識していただくことは、
決して邪魔にはならない、正しい判断を生み出す要因になると思うからです。
その判断が示されるのは、4月か?5月か?とマスコミの見方も分かれていますが、
その判断の中には裁決申請の却下も含まれています。
その可能性がどんなに小さなものであっても、私たちは希望を持って訴え続けたいと思います。