「週刊金曜日」にも登場!石木ダム

ついに出ました「週刊金曜日」3月2日号!

いえ、もちろん、本誌は3月2日に発売されています。

そこに掲載されている記事が、やっとネット上で公開されたのです。

(といっても公開されたのは13日で、私が知るのが遅すぎたのですが…

 

5ページ『金曜アンテナ』のコーナーに、流会になった有識者会議の記事が掲載されています。
http://www.kinyobi.co.jp/kinyobinews/?p=1741

筆者は、フリージャーナリストのまさのあつこさん。

以前このブログでご紹介し、この記事の予告もしました。
https://ishikigawa.jp/blog/cat11/553/

 

記事を読んで、すぐにここに転載したかったのですが、そこはホラ、著作権の問題があって・・・

というわけで、ちょっと気の抜けたビール?コーラ?みたいですが、

まあ、そこは気になさらずに…とくとご覧あれ。

 

あらためて、「河川ムラ」の住人(河川ゾンビとも言う)の実態に怒りが湧いてきますね。

 

政務三役や有識者も操る国交官僚——ダム予定地住民の傍聴退け会議を流会


傍聴を求める住民らに迫る国交官僚。もはや“河川ゾンビ”だ。(撮影/まさのあつこ)

 二月二二日、長崎県営石木ダム(川棚町)を含む四ダムの検証結果を審議する予定だった国土交通省の「今後の治水対策のあり方に関する有識者会議」(座長:中川博次・京都大学名誉教授)が流会となった。

 二二日当日は、石木ダムが議題であると知った予定地一三世帯の代表が上京。「半世紀反対してきた。たった二時間でどう審議されるのか聞きたい。審議を聞いて地元地域の人たちに報告しなければならない。傍聴させてください」と訴えて当局側と硬直状態になり、その結果流会した。

 同ダムは前農相の山田正彦民主党衆院議員(長崎三区)も「佐世保市の水需要は年々減っているからダムは不要。たとえ水需要があるにしても代替案はある」と反対の立場だ。山田前農相には「石木ダムができ、閉鎖性海域の大村湾に四万トンが流れなくなればナマコ漁が打撃を受ける。かつて郡川に萱瀬ダムができたことで、大村湾の漁に影響が出た」との知見がある。前日には国交省水管理・国土保全局長に代替案を渡し、傍聴も認めるよう求めたという。

 前農相によると、二四日に局長と治水課長が「座長が延期を決めた。代替案は座長を通じて各委員に渡している」と報告にきたという。しかし実際は、官僚が対応を協議し、流会も宣言されたことを筆者は確認している。

 会議では、諮問側の責任者である奥田建副大臣や津川祥吾政務官も傍聴を求める声に背を向け、出席予定だった前田武志国交大臣は姿すら見せなかった。

 昨年一二月、同大臣による八ッ場ダム継続の判断を後押ししたのもこの会議だ。二月の衆院予算委員会で前田大臣は、野田佳彦首相がダム中止の場合の生活再建法案提出や上位計画たる河川整備計画の策定を本体着工の要件としたことを認めたが、国交省政務三役も有識者会議も、もはや官僚の言いなりであることは明らかだ。

(まさのあつこ・ジャーナリスト、3月2日号)

石木ダム工程案〜絵に描いた餅

12月11日(日)、長崎新聞の特集記事、報道プリズムで、石木ダム問題が大きく取り上げられました。

なんと、3分の2ページをさいて!石木ダム事業の行き詰った現状と工程案の変更について解説。

インターネット上でも全文が読めます。

http://www.nagasaki-np.co.jp/news/ishiki/2011/12/11090818.shtml

 

地権者の理解も得られず、土地取得の具体的な見通しもないのに、

2008年に工程案を発表したのが、そもそもの間違い。

8割の住民が土地を売って出ていったんだから、あと2割。

アメとムチを使っていけばそのうち折れるさ…とでも思ったのでしょうか?

 

ひたすら「心からお願いをして…」などと言いつつ、

推進派の総決起集会をやったり、

事業認定申請をしたり、

付替え道路工事を強行したり、

権力者の力の限りを見せつけてきた3年半でしたが、

地権者の気持ちはビクともしませんでした。

なおさら堅く硬く団結しています。

 

その結果、工程案の方を、このように修正することになったわけですが・・・

記者も書いているように、強制収用をする覚悟がなければ実現しないダムであり、その工程案。

その覚悟がなければ、まさしく、「絵に描いた餅」だ!

 

工程案 見直し

 

昨日の長崎新聞です。

社会面トップです。

こんなに大きい扱いになるとは…正直予想していませんでした。

 

これを見た多くの県民の皆さんは、

ふむふむ、工程表が見直されたのか。

ダム本体の工事を始めるのが1年遅れるんだね。

でも、全てが終わるのはほんの1〜2ヶ月の違いのようだけど…

それが、そんなに大問題なの???

