史上最低の再評価委員会!



昨日、佐世保市水道局が実施した石木ダム再評価のための委員会は疑問だらけ、問題だらけ。佐世保市民として恥ずかしさと悔しさいっぱいの委員会でした。

このような結果が予想されたので、私たちは事前に今回の委員会開催を中止するよう申し入れをしました。


再評価にあたっては第三者の意見聴取が義務付けられていますが、今回諮問されたこの委員会は、日頃から水道局の計画策定に関わっているので第三者委員会とはいえません。

その申し入れ書はこちらです。
石木ダム再評価について佐世保市上下水道事業経営検討委員会への諮問中止を求める申し入れ

確かに開会前でお忙しかったとは思いますが、水道局長以下部長も次長も水源対策課長も責任ある立場の方はどなたも対応できないとのことで、受付に立っておられた職員の方へ手渡すことになりました。



さて、その受付を済ませたら、案内されたのは委員会会場ではなく、「別室」です。


ここにモニターを設置しているので、それを見よ!そこで聞け!ということです。

それって「傍聴」と言えますか?
辞書を引くと、傍聴とは、「発言権なしに、その席場のそばにいてきくこと」とありますが。

しかも、傍聴者には、このような注意書きを渡していたようです。


別室に閉じ込めておいて、こんなに禁止事項を並べて何の意味があるのでしょう?

たまたま私には、この紙は渡されなかったので、知らずに写真撮影しましたが、何も注意はされませんでした。動画を撮っている人もいましたが、職員は無視していましたよ。


こんな感じで画面はぼやけています。


右側が会場全体を映している画面で、左側が資料を映し出す画面。


どんなに近づいても顔も見えないし誰が発言しているのかもわかりません。

音はスピーカーから聞こえてきますが、割れていたり、雑音が入ったりで、聞き取れなかったところも沢山ありました。


資料もよく見えません。前から2番目に座っていても、小さな字は読み取れません。(このように写真に撮って拡大すればかなり読めますが、その場で肉眼で見ると全然ダメでした)

過去の再評価委員会では、県でも佐世保市でも、傍聴者は当然その部屋に入れ、資料も全員に配布されました。資料を見ながら聴けば、県職員や水道局職員の説明内容が理解できましたが、今回はそうではありません。

つまり、当局は市民の理解など、これっぽっちも求めていない。自分たちが選んだ人たちを集め、その人たちだけに理解してもらえばそれで良い。その結果「第三者委員会」からのお墨付きを得ればそれで良い、との考えのようです。


こんなことにも、


こんなことにも、委員の皆さんからは、何の疑問の声も上がりませんでした。

小佐々地区や鹿町地区の水道施設を組み込むと、水需要は当然増えますが、なぜ水源は組み入れないのでしょうか?これらの地区の皆さんが、これまで大切に使ってきた水源は、消えてしまうのですか?

保有水源は増やさず、水需要だけを増やす、そしてより大きな水源不足を創り出す…こんな需要予測はおかしいのでは?と感じる委員さんが1人もいないのが不思議です。

それどころか、委員の中からは、もっと余裕のある予測をしないと将来が不安だとか、経済が発展しないとか、そのような声が多く上がっていました。

次回は2月。日取りの詳細は決まっていないそうです。また、直前になって発表するのでしょうか?

それまでに私たちにできることを考えたいと思います。ご協力頂ける方は、石木川まもり隊へご連絡をお願いします。

今朝は市役所前でチラシ配りをしました。





こんなチラシです。

みなさん、けっこう受け取って、すぐに目を通してくださっていました。





それにしても…今回のようないい加減な再評価は初めてです。佐世保でも、長崎県でも、いえ、他県でも聞いたことがありません。

委員会傍聴のあり方としても姑息です。委員会開催費用は水道局会計から出されているので、それは私たち市民が支払った水道料金です。市民の前で堂々と説明し、議論すべきです。私たちの知る権利を奪わないでください。

私たちは諦めることなく、おかしいことはおかしいと言い、少しでもまともな再評価が行われるよう、今後も微力を尽くします。

最後まで読んでくださった皆さん、よかったら、この記事を拡散していただけないでしょうか?

