石木にあそびにおいでよブース登場

昨日突然お知らせした
第4回ながさき・愛の映画祭と
それに出展参加するわたしたち…

その後……

無事に搬入作業完了!!!





わたしたち石木チームのブースのはこんなふうになりました。

ブースのタイトルは、



「石木にあそびにおいでよ(ハートマーク)」

適当です。



#いしきをかえようの署名もあつめています、

石木ダム県民ネットワーク会員さんも集めています、

こうばる支援米の受付もやってます、

いしきグッズ、もちろん販売してます、

カンパも大歓迎です!



この日は18:00から前夜祭みたいなかんじでスタートの日。

本番は1/11、12かなぁ~

石木ブースにも、誰か店番がおりますので
どうぞよろしくお願いします!

以下、会場ホール前のロビー展示風景(ざっくりと…)です、













さて、
「みんなのトイレ」
あたりまえに男性トイレ・女性トイレがありますが
みなさんよ~く考えてみて下さい…





・どうして赤をえらんだの?



・男女に分かれるトイレの中でも性暴力は起きている。



・何も考えていなかった…そんなトイレで悩んでいる方もいます…



・日本語が第一言語ではない人も訪れます。
(わたしはまったくよめません………)



1/12最終日はほずみも12:30-18:00くらいまで
石木ブースにいる予定です。

店番の合間にほかのブースの展示にも目を通したいです。



第4回ながさき・愛の映画祭

2020年1月10日(金)〜1月12日(日)

場所 メルカ築町5F (長崎市築町3-18)





第4回ながさき・愛の映画祭で上映される映画の内容については、

以下のながさき・愛の映画祭HPで確認をお願いします!

ながさき・愛の映画祭HP

https://nagasakiainoeigasai.jimdofree.com/

第4回ながさき・愛の映画祭出展します

告知が当日なんて…
相変わらずダメダメです。

今、わたしは長崎市内へ向けてJRで移動中です。

石木川まもり隊(の中の人、こうばるショップ)と
石木ダム県民ネットワークの合同出展なかんじで

第4回ながさき・愛の映画祭に展示(写真とイラスト)・物販参加いたします!

映画祭会場の入り口のロビーです。

石木の問題の共有、石木ダム県民ネットワークのご案内、物販を通してのみなさんとのゆるい交流を目指してます。

石木ダム県民ネットワークがやっている支援米の受付も行います。



第4回ながさき・愛の映画祭

2020年1月10日(金)〜1月12日(日)

場所 メルカ築町5F (長崎市築町3-18)





肝心な、ながさき・愛の映画祭で上映される映画の内容については、

以下のながさき・愛の映画祭HPで確認をお願いします!

ながさき・愛の映画祭HP

https://nagasakiainoeigasai.jimdofree.com/





アルバムを整理していると

こんにちは。

石木ダム水没予定地住民の石丸穂澄です。

突然ですが、
私は18歳で病気になってから新しい技術を習得することが難しくなってしまいました。
まぁ、色々と事情があるのです。
覚えられないとか勉強についていけないとかそういう単純なことだけではないでしょうね、
薬の副作用と病気の特徴などから大変疲れやすく、新しいことを身につける為の環境を得ることが難しかったのです。

なんとかイラストを描いていますが、それは18歳までに得た技術でやっていることで仕事にはなりません。

今は三ヶ月に一枚のペースで「こうばるべつばらだより」という漫画を更新しています。



この漫画は「滴(ひとしずく)」という石木ダム問題で活動している市民団体が発行している機関紙に寄せて描かせていただいています。

「こうばるべつばらだより」はほずみの幼少の頃の地元の思い出をネタにしておりまして、
描くときは資料として昔のアルバム写真を引っ張り出してきます。

先日も新しいお話を描くにあたりアルバムをめくっていました。
私のイラストで地元を表現すると大抵ふわふわした感じであんまり時代のリアルさがないんです。
なんかほーちゃんのぼんやり夢の中って感じ?

