9月18日の動きを伝える各紙

なるほど、そういうことか〜

と、収用裁決がどういうものなのか知らない人(ほとんどの読者)にも分かりやすく書かれています。

*収用委員会が裁決申請を受理する要件は、書類として整っており、手続き上の不備がないことだけ。

*そこで審理するのは補償額や明渡し期日などをきめること。

*裁決申請書の写しは9月中にも公告縦覧が始まるようです。

*「18日は非公開で開かれた」とありますが、10月に開かれる次回以降の委員会は、公開されるのでしょうか?

 

 

へー!

県は取材に対し、「審尋の内容は明らかにできない」と言ったらしい。

そんな規則でもあるのでしょうか?

あったとしたら、馬奈木弁護士たちは規則違反になりますが・・・

こちら側の弁護団は審尋後に丁寧な報告会を開いてくれました。

マスコミの方にもオープンで。

審尋の内容を明らかにするのが規則違反なら、そんなことはできないでしょう。

 

審尋に対して取材拒否したのは、なんでもこっそりやりたがる、特に都合の悪いことは秘密にしたがる行政側の習い性みたいなものでしょうか・・・

 

 

長崎では裁決申請受理、佐世保では仮処分審尋

石木ダム 県収用委員会

県と佐世保市が東彼・川棚町に建設を計画する石木ダム。県収用委員会は18日、反対地権者の土地の強制収用につながる裁決申請を受理しました。委員会は午後、県庁で非公開で開かれました。委員は知事が任命した弁護士や建築士ら7人で構成します。委員会では県が5日に申請した反対地権者4世帯の農地約5000平方メートルの明け渡しを求める裁決申請について協議し、受理することを決めました。年内には県と地権者双方が出席して意見を聴く場を設定し、土地の補償額や明け渡しの時期を決めます。一方、中村知事は17日の県議会で裁決申請した農地に加え、反対地権者の自宅のある建設用地約14万5000平方メートルについても裁決申請の準備を進める考えを初めて明言しています。(NCCニュース)
 
 
今日夕方のTVニュースです。
県の収用委員会が県が提出した収用裁決申請を受理したと報じました。
申請書類に不備が無ければ受理する仕組みになっていますからねぇ。。
 
 

石木ダム仮処分審尋始まる

佐世保市では18日、付け替え道路の建設工事を地権者らが妨害したとして妨害しないよう県が求めた仮処分申請を受けて地権者らへの聞き取りが始まりました。県は7月末から水没予定地の付け替え道路工事を始めようとしましたが地権者らに阻止されたため工事を妨害しないよう求める仮処分を長崎地裁佐世保支部に申請していました。18日は県側と地権者側双方の関係者と弁護士が裁判所を訪れ、県側が準備書面と証拠資料、地権者側が申立書を提出しました。このあと地権者らは報告集会を開き、司法の場でも粘り強く争う姿勢を確認しました。次回の聞き取りは来月24日の予定です。(NCCニュース)
 
 
「審尋」とは「詳しく問い質すこと」
地元地権者や私たち共有地権者や支援者がおこなった行為が妨害に当たるのかどうか判断するために、双方の言い分を裁判官が詳しく聞き取ることです。
その1回目が今日おこなわれました。
詳しくは次のページに・・・ 
 
 
 

西日本新聞も強制収用のゆくえに注目

今日の西日本新聞の記事を紹介します。

強制収用に関する県の動きと住民の声をまとめています。

ダム推進派の「石木ダム建設促進川棚町民の会」の会長でさえ、

「できれば強制収用は避けてほしい」と発言しています。

ここに書かれている通り。

水需要が減り続けていることは紛れもない現実。

それを無視して水需要が急増する予測のどこに正当性があるというのか。

推進派でも本気で信じてはいないだろう。

100年に一度の大雨に備える必要がないとは言わない。

が、それなら県内みな、そのように備えなければならないだろう。

なぜ石木川合流地点より上流地域では、30年に一度の大雨に備えればいいのか?

しかも近年の豪雨は局地的。

石木川周辺ではなく、川棚川の他の支川に100年に一度の大雨が降った場合は、石木ダムでは対応できない。

 

すべては、石木ダムを造るための言い訳にしか過ぎない。

 

 

署名活動を伝える各紙 9月7日

どの新聞もカラー写真入りで伝えています。

ここに紹介された市民の声はよく聞かれます。

「あそこの水は美味しいですよね〜よく汲みに行きます」

「毎年ホタルを見に行ってます。あの自然は残してほしい・・」

ダムに賛成反対に関わりなく、現地を知っている多くの人が語ります。

 