と不思議に思われたかもしれませんね。

 

そうなんですよ。

これが実は大問題なのです。

何故かと言えば・・・

 

1.着工は1年遅れなのに、完成時期はほぼ変わらないということは…

     工事そのものをどこかで手抜きする突貫工事になりやすい

     or 試験たんすいを甘く見過ぎている。

   試験湛水とは、 建設したダムの安全性や貯水機能を確認するための試験で、

   実際に水を貯めてみて、水圧にダムが耐えられるか、漏水などがないかを調べるもの。
 
    たいへん重要な最終工程で、ここで躓き、完成しないダムもあります。  

   事例1.
   奈良県の大滝ダムでは、試験湛水中に斜面や家屋に亀裂が入り、試験たんすいを中断。
   以後も亀裂は大きくなり、家に住めなくなった。急きょ仮設住宅を造って移転させたり、
   地滑り対策にも巨額の費用がかかり、ダムの当初予算は230億円だったが、
   今では事業費は3640億円にもふくらんでいる。
   http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E6%BB%9D%E3%83%80%E3%83%A0

   事例2.
   埼玉県の滝沢ダムは2005年9月にダム本体が完成し、その10月から試験湛水を
   開始しましたが、やはり、亀裂や地滑りでたんすい中断、未だに運用できない状態。
   http://yambasaitama.blog38.fc2.com/blog-entry-11.html

 

 2.もっと大きな問題は、この工程表の変更を県はずっと公表しませんでした。

   7月27日、県が国へ出した報告書には見直し後の工程が示されているのに、

   県民には見直したことは何も知らせず、

   国へは、報告書4.1.1総事業費と工期のところで、

  「工期についても…略…、当初計画からの変更はない」と記しています。

  つまり、県民には隠し、国には誤魔化していたのです。

  

3.なぜ、県は隠したり誤魔化したりしたのでしょうか?

  半年や1年ずれても、それがどうしたの?

  このダム計画は半世紀も前にもちあがったこと、今さら1年や2年どうってことないのに…

  と不思議に思いますよね。

  しかし、ではなぜ遅れが出ているのか?ということを国から訊かれたら、

  地元の強固な反対にあって・・・と言わねばなりません。

  それは、県は絶対認めたくないんですね。

  なぜかと言うと、国が示した再検証の項目に実現性というのがあって、

  実現性の低い事業計画は考え直しなさいと言われているのに、

  県は「実現性の面でもダム案が優位だった」なんてウソの報告をしているからです。

 

 

どうしてお役人って、現実を直視できないんでしょう?

どうして一度決めたことは変更や中止が難しいのでしょう?

本来、頭のいい方々のはず、もし一般企業にいたら、社会の潮流や情報を敏感に取り入れて、

いいお仕事をなさっているでしょうに…残念です。 

 

MRC_SASEBO 佐世保新聞

佐世保のみなさ〜ん、

「MRC_SASEBO 佐世保新聞」ってご存知ですか?

インターネット上にこんな新聞があったんですね〜

私は全然知りませんでした。

トップページはここ → http://paper.li/MRC_SASEBO/1300667785# 

で、11月23日を開き、ページの右側を見ていくと、

http://paper.li/MRC_SASEBO/1300667785/2011/11/23

政治欄の下に、あら〜、19日付の「石木川まもりたい」の記事が・・・!

 

「ライフさせぼ」の記事について書いた、このブログの記事が、

web「佐世保新聞」の記事になるなんて・・・

世の中繋がってますね〜

嬉しいな・・

 

でも、これは、佐世保市民のブログから佐世保市民の新聞に伝わったのではありません。

佐世保市民のブログを見た、熊本県八代市民さんがtwitterでつぶやいたら、

それを見た佐世保市民さんが、ご自分で発行なさっているweb新聞に掲載して下さったのです。

なんだかややこしいけど、とにかく感謝!です。

 

八代市民のつるさん、ありがとう。

佐世保市民の松下なにがしさん、ありがとう。

 

お二人のおかげで、「石木ダムへのイシキ」が、また少し広がったと思います。  

 

あなたはどう思う?

 

長崎新聞の今日の記事。

タウン誌の記事を一般誌が紹介するという珍しいパターン。

 

それだけ「ライフさせぼ」の「石木への私のイシキ」の記事は注目を集めているのかもしれない。

とても嬉しいことです。

この記事を読んだ市民が、ライフに意見を寄せて、もっともっと多くの声が集まるのを期待します。

 

編集長の最期のコメントにあるように、

「これまで石木ダムに対する市民の本音は出にくかった。今回寄せられる意見は賛否を問わず貴重」

なのだから。

 

中山記者もきっとそう思って記事にしてくれたのでしょう。

「石木への私のイシキ」がここに書かれていますよ。

さて、あなたはどう思う?

