付替え道路も 近々着手!

今朝の長崎新聞です。

8月には付け替え道路工事が始まりそうだと伝えています。

 

「裁決申請しなければ、事業認定そのものが無効になる。

 地権者の理解を得る努力と並行し、事務手続きも進めなければならない」

 

この言葉から、県の意思(=石木ダムは絶対造る)が伝わってきます。

今後も続けると約束した地権者との話し合いは、

話し合うと言っても、石木ダム有りきの基本は変わらない。

話し合っているうちに地権者がダム建設を認めてくれれば、それが何より。

期限までに認めてくれなければ、予定通り強制収用をしてダムを造る。

だから、手続きだけはしっかり進めておかなければ・・・

ということのようです。

 

本当にダムが必要なのか?

佐世保市の水不足は本当はどの程度なのか?

川棚川の洪水対策はダムがベストなのか?

ダム以外に対策は無いのか?

そんなふうに真摯に考えてみようという気は、さらさらないということ。

 

淀川水系流域委員会や川辺川住民討論会のような本物の話し合いとは程遠い、

あくまでも形だけの話し合いなのですよ、ということのようです。

 

地権者の皆さんは度重なる欺きに怒り、明日県庁へ抗議に行きます。

私たち支援団体も参加します。

午後3時20分、県庁前広場に集合です。

よろしくお願いします。

 

話し合いからわずか3日後、「立ち入り」通知!

これは今朝の新聞です。

7月14日、長崎県は石木ダム建設予定地の地権者4世帯に、測量調査のため農地に立ち入ることを通知したと報じています。

何のための測量かと言うと、収用裁決申請に必要な書類を作成するためで、

その調書には実測平面図を添付しなければならないからです。

 

石木ダムの必要性について、話し合いを始めたばかりです。

石塚副知事は記者会見で「必ずしも立ち入りの通知が採決申請に直結するものではない」

「事務手続きの一環とご理解頂きたい」などと述べて、話し合いは続けると強調しましたが、

ほんの3日前、県市合同の第1回目の話し合いをスタートしたばかりです。

 

こんな矛盾した、手のひらを反すような態度に地権者の皆さんは怒っています。

KTNニュースでは、Kさんが、「あれだけ話をしてやり方が汚いもんね。馬鹿にしとる。

権力でねじふせようとしても、負けはせん」と語っていました。

 

立ち入り調査は今月25日から1週間予定されています。

地権者の皆さんは、1982年の強制測量のときと同じように、座り込んで阻止します。

もちろん、私たちも・・・

 

知事、反対派と面談!

 

石木ダム反対運動の拠点ともいうべき川原公民館に、知事がやってきました。

やっと実現した知事との面談です。

知事だけではありません。左右に佐世保市長と川棚町長も着座し、関係自治体の首長が全員集合です。

その後ろには県土木部長、河川課長ら県職員、佐世保市水道局長ら水道局職員も揃っています。

県側はやっと、石木ダムの必要性について、真正面から私たちと議論する気になってくれたのか!

と、みんな期待して見つめました。

 

しかし、冒頭の挨拶は、やはりお願いでした。

会場からは一気に怒号があがりました。

知事も市長も、やはりどうしてもお願いの場としか捉えていないのか…

との落胆があって、地権者からの話も「不愉快だ」との言葉から始まりました。

それは第三者にはなかなか理解が難しいとは思いますが、

地権者の立場に寄り添ってみれば、もっともなことなのです。

 

冒頭の地権者の話を以下に紹介します。

知事はこれまで「ご理解が得られるよう今まで何度も説明をしてきた」と言うが、

それは本当だろうか?

私たちが納得できるような本当の説明をやってきただろうか?

