そうなの!?佐世保と水のはなし

またまた素晴らしい動画を見っけ!

 

たしか昨年も、これによく似た動画かパンフレットを見たような・・・

今回のものは、絵も内容もさらに進化してわかり易くなっていますねー

学校の授業でも使えそう。。

そうそう、「水の日」や「水を大切にする日」に使うのもいいですね〜

水道局長さん、いかがです?

 

でも、1ヶ所だけ少し紛らわしい部分がありました。

最初にでてきた水源マップに示された18ヶ所の水源、

これは佐世保市全体=現佐世保市のものですが、

その直後に示された「一日の水源量」、

これは佐世保地区=旧佐世保市のものでした。

 

ここは誤解を招きそうですね。

それ以外も「取水量」とか「一日最大給水量」とか「漏水量」など、

その数字は全て佐世保地区のデータでしたから、

水源マップも佐世保地区にすれば、より正確だったかも…ですね。

 

あ、決してケチをつけているのではありませんよ。

全体の趣旨を損なうものではないし、

一般視聴者にとっては些細なことですよね。

ただ、水道局の方や、石木ダム問題に詳しい方が見て、

この動画の信ぴょう性に疑問を持たれたりしたら、とても残念です。

なので、あえて触れてみましたが、老婆心だったかな?

 

 

それにしても、次々に石木ダム問題に関わる動画が出没しますね〜

いま制作中のものもあるし・・・

これは知っています。若者たちが頑張って作っています。
https://www.facebook.com/ndovepeace/photos

 

動画ではなく映画の制作も順調に進んでいるし・・・
http://www.savekobaru.com/

 

たくさんの人たちが何とか石木ダム問題を伝えたい、

共有したいと頑張っているんですね。

この思いはきっと届くはず。

佐世保市民に。

川棚町民に。

長崎県民に。

そして、中村知事と朝長市長にも…。 

 

こうばるにビッグライブがやってくる!

 

このところチト難しげな話題が続きましたが、今日は嬉しいお知らせです。

来月のことですが、10月30日、こうばるでビッグなイベントが開催されます。

小林武史さん率いる素晴らしいアーティストが、川原にやってきて、

稲刈りの終わった田んぼの真ん中で、川棚町の歴史に残るライブをやります!

そのタイトルは「WTK」

「 WITNESS TO KOHBARU IN AUTUMN 失われるかもしれない美しい場所で」

というオシャレなもの。

あの有名な音楽プロデューサー小林武史さんの思いが込められたタイトルです。

「失われるかもしれない」と言われることに、現地こうばるの皆さんには複雑な思いがありました。

でも、あえて、その現実を言葉にすることで、
ミュージシャンにも、その多くのファンの皆さんにも気づいてほしい。
知ってほしい。
この大切な場所に足を運んでほしい。
そして感じてほしい。
考えてほしい。
失ってしまっていいの?と。

そういう思いから生まれたタイトルだと知って、こうばるの皆さんも受け入れることができたのです。

情報サイトはこちらです。http://www.kohbaru.org/

ぜひ拡散にご協力ください。

また、Yahooニュースでも発信されました。

それは、こちらです。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160923-00148936-rorock-musi.view-000

 

TOSHI-LOW、小林武史ら集結! 長崎・ダム水没予定地で音楽と食のイベント開催

 

2016年10月30日(日)に長崎県東彼杵郡川棚町川原郷特設会場にて、音楽と食のイベント「WTK – WITNESS TO KOHBARU IN AUTUMN 失われるかもしれない美しい場所で」が開催されることが発表された。

この発表でCaravan、Salyu、TOSHI-LOW(BRAHMAN/OVERGROUND ACOUSTIC UNDERGROUND)、東田トモヒロ、with 小林武史の出演が明らかになった。