あなたの意見も聞きたいものですね。

そういう思いのこもった見出しに見えるのは私だけ?

 

佐世保市水道局、ブロック化計画

昨日の長崎新聞ローカル面に、

佐世保市水道局が「配水ブロック化」を計画しているとの記事が出ていました。

 

「配水ブロック化」とは、給水区域を分割して水圧を適正に保ち、

漏水や破裂の防止、その早期発見につなげるもので、

漏水対策としては大いに有効な対策なのです。

 

本当はとっくにやっていなければならなかったのです。

平成6年の大渇水の苦労を言い続けるなら、

その苦労を回避するために、この対策を実行すべきだったのです。

実行した長崎市や福岡市は、急激に漏水が減り、有効率がアップしました。

ブロック化もせずに、「石木ダムを!」と言い続けた佐世保市に川棚町民への説得力はありません。

 

でも、遅すぎたとはいえ、取り組みには大いに賛成です。

来年度から本格着工のようですが、

ブロック化された給水が実施されるようになれば、配水量はさらに減少するでしょう。

 

先月(7月)の一日平均配水量は、74,356トンでした。

 

皆さん、

現在、佐世保地区の水源量は最大で105,500トンあるんですよ。

最低でも、77,000トンあると水道局は言ってます。

(専門家は、98,000トンあると言ってますが…)

 

十分足りてますね。

 

ブロック化でますます配水量が減れば、ますますダムの必要性は幻に・・・

 

 

「水を大切にする日」ってなあに?

17日午後、「石木川まもり隊」と「水問題を考える市民の会」は水道局を訪れました。

「水を大切にする日」のイベントが、本当にその趣旨に沿ったものとなるよう申し入れに行ったのです。

昨年の、このイベントはあまりにも趣旨にそぐわないものでした。

なぜ水を大切にしなければいけないのか?

どうやったら大切にできるのか?

などに関わることはな〜んにも無し!

ひたすら「石木ダムを早く造りましょう!」と気勢を上げるばかり。

そう。

佐世保市では、水を大切にする日=石木ダム建設促進デーだったのです。

 

そこで私たちは、次の4点について申し入れました。

 

1.「水を大切にする日」に行うイベント等(パレード及びセレモニーを含む)は、これを定めた目的、すなわち「水が限りある資源であることを訴え、水資源の有効利用を啓発する」内容のものとすること。決して石木ダム建設促進のキャンペーンに利用しないこと。

2.イベント等の実施に当たっては、佐世保の水事情について、市民の節水意識の高まりから水道使用量が明らかに連続して減少している現状を明らかにし、その上で水を大切にする市民意識を啓発する内容にすること。

3.「水を大切にする日」キャンペーンの宣伝チラシについても、1、2と同様とすること。

4.「水を大切にする日」に行うイベントに、政治課題として市民世論もまだ分かれている問題を持込み、ましてや幼稚園の園児を出演させて、その一方的な宣伝に利用しないこと。

 

その結果は・・・

残念ながら、当局はほとんどやり方を変えるつもりはないようです。

幼稚園児への出演依頼については、一応検討してみるそうですが、

石木ダム建設促進キャンペーンを止めるつもりはないと。

それは、石木ダム建設は佐世保市民のほとんどが望んでいること(!)だから、

だそうです。

 

もちろん、言ってやりましたよ!

「アースデイのイベント会場でアンケート調査をしたら、結果は59:1でしたよ。

 59人がダムは要らないと答え、ダムを望んでいる人はたった1人だったんですよ」と。

 

昨日の話し合いの中でいくつか判明したことをあげると、

1.「水を大切にする日」のイベントは、大渇水の翌年の平成7年から始まったが、
  「石木ダム建設促進」をメインテーマとし始めたのは平成20年から。

2.その理由は、19年度の渇水(減圧給水)で、市民から苦情が寄せられるなどしたから。

3.今年から開催日を変更。国が定めた「水の日」の8月1日直近の日曜日に実施。
 
4.内容は、上水道だけでなく、下水道50周年に合わせ、下水道事業のこともピーアール。
  また、夏休み中なので、小中学生の自由研究の題材となるような展示も予定している。

などがあげられます。

2.については、納得がいきませんね。

渇水が原因なら、平成7年から石木ダムをメインとするはず。

平成6年の渇水こそ市民がとても苦しんだ大渇水だったのですから。

(もちろんそれは、佐世保だけではありませんが)

やはりこれは、朝長市長の意向が働いてのことではないか?
(朝長市長は19年に就任。以後、石木ダム建設への動きが加速)と、
皆が言うと、「それはない。あくまでも水道局の企画だ」との回答でした。