また、もう一つ、賛否は言わずに、

「まだやってるんですか?長いですねー」という言葉もよく耳にします。

全く関心の無い人の言葉で残念ですが、これも現実です。

そして、そんな人に

「長いですよねー。ダムの話がもちあがってから半世紀以上ですもんね」

と言うと、

「半世紀も?そんならもうできんでしょ。それにもうこれからは

 人は減り続けるばっかし。造るなら早う造ってほしかったですよ」

としみじみ過去の苦労話をされたり・・・

 

 

 

ここに書かれているように、

市は今年は建設促進パレードを取り止めました。

で、「水を大切にする日」に相応しいイベントを何もしないってことが不思議です。

ほんとに「慢性的な水不足」なら、節水アピールくらいするはず・・・

 

長崎新聞 今日(8月29日)の論説 

 

たいへん公正な論説だと思います。

起業者の側にも地権者の側にも寄らず、

両者を見守る県民の、そのまた後ろから三者を客観的に眺め、

観察した結果見えて来たものを率直に伝えている・・・そのように感じました。

 

・国と自治体の借金が天文学的な数字に膨らむ中、無駄な公共事業は許されない。

・必要な公共事業もある。

・100億単位の金をかけ、土地収用という強権を用いてまでダムを造るという話に、県民の支持がひろがるのか?

・今後水需要が増えると言われても、人口減と経済の不振を実感する県民にとって現実味に乏しい。

・県の説明は必要性と危機を強弁しているようにしか見えないのではないか。

・行政が目的に従い手順を踏もうとするほど、それを見守る民意は離れていく。

 

中村知事、今からでも遅くありません。

裁決申請の方針を見直して、話し合いを続行しましょう! 

 

いよいよ裁決申請に向かうのか?

今日の長崎新聞には、石木ダム建設のための土地収用の裁決申請をするかどうか、

県と佐世保市と川棚町が話し合って26日に判断をすると書かれています。

その結果の見通しについては何も書かれていません。

が、朝日新聞の記事は違います。

ここには、

「県は強制収用の裁決を申請する方針を固めた」とはっきり書かれています。

知事は月内にも佐世保市長、川棚町長と面会し、「申請の方針を伝える」そして、

「両首長の了解が得られれば、申請する考えを明らかにする」と書かれています。

 

知事が申請したいと言えば、市長や町長が反対する可能性は全くありません。

佐世保市長は知事以上に石木ダム推進と思われますし、

川棚町長も説明会では「推進の立場である」と明言してます。

 

これまでずっと「話し合いでの解決を目指す」と言い続け、

実際には知事も市長も地権者や私たちを避け続け、

たった1回だけ7月に面談が叶いましたが、

それも帳面消しにすぎないと新聞にも書かれていました。

そうやって、話し合いらしい話し合いはせずに、タイムリミットが近づいたからと、

いとも簡単に強制収用への扉をまた一つ開けるのでしょう。

 

この1年間、知事がやってきたことは、

地権者の理解を得る努力ではなく、

何もせず、ただひたすら時が経つことを辛抱強く待っていただけ。。

2010年1月、選挙前のアンケートに、

「強制収用はしない」と答えたあの時の思いは、もうすっかり忘れてしまったのでしょうか?

 

まだあと2週間あります。

もう一度、初めて知事に立候補した時の初心を思い起こして、ようく考えてほしい。

住民にとって、県民にとって、知事にとって、強制収用がどんな意味を持つのか。

 

工事妨害禁止の仮処分申請を報じる今日の新聞

・仮処分が決まったら、テントや椅子などは自主的に撤去しなければ強制撤去されるが

・人を強制的に移動させる権限はない

・地権者は工事が再開されれば体を張って阻止する構え

 

・地権者は、「私たちの姿勢は変わらない。法律を盾に権力で弱い住民を攻撃するやり方には、これからも立ち向かっていく」と話す。

 

 

読売新聞 
http://www.yomiuri.co.jp/local/nagasaki/news/20140807-OYTNT50547.html

石木ダム県が仮処分申請
 
 県は7日、川棚町に計画している石木ダム事業で、建設に反対する地権者らが工事車両出入り口の県有地に立ちふさがって通行を妨害する行為の禁止を求める仮処分を長崎地裁佐世保支部に申し立てた。
 県河川課によると、反対派の地権者や支援団体のメンバーは、県が付け替え道路工事に着手した7月30日以降、入り口を横断幕でふさいだり、座り込んだりといった阻止行動を続けている。県は県有地での妨害行為を確認した地権者ら23人に対し、出入り口の封鎖をやめ、県有地に設置したテントや横断幕、いすなどを撤去するよう求めている。

 地権者の岩下すみ子さん(65)は「圧力には屈しない。私たちには自分たちの土地に住む権利がある。これまで通り反対運動を行っていく」と話した。

県、仮処分申請

昨日午後、長崎県は付け替え道路工事への妨害を禁止するよう求める仮処分命令を
長崎地裁佐世保支部に申請しました。
 
夕方のニュースの記事を転載します。
(下線は私が入れました)
 