私たちにとってはただの一度もない。

当初から私たちは石木ダムの必要性に疑問を持っていた。

だから、専門家を交えて議論しましょうと何度も言ってきた。

しかし、1982年当時の高田知事は話し合いを蹴って機動隊を導入し強制測量をやった。

その後、県は生活再建と補償の話し合いしかしないと言ってきた。

3年前のダム検証の時も、私たちは専門家を入れて検証してほしいと何度も言った。

しかし、起業者(県と佐世保市)、川棚町、波佐見町の行政側だけで検討を進め、

たった3回の検討会議で、ダム優位と結論づけた。

公共事業評価監視委員会の委員からも疑問の声が出たが、

委員長によって話が打ち切られ事業継続となった。

見せかけだけの検討の場だった。

このように、県が真摯にダムの必要性を私たちと議論したことは過去一度もなかった。

私たちとの話し合いを拒んできたのは県の方だ。

今からでも遅くない。

私たちの理解が得たいと本当に思うなら、

石木ダムの必要性について、また、ダム以外に方法が無いのかについて、

納得のいく議論をしていこうではないか。

今日を第1回の場として議論を始めよう。

形だけでなく、納得のいく真の話し合いをやってほしい。

それがここにいる皆の総意だ。

と訴えて、マイクを弁護団に渡し、具体的な議論に入っていきました。

とても素晴らしい導入でした。

この言葉の重みを、県も市も、特に知事には十分に受け止めてもらいたいと願っています。

 

さて、はじめに議論されたのは、利水についてです。

なぜ佐世保市は石木ダムを必要とするのか、今現在水が不足しているのか?

それとも過去の渇水被害の再来を防ぐためなのか?

その基本的な質問をぶつけられて、市側は明確に答えることができませんでした。

 

水道局長の答えは要約すればこういうことでした。

現実に今日明日の水が足りないというわけではない。

しかし我々は水道事業者として、常時必要とする水を提供する義務を負っている。

リスク管理ができる水源を保有しているかと言うと、そうではない。

(平時は足りていても渇水がおきたときに今のままでは対応できない)

また、現時点だけでなく、10年後のことも考えて水需給計画を立てなければならない。

 

市長の答えはこうでした。

私どもは平成6年の渇水が原点。市民は大変な思いをした。

だからどうしてもダムが必要。理解してほしい。

市政を預かる者としてはリスク管理をしなければならない。

 

つまりポイントは2つ。

その1.平成6年に匹敵する大渇水が再来したときに今も同じ被害が生じるのか?

    リスク管理しなければというなら、当然シミュレーションしているはず。

    その資料を示してほしい。

水道局:トライしたが、データが不十分だったのでシミュレーションはできていない。

    だから石木ダムの必要性の根拠とはしていない。

    ただ過去の渇水被害の証左としてあげているだけ。

その2.将来の需要予測が妥当なのか?

    昭和50年の資料では、佐世保市には10万5000トンの施設能力があるが、

    将来16万トンの水が必要になる、6万トン足りないからダムが必要と言っていた。

    しかし現在では7万7000トンしかなく、11万トン必要だから4万トン足りないという。

    40年前には16万トン必要と言っていたが、今その需要は半分の8万トンになっている。

    ダムは要らないじゃないか?

    また当時のまま10万5000トンの水を確保していればが今は足りているはずだが?

水道局長:市民は渇水の記憶が強くて節水意識が高いので、生活用水が他都市に比べて少ない。

    記憶が薄れてくれば水使用量も増えていくと予想される。

弁護団:節水意識が高いのは誇るべきこと。

    その意識を保持しようとせず、水需要が増えるのを期待するのは本末転倒ではないか?

知事:保有水源が減少したことについては、佐世保市は以前は不安定水源に頼っていたが、

   水道事業者としては安定水源に切り替えていかねばならないからだと理解している。

弁護団:安定水源、不安定水源という定義は水道法にはない。

   慣行水利権は許可水利権ではないが、安定水利権と見做されているはず。

   佐世保市が慣行水利権を保有水源と認めないのは一般的ではない。

   これを認めれば水源が不足しているとは言えないはず。

 

その後、話は治水に移りましたが、まず初めに、

まだ残っている河川改修工事が終われば、

石木ダムがなくても過去の洪水被害は防げる、流下能力はある

ということが確認されました。

 

では、県が予測している100年に1度の雨ではどうなのか?