でも、私の幼少時代って80年代〜90年代あたりじゃないですか。
バブルの時期で都会の方は肩パットが入っているのが当たり前だったそうでちょっと面白いファッションだったじゃないですか。
こうばるの方はファッションがまだその頃遅かったよね、多分、私はおさがりの服が多かったと思いますので、70年代の余韻を引きずりつつ80年代のバブル時代を過ごしていたのではないでしょうか。
正直、それでよかったなぁと思うのです。。
流行が遅くてよかった…と。



ほーちゃんの服装は幼少から小学3,4年生くらいまではそんなにひどくなかったと思っています。
90年代に入るとこうばるにも徐々に都市部の80年代の流行が入ってきたのか?ちょっと笑ってしまうような服や髪型が見受けられまして、ほずみのその頃の写真はダサくて目も当てられませんよ。。

そんな都会の流行が2,3年から5年くらい遅れてくる田舎、こうばる地区。
バブルの時代にこうばる地区はどんな出来事があったのでしょうか…

ヒント、今では恒例となったあのイベントです、あのイベントの第一回が開催されたのです。















答えは、
岩本ヒロさん=マムシとりのおじさんの提案で始まったこうばるほたる祭り。

すごいね〜懐かしい!
記録って大事だね!

第一回「こうばるほたる祭り」は、昭和63年6月11日、12日に開催されていたんですね。
6月11日は雨が降ったので、二日間お祭りをやったということです。

覚えているような覚えていないような…ほずみは5歳(幼稚園の年長)でした。



この日記…

実は、一年前(2019.01.23)に書きかけてて、途中で止まってたんですよ………

今日、思い出して読み直したけど、
このまま更新しても面白いかも…
と思ってUPしました。

途中だったから、この先何を書き、
どういうとこに着地させようとしてたのか…?
全然思い出せません。
まぁいいや…………

みなさん、
わたしは去年うつ状態が9ヶ月もつづいて最悪だった…
一年をまるまる棒に振ったかんじ…
でも、今年もどうぞよろしくお願いします~

農協新聞も大きく取り上げた「はるなの故郷」



数日前、このTVドキュメンタリーについての記者レビューを紹介したところ、「見たかったなぁー」「再放送やらないの?」との問い合わせが…。

私に言われても困るので、テレビ朝日さんに言ってくださいネ。
長崎県内の方は、ぜひ、NCCさんへ!

ただ、ネット上では見られますよ。dailymotion で。



URLはこちら→ https://www.dailymotion.com/video/x7p7onc

そして、この作品を見て、小松康信さん(農協新聞で「小松泰信・地方の眼力」を担当)という方が、「埋没しない、させない、諦めない」というタイトルで素晴らしい記事を書かれています。

https://www.jacom.or.jp/column/2019/12/191211-39879.php

私は特に以下の部分に勇気づけられました。

◆埋没費用に埋没するな

専門家がここまでその必要性を否定するのに、建設を進めようとするのはなぜかその答えのヒントは、中村知事の「これまで用地の提供等で協力いただいた多くの方もいらっしゃるわけで」と、言うところにある。ダムを建設しないと、これまで投入した資金や労力、あるいは地元住民に強いてきた犠牲、そして半世紀にも及ぶ年月等々が無駄になる。それらを無駄にしないために、とにかく完成させるそのためには、新たな資金や労力、そして犠牲はやむを得ない、ということである。
経済学では、「事業や行為に投下した資金・労力のうち、事業や行為の撤退・縮小・中止をしても戻って来ない資金や労力のこと」を「埋没費用(sunk cost)」と言う。ダム建設のように、初期投資が大きく他に転用ができない事業ほど埋没費用は大きくなる。だから、やめる決断ができないダムに限らず「止まらない大規模公共事業」の一因はこの費用にある。
「これだけ費用をかけた。8割の住民に地元を離れてもらった。あと2割が出て行ってくれたら……」と考えて、不要なダム建設に向かうのは、埋没費用を増加させるだけではなく、何物にも代えがたい自然と、そこを故郷として平穏に生活している人々の幸せな生活までをもダム底に埋没させるという、取り返しのつかない大罪を犯すこと。
埋没費用に埋没しない、埋没させないためには、回収不能な費用であることを潔く認め、勇気をもって撤退することである。
辺野古基地建設も原発も同じ構造。事業をすこしずつでも進めるのは、既成事実を積み重ね、当該費用を大きくし、反対しづらい世論を形成していくためである。このことを見抜き、世論操作には乗らぬこと。深傷を負うだけである。
なぜ、こんなことができるのか? それは、税金だから。何のためにやるのか? 政治家と役人のメンツを守るために。
このような状況は石木ダムに限ったことではない。全国でこれまでにも起こったこと、そしてこれからも起こること。我々にできることは、埋没費用に埋没させられぬよう、事業等の是非を見抜く眼力と、だめなものにはだめと言い続ける胆力を鍛えること。
反対住民らが、国に事業認定取り消しを求めた訴訟において、11月29日に福岡高裁は、「事業による公共の利益は原告らの失われる利益を優越している」と、理解しがたい判断により住民側の請求を棄却した。しかし、住民側は10日、判決を不服として上告した。決して、諦めてはいない。

(青字や赤字は私の編集によるものです)

はるなの故郷~ダムの里に生まれて~



やっと石木ダム問題がテレビで、全国放送されました!

