「ダム問題を考える緊急集会」宣言文 提出

9月10日(土)の緊急集会で採択された宣言文が、12日(月)午前、川棚町長に手渡されました。

185名の集会参加者の大半は川棚町民です。

その町民の意思を受け取った町長は、感想を求められて何と言ったか。

 

 「今日は受け取るだけと聞いていたのでコメントは用意しておりません」

 

なんという返事でしょう!

町民の、たとえ一部の町民だったとしても、たくさんの人々が集い、語り合い、

まとめられた宣言文を目の前で読み上げられ、

感想を求められたのに、一言も感想を述べないとは・・・。

これでは町民無視です。

自分の考えと合わないから?町の政策に反するから?

そんな町民は相手にしなくても良いと?

本気で、それでいいと思っているのでしょうか?

それとも、県に、「相手にするな」「無視を知ろ」とでも言われているのでしょうか…

 

その宣言文はこちらです。

 

 

集会宣言文

九州のマッターホルンと呼ばれる虚空蔵山。そこを源として川原の里を流れる石木川。その流れは川棚川に合流し大村湾に注がれます。中流域の川原地区は棚田が広がり、初夏にはホタルが飛び交うところです。そのような川原地区での自然と結びついた人々の営みは時の流れの中で幾代にも亘って続いてきました。

 その川原地区を沈める石木ダム構想が持ち上がったのが1962年。佐世保市への水の供給のため、川棚川での洪水防止のため石木ダムが必要だと長崎県や佐世保市は言います。以来、行政はダム事業を推進しようとしていますが、川原地区住民や支援者によって阻止されています。

佐世保市の水の需要は近年減るばかりです。また、川棚川の河川改修が完了すれば、過去最大の洪水が発生しても溢れずに流せます。ダムを造る必要はないのです。

 ダムが出来れば洪水が減るどころか、かえって洪水発生の可能性さえ増えます。川原地区の豊かな自然環境とその自然が結びついた13世帯の人々の生活も失われてしまいます。ダム湖にはヘドロが溜まり、川棚川・大村湾の環境にも悪影響を及ぼします。さらにダムはいずれ土砂が溜まり、機能しなくなります。

 ダムは危険で時代遅れなのです。問題だらけの石木ダム建設より石木川・川棚川の河川改修を進めるべきです。川棚町民への十分な説明や合意なしに、総事業費285 億円をかけて、13 世帯約60 名の家や田畑を強制収用までして長崎県や佐世保市はダム建設を進めようとしていますが、これは人権侵害以外の何物でもなく、民主主義に逆行するものです。

 私たちは、石木ダムなど要りません。川原の人たちにも、これまで通り生活を続けてほしいし、その権利は保障されるべきです。

ここに集まった私たちは石木川・川棚川の流れと大村湾の豊かさを次世代に引き継いでいくため、石木ダム建設に反対し、川原地区住民と共にダム建設阻止のために行動することをここに宣言します。

 

2016年9月10日 石木ダム問題を考える緊急集会参加者一同