事業認定取消訴訟第1回口頭弁論 報道スクラップ

第1回口頭弁論について新聞各紙はこのように報じました。

 

石木ダム訴訟 第1回口頭弁論 「声の無視、どこまで」 原告ら意見陳述 /長崎

(毎日新聞長崎版2016年4月26日)http://mainichi.jp/articles/20160426/ddl/k42/040/377000c

 県と佐世保市が川棚町に計画する石木ダム建設事業を巡り、水没予定地で暮らす反対地権者ら109人が国を相手に事業認定処分の取り消しを求めた訴訟の第1回口頭弁論が25日、長崎地裁(松葉佐隆之裁判長)であった。

原告の地権者らは意見陳述で「私たちの声はどこまで無視されるのか」と訴えた。国側は答弁書で「事業認定は裁量の範囲内で違法性はない」として請求棄却を求めた。

 訴状などによると、石木ダムは1975年に国が事業認可。当初から反対運動が巻き起こり、県などと地元住民の対立が続く中、国は2013年に事業認定を告示した。

現在、水没予定地で反対地権者13世帯約60人が生活しており、県は用地の強制収用手続きを進めている。原告らは「事業は公共性、必要性を欠いている。手続的にも民主主義とかけ離れた手法がとられており違法だ」と主張している。

 弁論では、原告を代表して地権者の岩下和雄さん(69)と松本好央さん(41)の他、原告代理人の弁護士3人が意見陳述した。

岩下さんは「県や町は議論を避け、工事を強行し続けてきた。私たちの声はどこまで無視されるのか。不要なダムのため、故郷を売ることはあり得ない」と訴えた。

松本さんは「生まれ育ったこの土地を子供たちに残したい。ごく普通の暮らしを続けたい。願いはただそれだけだ」と述べた。

次回期日は7月19日の予定。

 原告らのうち24人は昨年12月、「判決確定までに回復困難な損害を被る可能性がある」として、長崎地裁に事業認定の執行停止も申し立てており、25日は同申し立ての第1回審尋もあった。

国側は意見書を提出し、「事業認定の執行で重大な損害が生じるとはいえず、緊急性もない」として、申し立ての却下を求めた。

 弁論後、原告団と弁護団(馬奈木昭雄団長)は長崎市内で報告集会を開いた。

馬奈木団長は「国は、事業の遂行で何が奪われることになるか全く理解しておらず、国民の生活を何とも思わない恥ずかしい行政だ」と批判し、「皆さん、一緒に闘い抜きましょう」と呼びかけた。

 

 

 

25日夕方のテレビニュースでも各局伝えていましたが、ネット上に出ているのは以下の2局のみ。

 

                           NHKニュース 4月25日
石木ダムの取消求める裁判 

長崎県と佐世保市が川棚町に建設を計画している石木ダムについて、地権者たちがダムの事業認定の取り消しを求めた裁判が25日、長崎地方裁判所で始まり、原告側がダムには公共性はなく必要ないと訴えたのに対し、国側は洪水対策などのために必要だとして訴えを退けるよう求めました。
石木ダムをめぐって建設に反対する地権者など110人は、生活基盤を破壊し憲法で保障されている生存権を損なうなどとして、国が行ったダムの事業認定の取り消しを求める裁判を起こしています。
25日は長崎地方裁判所で第1回の口頭弁論が行われ、ダムで水没する地区に家族9人で住む松本好央さんが「地元住民の人権を無視し、強制的に進めなければ実現できないダムにどんな公共性があるのか」と述べ、ダムは必要ないと訴えました。
一方、国側は「洪水対策や水道用水の確保のために必要かつ有効な施設で公共の利益は大きい」としてダムが必要だとする書面を提出し、原告の訴えを退けるよう求めました。
石木ダムの建設をめぐって長崎県は去年8月、4世帯が所有するおよそ5500平方メートルの農地を強制的に収用したほか、ダムの建設用地12万平方メートルあまりを収用するための手続きを進めていますが、具体的な工事は地権者らの反対で進んでいません。
次回の裁判は7月19日に開かれます。
長崎地方裁判所の前では25日の裁判に先立って、地権者と支持者あわせて80人余りが横断幕などを掲げて石木ダム建設の反対を訴えました。
弁護団長の馬奈木昭雄弁護士は「石木ダムの建設によって、地域の営みや人としての尊厳が奪われてしまいます。きょうの裁判は、決して奪われてはならないものを守り抜く戦いの第一歩です」と述べました。
続いて地権者の1人で原告の岩下和雄さんが「県によって私たちの土地が失われようとしています。
ほんとうにダムが必要かどうか、裁判で問いたい」と訴えました。