地元長崎では、12月7日(土)の早朝6:00~でした。
首都圏や北海道、北陸、関西などは、翌日8日(日)の4:30~、
すぐお隣の佐賀や福岡では火曜日の深夜、熊本では水曜日の深夜…というように放映日時は違いますが、この1週間で日本中に配信されたのです。

多くの人が驚き、あるいは怒り、あるいは悲しみ、はるちゃんの心の痛みを感じたことでしょう。

そして、レビューを書いた記者の言葉のように、「地元局の継続取材に期待」する人は、きっと日本中にたくさんいるはず。

NCCさん、頑張って!
また、次回!
きっと続きを見せてくださいね!

事業認定取消訴訟、最高裁へ上告



福岡高裁の不当判決言い渡しから11目の12月10日、事業認定取消訴訟の原告団102名は、ついに最高裁に上告しました。

長崎地裁や福岡高裁がどんなに不当な判決を出そうとも、「憲法の番人」と言われる最高裁なら、上告人の人権を守ってくれるはず、土地収用法運用の違法性を見抜いてくれるはず…と信じて。

(‘◇’)ゞ

 

こうばるについてプレゼンした小学生が受賞!

11月30日(土)、都内で行われたあるコンクールで、佐世保の小学生が表彰状をもらいました。



小学生から大学生までいるようです。ピンクの花をつけた審査員の中には、養老孟司さんやC.W.ニコルさん、国谷裕子さんなどもいます。さて、何のコンクールだったのでしょう?想像つきます?

正解は「G.B.E.Fコンクール」。と言っても、意味不明ですよね。ぜひ、こちらのサイトをご覧ください。https://gb-ef.org/

環境・経済・社会的な課題が複雑に関わり合う現在、持続可能な社会を実現するために、Green Blue Education Forumが生まれました。

そして、「これからの未来を担う若い世代が未来の世代との不公平をなくしていくため、自発的・主体的に課題を探し、考え、解決のための方策をまとめ、広く伝えるため、学び考え伝える楽しさを感じる体験ができる機会の場として、本コンクールを開催することとしました。このコンクールを通じて世界を変えていく強い意志を抱き、想像力・思考力・判断力・表現力を身につけて活躍するリーダーを発掘・育成していきます」と書かれています。

そんな素晴らしいコンクールの小学生部門で、佐世保の祇園小学校に通う3人の子どもたちが奨励賞を受賞しました。

チーム名は「必死に守る3人」。



この日は、2人だけのプレゼンとなりましたが、この子たちが何を必死に守ろうとしているのか・・・

それは、「こうばる」でした。

ダム計画のために水底に消えてしまうかもしれない「こうばる」。その豊かな自然、楽しい川遊び、たくさんの生きもの、人々の暮らし・・・まさに未来に残したい環境がそこにあることを一生懸命プレゼンしました。

チームリーダーの優希ちゃんは、去年も、今年も、夏休みの自由研究は石木ダムについてでした。



真冬の署名活動の時には、何時間も街頭に立ち、大きな声で通行人に呼びかけていました。

パレード「石木ダムは要らんばい!歩こうでSASEBO」でも、大人に交じって元気に歩いていました。

「石木ダムを止めたい!」という、この子たちの熱意には心打たれます。

わたしたち大人は、もっと頑張らねば…ですね。

実施決定!利水についての再評価

佐世保市がようやく、石木ダム事業の再評価実施を決めました。


12月4日、佐世保市議会石木ダム建設促進特別委員会での説明を傍聴しましたが、ただ、やると決めただけで、具体的な内容やタイムスケジュールは何も決まっていないとのこと。

やっぱり・・・。

数人の委員から内容やスケジュールについていくつか質問がありましたが、

川野水源対策企画課長は、
「内容は水需要予測や代替案や費用対効果など、厚労省が定めたルールに沿って行う」
今年度末(来年3月末)までに結果を出すことを目標にしているが、まだ、いつ、何をするかは明言できる段階ではない」と説明し、

谷本水道局長は、
「中身について固まった時点で、何らかの方法でお知らせしたい」と述べました。

これで終わりかと思ったとき、最後に佐藤委員(石特委員会では唯一の女性議員)が手を上げました。

佐藤委員:再評価する方たちは、どういう方たちですか?