 

東彼・川棚町に建設が計画されている石木ダムをめぐり、県は、きょう、建設に反対する地権者の関連工事への妨害に対し、法的措置にでたことを明らかにしました。
県は、ダム完成後に水に沈む県道の代わりとなる道路工事に着工するため、先月30日から、現地を訪れていますが、工事に反対する地権者らに阻まれています。このため県は、地権者など23人を相手取り、付け替え道路工事への妨害を禁止するよう求める仮処分命令を、きょう午前、長崎地裁・佐世保支部に申し立てました。浅野土木部長「これ以上この状態が続いても、なかなか進展がないということを判断した。今後必要な工事を進めていくためには、別の方法をとらざるを得ない」申し立てでは、立ちふさがる、座り込むなどの方法で、通行を妨害してはならないことや、決定通知がなされてから5日以内に、テントや、横断幕を全て撤去することなどを求めています。県は、裁判所の決定が出るまで、工事の着手を見送る方針です。

 

NCC http://www.ncctv.co.jp/news/

石木ダム建設事業で付け替え道路建設工事を地権者らが妨害していることに対し、県は工事を妨害しないよう求める仮処分を長崎地裁佐世保支部に申請しました。県と佐世保市が東彼・川棚町に建設を計画する石木ダムは地権者13世帯が建設に反対しています。先月30日からはダムで水没する道路の代わりとなる付替え道路の建設を始める予定でしたが県職員が予定地に入ろうとするたびに地権者が通行を妨害しています。道路建設のための用地の買収はすべて終わっています。県は、地権者や支援者23人に対し通行を妨害しないことや県有地に地権者らが建てたテント、横断幕の撤去などを求める仮処分を申請しました。また、裁判所の判断が出るまで、工事をしないことも地権者に伝えたということです。これに対し地権者の代理人を務める馬奈木昭雄弁護士は「強権力を発動する前に納得いく説得をするのが先だ。説明をしている最中に司法の場に打って出るなど到底納得できない」と話しています。

 

NBC http://www.nbc-nagasaki.co.jp//news/nbcnews.php#4

東彼・川棚町に計画されている石木ダム事業で長崎県は、道路工事への着手を妨害している地権者らの行動を禁じるよう命じる仮処分を裁判所に申し立てました。石木ダム事業をめぐって県はすでに買収済の土地で先月30日から「付け替え道路」の工事に入る予定でした。しかし、反対地権者らは「ダムの必要性について納得いく説明をするのが先」だとして、工事関係者の立ち入りを阻止する抗議行動を続けてきました。県は1週間以上にわたり説得してきましたが、地権者側が阻止行動をやめないことから法的措置に踏み切りました。県は7日、裁判所に対し地権者らが行っている工事の妨害行為を禁じるよう命じる仮処分を申し立てました。仮処分の決定が出るまでの間、長崎県は付け替え道路の工事を中断する考えです。今回の仮処分が認められても地権者の阻止行動を強制的に排除することはできません。しかし県は裁判所の命令が出ればそれを守って妨害行為をやめてほしいとしています。これに対し地権者の岩下和雄さんは「県が仮処分を申し立てようと、必要性のないダム工事には反対の姿勢を貫く」としています。

 

我慢比べ

今朝の長崎新聞です。

県と反対派の我慢比べ? 確かに・・・。

でも、それはまだ始まったばかり。

本当の我慢比べはこれからでしょう。

 

13世帯の皆さんは半世紀も県と向き合い、闘ってこられたのですから、

我慢比べなら負けやせんよー!と自信満々。

 

しかし、何故こんな我慢比べをやっているのか、その真意を伝えることが大事です。

県のもっともらしい主張を鵜呑みにする県民も少なくないと思うので、それが心配です。

 

「着手場所は県有地。“自分の家”に入れさせない妨害行為は法を逸脱している」

と県は言います。

今回の工事の着手場所は、確かに今は県有地です。

ですが、元は一つの部落、川原地区の皆さんたちのふる里。
 
そこに土足で入り込んで、お金の力で土地を奪い取っていったのは県です。
 
ふる里の自然を破壊し、ダムのための無駄な道路を造ろうとするのは許さないという思い、
 
しかもその道路はいずれ反対地権者の土地にぶつかり行き止まりになる運命、
 
つまり完成しない無駄な道路であり、税金の無駄遣い!
 
だから私たちは体を張って阻止しているという事実を、
 
より多くの人に伝えていきたいと思っています。
 
 
 
皆さん、友人や隣人などとの会話の中で、この問題が話題になった時は、
 
ぜひ阻止行動の真意を伝えて頂けますよう、よろしくお願い致します。