21日午後、長崎県議会本会議において、石木ダムについての質疑がありました。
いつも切れ味のいい堀江ひとみ県議ですが、
昨日は一段と鋭く知事や土木部長を追いつめ、核心を突いた討論となりました。
(質疑応答を簡単にご紹介するとこんな感じ)
まず知事に「強制収用」についての見解を質すと、
知事:強制収用には新たな手続きが必要。現時点では直ちにその手続きを取ることは考えていない
今は対話の機会が得られるよう誠心誠意取り組む
堀江:知事は選挙公約で「強制収用はしない」と言っている
「現時点では考えていない」ということは、しかるべき時点では決断するということか?
知事は前述同様の見解を繰り返したので、質問の表現を変えて、
堀江:収用裁決申請の手続きをしないと明言できるか?
知事:「将来にわたって収用裁決申請の手続きはやらない」という答えはできかねる
堀江:それは強制収用の可能性があるということで、それは決して許されない。
とバッサリ!
続いて土木部長に、
地権者の「地縁血縁を通じて交渉を進める」と語った河川課企画監の言葉の真意を質すと、
部長:いろんな機会を通して話し合うための努力をしていきたいということ
堀江:地縁血縁を通しての交渉は、不適切であり違法。
県民の人格と基本的人権を踏みにじるもの。公権力を乱用して、
人民の意思決定に圧力をかけてはいけない。
さらに、長崎県個人情報保護条例「職員は職務上知り得た情報を他人に知らせ、
不当な目的に使用してはならない」に違反するのでは?
部長:まだ交渉の段階には至っていない。いろんなチャンネルを使って話し合いを呼びかけているところ。
堀江:交渉したら遅いから言っている。
地縁血縁を通じた交渉は憲法違反で条例にも違反するが、
あなたはそういう見解は持っていないのか?
部長:いろんな方々とお話することは条例に違反するとは思っていないが、
違反するようなことは避けたいと思っている。
堀江:話し合うのは当然。地縁血縁を通じての交渉は、少なくとも条例違反。
また、国家賠償法上の賠償責任を負う。これは弁護士の見解。
部長:条例に違反するようなことはやらない。
堀江:「条例に違反するような行為はしない」つまり「地縁血縁を通じての交渉はしない」と理解します!
久しぶりに胸のすく質疑応答を聴くことができました。
いつも煙に巻く官僚言葉で逃げるのが上手な行政をしっかり捕まえて離さず質し続けた県議に拍手!
県議会が私たち県民を代表して議論する場であることを、思い出させてもらいました。
追伸:昨日の議会の録画がアップされました。次のURLをクリックして、是非ご覧になってください。
http://www.nagasaki-pref.stream.jfit.co.jp/vod_play.php?CNTID=37112&PREVPAGE=%CC%E1%A4%EB