川野課長:再評価するのは我々水道局だが、厚労省が定めた実施要領では第三者の意見も聞くようにと書かれている。その第三者については、まだ何もきまっていない。

佐藤委員:第三者の意見は重要だと思うので、(委員の選出については)しっかり吟味してもらいたい。

水道局長:そのようにする所存です。

そこのところを私たちも知りたかったので、佐藤市議には感謝!です。
佐藤市議も言われたように「第三者の意見は重要」であり、「第三者委員会の委員の選出はしっかり吟味」してもらわねばなりません。
ということは、とても今年度中に再評価を終えることは難しいはずです。
今年度中に結果報告をしなければならないというルールは無いので、(水道局の担当者に確認済み)、あえて短い期限を決めて、手抜き再評価にならないことを強く願います。

今年度中に慎重な人選の元に再評価委員会を設置し、十分なデータや資料も用意し、来年度から再評価委員会の開催を目指すべきです。

その理由の1つは、今年度の給水量の変化です。
今年度に入って、かなり減少しています。

例えば、先月11月の給水量を前年度と比較してみると、
平均値で3.2%減、最大値で4.3%も減少しています。

人口は(11月1日時点で)前年度比1.1%の減少なので、
人口以外の要因が大きく作用していると思われます。
(私は勝手に漏水対策が功を奏してきたのか?と思っていて、水道局の努力を大いに評価したいと思っているのですが)

いずれにしても今年度末までのデータをしっかり分析して、それを元に水需要の予測をするべきです。

ちなみに、先月の一日平均給水量=66,502㎥/日
        一日最大給水量=69、301㎥/日 でした。

水道局の言う「安定水源だけでも十分」ですネ!

 

二審の判決は一審のコピペ!?

11月29日。事業認定取消訴訟の控訴審判決が言い渡されました。



(久々に中島三代治さんによる法廷スケッチ)

予想通りの不当判決。不当も不当。最大級の不当判決です。

西井和徒裁判長は早口だったので、「主文1.〇〇を棄却する。2.控訴費用は控訴人の負担とする。以上です」しか聞き取れませんでした。しかも、告げ終わるやいなや、そそくさと、まるで逃げるように後ろのドアの中に消えたのです。

よほど居たたまれない思いがあったのでしょうか・・・?



「不当判決」の旗出しの代わりに、皆で「石木ダムNO!」の意思表示。



馬奈木弁護団長が、待ち構えた報道陣に、まずは一言。

今日の判決は裁判所の自殺行為。
国民の声を聞こうともせず、官僚に忖度した。
福岡高裁は国民の信頼を平気で裏切った。
この裏切りを私たちは許すわけにはいかない。

詳細は場所を移して弁護士会館で…



馬奈木弁護団長:極めて不当な判決である。
しかも判決言い渡しにわずか数秒しかかかっていない。
自分の判決に自信があるなら胸を張って国民に説明すべきなのに、用意された判決骨子すら読み上げない。

いま判決文をざっと見たところ、一審の判決に上書きしたようだ。
新たな判断は何もなさそう。つまり彼らは何も仕事をしなかった。
負けさせるという目的だけを達した。

しかし、このようないい加減な判決なら、むしろ最高裁で勝てる可能性は高い。
私はこれまで、高裁で敗れ最高裁で勝った裁判を6つ経験している。
この裁判は7件目になるだろう。
それほど酷い内容だということ。

何故そう言えるのか。
行政には裁量権が認められているが、
 重要な事実誤認があった場合、
 または事実評価に合理性を欠く場合、
 内容が、社会通念に照らし、著しく妥当性に欠く場合、
 それは認められない。否定されるべきものである。(最高裁判例)

佐世保の水需要予測はまさにその例!
需要予測は4回が4回とも外れている。しかも大幅に。
あれが事実誤認ではないなどと、最高裁は恥ずかしくて言えないだろう。
誰が見てもあの需要予測のグラフは信じられない。
妥当だとは言えないということ。

何度も言うが、私たちは私たちの未来を裁判所に委ねているのではない。
私たちの要求は私たちの力で勝ち取っていく。それが民主主義だ。
しかし、こんなデタラメな判決を国民は許さない、ということを最高裁に示していこう。
皆の力を結集しよう。

(拍手)

岩下さん(原告代表)



私たちは50年近く闘ってきた。ダムの必要性について話し合いを求め続けたが、県は補償交渉にしか応じようとしない。
国に事業認定申請をし、認定されたら収用委員会に裁決申請をし、裁決されたら、裁判の結果を待たずに私たちの土地を収用してしまった。
このようなことは決して許されない。
私たちは故郷を離れるつもりは全くない。私たちの力は権力者の前では弱いが、皆さんの力を借りて、これからも闘っていく。ただちに上告するつもりだ。
よろしくお願いします。

(拍手)

長崎新聞:皆さんが提出された識者の意見書は、どの程度テーブルに上がったのか?