それが本当なら、佐世保市水道局にはがっかりです。

当時、福岡市や長崎市のように有収率が90%に達していたら、給水制限の必要はなかったのですから。

ダム建設よりも前に、水道局自身が努力することがあったのです。

より真剣に漏水対策に取り組むべきだったのです。

そして、「水を大切にする日」にこそ、市民にも漏水点検の呼びかけをする絶好の機会だったのです。

(漏水の多くは、個人の敷地内の配管で漏れてる場合が多いから)

再生水利用地域を増やすとか、他にも対策は考えられるのに、

すぐに石木ダムに頼ろうとするのは、あまりにも安易です。

 

日本の電力の3分の1は原発で賄っているのだから、原発はどうしても必要!

と言い続けた電力会社と同じですね。

でも、自然エネルギーや節電機器の技術開発もどんどん進んでいるし、

地熱発電やバイオエネルギーも有望視されてきた。

やる気になれば道は開ける!

ダムしかないと思い込んだら、そこで代替案への関心はなくなる。

まるで念仏のように、石木ダム、石木ダムと唱えているうちに、税金はどんどんムダに消費されるばかり…

 

水道局の皆様。

もう一度、初心に戻って、子どものような素直な気持ちで自問自答してみてください。

「水を大切にする日」って、なあに?と。

ほーちゃんの手作り新聞

「こうばる通信」

石木ダム建設予定地に生まれ育ったほーちゃんが、

家族のこと、地域のことを感じたままに書いている手作り新聞。

 

それを始めるきっかけは、やはりダム問題でした。

昨年の今ごろ、付替え道路建設を強引に始めた県と住民との対決、

激しい抗議、毎日の座り込み。

親世代、祖父母世代の必死の抵抗を見つめながら、

ほーちゃんは、自分にできることは何か?と考え、始めたのが「こうばる通信」でした。

 

この新聞がNBC記者の目に止まり、昨日、夕方のニュース番組の中で特集されました。

「石木川まもり隊」の仲間でもあるほーちゃんの雄姿?を、是非ご覧ください!

 http://www.youtube.com/watch?v=c-IB3at5vN4

 

最低レベル!長崎県の水道施設の耐震化

2011/03/25付 西日本新聞朝刊の記事です。

今回規模大地震なら県内9割断水も 配水池の耐震化 全国最低

 災害の際、命を支える水。東日本大震災では、水道管の破損などで14県150万世帯以上で断水した。長崎県の水道施設の耐震化は全国でも最低レベルで、同規模の地震が起きると県内9割以上の世帯で断水の可能性が強く、早急な対策が求められている。

 標高約200メートルに位置する佐世保市の赤崎第2配水池。直径20メートルのコンクリート製水槽に浄水施設から送られてくる水道水1700トンを蓄える。ここから高低差の圧力を利用して10基の配水池を経由し、約3500世帯に供給する。だが、38年前に作られた壁の厚さは25センチと薄く、震度4以上の地震でひびが入るとみられている。

 長崎の水道施設で最大の問題はこの配水池だ。震度6強の地震を基準に厚生労働省が2009年度に行った全国調査によると、配水池の耐震化率は全国平均34・5%に対し、長崎は9・3%と47都道府県で最下位だった。

 県水環境対策課によると、コンクリートやステンレス製の配水池は近年建造されたもの以外は耐震調査すらできていない。特にコンクリート製配水池の強度不足が懸念されるが、補強工事や新たに建造するにしても最低でも数千万円かかるため、県内で千基以上とされる配水池の耐震化はほとんど進んでいないのが実情だ。

 悩ましいのが斜面地が多い長崎市や佐世保市。水圧を落とすため複数の配水池を経由する必要があるからだ。長崎市で約250基、佐世保市で約200基の配水池を抱えている。「限られた予算を耐震化中心には組めない」と、佐世保市水道局の川久保昭水道局長はため息をつく。

 一方、ダムと浄水施設をつなぐ管など主要水道管の耐震化率も、長崎県は18番目に悪い26・3%と全国平均を4ポイント下回る。水道管は揺れがきても継ぎ目が外れにくい特殊な「耐震管」に取り換える必要があるが、耐震管は非耐震管の2、3倍と値段が高い。旧合併町を含む県内33地域のうち雲仙市など15地域がまったく取り入れておらず、52・3%の長崎市など3地域以外は全国平均の17・2%を下回る。

 断水時の給水対応も問題だ。県内21市町のうち給水車を持つのは長崎市や佐世保市など5市のみで、緊急時のマニュアルがない自治体も目立つ。県は近く各自治体にマニュアル整備を指導し、他県との相互協定なども再点検する方針だ。

 

     限られた予算の中で、耐震化対策に力を入れるためにも、

             石木ダムはもう止めましょう!