多くの方に、特に佐世保市民の方に知って頂きたいので、皆さんの拡散が、その可能性を広げます。

よろしくお願いします。 (‘◇’)ゞ

明日の再評価は中止すべきです!

明日、1月23日10:00より佐世保市役所4Fで、石木ダム事業の「再評価」について委員会が開催される予定です。

再評価そのものはとても重要で必要なことなので大賛成です。
しかし、その再評価について諮問される委員会は、常設の「上下水道事業経営検討委員会」(略して「経営検討委員会」)であり、それには私たちは賛同できません。

その理由の1つが、同委員会のメンバー構成です。
再評価は、社会経済情勢の変化等に照らして検討し、その事業をこのまま継続すべきか否かを客観的に判断しなければなりません。
その諮問を受けた委員がみんな中立であるか、あるいは賛成や反対の人がいてもいいけれどその場合は同数であるとか、公平な構成が求められます。

ところが、今回の委員の方々9名の中のお1人は、完全な石木ダム推進派です。
こちらは、「石木ダム建設促進佐世保市民の会」の役員名簿の最新版です。



この促進市民の会の副会長の川崎さんが、明日の会議のメンバーです。

川崎さん以外にもM委員が所属する団体も促進市民の会に加盟しており、その団体の№2の方が、やはり促進市民の会の副会長をなさっています。

これっておかしくないですか?
私たちの申し入れや、市議会での一般質問に対して、当局は「再評価はこれまで通り中立なメンバーによって公正に行われる」と述べていましたが、実態はこれまで通り、推進派に偏った構成と言わざるを得ません。どこが中立なのでしょう?

この委員の人選以外にも、同委員会に再評価を諮問すべきではない理由があります。
もっと基本的な大事な理由です。

そのことを明記して、明日わたしたちは水道局へ申し入れにいきます。
その前に、佐世保市役所前でチラシ配りも行います。

7:50 佐世保市役所バス停前に集合です。

可能な方のご協力、よろしくお願いいたします。

水道局よ、なぜ逃げる



そのニュースは突然飛び込んできました。

1月16日夜、知人からの知らせで、水道局のHPを確認すると、確かに「石木ダム建設事業にかかる事業再評価について」令和2年1月23日(木曜日)10時00分~16時00分に委員会を開催するとの告知が出ていました。
https://www.city.sasebo.lg.jp/suidokyoku/suisou/kentouiinkai.html

諮問する委員会は、「佐世保市上下水道事業経営検討委員会」です。
私たちは昨年11月から再評価委員会の設置を強く求めていましたが、それには全く耳を貸さず、結局、経営検討委員会で間に合わせるという、安直で形だけの再評価をやろうとしています。

23日と言えば、あと1週間しかありません。
まずは、なぜ不適切な経営検討委員会に諮問することになったのか、その経緯を知りたい。
また、委員会のスケジュール(何回、いつ頃開く予定か)も知りたい。
そのような思いで、翌17日の午前11時に5人で水道局に話を聞きに出かけました。

ところが、メンバーのKさんが事前に伺うことを告げていたにもかかわらず、石木ダム再評価について説明できる方は誰もいないと言うのです。

つまり、再評価の実務担当責任者である水源対策・企画課の課長も不在で、水源対策係の5名中4名も不在、在籍していたお1人は新人の方で何も答えられないとのこと。

しかも、いつ戻るのかわからない、携帯をかけても「現在電波の届かない所にいるか・・・」のアナウンスが流れるか、着信音が鳴っても繋がらない。結果、誰とも連絡が取れない、とのこと。「連絡ください」とのメールを入れてもらいましたが、それにも応答が無いとのこと。

そんなことがあるのでしょうか?
一般企業であれば、会社からの呼びかけに社員が応答しない、いつ帰社するかの予定も告げず出て行ったきり、何の連絡もしない・・・なんてことは許されません。

公営企業は許されるのですか?
佐世保市水道局は許されるのですか?