つまり、24時間で400mmの雨が降った場合、石木ダムがなくては防げないのか?

という問題です。

 

河川課長:同じ400mmでも降り方によって違う。

     9パターンの内の1つ、昭和42年型の降り方の場合、流量が1400mmになり、

     石木ダムが無ければ防げない。 

弁護団:他の8パターンでは石木ダムが無くても大丈夫のようだが、

    それでは100分の1の確率にならないのではないか?

土木部長:最悪のパターンに当てはめて考えるので、他のパターンは関係ない。

    パターンに確率は無い。雨量が100年に1度だから確率は100分の1だ。

弁護団:実際にこの100年の間に流量が1400mmになったことはあるのか?

河川課長:それはわからない。データが昭和22年以降しか存在しないのでわからない。

弁護団:データや資料はなくても大きな被害の場合は語り継がれている。

    地域の人は昭和23年の水害以上の大きな水害は聞いた事がないと言っている。

    S23の洪水を100年に1度の洪水と見てもいいのではないか。

    だとすれば、河川改修だけで防げるので石木ダムは不要。

    少なくとも、そのような過去の被害の聞き取り調査などやってほしい。

 

第1回目の議論はそこで終了となり、最後に地権者のお二人から発言がありました。

Aさんは、採石場跡地を利水用の貯水池として活用する代替案を示し、

  「半世紀にわたりどれだけの無駄な時間と無駄なお金が費やされてきたのか

   権力と金の力で平和な安住の地が滅茶苦茶に破壊された」と訴えました。

Bさんは、最近見た夢として、

  「工事が始まって、皆が座り込んでいた。

   大きなダンプの運転席には久保前知事が座っていた。

   がんばらんば国体の開催が危ぶまれ、ネット上で知事への批判が集中していた。

   長崎県がやっていることは強制収用の乱用、

   国体に県民の関心が移っている間に着工した等々。

   知事は覚書の精神を無視して強行して悪かったと平身低頭していた。

   知事の顔は誰だかよくわからなかった。

   その後どうなるのか…と思っていたら、夢から覚めた」と、披露してくれました。

 

中村知事はどんな思いで、この夢の話を聞いていたでしょうか?

苦笑いなさっていたでしょうか?

少し不愉快になられたでしょうか?

 

私はBさんなりの、ユーモアあふれる知事へのラブレターのように感じました。

面談の冒頭に、まじめでキツイ要請があったように、地権者の皆さんは(もちろん私たちも)、

知事と真剣に話し合いたいのです。

事実を見つめ、客観的データに基づくまともな議論をし、そこに知事も参加する。

そうすること無しに、部下任せで判断すべきではない。

知事の判断はそれほど重いと思っているからです。

 

どうか今後も1回でも多く、この場に足を運んで頂けるよう願っています。

 

この面談の一部始終はこちらで公開されています。

https://www.youtube.com/watch?v=7vHcEJL4cms&feature=youtu.be

https://www.youtube.com/watch?v=IvyApLZEztQ&feature=youtu.be

 

 

知事が面談申し入れ

知事がやっと地権者との話し合いに応じた!
との情報に一度は喜んだのですが、よくよく聞いてみると、その話し合いの中身は、
「ダム事業への協力へのお願い」
これでは、地権者は応じられません。
 
 
石木ダム 建設反対の地権者に知事が合同面談申し入れ

 東彼杵郡川棚町に計画されている石木ダムをめぐり、中村知事は、きょう建設に反対する地権者に、合同面談を申し入れました。 ただし、これはダム事業への協力を求めるものだとしています。

