申し入れへの回答

11月17日、約束の日よりずいぶん遅れて、やっと回答が届きました。

しかし、待たされたわりには中身のない、がっかりさせられるものでした。

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                                           22 河 第253号
                                          平成22年11月12日
石木ダム建設絶対反対同盟
石木川の清流を守り川棚川の治水を考える町民の会
水問題を考える市民の会
石木川まもり隊
日本共産党長崎県北部地区委員会様

                                           長崎県土木部長

      石木ダム建設事業の検証に関する質問と申入れに対する回答につ

 このことについて、ダム事業の検証につきましては、事業評価の枠組みを活用し、
今般策定された「ダム事業の検証に係る検討に関する再評価実施要領細目」に基づき
検証に係る検討を、去る9月28日に、国から要請されており、県としましては、この要領
細目に基づき適切に検討を進めてまいります。
 検証にあたっては、国が示した「再評価実施要領細目」により、まずは、住民の安
心、安全等について、様々な法令等に基づいて行政上の責任を有する地方公共団体で
ある県、佐世保市、川棚町、波佐見町で構成する「関係地方公共団体からなる検討の
場」を設置すべきと考えております。
 さらに、住民や有識者の皆様については、この「再評価実施要領細目」に従い、パ
ブリックコメントを行った後、学識経験者、関係住民等の意見を聴いて、対応方針に
反映させることになっております。日程等については、現在、調整中であり、決定し
だい公表することとしております。
 なお、事業認定は、法律に基づいた手続きであり、今後、開催される公聴会での賛
成、反対の意見を踏まえ、第三者機関である社会資本整備審議会の審議を経て、国が
事業の公益性、必要性を判断する手続きであり、この申請を取り下げることは考えて
おりません。
 また、付替道路工事につきましては、国から関係予算も年度当初より配分されてお
り、石木ダムの早期完成のためには、進めてまいりたいと考えておりますので、ご協
力をお願いします。

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私たちは、5項目にわたって申し入れをしたんですが、
その1つ1つにきちんと答えようとする誠実さはかけらもなく、
自分たちの論理だけを、これまでどおりに語っているだけでした。

国が出した「実施要領細目」を楯にとって、形式を整えることだけ。

極めつけは最後の3行。

「付替道路工事につきましては…石木ダムの早期完成のためには進めたいと考えておりますので、
ご協力をお願いします」

???これからダムを造ることが妥当なのかどうなのか検討する責任を負わされた人が、
「ダムの早期完成のために」ですって?

やはり、もう答えは出してしまっているじゃないですか・・・

「検討の場」は、やっぱりアリバイ作りなんですね・・・

 

 

石木ダム検証に関する申し入れ

昨年9月28日国交省からの要請を知った私たちは、いよいよだな…と思いました。

いよいよダムの検証が始まるのです。

一年前、「コンクリートから人へ」との理念に基づき、「ダムに頼らない治水」を掲げた新国交相。
その想いを実現するための一歩が・・・

のはずでした。
しかし、その大臣は今は外務大臣。
官僚の巻き返しはすごくて…画期的なダムの再検証を骨抜きにしてしまいました。

石木ダムのような県営ダム(補助ダム)の場合、
その事業の妥当性・必要性を再検討する主体を、県本人にしちゃったんです!

被告人自らが裁判長になって判決を言い渡すようなものだ…と言う人もいました。
ま、当らずと言えども遠からず…でしょう。

誰も声をあげなければ、県は形だけの検討で終わらせ、やっぱりダムが必要です!
と答えるのは目に見えています。

そこで私たちは、公平公正な検討をするよう知事へ申し入れすることにしました。

その申し入れ書は以下の通りです。

 

 

 

                                   平成22年11月5日 

長崎県知事 

中村 法道 様

 

石木ダム建設絶対反対同盟

石木川の清流を守り川棚川の治水を考える町民の会

水問題を考える市民の会

石木川まもり隊

日本共産党長崎県北部地区委員会

 

石木ダム建設事業の検証に関する質問と申し入れ

 

「今後の治水対策のあり方に関する有識者会議の中間とりまとめ」を受けた国土交通省から、長崎県に対して、石木ダム建設事業の検証についての要請がなされたと聞き及びました。

県当局におかれては、まさに今その進め方を検討されていると思います。

そこでまずお尋ねいたします。

1.    検証はいつ頃から始め、結論を出すのはいつ頃を目途にお考えでしょうか?

