ここ一週間のうちに2回も西海市に出かける用があり、西海橋を渡りました。
満開の桜と針尾瀬戸の渦潮と、両方を見に来た観光客でいっぱいでした。
私も橋を渡りながら車中から見下ろすと、たくさんの渦ができ、潮の流れはかなり激しいものでした。
でも・・・その流れが激しいのは、こんなに狭い場所だからです。
これが大村湾の衛生写真です。(Wikipediaより)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E6%9D%91%E6%B9%BE
まるで湖のようです。
が、上の方に1箇所、隣の佐世保湾と繋がった隙間が見えるでしょ?
ここが針尾瀬戸で、その上に西海橋がかかっているのです。
もう1つ、地図上部の真ん中辺りに川のように見える青い帯、これが早岐瀬戸と呼ばれるもので、
この2つの瀬戸によって、大村湾はかろうじて、海として存在しているのです。
しかし早岐瀬戸は狭いところで、幅10mほどしかありません。
まさに川のよう・・・。
Wikipediaによると、
繋がっている佐世保湾と比べて、干満の時間が約3時間も遅れる。
佐世保湾と同じ水位になる前に佐世保湾の水位が逆の変化を始めるため、
結果的に大村湾内は干満の差が小さくなってしまう。
佐世保湾の最大の干満差が3mほどあるのに対し、大村湾のそれは1mそこそこである。
水深は、激しい潮流によって抉られる針尾瀬戸で最深54mに達するが、平均水深は15mにすぎない。
潮の流れが緩いため、海底は細かい砂泥やヘドロが堆積し、ほとんどが砂泥底である。
湾口部の水質は悪くないが、湾奥部では排水による汚染が問題となっており、
1970年代から赤潮や貧酸素水塊が頻発するようになった。
沿岸地域の下水道の整備は始まったばかりで、環境改善が待たれる。
と書かれています。
本当に心配な大村湾です。
外海から大きく閉ざされたこの大村湾だからこそ、清流石木川の流れ込みが重要なのです。
石木ダムができると、新たに一日40,000トンの水が、佐世保に送水されます。
ということは、今まで大村湾に流れていた水が流れ込まなくなるということです。
その水量は、年間1,460万トンにもなります。
海の水の入れ替えも少なく、その上、川の水の流入まで減ってしまったら、
大村湾はどうなるのでしょう?
今でさえ瀕死の状態と言われているのに…