高橋弁護士:伊藤教授(法政大学)の意見書については「当裁判所の判断を左右しない」の1行のみ。読んでいないということでしょう。

朝日新聞:具体的に言うと?


高橋弁護士:利水で言えば、慣行水利権を不安定水源として排除している理由について、一審の判決を踏まえた上で私たちは、その論理的矛盾や事実誤認を指摘しているのに、それに対する判断が全く抜け落ちている。
ただ「佐世保市の判断が間違っているとは言えない」として片付けている。
つまり、佐世保市にとって致命的な指摘をすると、それは無視をして「それで左右されるものではない」となる。

馬奈木弁護団長:そもそも、「許可水利権は安定水源で慣行水利権は不安定水源」とする佐世保市の考え方は間違っている。
慣行水利権とは国が許可する許可水利権制度を作る前からあったもので、水が足りないときはまず慣行水利権が優先され、その残りで許可水利権を分け合うのが筋。佐世保市の解釈はそれが逆転しているし、それをこの裁判所でも認めた。
どちらも水利権の歴史を知らない間違った判断である。
これは最高裁では通らない。法律の解釈を根本から間違えている。

長崎新聞:最高裁では違憲訴訟になると思うが、闘い方の変化はあるのか?

馬奈木弁護団長:土地収用法そのものよりも運用の仕方が問題。その違憲性を問いたい。経済的価値を補償すればいいという行政の考えは不動産屋的な発想。生活全体をひっくるめた価値を見るべき。

続いて報告集会に入り、まずは判決骨子について弁護団から解説。



平山弁護士:判決自体は、原判決(長崎地裁の判決)と全く同じ。
つまり、一部の原告(不動産を持っていない原告=地権者の家族等)については却下し、それ以外の原告の請求を棄却している。
内容的にも、原判決をコピーして、そこに下線を引いて二審の意見を挿入しているに過ぎない。下線の無いページがたくさんある。つまり、ほとんど原判決をなぞったものである。

ダムの必要性については、県や佐世保市は積極的に必要と主張しているが、裁判所はそこまでは言えないと思ったのか、「不合理とは言えない」という表現が多い。

また、覚書については、効力があるか無いかさえ言及していない。覚書について認定庁が判断したり審査したりする必要は無いと言っている。



八木弁護士:私は佐世保の水需要予測の生活用水について担当している。生活用水原単位が210ℓになるという予測を原審では認めているが、その理由は相関関係が0.94という高い統計を使っているので予測は妥当だと認めていた。我々はもう1つの統計も同じく0.94という相関関係を持っている(これを使うと水需要は180ℓ後半になる)が、そちらは何故使わなかったのか尋ねたが、それについての合理的説明はない。

高橋弁護士:水需要予測の計算の中で負荷率というものが使われる。過去何年間の最低値を使うか、その時々で勝手に基準を変え、結果的に毎回80.3%という数字を採用している。つまり自分たちの都合のいい数字を使って佐世保市は計算しており、それを裁判所は認めてしまった。

これはとんでもない判決だし、またこれをお墨付きを得たとして佐世保市がより無茶苦茶な水需要予測をたてないよう注視し、運動していかなければならない。

長崎市民:一般社会では覚書は立派な約束事として通用するのに、何故この裁判では無視したり斬り捨てたりできるのか?