 

 

石木ダム事業認定訴訟で地権者ら意見陳述

KTNテレビ長崎 2016年4月25日 18:43

石木ダム建設事業をめぐり、土地の強制収用を可能にした国の認定を取り消すよう求めた裁判の第一回口頭弁論が、長崎地裁で開かれました。石木ダムをめぐる裁判はこれが初めてで、地権者は「ダムは生活基盤も奪う」と訴えました。

石木ダム建設絶対反対同盟 岩下和雄さん「私たちのふるさとに生きつづける、ここに生活するために石木ダムに反対しております、本当に必要か、まずそれを問うて、安定した生活を勝ち取っていきたい」石木ダム建設予定地の地権者およそ40人など建設反対派は、長崎地裁で初めて開かれた事業認定取り消し訴訟に臨みました。石木ダムをめぐっては、2013年に、国が、事業の公益性を認め、土地の強制収用が可能になる「事業認定」をしています。これに対し原告の地権者109人は、治水や利水面でダムの必要性は極めて低く、手続きにも問題があるなどとして、事業認定の取り消しを求めています。きょうの口頭弁論で、事業認定をした国は全面的に争う姿勢を示しました。事業に反対する地権者の松本好央さんは、「ダムは家や土地、豊かな自然といった物理的なものだけではなく、私たちの日々の生業といった生活基盤そのものを奪う」と、訴えました。判決が出るまでの間は手続きの差し止めを求める仮処分の申し立てについても、国は却下を求めています。

石木ダム事業認定取消訴訟 第1回口頭弁論

いよいよ、事業認定取消訴訟の裁判がスタートしました。

(正式名称は「石木ダム事業認定処分取消請求事件」と言います)

今日は、その第1回口頭弁論の日です。

裁判は2時開始ですが、1時10分からの門前集会には80人ほどが長崎地裁前に集まりました。

馬奈木弁護団長は「石木ダム建設は、地域の営みを破壊し、人の尊厳を奪うもの。

今日の裁判は、決して奪われてはならないものを守り抜く戦いの第一歩です」と訴えました。

 

待つこと数十分、厳かな雰囲気の中、開廷です。

被告は国(事業認定をしたのは国土交通省の認定庁なので)ですが、被告席には県職員の姿も。

意見陳述のトップバッターは水没地権者の岩下和雄さん。

このスケッチは支援者のNさんによるもの。

元美術教師のNさんは、開廷中ずーっと鉛筆を走らせていました。

岩下さんは54年前の測量調査の頃からの石木ダム計画の歴史を振り返り、

県の不誠実(覚書を反故にした)で、強権的(機動隊を導入しての強制測量)なやり方を紹介、

そして、「不要なダムのために故郷を売ることは有り得ない」と断言しました。

岩下さんの陳述の全文はこちらです。

 

次に陳述したのは、水没住民の松本好央さん。

好央さんは、四季折々のこうばるの美しい自然を紹介し、

4世代9人の大家族が、この地で暮らす幸せを語りました。そして、

「あの強制測量から30年以上経ちましたが、石木ダムがなくても何も困らなかった」

「ということは、ダムの必要性がそもそも無い、ということではないですか?」

「国は何の利益も無いダムのために、私たちに犠牲になれというのですか?」

「私たちが愛するふるさとで住み続ける権利よりも、ダム工事をする行政や業者の権利の方が価値があるというのですか?」

そして、その後も、胸を打つ言葉が続きます。

会場のあちこちから感動の、鼻水をすする音が聞こえてきました。

(かく言う私も・・・)