イベントが行われる場所は、長崎県東彼杵郡川棚町にある小さな集落の川原地区で、この地区を流れる石木川をせき止めてダムを作る計画があり、計画通り進めば近い将来に水没する場所となっているという。同イベントは音楽と食を通じて参加者がこの場所に集まることで、それぞれが「立会人(WITNESS)」としてこのダム建設について知り、考えるきっかけを作ろうとする目的で行われるとのこと。

なお、チケットは2016年9月24日(土)10:00より 先行販売が実施される。

イベント情報は以下のとおり。

●イベント情報
「WTK – WITNESS TO KOHBARU IN AUTUMN 失われるかもしれない美しい場所で」
日程:2016年10月30日(日)*雨天決行(台風などの荒天の場合は中止)
会場:長崎県東彼杵郡川棚町川原郷特設会場
時間:開場 11:00 / 開演 12:00 / 終演 18:00 (予定)

<参加アーティスト>
Caravan/Salyu/TOSHI-LOW/東田トモヒロ/with 小林武史 And more…

RO69(アールオーロック)

最終更新:9月23日(金)21時0分

5分でわかる?石木ダム問題

びっくり!

こんな動画を見つけました!

 

佐世保の水のこと、石木ダムのことが、とてもよくわかります。

これまで私たちが集会などでお伝えした情報がてんこ盛り!

なので、石木川まもり隊が制作したのかと勘違いされる方もいるかもしれませんが、

私たちではありません。

私たちには、このような技術も力もありません。

 

?ドーコノ ダーレダカ シーラナイケレド ? 

(このメロディが何十年ぶりかで脳裏を駆け巡りました)

月光仮面のような制作者に心から感謝しつつ、共有させて頂きます。

 

5分でわかる!

かどうかは、個人差があると思いますが…。

ナレーションが少し早いので、お時間のある方は、

時々休止しながら、文字やグラフをじっくり見ていくと、ほんとにわかり易いです。

 

グラフと言えば、佐世保地区の取水量の折れ線グラフがでてきますが、

それについて、一言、おせっかいな補足をさせて頂きます。

2017年度の位置に「石木ダム完成予定年度」と書かれていますが、

これは水需要予測がたてられた当時の予定です。

本体工事はおろか付替え道路工事さえ進まない現実に、

県は昨年(2015年)ようやく工期を変更し、佐世保市もそれを認めました。

現在の石木ダム完成予定年度は、2022年度です。

 

半世紀前に持ち上がった石木ダム計画は、

こうやって、ズルズルと先延ばしされてきましたが、どこまで延びることやら。

何十年も先延ばしにしてこられたということは、必要なかったという証では?

必要なかったものに、佐世保市はすでに120億円を費やしてしまいました。

 

あと233億円も費やします?

佐世保市民の皆さん、もう一度、この動画を見て考えてみませんか?

 

 

佐世保水道「老朽化」の現実

一昨日と昨日、漏水の実態について、素人なりに分析してみました。

そして、漏水の原因は水道施設の老朽化であると指摘しました。

では、その老朽化がいったいどの程度のものであるのか、

それを今日は考えてみたいと思います。

 

以下の資料は、昨年2015年1月29日、厚生労働省健康局水道課 水道計画指導室長 高澤哲也さんの講演資料のコピーです。出典は水道統計と書かれていました。

 

このグラフで一目瞭然、全国的に老朽化が進行しています。

その具体的な指標は、管路経年化率です。

管路経年化とは、水道管の耐用年数(40年)を過ぎたことを意味します。

全水道管の中で、耐用年数を超えた水道管がどのくらいの割合で存在するのか、

それが管路経年化率です。

 

経年化率は年々上昇し、平成25年度の全国平均は、10.5でした。

では、この年度、佐世保市の経年化率はいくらだったでしょう?