それとも私たちから逃げていたのですか?
逃げるよう指示されていたのですか?
そんな疑念さえ湧いてきました。

私たちは、水道局の終業時刻の17時15分まで局内で待たせてもらいましたが、とうとうどなたにも会うことはできませんでした。

なぜ市民から逃げるのでしょう?
なぜ説明すべきことから逃げるのでしょう?

私たちは石木ダム再評価をとても重要視しています。
私たち佐世保市民にとって、石木ダムが本当に必要な、今後も継続すべき事業であるのかどうかを検討する大事な機会だからです。
あらゆる実績値や人口予測や様々な資料が集められ、科学的に分析し検証される、その過程を市民も共有することができるからです。

しかし、その目的を本当に果たすためには、公正中立な再評価委員会を設置しなければなりません。
常設の上下水道経営検討委員会ではダメなのです。

なぜなら、同委員会は、佐世保市水道局の予算や決算など経営のあり方に関することだけでなく、上下水道ビジョン等各種計画の策定に関しても検討することと条例に明記されています。

その水道ビジョンの重点施策の1つが石木ダムです。石木ダム推進を図るというビジョン策定に関わった委員たちがその判断を否定するはずがありません。結論は分かり切っています。

石木ダムを推進する佐世保市が、石木ダムを推進する佐世保市上下水道事業経営検討委員会に諮問すれば、「事業継続」となるのは明らかです。
そのような再評価は茶番です。

そうならないように、国は再評価に関して「学識経験者等の第三者から意見を聴取すること」と義務付けているのです。
同委員会が第三者でないのは明らかです。

水道局の皆さん、佐世保市上下水道事業経営検討委員会になぜ諮問するのか、その理由を説明してください。
説明できないなら、今回の委員会開催は止めてください。
そして、今からでも再評価委員会の設置を考えてください。
お願いします!

実施決定!利水についての再評価

佐世保市がようやく、石木ダム事業の再評価実施を決めました。


12月4日、佐世保市議会石木ダム建設促進特別委員会での説明を傍聴しましたが、ただ、やると決めただけで、具体的な内容やタイムスケジュールは何も決まっていないとのこと。

やっぱり・・・。

数人の委員から内容やスケジュールについていくつか質問がありましたが、

川野水源対策企画課長は、
「内容は水需要予測や代替案や費用対効果など、厚労省が定めたルールに沿って行う」
今年度末(来年3月末)までに結果を出すことを目標にしているが、まだ、いつ、何をするかは明言できる段階ではない」と説明し、

谷本水道局長は、
「中身について固まった時点で、何らかの方法でお知らせしたい」と述べました。

これで終わりかと思ったとき、最後に佐藤委員(石特委員会では唯一の女性議員)が手を上げました。

佐藤委員:再評価する方たちは、どういう方たちですか?

川野課長:再評価するのは我々水道局だが、厚労省が定めた実施要領では第三者の意見も聞くようにと書かれている。その第三者については、まだ何もきまっていない。

佐藤委員:第三者の意見は重要だと思うので、(委員の選出については)しっかり吟味してもらいたい。

水道局長:そのようにする所存です。

そこのところを私たちも知りたかったので、佐藤市議には感謝!です。
佐藤市議も言われたように「第三者の意見は重要」であり、「第三者委員会の委員の選出はしっかり吟味」してもらわねばなりません。
ということは、とても今年度中に再評価を終えることは難しいはずです。
今年度中に結果報告をしなければならないというルールは無いので、(水道局の担当者に確認済み)、あえて短い期限を決めて、手抜き再評価にならないことを強く願います。

今年度中に慎重な人選の元に再評価委員会を設置し、十分なデータや資料も用意し、来年度から再評価委員会の開催を目指すべきです。

その理由の1つは、今年度の給水量の変化です。
今年度に入って、かなり減少しています。

例えば、先月11月の給水量を前年度と比較してみると、
平均値で3.2%減、最大値で4.3%も減少しています。

人口は(11月1日時点で)前年度比1.1%の減少なので、
人口以外の要因が大きく作用していると思われます。
(私は勝手に漏水対策が功を奏してきたのか?と思っていて、水道局の努力を大いに評価したいと思っているのですが)

いずれにしても今年度末までのデータをしっかり分析して、それを元に水需要の予測をするべきです。

ちなみに、先月の一日平均給水量=66,502㎥/日
        一日最大給水量=69、301㎥/日 でした。

水道局の言う「安定水源だけでも十分」ですネ!