陳述書全文をぜひお読みください。

松本好央さんの意見陳述書はこちらです。

 

続いて、代理人の3名による意見陳述がありました。

鍋島弁護士の意見陳述書はこちら

平山弁護士の意見陳述書はこちら

馬奈木弁護士の意見陳述書はこちら

 

鍋島弁護士は、土地収用制度において認められている強制収用は、財産権のみであり、

それ以外の権利・利益の強制収用は認められていない。

石木ダム事業が奪おうとしているのは、人格権の侵害そのものであり、

それを憲法は認めていない。

このことの重大性・残虐性を起業者らは理解しているのか?と訴えました。

(写真は報告集会の時のもの)

 

それをさらに深く、広い視野から陳述された馬奈木先生の話は興味深いものでした。

ロシアの大地に侵攻したナチス・ヒトラーの無法を許さず闘おうと、

国民や世界に呼びかけたイギリスのチャーチル首相の演説をなぜ紹介したのか?

報告集会ではその解説が聞けました。

 

チャーチルは、共産主義国のロシアが大嫌いだった。

でもナチスの侵攻は許せなかった。なぜか?

チャーチルは、ロシアの大地を先祖代々耕してきた農民の姿を思い描いた。

少女たちが笑い、子どもたちが遊んでいる、住民の生活が破壊されることを思い描いた。

国を治めるトップとして、他国の庶民の上にも思いを馳せた。

それに比べて、長崎県を治める中村知事はどうか?

県民である川原地区住民の生活や文化を自ら水底に沈め破壊しようとしている。

国も同じ。

今回の答弁書を読むと、失われるのは「環境の一部」という程度の認識。

県民、国民の暮らしを何とも思わない。

あまりにも恥ずかしい。

それを問うためにチャーチルを引き合いに出したのだそうです。

そして、そんな日本に民主主義はあるのか?と。

 

平山弁護士は、どんなに客観的に見ても石木ダムは不要である、という点に絞って陳述。

石木ダムは50年以上にわたって完成していない、

世論の理解が得られていない、

起業者自身が合理的な説明ができず、住民の疑問に対する回答を拒否している、

などの事実を単純明快に指摘されました。

 

次回の期日は、7月19日 15:00〜15:30

地権者の心からの叫び、代理人の法と理に叶った主張を、

生の声を、あなたも聴きにきませんか? 

 

「濁る水」 メディアはどう伝えたか

4月18日の長崎新聞に、劇の内容、脚本執筆者の思いなどを伝える記事が掲載されました。

そこには観客のお一人の感想も紹介されていますが、

「これまでダム問題には関心がなかったけれど、勉強してみようと思った」とのこと。

私たち実行委員にとっては、とても嬉しい感想です。

こんなふうに思われた方がどのくらいいたか、

他にはどのような感想があったか・・・

後日、アンケートの集約ができたら、ご報告いたします。

 

他紙においては、告知記事という形で紹介されました。

 

 

 

毎日新聞はデジタル版にも掲載されていました。

「石木ダム」テーマ 暮らし考える機会に 
劇団「Stereo ArT」、日本キリスト教団佐世保教会で16日 /長崎

                     毎日新聞2016年4月14日 地方版 

 石木ダムをテーマにした演劇「濁る水」が16日、佐世保市潮見町の日本キリスト教団佐世保教会で上演される。長崎市を拠点とする劇団「Stereo ArT(ステレオアート)」のオリジナル作品。田中俊亮代表が佐世保市の水需要を賄うというダム建設の目的に注目し「当事者である佐世保市民が、反対地権者の気持ちを知らずに済ませることはできない」として企画した。

 ダム予定地の川棚町川原(こうばる)地区には、トタン屋根の監視小屋や「ほたるの里を子々孫々に残そう」などと書かれた看板が並ぶ。1962年に県が現地調査を始めてから半世紀にわたって続く、古里を水没から守る運動だ。演劇では、架空の大学生サークル「ダム研究会」の部員が現地を訪れた感想を部室で話し合う。