答は、19.2%です。

全国平均の約2倍も老朽化しています

 

他市の状況がどうなのか、その資料は得られていないのでわかりませんが、

都道府県別の資料によると、

ワースト1位は大阪府の25.0%で、2位は奈良県の16.7%でした。

やはり佐世保市の19.2%という値はかなり激しい老朽化を意味しているようです。

 

そう言えば、昨年佐世保市では、老朽化による水道管破裂事故が、大きなものだけでも3件ありました。

2015年1月=潮見町にて。160世帯が断水。

  4月8日=天神町にて。2500世帯が断水。

 12月17日=藤原町にて。500世帯が断水。

ひとたび事故が起こると、断水騒ぎとなり、市民生活に大きな影響を及ぼします。

水道局の皆さんも、いつ破裂するかわからない水道管をたくさん抱えていては、

時限爆弾をあちこちに埋め込んでいるようで、心穏やかではないでしょう。

 

市民のためにも、水道局職員自身のためにも、

まずは、老朽化対策を急いで頂きたいものです。   

 

 

佐世保の漏水、減るどころか増加!?

昨日のブログで提示した漏水量と漏水率は、平成25年度の数値でした。

決算審議の委員会資料に見当たらなかったので、水道技術研究センターの資料から探し出しました。

ところが、いま開会中の佐世保市議会本会議で水道局長が、昨年度の漏水量について言及していました。

議会中継の録画で発見したのですが、
http://www.sasebo-city.stream.jfit.co.jp/?tpl=play_vod&inquiry_id=826

なんと、なんと、漏水率は減るどころか、増えていました!

 

 

昨年度は「漏水量の減少と有効率向上のため取り組んだ」と言いながら、

なぜか、結果は真逆です。

 

年間漏水量=3,421,976m3前年度比235,878m3

日平均漏水量=9,350m3前年度比621m3

増加率=7.4%

という、とんでもない事態になっていました。

 

平成25年度の漏水量294万m3でも驚いていたのに、

平成27年度は342万m3だった!

ということは・・・?

一日の平均配水量が約8万トン弱なので、

一年間に、約43日分の水が漏れていたということです。

全佐世保市民と企業や学校やレストランやホテルなど、

あらゆるところで日々使われているかけがえのない水が、

約1ヶ月半分も無駄に捨てられていたようなものです。

 

それは、「水を捨てている」だけでなく「お金も捨てている」ことになります。

なぜなら、ダムや河川の水から水道水をつくるには、経費がかかるから。

取水費用、浄水費用、配水費用…それぞれに人件費や動力費などなど。

それらがどのくらいかかるか?

昨年度の給水原価(水道水を1立方メートル作るのに必要とする経費)は、

204.74円でした。

漏水量3,421,976×給水原価204.74=700,615,366円

なんと、7億円も無駄にしたってこと?!

 

そして、その342万m3という水量を佐世保のダムと比較すると、

下の原ダムの1.6個分、

川谷ダムの2.1個分、

山の田ダムの6個分に相当します。

 

さらに、一日平均の漏水量に注目すると、

その量は、9,350m3ですから、10㌧トラック935台分

これは前年度より、621m3増加したという。

一方、一日平均配水量は、前年度より、529m3の増加。

ということは、配水量が増えたのは、

水の使用量が増えたのではなく、漏水量が増えた結果ということ。

 

ここが大事!

水需要予測を立てる時は、一日平均給水量や一日最大給水量が鍵になります。

給水量の増加=需要の増加として、新たな水源確保の理由とされます。

しかし、佐世保の給水量の増加は、決して需要の増加ではない。

漏水の増加だったということを覚えておきましょう。

それを石木ダムの必要性の根拠とすることは許されません。

 

漏水対策の遅れのために沢山の水を無駄にしている。

そのツケを、佐世保市民や、

まして川棚町民に押し付けることは止めてもらいたい! 

 

 

続きはこちら→ 佐世保水道、老朽化の現実

 

佐世保市水道事業決算その2

昨日の続きです。

平成27年度水道事業決算で注目した、もう一つは、こちらの表です。

業務量の中の有効率をごらんください。

有効率とは、水道局の解説によると、総配水量のうちの有効水量(漏水等を除いて有効に利用された水量)の割合です。

つまり、有効率が88.3%ということは、無効率が11.7%ということです。

無効率とは、無効水量(漏水量等、有効に使われなかった水量)の割合ですから、全てが漏水というわけではありません。

事故による逸失,赤水などによる供用不適水等が含まれますが、それらはごくわずかなので、

無効率=漏水率とも見る場合も多いようです。

 

実際の漏水はどのくらいあるのか?