 中村知事は、石木ダム建設予定地である川原地区で、建設に反対する13世帯の地権者との合同の話し合いの場を来月1日に設けたいと、弁護士を通じて申し入れたと発表しました。 面談の内容について、県は「ダム事業への協力のお願いと話し合いの機会」としています。 この面談は地権者側が求めていた説明会とは別としていて、後日開かれる予定の説明会には、知事は出席せず、前回と同様、土木部長が出席するということです。 これに対し地権者側は、「公開質問状の回答の説明なら受けるが、ダム建設への協力を求める話し合いには、応じられない」としています。 地権者側の弁護士は面談に応じるか検討するとしています。

 

県はなぜ、このような態度を取り続けるのでしょうか?

ダム建設をお願いしたい気持ちはわかります。

しかし、その前に、まず相手の話を聞き、それに答え、その後お願いするのが、

お願いする者としての筋道ではないでしょうか?

一方的にお願いを押し付けるのは「お願い」ではなく、お願いという名の「強制」でしかありません。

 

権力者としての上から目線ではなく、お願いする者として立場をわきまえた行動をしてほしいものです。

また、地権者はお願いされる者として、上から目線で言っているのでは決してありません。

地権者は対等な話し合いを求めているのです。

住民と行政、双方が対等な立場で川棚川の治水対策を議論しよう、ダムが必要なのか考えよう、

と言っているのです。

確かに形の上では以前それらしき意見交換もやりましたが、あくまでも手続きを踏んだだけ。

理解が得られるような話し合いにはなっていませんでした。

法的な手続きさえ踏めば、後はどうにでもなると考えていたのでしょうが、

それは住民の思いを無視するやり方です。

立場の違う者同士が理解し合うためには、やはり話し合うことしかないのです。

その一番大事なことを、これ以上避けるのは、もうやめてほしい。

一日も早く、本当の「話し合い」のテーブルにつくべきです。

 

 

地権者との集団面談に知事応じる意向

25日の定例記者会見で、石木ダムについて知事はこのように語りました。

やっと、地権者と向かい合って話す機会が得られそうです。

ただ、その時期については、どうもあやふやです。

「できるだけ早い時期に」と言いながら、

「どういう形でお願いしたらいいのか検討してみたいと思っております」と言う。

いや、地権者の方から何度も「〇月〇日に川原公民館にお越し下さい」とお願いしてるのですから、

「うん、わかった」と言えばいいだけの話だと思うのですが…

記者会見の全文(石木ダムに関するところだけ)を貼付します。

 

○記者(NHK) 石木ダムの関係なんですが、先週、地権者の方に県の方から説明会というのがありました。その場で改めて地権者の方から、知事ご本人との面会といいますか、話し合いを改めて強く要望していましたが、それについての知事のお考えを聞かせてください。

○知事 もともとは昨年末に公開質問状という形で個別の質問項目をお示しいただいて、それに対する説明の場を持たせていただいているわけでありますが、ご質問の内容が非常に技術的、実務的な内容のご質問をいただいているわけであります。したがって、現段階では、その分野の専門家である土木部長をはじめ土木部の方で対応をさせていただいているところであります。
 ただ、ご承知のとおり、石木ダム事業というのは、昨年9月に事業認定がなされ、裁決申請まで残された期間もあまりございません。私どもは、最後の最後まで任意交渉によって解決を目指していかなければならないと思っており、13世帯の地権者の皆様方と改めて話し合いをさせていただくような機会がいただけないのか、できる限り検討をしているところであります。

○記者(NHK) 地権者側は、たしか今週をめどにみたいなお話もあったと思いますが、いつぐらいまでに検討結果というのは決められるおつもりでしょうか。

○知事 それはご質問をいただく内容次第だと思います。お尋ねいただいた項目については、今のダムの設計に当たっての基本的な考え方や、数値等についてのお尋ねがほとんどだと思います。それについては、その都度、できるだけ早くお返しし、説明させていただくことになると思います。
 ただ、そうは言いながらも、先ほど申し上げたように期限のある話ですので、そういった手続も、残された期間がなくなりつつあります。よって、もう一度、地権者の皆様方と話し合いをさせていただけないかということを、今模索しているところです。