馬奈木弁護団長:俗に紳士協定と言うが、紳士協定とは法的拘束力を持たない約束事。その真意は「法律で縛られなくても約束は守る、紳士だから」ということ。日本的に言えば武士だから。武士に二言はない。という意味。
決して約束は守らなくていいという意味ではない。逆に政治的責任は重い。

福岡市民:「力のある正義」を目指すべきだ。
先日の全国集会で地元の松本好央さんが、「生活も気持ちも全然変わっていない。変わったのは仲間が増えたこと」と言われた。
ちょうどいい機会なので、福岡でもやっと「石木ダム・強制収用を許さない福岡の会」が11月27日にできたことを紹介させていただく。
川辺川ダムの場合、高裁判決で勝利したが、東京で川辺川ダムに反対する団体ができたことが大きかったと思う。東京にはいろんな人材がいる。
石木ダムも最高裁への上告を機会に是非いろんな人に呼びかけて、広げていこう。

(拍手)

佐賀県民:裁量の範囲内で不合理とは言えない等、官僚に忖度した判断に終始している。基本的人権を一顧だにしない。こんなことがあっていいのかというのが社会通念だと思う。そういうことに対する裁判官の斟酌が無いように思うがいかがか?

馬奈木弁護団長:社会通念はどこにあるのか?例えば、原発について世論調査すると反対派が60%とか70%、80%などの結果を示すことがある。しかし、裁判官は屁とも思わない。これは何とかしなければと裁判官に思わせる、見える形を作らなければならない。
先日の全国集会、あんなことが川棚でできるようになった。すごいことだ。ああいう運動を東京で作っていかねばならない。最高裁の裁判官に見えるようにするために。これが今からの課題。

佐世保市民:東京といえば、明日、佐世保の子どもたちが東京で「こうばる」について語る。そのことをお知らせしたい。
環境省や文科相の共催で開催されるGBEコンクール(Green Blue Education Forum実行委員会主催)で、「未来に守り残したい自然環境、創りたい未来」について、子どもたち自らがプレゼンテーションするというもの。
全国の応募者の中からファイナリスト(各部門3チーム)として選ばれた佐世保の小学生姉弟は、未来に残したい場所として「こうばる」の魅力を精一杯アピールし、ここをダムの底に沈めたくない、ここでずっと遊びたい思いを語る予定。

(拍手)

最後に、岩下さんから挨拶。

私たちは今回の判決を気にせず、今後とも力強く闘っていく。毎日の座り込みは寒さに向かっていく中で厳しいものがあるが、ご支援をよろしくお願いしたい。

(拍手)

そして締めは岩本さんの音頭でガンバロー三唱。



いつも穏やかな岩本さんの「ガンバロー!」の声の大きさにびっくり!!!

内に秘めた怒りの叫びのようでした…

再評価する方向で始動!

今日の長崎新聞です。



ようやく昨日、県から佐世保市へ、工期の3年延長を正式決定したとの連絡が入ったそうです。

それを受け佐世保市水道局は、局内で調整に入ったとのことで、

具体的には、

本年度内に再評価を始める(とみられる)

●水需要予測のほか、代替案や費用対効果などをあらためて分析する。

だそうです。

12日に私たちが提出した「再評価についての要望書」に対する回答は、期限とした26日を過ぎても届きませんでした。理由は「県からの報告がないので」とのことでしたが、ようやく届いたので、近々お答えを頂けることでしょう。

新聞記事で知る限りでは、私たちの要望のうちの半分は叶えて頂けそうで、期待をしています。

再評価の実施と再評価委員会の設置です。

「本年度内に再評価を始める」ということは、来年3月31日までに始めるということですから、付け焼刃的ではなくじっくりと準備するということであり、再評価のための委員会を設置して頂けるに違いないと期待しています。

どのような委員会に諮問するか、そのメンバー、構成が大事です。

前回のようなデタラメな水需要予測(たった2年間で工場用水が2.8倍になるとか、人口減少は止まらないのに全体の給水量は急増するとか)を認めるような委員会では、諮問しない方がマシです。

今日は、こんな記事もありました。



明日の控訴審でどのような判決が出るか…と。

一審でも二審でも私たち原告側は、ダムの必要性を問い続けてきました。それに対して国側は真っ向勝負することなく、証人を拒否したり、意見書を認めなかったり、どう見ても逃げているとしか思えないような負け戦を演じていたのに、一審判決では私たちの負け。

長崎地裁は県の計画は「合理性を欠くとは言えない」とし、「事業認定した国の判断は適法」と認めたのです。司法の場では裁判官の資質で結果は左右されますが、同様に行政が委ねる第三者委員会も、委員の資質次第で、行政に忖度した、お墨付き委員会になってしまうのです。

佐世保市水道局が、水道事業者としての誇りを持って仕事をするなら、本当に再評価の役に立つ人材を集め、佐世保市民にとって納得のいく再評価をやっていただくよう願いますし、そのような回答が届くことを首を長くして待っています。