そしてその量は、全国的に見て多いのか少ないのか?

調べてみました。

これは昨年、(公財)水道技術研究センターがまとめた資料で、平成25年度の実績値です。

無収水率だけでなく、年間漏水量や漏水率のデータも見られます。

そしてこれは、同じ人口規模の自治体や水道企業団、つまり、

給水人口20万人以上の上水道事業体、98を対象にしたものです。

 

これによりますと、

佐世保市の漏水率は、10.44%で、全国98事業体のうち第8位でした。

おお!ベストテン入り!と関心してる場合ではありませんぞ。

それほど漏水が多いという不名誉なことで、ワースト8位ということ。

その量はというと、年間、約294万㌧なので、一日平均約8000㌧です。

8,000㌧ってピンときませんよね。

10tトラックで800台と考えればわかり易いかも。

4t車だと2000台です。

えー!!!

でしょ?

お金と手間をかけてきれいに浄水した水が、毎日、それほどたくさん漏れてしまっているということ。

もったいないですよねー

 

なんとかならないのですか?と水道局に言ったことがあります。

水道局曰く、

「佐世保市は急斜面地が多く、水圧の関係で水道管が傷みやすいんですよ」

でも、同じ坂の町、長崎市の漏水率は、4.82%でした。

 

また曰く、

「佐世保市は旧海軍の水道施設を引き継いだので、古いものが多くて…」

でも、同じ軍港都市だった広島県呉市の漏水率は、2.81%です。

 

さらに、平成6年の大渇水で、同じように苦しんだ愛媛県松山市の漏水率は、1.88%

 

この違いは何なのでしょう?

結局やる気の問題だと思います。

漏水対策をしっかりやる!何よりも優先する!と決めれば、

お金も人もより多く投入し、必ず効果は上がるはず。

 

これまで石木ダムに投入してきた120億円もの大金を漏水対策に回していたら、

かなりの漏水が解消できていたはず。

 

これほど水を無駄にしている佐世保市が、

水が足りないからと、

川棚町の自然と暮らしを破壊するダム建設に理解を求めても、

説得力のかけらもありません。 

 

漏水対策いつやるの? 今でしょ!

 

 

続きはこちら→ 佐世保の漏水、減るどころか増加!?

平成27年度佐世保市水道事業決算

いま佐世保市では9月議会の真っ最中。

9月5日、都市整備委員会では平成27年度水道事業の決算審議がおこなわれました。

傍聴して、驚くことがいくつも・・・。

その最たるものが工場用水。

昨年度の工場用水の使用量は、1,045,751?だったそうです。

昨年度は366日ですから、一日平均量は、2,857?となります。

 

おや?それはおかしいですねー

4年前の平成24年度、水道局がはじいた予測では、27年度の工場用水はかなり急増していましたよね?

どれどれ、当時の資料を確認してみましょう。

これが、その資料です。

石木ダム事業の再評価をするための委員会に出された資料に掲載されているグラフで、

水道局自らが作成した、正真正銘の予測です。

H27にあたるところの「」の位置をご覧ください。

6,000を超えています。正確な数字は、6,605でした。

直近(H23年度)の実績値は、1,890だったので、4年間に3.5倍にも急増すると予測。

3.5倍ですよ!

そんなの「ありえへん!」と私たち市民は疑問を呈したのですが、

水道局は、あーだ、こーだと言い訳して、予測は正しいと言い張ったのです。

 

そして、いよいよ、その27年度の実績値が出ました!

一日平均=2,857?

いえ、これは佐世保市全体の工場用水でした。

石木ダムに関わる対象地域は佐世保地区(旧佐世保市)ですから、そちらの数字が必要です。

水道局に尋ねました。

それは、なんと、1,382?でした!