2.検証検討会議のあり方、メンバーの構成についてはどのようにお考えでしょうか? 

 

 「有識者会議の中間とりまとめ」は、個別ダムの検証を行う場合の評価軸を示しています。私たちは、長崎県当局が、本件ダム事業の検証にあたって、公正な取り組みをされることを  心から願っています。

 そこで私たちは、以下の5点を申入れます。

1.    正しい検証は予断があってはできません。あらゆる情報や意見を公平公正に集め議論する

ために、第三者機関としての検証検討委員会を設置すること。

 

2.    検証検討委員会の構成員として、当然ながら治水・利水の専門家(有識者)や関係住民を含むこと、及び、県のダム建設案に賛成又は反対の立場の委員の割合がほぼ等しくなるよう  にすること。

 

3.    検証検討委員会は公開とし、傍聴を認めること、及び会議の録画・録音・議事録等を誰もが閲覧できるようにすること。

 

4.    検証検討委員会は、公聴会や公開討論会を開催すること、及び、その公聴会は、質問したり議論したりできる双方向性の運営にすること。

 

5.    検証検討委員会の公正な検証のための環境づくりとして、付替え道路工事を中止し、たな

ざらしにされている「事業認定申請」を取り下げること。

 

 

以上、2点の質問と5点の申し入れについて、ご多忙のところ恐縮ですが、11月12日までに文書でご回答いただきますようお願いいたします。

 

 

この日の様子はこちらにアップしています。

 

石木ダム検証 これまでの経過

2010年9月28日  長崎県は石木ダムに関して「ダム事業の検証に係る検討」の要請を受ける
               同時に「ダム事業の検証に係る検討に関する再評価実施要領細目」が示される

     11月17日  長崎県は佐世保市水道局に対し、
               「石木ダム検証における新規利水の観点からの検討について」要請する

     12月 8日  佐世保市水道局は、その要請に対して以下のように回答する

                1 ダム事業参画継続の意思
                   現在、佐世保地区の安定水源水量は一日当たり77,000m3しかなく、
                   慢性的な水不足の状況にあり、ダム事業参画を継続いたします

                2 新規利水の必要開発水量
                   佐世保地区が必要とする将来の水源量は一日当たり117,000m3が
                   見込まれ、毎秒0.463m3(日量40,000m3)の開発水量が必要と
                   なります。

     12月11日  第1回「検討の場」開催

                 会場=ホテルセントヒル長崎 紫陽花の間にて 
                 時間=14:00〜16:00(実際には30分も早く終了)
         構成員=県(土木部長)、佐世保市(朝長市長)、川棚町(山口町長)、波佐見町(一瀬町長)

               ・ほとんど県からの説明をきくだけ、また利水に関して佐世保市長のお願いを
                聞くだけの、いわば説明会だった。
                (内容に関しての質問は、川棚町長から1回だけ発言あり)
                
                このときの詳しい様子は、ブログ「佐世保便り」でどうぞ

 

 

 

移動しました

「石木川まもり隊」のHPが、更新不能状態に陥って約2ヶ月。

この間、石木ダムを取り巻く情勢は動きの多いものになっており、
これ以上情報発信を休止するわけにもいかず・・・

応急処置として、当分の間、石木ダムに関する情報は、このブログで発信していきたいと思います。
どうぞ宜しくお願い致します。  

尚、過去(2010年10月頃まで)の情報は、こちらからご覧ください。
                             ↓
                     http://www1.bbiq.jp/ishikigawa/