 

再評価する方向で始動!

今日の長崎新聞です。



ようやく昨日、県から佐世保市へ、工期の3年延長を正式決定したとの連絡が入ったそうです。

それを受け佐世保市水道局は、局内で調整に入ったとのことで、

具体的には、

本年度内に再評価を始める(とみられる)

●水需要予測のほか、代替案や費用対効果などをあらためて分析する。

だそうです。

12日に私たちが提出した「再評価についての要望書」に対する回答は、期限とした26日を過ぎても届きませんでした。理由は「県からの報告がないので」とのことでしたが、ようやく届いたので、近々お答えを頂けることでしょう。

新聞記事で知る限りでは、私たちの要望のうちの半分は叶えて頂けそうで、期待をしています。

再評価の実施と再評価委員会の設置です。

「本年度内に再評価を始める」ということは、来年3月31日までに始めるということですから、付け焼刃的ではなくじっくりと準備するということであり、再評価のための委員会を設置して頂けるに違いないと期待しています。

どのような委員会に諮問するか、そのメンバー、構成が大事です。

前回のようなデタラメな水需要予測(たった2年間で工場用水が2.8倍になるとか、人口減少は止まらないのに全体の給水量は急増するとか)を認めるような委員会では、諮問しない方がマシです。

今日は、こんな記事もありました。



明日の控訴審でどのような判決が出るか…と。

一審でも二審でも私たち原告側は、ダムの必要性を問い続けてきました。それに対して国側は真っ向勝負することなく、証人を拒否したり、意見書を認めなかったり、どう見ても逃げているとしか思えないような負け戦を演じていたのに、一審判決では私たちの負け。

長崎地裁は県の計画は「合理性を欠くとは言えない」とし、「事業認定した国の判断は適法」と認めたのです。司法の場では裁判官の資質で結果は左右されますが、同様に行政が委ねる第三者委員会も、委員の資質次第で、行政に忖度した、お墨付き委員会になってしまうのです。

佐世保市水道局が、水道事業者としての誇りを持って仕事をするなら、本当に再評価の役に立つ人材を集め、佐世保市民にとって納得のいく再評価をやっていただくよう願いますし、そのような回答が届くことを首を長くして待っています。

 

公平公正な再評価委員会を!



昨日、佐世保市民6人で、水道局へ要望書を提出してきました。提出したのは、「石木川まもり隊」と「佐世保の水と石木ダムを考える市民の会」の2団体です。



長崎新聞は写真入りで大きく伝えていました。

読売新聞や西日本新聞も記事を掲載していましたが、両新聞の見出しを見て、びっくり!





早期の再評価要望」「再評価早期に」と書かれていますが、これは誤解です!

要望書をごらんください。2019.11.12 石木ダム事業再評価についての要望書

最後に4つの要望事項を掲げています。その1と2を確認してください。

1.長崎県から工期を3年延長するという正式な報告が届いたら、佐世保市は利水面での再評価を行うという決定を速やかにおこなうこと

2.再評価のための委員会は新たに設置し、人選に際しては、石木ダム推進派の意見も反対派の意見も聞けるよう、偏りのない構成を目指すこと。例えば、水問題に詳しい識者を選ぶ場合は、石木ダム賛成反対双方の立場の人を選ぶこと。

(提出した要望書は全て黒字。説明をわかりやすくするため、ここでは赤字で表示)