 昨年10月、長崎市内の小劇場で初演。佐世保での公演は初めてで、主催する実行委員会は「豊かな自然や古里を愛する人々を思い、それらを犠牲にして追求される私たちの暮らしを振り返る、そんなひとときを共有したい」と来場を呼びかけている。

 午前11時、午後3、7時の3回公演で、前売券は1000円。問い合わせは佐世保教会0956・31・2042。【梅田啓祐】

 

 

こちらは、タウン情報誌、週刊「ライフさせぼ」の記事です。

 

 

各メディアのおかげで、問合せの電話も沢山頂きました。

(TVは、当然ながら地震関連ニュースでいっぱいで、演劇どころではなかったでしょう)

 

演劇「濁る水」をご覧になった皆さんが、今度は発信人となって、

ブログやツイッターなどで感想を伝えてくださることをひそかに期待しています。 

 

 

「濁る水」佐世保公演、大成功!

4月16日、「濁る水」佐世保公演、無事に終了しました。

熊本地震の余震の余波が、ここ佐世保でも伝わる中で、不安を抱いての公演でした。

開演前、劇団ステレオアートの団長さんのご挨拶。

地震警報が鳴った際の脱出についても、丁寧に伝えられました。

これは最後の、19時開演の時(3回目の上演)の写真です。

雨も降りだし、一番観客が少なかった時です。

2回目(15時開演)の時は満席で、

1回目(11時開演)の時は立ち見も出て、それでも入りきらず、

入場制限せざるを得ない事態となりました。

2〜3名の方は午後の部に出直して来て下さいましたが、

この時間しか空いてないからと観られなかった方もいました。

本当に申し訳ありませんでした! m(__)m

 

そのような方々のために、劇のシーンを少しだけお伝えします。

当日はもちろん撮影禁止ですが、

私たち実行委員の特権?で、前日のゲネプロの際、写真を撮らせていただきました。

(公演後の公開はOKと劇団の了解も得ています)

 

では、はじまり、はじまり〜

ここは、とある大学のダム研究会の部室。

部長が住みついているアパートの1室です。

新入部員はたった2人。

ダムオタクっぽい女性の中崎さんは黒四ダムに憧れ、行きたいと言う。

男性の金本君は、遊び半分で、中崎さんに興味がありくっついてきた感じ。

 

でも、実は、ここは、石木ダムに反対するための学生サークルだった。

部長の説明を聞いて、

中崎:私、石木ダムのこと全然知らなかった。勉強したい!

部長:これから現地を見に行かないか?

中崎:え!これから?でも、行政側の意見も聞かなければ客観的な判断はできないし…

部長:こんなイメージ写真じゃ現地のことはわからないと思うよ。

金本:サークルなんだから楽しくやりましょうよ。過激な抵抗運動なんてイヤですからね。

部長:それは個人の自由。強制はしない。

結局、部長と中崎さんの2人だけで「こうばる」に向かう。

 

誰も居なくなった部室にやってきた女性は石川さん。

サークルのOBで、「こうばる」を出て行った女性。

夫と別れ、小さな子どもを育てながら、ダム反対運動を続けている。

そこに、漏水調査を装って、ダム建設推進室の職員が上がりこむ。

職員:やっと見つけましたよ、アジト。

   いいんですか?保護をもらっておきながら、反対運動なんかして。

   こどもさん、小学生になったようですね?ゆうた君でしたっけ?

   大きくなったら子供にもさせるんですか?反対運動。

石川:息子は関係ないんです!お願いします!

(行政にたてつくような態度を続けるなら生活保護や子ども手当を打ち切るとの脅し?)

 

こうばるから戻った部長と中崎さんは部室で語り合う。

中崎:私に何ができるんですか? 法律のことも何も知らないけど、おかしいと思う。

部長:思ってることをありのままに誰かに伝えることかな・・

中崎:誰に?