○記者(NBC) 関連して、今言われたところですが、専門的な部分の質問とかというところに対して、土木部長とか専門の方が行かれてお答えするというのはあると思うんですが。何と言いましょうか、これまでの経緯というものもあって、やはり知事と直接話をしたいと地元の反対の方が言われているわけですから、やっぱり知事が直接行かないと、なかなか問題が解決しないんじゃないか、話が先に進まないんじゃないかと思っているんですが、そこについて、知事、いかがでしょうか。

○知事 今、ご要請をいただいているのは、先ほど申し上げたとおり公開質問状から始まった一連の具体的な、実務的な内容についてのご質疑をいただいている状況です。そこで私が出かけていって細かく説明をさせていただくということが必要であれば、それはそういう場も考えないといけないと思います。ただ、話を聞きますと、やはり技術の専門家として対応をしなければいけない分野がほとんどであるという状況ですので、今申し上げたような形で対応させていただいております。

 しかし、もっと大きな話、これまでの経過ですとか、具体的な考え方であるとか、そういった部分についても含めて、しっかり県の考え方なりご説明させていただき、お話をお聞きいただくような機会がいただけるのであれば、それは私も積極的に出かけていきたいと思います。

○記者(NBC) 先ほどの(石木ダム事業の)続きで。必要があれば現地に行かれると、それは収用委員会に諮る前にということでよろしいんですかね。

○知事 できるだけ早い時期にそうした機会をいただけないかと考えておりますので、これから、どういう形でお願いしたらいいのか検討してみたいと思っております。

○記者(長崎新聞社) 今のお話は、集団で会うというお話ですか。これまで個別に会うと言われていることから変わりますよね。

○知事 これまでは、個別にお会いして、さまざまな生活再建等含めて相談をさせていただく機会をいただきたいと申し上げてきたんですが、なかなか応じていただけるような状況ではありませんので、そこは13世帯の地権者の皆様方が一緒だというお話であれば、そういった点も含めて考えて検討していかなければならないと思っています。

○記者(長崎新聞社) 皆さん集まった場に、知事が行かれるご意向もあるということでいいんですね。

○知事 (うなずく)

 

県説明会 in こうばる  

やっと県の方から川原へ説明に来てくれました!

石木ダム計画について、地権者の疑問に答えるために。 

土木部長に河川課長、河川課企画監、石木ダム建設事務所長など勢ぞろいです。

でも、大事な方が欠けています。

この事業の最高責任者である県知事です。

知事は、「地権者の皆様とお会いして話がしたい」と何度も言ってきた。

地権者も知事に是非おいでくださいと弁護士を通じて要望した。何度も。

でも、今日もやってこなかった。

冒頭そのことについての抗議と「次回は必ずおいでいただきたい」と要請した後、本題に入っていきました。

 

今回は県からの説明資料が用意されていました。

やっと前向きに説明する気になってくださったようです。

昨年度までは、「事業認定でダムの必要性が認められたんだから、今さら説明をする必要はない」

「石木ダム必要性の理由は認定庁の資料を見て下さい。県からは何も答えられない」

と門前払いを繰り返していたのに・・

大きな変化です。

やはり、土木部長というトップが代わったおかげでしょうか?

だとしたら、今回の人事異動は石木ダム問題にとって大きなプラスとなるでしょう。

この大事な局面において、話し合いのできる環境は何より大事です。

話し合うことによってのみ双方に理解が芽生え、打開の道が生まれるのですから。

 

で、今回いくつかお答え頂いた中で、とても重要なことがわかりました。

下の表をご覧ください。

これは過去の水害の被害状況を示した表ですが、

平成2年の洪水以後、川棚川の河川改修をおこなった結果、流下能力が増えたので、

いま仮に平成2年7月2日と同じ雨が降っても、洪水の心配はない

とのこと。素晴らしい!