予測値6,605?のわずか2割の水しか使わなかったという結果です。

グラフに書き込んでみました。

 

これが現実です。

佐世保市が予測した工場用水の需要は完全に間違っていたと認めるべきです。

佐世保市の24年度水需要予測は完全に破たんしています。

その予測を根拠に石木ダムが必要と言い続け、工事を強行するのは無理があります。

 

佐世保市長さん、佐世保市水道局長さん、

この現実を受け入れて、ちょっと立ち止まってください。

そして、見直してみませんか。

まだ、間に合います。

ダムは全然できていないんですから。

完成間近の豊洲市場だって、問題が見つかったので延期になりました。

その判断を下した小池知事は、都民のみならず、日本中から評価されています。

朝長市長も是非・・・       

 

 

よかったら、続きはこちら

佐世保市水道事業決算その2

集会を伝える新聞記事

集会翌日、11日の長崎新聞。

「ダム完成後は流域住民が永遠に苦しむ」という言葉が、記者さんも印象的だったのかな?

きっと参加者の多くも、同じだったかも‥・

 

 

こちらは3日後、13日の毎日新聞。

12日の宣言文提出と合わせて報じています。

ダムは地権者だけの問題じゃなかった。

多額の税金が投入されていて、自分たちにも関わりがある問題だと初めて感じた。

という参加者がいたという。 

 

それこそ聞きたかった言葉!

これからでも遅くない。

一人ひとりが、しっかり考え、語り合い、自分たちで決めていきたいですね。

 

「ダム問題を考える緊急集会」宣言文 提出

9月10日(土)の緊急集会で採択された宣言文が、12日(月)午前、川棚町長に手渡されました。

185名の集会参加者の大半は川棚町民です。

その町民の意思を受け取った町長は、感想を求められて何と言ったか。

 

 「今日は受け取るだけと聞いていたのでコメントは用意しておりません」

 

なんという返事でしょう!

町民の、たとえ一部の町民だったとしても、たくさんの人々が集い、語り合い、

まとめられた宣言文を目の前で読み上げられ、

感想を求められたのに、一言も感想を述べないとは・・・。

これでは町民無視です。

自分の考えと合わないから?町の政策に反するから?

そんな町民は相手にしなくても良いと?

本気で、それでいいと思っているのでしょうか?

それとも、県に、「相手にするな」「無視を知ろ」とでも言われているのでしょうか…

 

その宣言文はこちらです。

 

 

集会宣言文

九州のマッターホルンと呼ばれる虚空蔵山。そこを源として川原の里を流れる石木川。その流れは川棚川に合流し大村湾に注がれます。中流域の川原地区は棚田が広がり、初夏にはホタルが飛び交うところです。そのような川原地区での自然と結びついた人々の営みは時の流れの中で幾代にも亘って続いてきました。

 その川原地区を沈める石木ダム構想が持ち上がったのが1962年。佐世保市への水の供給のため、川棚川での洪水防止のため石木ダムが必要だと長崎県や佐世保市は言います。以来、行政はダム事業を推進しようとしていますが、川原地区住民や支援者によって阻止されています。

佐世保市の水の需要は近年減るばかりです。また、川棚川の河川改修が完了すれば、過去最大の洪水が発生しても溢れずに流せます。ダムを造る必要はないのです。

 ダムが出来れば洪水が減るどころか、かえって洪水発生の可能性さえ増えます。川原地区の豊かな自然環境とその自然が結びついた13世帯の人々の生活も失われてしまいます。ダム湖にはヘドロが溜まり、川棚川・大村湾の環境にも悪影響を及ぼします。さらにダムはいずれ土砂が溜まり、機能しなくなります。

