昨日のブログで提示した漏水量と漏水率は、平成25年度の数値でした。
決算審議の委員会資料に見当たらなかったので、水道技術研究センターの資料から探し出しました。
ところが、いま開会中の佐世保市議会本会議で水道局長が、昨年度の漏水量について言及していました。
議会中継の録画で発見したのですが、
http://www.sasebo-city.stream.jfit.co.jp/?tpl=play_vod&inquiry_id=826
なんと、なんと、漏水率は減るどころか、増えていました!
昨年度は「漏水量の減少と有効率向上のため取り組んだ」と言いながら、
なぜか、結果は真逆です。
年間漏水量=3,421,976m3(前年度比235,878m3増)
日平均漏水量=9,350m3(前年度比621m3増)
増加率=7.4%
という、とんでもない事態になっていました。
平成25年度の漏水量294万m3でも驚いていたのに、
平成27年度は342万m3だった!
ということは・・・?
一日の平均配水量が約8万トン弱なので、
一年間に、約43日分の水が漏れていたということです。
全佐世保市民と企業や学校やレストランやホテルなど、
あらゆるところで日々使われているかけがえのない水が、
約1ヶ月半分も無駄に捨てられていたようなものです。
それは、「水を捨てている」だけでなく「お金も捨てている」ことになります。
なぜなら、ダムや河川の水から水道水をつくるには、経費がかかるから。
取水費用、浄水費用、配水費用…それぞれに人件費や動力費などなど。
それらがどのくらいかかるか?
昨年度の給水原価(水道水を1立方メートル作るのに必要とする経費)は、
204.74円でした。
漏水量3,421,976×給水原価204.74=700,615,366円
なんと、7億円も無駄にしたってこと?!
そして、その342万m3という水量を佐世保のダムと比較すると、
下の原ダムの1.6個分、
川谷ダムの2.1個分、
山の田ダムの6個分に相当します。
さらに、一日平均の漏水量に注目すると、
その量は、9,350m3ですから、10㌧トラック935台分!
これは前年度より、621m3増加したという。
一方、一日平均配水量は、前年度より、529m3の増加。
ということは、配水量が増えたのは、
水の使用量が増えたのではなく、漏水量が増えた結果ということ。
ここが大事!
水需要予測を立てる時は、一日平均給水量や一日最大給水量が鍵になります。
給水量の増加=需要の増加として、新たな水源確保の理由とされます。
しかし、佐世保の給水量の増加は、決して需要の増加ではない。
漏水の増加だったということを覚えておきましょう。
それを石木ダムの必要性の根拠とすることは許されません。
漏水対策の遅れのために沢山の水を無駄にしている。
そのツケを、佐世保市民や、
まして川棚町民に押し付けることは止めてもらいたい!
続きはこちら→ 佐世保水道、老朽化の現実