でも、これは過去2番目に大きな洪水でしたから、1番大きい昭和23年の雨ではどうなの?

との質問に、「大丈夫とは言えない」という返事。なぜ?

この時の流量が山道橋付近で1000〜1100m3/sだった。

現在の流下能力は1000m3/sなので、100m3ほど足りない。

でも、あと100m3くらいじゃない?足りない分の改修工事はしないの?時間かかるの?

と弁護団。

  いえ、たいしてかかりません。

でもやる気はないんでしょ?と地権者。

  やります。計画してます。

それはいつ?

いえ、具体的な時期はまだ・・・

とのことでした。

 

つまり、石木ダムがなくても、過去の洪水には耐えられるのだそうです。

過去川棚町に大きな被害をもたらした時と同じ規模の大雨が降っても、

あと少し残っている河川改修を済ませれば、大丈夫ということ。

それなら、莫大な時間もお金もかかる石木ダム建設は必要ありませんよね〜?

 

いえ、過去の洪水には耐えられても、それだけでは不十分です。

100年に1回の洪水に耐え得るような河川整備計画を策定しており、

その場合石木ダム無しだと1400m3/sとなり・・・

 

その100年に1回ってのがおかしい。納得できません。

上流域では30年に1回の洪水を想定した対策で良しとしているのに、

石木川合流地点より以下では100年に1回の洪水を想定してするなんて・・・

同じ一本の川なのに!

やはりどう考えても、石木ダムを造りたいための数字合わせにしか思えません。             

  

県 事前協議拒否 なぜ?

5月19日の長崎県との面談を踏まえて、地権者を含む5団体と弁護団は、

やはりどうしても知事と会って直接話をしたいとの文書を5月23日に県に提出しました。

6月6日、回答が長崎県土木部河川課長から届きました。その内容は、

もう十分に話し合ったし、説明もしたけれど、あらためて説明を求められたので、

説明の場を設けるとして、日時と場所が提案されていました。

しかしそれは、たった1時間の設定

「やればいいんでしょ」という県の思いが見え見えです。

そして、説明は知事ではなく土木部がおこなうと書かれていました。

 

そこで弁護団は重ねて知事に来て頂きたいことを記し、

説明会の具体的な持ち方について事前協議の申し入れ をおこないました。

 

それに対する回答が今日示されました。

まだ回答書は入手していませんが、長崎新聞によると、

説明会については「土木部長をはじめ河川課長が出席し説明させていただく」

内容については「河川管理者として治水面についての説明を予定している」として、

事前協議を開く必要はないとの考えを示したそうです。

 

なぜ土木部はこれほど知事を私たちから遠ざけるのか?

なぜ事前協議さえ拒むのか?

 

自信がないから?としか私には思えません。

知事が話し合いに応じたら、反対派の正論に負けてしまう。

国交省からやってきた「有能な官僚」なら、どんな正論もはぐらかす術を身につけている。

事前協議などしたら話し合いの時間を引き延ばしてくるだろうし、

他にもどんな注文をつけられるかわからない。

とにかく逃げるが勝ち!とでも思っているのでしょうか?

 

一度決まったことはやり抜くだけ。

敷かれたレールの上をただ走るだけ。

公共事業の意味も、目的も、一度決まったら決して省みない。考えない。

社会がどんなに変化しようと、県民がどんなに損をしようと、

先輩から引き継いだ任務を全うし、次の人に手渡すだけ。

何も考えてはいけない。立ち止まってはいけない。

県民の声を聴いてはいけない。

住民の思いを受け止めてはいけない。

 

と、目や耳を必死に塞いでいるようにみえます。

それでいいのですか?

土木部長さん、河川課長さん、河川課職員の皆さん、

本当にそれでいいのですか?