部長:例えば、金本君とか。

中崎:わかってくれませんよ。

部長:雨が降ると石木川はすぐに濁る。でも、すぐ元通りになる。

   水には自浄作用があるから。流れがあるからきれいになる。

   でも、ダムができると流れが止まる。濁った水は元には戻らない。

中崎:流れがあるからきれいなんですよね。

   このサークルも…。

 

そこに石川さんがやってくる。サークルを抜けたいと言う。

部長は狼狽するが、現地を見てきた中崎さんは、反対運動に取り組みたいと言う。

「私に何ができるかわからないけど、何かしたい!」

遊び半分だった金本君も戻ってきた。

外には建設推進室の職員が監視カメラを持って立っていた。

 

4人は初めて心を1つにして、こうばるの法被とマスクと帽子で身を包み、

両手にはプラカード、地権者と同じ格好で、職員のカメラに向かって無言で立った。

職員:黙ってないで何か話してくださいよ〜

   皆さん、家賃、滞納してますね〜

   私、家を探してたんですよ〜こんな風情のある一軒家を。

   大家さんも喜んでくれましてね〜

   ということで、出て行ってください。3日だけ待ちます。

4人は最後まで無言で立ち尽くす。

職員:また来ます。明日も明後日も。

 

数日後、4人は部屋中をピカピカに掃除して、最後にもう一度、輪になって語り合う。

 

金本:移転した人たちがいるじゃないですか。その人たちの方が多いじゃないですか。

   その人たちの為にもダムを作りましょう、

   っていうのは、なんか筋が通ってる気がするんですけど・・・

石川:私も出て行った一人だけどさ、

   ダムを造るってことになったから立ち退いたんであって、

   ダムを造るという話がなければ、ずっとそこに住んでいたんだよ。

   立ち退いた私たちを、ダムを造るための理由にしてほしくないの!

     私たちの集落は、ダムのためにズタズタにされちゃったんだよ…

 

部屋を後にする時、石川さんは部屋に一礼して呟いた。

     守ってあげられなくてごめんなさい。でも、

     こうばるは、しっかり守っていくからね!

 

ラストシーン。ホタルが飛ぶ。

部長は、遠くに住む元仲間で元彼女に語りかける。

(それは心の中の会話なのか手紙なのかわからないけど、蛍が同期するように、二人も同期する)

 

部長:そちらでの生活はどうですか?

   僕はまだここにいます。

   石木ダム問題のこと忘れてませんか?

   心のどこかにまだありますか?

彼女:私の中でもこうばるは生きているよ。

   これからも。

部長:これからもずっと。

彼女:それは未来の話。

部長:そう遠くない未来、現実になるかもしれない話。

彼女:石木ダム建設事業、中止決定!

 

エンディングの音楽と共に、会場は拍手の嵐に包まれました。

その長さが感動の証だったと思います。

ご来場のみなさま、いかがでしたか?

まだこうばるを訪れたことがない方は、いつかきっと足を運んでくださいね。

「ふるさとを想う狼煙は今も上がっています」

 

ステレオアートの皆様、素晴らしい作品を、本当にありがとうございました!

いつかまた県内のどこかで再演されますように。。。

 

話題の演劇「濁る水」、予約はお早めに〜

佐世保市民のみなさーん、「ライフさせぼ」の今週号ご覧になりましたか?

来週末の佐世保公演「濁る水」についての記事がでてますよー!

知らなかった〜という方、是非この記事をご覧になってください。

そして、興味を感じたら、即、☎しましょう〜

0956−31−2042 佐世保教会まで。

よろしくお願いします!        

企業には環境破壊に立ち向かう義務がある

 

AERA今週号の特集は、

今の日本で名経営者と評される6人の方々に、それぞれの哲学を問うものでしたが、

なんと、その6人の中に、パタゴニアの辻井隆行氏も!

これは買って読まねば・・・と、さっそくコンビニへ。

 

保存版「仕事の教科書 経営」の

1時間目は、ファーストリテイリング会長兼社長 柳井正氏の「グローバル戦略」

2時間目は、カルビー会長兼CEO 松本晃氏の「働く人の倫理観」

3時間目は、ディー・エヌ・エー会長 南場智子氏の「企業の人材論」

4時間目は、ネスレ日本社長兼CEO 高岡浩三氏の「マーケット戦略」

5時間目は、星野リゾート社長 星野佳路氏の「ブランド構築法」

そして、大トリは、パタゴニア日本支社長 辻井隆行氏の「企業の社会貢献」でした!