 ダムは危険で時代遅れなのです。問題だらけの石木ダム建設より石木川・川棚川の河川改修を進めるべきです。川棚町民への十分な説明や合意なしに、総事業費285 億円をかけて、13 世帯約60 名の家や田畑を強制収用までして長崎県や佐世保市はダム建設を進めようとしていますが、これは人権侵害以外の何物でもなく、民主主義に逆行するものです。

 私たちは、石木ダムなど要りません。川原の人たちにも、これまで通り生活を続けてほしいし、その権利は保障されるべきです。

ここに集まった私たちは石木川・川棚川の流れと大村湾の豊かさを次世代に引き継いでいくため、石木ダム建設に反対し、川原地区住民と共にダム建設阻止のために行動することをここに宣言します。

 

2016年9月10日 石木ダム問題を考える緊急集会参加者一同

荒瀬ダムの間違いを繰り返さないで!

9月10日、川棚町で開かれた「ダム問題を考える緊急集会」には、200名近い人々が集まりました。

石木ダム対策弁護団の平山博久弁護士は、石木ダム事業の概要と問題点、
そして裁判の状況について、わかりやすく解説。

「川原」地区総代の炭谷猛さんは、水没予定地に住み続ける思いを切々と吐露。

私たちは、ここに住み続けることを選択した。

ここで一生懸命生きている。

しかし、土地収用法に沿って、収用の手続きがどんどん進んでいる。

数年後には完了するだろう。

しかし、それは紙きれ上のこと。

強制収用されても私たちはここに住み、田んぼを作り続ける。

それは、私たちの生きる権利です。

 

続いて発言されたのは、荒瀬ダム撤去を実現した第一人者、つる詳子さん。

自然観察指導員として、様々な調査や聞き取りを実施する中で、ダムの環境破壊を痛感。

川棚町民にダムの真実を伝えたいと、熊本県八代市から来て下さいました。

参加者は、映し出されるたくさんの写真を見つめながら、つるさんの話に耳を傾けました。

要点を以下にまとめてみましたのでご覧ください。

 

つるさんが、その美しさに心奪われたという川辺川は球磨川の支流です。

そこにダム計画があることを知り、ダム問題への取り組みを開始します。

なぜなら、当時、球磨川流域には既に荒瀬ダム、瀬戸石ダム、市房ダムが有りましたが、それらのダムによって住民は大きな被害を被っていたからです。

 

1.それらは発電用のダムで、放流時の振動による被害が続出していました。

 

2.ダム建設後に大きくなった水害。

 

3.漁業への被害

魚貝類や海苔などがほとんど採れなくなったそうです。

 

ダムによって50年も苦しめられてきた流域住民は「ダムは百害あって一利なし!」

これ以上ダムを造るな!

球磨川を返してくれ!と動き始めます。

国交省を相手に9回も住民討論集会を開催。

これが大きな力となっていきます。

世論の8割がダム反対になった頃、

知事は川辺川ダムの中止を決断し、

その後、荒瀬ダムの撤去も決まりました。

2008年、荒瀬ダムのゲート全開。

2012年本体撤去開始。

半分撤去した頃。

現在は、この柱は全部なくなっています。

その結果、河口部には多くの貝類が復活し、

でも、それ以上に、

潮干狩りを楽しむ人が増え・・・魚貝類も生き抜くのがたいへん!(>_<)

ゲート全開前は30cmほどだった青のりが、今や4mにも!

 

最後のまとめはこちら。

そして、川棚町民へのメッセージ。

 

私は、実は2012年の春、荒瀬ダム撤去「前夜祭」に参加させて頂きました。

つるさんのお話も何回も聴きました。

そして、その度に感銘を受け、この真実を、つるさんのお話を、

ぜひ川棚町の皆さんに聴いてほしいと、ずっと願っていました。

それが実現して、本当に嬉しいです。

昨日参加された皆さん、是非このメッセージを周りの方に伝えていきましょう!

 

ダムができたら、川や海は必ず疲弊する。

ダムができるまでは水没予定地が苦しみ、完成後は流域住民が苦しむ。

荒瀬ダムの間違いを繰り返さないで!