 

いきなり「石木ダム」の固有名詞が出てきてびっくり!

石木ダムのことを何も知らない読者の多くは、もっとびっくりしたでしょう。

その驚きが疑問や関心となり、パタゴニアの企業理念への理解を深め、

そして、理念を実践に移している辻井氏への評価に繋がっていったことでしょう。

 

経営者ではない私たち一般市民にとっては、

グローバル戦略やマーケット戦略、ブランド構築など、???の世界ですが、

企業の社会貢献は、社会で暮らす私たち全てに関係があり、市民の誰もが期待していることです。

 

辻井氏は、インタビューに答えてきっぱり断言しています。

「企業には環境破壊に立ち向かう義務がある」と。

そんなことを本気で考えている企業だからこそ、石木ダムを止めることにも本気なのです。

 

環境に配慮したやり方でよいものを作り、長く着て頂く。

大量生産大量消費の対極にあるやり方、

「同じ資本主義でも違う闘い方があるってことを示したい」との思いで、

社員と一丸となって闘っておられる姿は、こうばるの人々と重なるものがあります。

 

昨日会議でお会いしたとき、辻井氏の手の指の爪が10本とも真っ青でびっくりしました。

なんでも、2週間ほど前に徳島県で藍染め体験をなさった時の名残りだとか・・。

色落ちしない本物の藍染を体験なさった感動を、熱く語ってくださいました。

染に負けない本物の生地、本物の縫製で、また新たな製品が生み出されることでしょう。

 

公共事業の暴走ストップ!院内集会

公共事業改革市民会議主催による院内集会に参加しました。

全国各地で強行されている無駄な公共事業、それに伴う人権侵害、自然破壊、自治権剥奪。

そこで闘っている人たちの報告が寄せられました。

 

トップバッターは、なんと!石木ダムの岩下さん

私たちは、このふる里に住み続けたいだけ。

 

住民が一人でも反対すればダムは造らないという約束も、

知事や町長と交わした覚書もすべて反故にされた。

佐世保市が示した水需要予測はあまりにも異常。

治水面でもダムの必要性はない。

必要のないダムのために私たちの土地が強制収用されようとしている。

しかし、私たちはここに住み続ける。ここで米を作り続ける。

田んぼのオーナー制度も始めました。よろしくお願いします!

との挨拶に大きな拍手がおくられました。

 

その後、諫早湾開門問題、辺野古基地建設、リニア新幹線、江戸川区スーパー堤防などなど、

様々な問題についての報告があり、計画の無謀さ、現状の深刻さには驚くばかりでした。

 

リニア新幹線は、南アルプスに25kmのトンネルを掘るという。

取り返しのつかない自然破壊と、9兆円を超える建設費!

スーパー堤防は完成までに200年を要するというマンガのような計画。

今そこには4万世帯9万人が暮らしているという…

 

このような報告を受けて、金子勝氏の講演がありました。

アベノミクスは失敗で、オルタナティブな経済・社会の構築が必要とおっしゃっていましたが、

経済に弱い私にはあまり理解できませんでした。

「公共事業よりも福祉に回した方が雇用創出効果が高い」

「大型公共事業よりも老朽化した施設のメンテナンスにシフトすべき」

などのご指摘は全くその通りで理解できるのですが、

そういう方向に持っていくにはどうすればいいとお考えなのかが・・・

イマイチ私の脳ミソでは理解不能でした。

YAHOOニュースに早速まさのさんの記事が出ていますので、是非こちらをご覧ください。

http://bylines.news.yahoo.co.jp/masanoatsuko/20160406-00056306/

 

その後、公共事業チェック議員の会の議員の皆さんからの発言。

同会事務局長の初鹿衆院議員を初め、半分ほどの議員さんが石木ダムについて語って下さいました。

元議員で、次期参院選立候補予定の大河原まさこさんも最後にマイクを握りました。

八ッ場ダムに対して、どこの自治体の首長も議会も反対できなかった。

地域分権、住民主権を実現するには、その民意を受け止める議会と行政が存在しなくてはならない。

この国を変えるための道筋を引いていきたい。

スーパー堤防も石木ダムも人権破壊であり自治権の剥奪です。

このことが、民主主義が壊されているということが、ものすごく大きいし、

そのために闘いたい、やり抜きたいと思います。どうぞよろしくお願いします!

 

さすがです。

元公共事業チェック議員の会事務局長。ブランクを感じさせないお話でした。

ぜひもどってきてほしい方です。

 

 

翌日もダム関係の会議がありました。

少し早く会場に着いたので、近くの公園で時間つぶし。

ちょうど桜が満開!

どこからかヒヨドリの声。おかしいな〜この木の上から聞こえてくるんだけどな〜

見上げると、花に埋もれるようにして、花から花へ嘴を突っ込んでいます。

蜜を吸うのは昆虫だけかと思っていたら、このヒヨドリやメジロも蜜が大好きなんだそうですね。

ヒヨドリは日本ではどこにでもいる鳥ですが、世界的にはとても珍しい鳥なんだそうです。

 

桜とヒヨドリ。日本らしい春の景色が、いつまでも、ずっとずっと見られますように。

川原の菜の花やホタルも、ずっとずっと見られますように。。

 

毎年見られますように。

こうばるにピースボート!

おお、本物のオーシャンドリーム号だ!

今朝7時前、ベランダから佐世保港三浦岩壁を見下ろすと、ピースボートが既に停泊してました。

この写真を撮ったのは8時頃。

早くも下船する人が列をなしています。

これからどこへ?ハウステンボス?九十九島?それとも米軍基地の見学?

あいにくの空模様。今にも雨が降り出しそう・・。夕方までもつといいですね〜

なんで私がそんな心配するかって?

実は、このピースボートのお客様の一部の方が、オプショナルツアーとして、

川原(こうばる)にいらっしゃるのです!

そう!悪名高き?石木ダム建設予定地の見学にいらっしゃるのです。。。

空気が美味しいね〜

僕のおばあちゃんちも、こんな感じの風景でしたよ。

なんか懐かしい気がするな〜

などなど呟きながら、のんびり散策を楽しむ皆さん。

あ!桜が川に映ってる!

桜と菜の花・・・似合ってますね〜

毎春思うのですが・・・年々菜の花が増えていません?

こうばるが菜の花色に染まっています。

公民館には、いつもの手作りの団結料理がスタンバイ。

さっそくカンパーイ!

しばらくは皆さん食べるのに夢中。

一段落したところで、こうばるを舞台にした映画のトレーラーを見せてもらいました。

映画製作のお知らせチラシも頂きました!

素敵なチラシです。

タイトルがまたいいですね〜

「ほたるの川のまもりびと」

仮題のようですが、これでいきましょうよ!と言いたいくらい。

本編への期待が一気に湧いてきました。楽しみです!

その後は本格的なおしゃべりタイム。

中には大学の先生や著名なDJさん、ニューヨーク在住のボランティアスタッフさんなど、

お客様の顔ぶれも多彩、さすがピースボート!

こうばるの皆さんも興味津々で、会話も弾んでいましたよ。

ピースボートの皆さんから、どんな支援の仕方があるか聞かれたので、

私からは工事差し止め仮処分申し立てについて説明させて頂いたら、

なんとその場で、4人の方が原告に加わってくださいました!

寄せ書きもたくさんいただき、最後はみんなでハイ、チーズ!

 

19:00、ヴォーという大きな汽笛と共にピースボートが出港です。

ベランダで見えなくなるまでお見送り。

明日はチェジュ島ですね。どうぞ良い船旅を!

楽しい思い出をたくさんつくって、無事にお帰りください。

そして、たくさんの思い出の1つとして、石木ダムのこと、覚えておいて頂けますように!

いつかまた、こうばるに遊びに来て頂けますように・・・。