私たちが求めているのは「再評価をするという決断は早くしてほしい」が、「再評価の準備は時間をかけてじっくりおこなってほしい」ということです。

新たな委員会を設置するには時間がかかるのですが、何故それを望むのか説明します。

佐世保市は過去何回も石木ダム事業の再評価をおこなっていますが、私が知っているものだけでも4回あります。1999年度、2004年度、2007年度、2012年度の4回です。

1999、2004、2007年度の3回は、全て再評価のための第三者委員会を設置してそこで議論されましたので、結果は「事業継続」となっても、議論の過程では様々な疑問や異論も出てきました。

2007年度の意見書には「…場合によっては、(ダム以外の)別の道を探る必要があるとの意見も一部委員にあるので、重要な意見として特に付記する」と書かれていました。

2004年度の議事録には、提示される資料について、「資料自体は事業者側からすべて出て、それで判断しろということになっている。異論を唱えようとすれば、出された資料を否定するような資料を自分で作らなければならない。だから、(事務局の原案に沿った)結論にしかならない。このような再評価委員会のあり方というのはどうなのか。いろいろなデータは公開し伝えてほしい」との委員長の発言が記録されていました。

これらは重要な意見であり指摘です。このような委員の方々の意見を取り入れて、より充実した再評価を目指すべきだと思うのですが…

直近、つまり前回、2012年度の再評価は、再評価のための委員会は設置せず、常設の『佐世保市上下水道事業経営検討委員会』に諮問したので、答申書の中身は、いつも水道局長が議会で述べていることとほとんど同じ内容でした。

考えてみれば、それは当然の結果です。『佐世保市上下水道事業経営検討委員会』というのは、水道局の経営のあり方について検討したり、上下水道ビジョンの策定に関わったりするのが任務なので、予算時、決算時、その他において度々当局と意見を交わし佐世保市水道事業に関わっているのですから、身内とまではいかなくても、かなり近い関係にあります。

しかし、この再評価を義務付けている厚生労働省の実施要領によると、評価にあたっては、「学識経験者等の第三者から意見を聴取する」とあります。また、その学識経験者とは、「評価対象事業の特性や社会経済等について高い見識や実践的知識等を有する」識者ということです。

『佐世保市上下水道事業経営検討委員会』には、社会経済についての高い見識をお持ちの方はおられるかもしれませんが、ダム事業についての見識や実践的知識をお持ちの方は名簿からはお見受けできません。

そういう観点からも、石木ダム事業についてしっかりとした見識を持っている専門家に加わって頂きたいし、また、その専門家が賛成反対のどちらかの方だけでなく、両方の参加が必要です。

ということになれば、再評価委員会の委員探しも簡単ではないでしょう。多くの時間を要するかもしれませんが、それはやむを得ないことです。

公平公正な再評価委員会設置のためには、委員の選定や資料作成には十分な時間をかけて準備していただきたい。それが私たちの要望です。

そして、その準備に時間がかかることがわかっているからこそ、再評価をするという決断は、なるべく早く示してほしいということが言いたかったのです。要望書が分かりにくかったのか、記者会見での私たちの説明が下手だったのかもしれませんが、この誤解は解いておきたくて、ここに記しました。

なぜ、この誤解に拘るのかというと、水道局がこの報道のように「市民は早期の再評価を望んでいる」と受け止め、「早くするには常設の委員会に諮問するしかない」と結論付けられては困るからです。

ご理解頂けたでしょうか・・・(+_+)

公共事業評価監視委員会、意見書提出

今日、私たちが待ちわびていた意見書がようやく提出されました。

長崎県公共事業評価監視委員会が今年度おこなった評価をまとめた意見書です。

全部で30の事業について評価をおこない、全て県の原案通り認めるという結果でしたが、

石木ダムについては異例の要望が付されました。

それに対し知事は、

「努力していかなければならない」と述べました。

しかし、儀式終了後のぶら下がり取材では、知事のトーンは違っていました。

 

記者:今回の意見書を受けて、今後、地権者の皆さんと話し合っていくというお考えはあるのか?

知事:今回ご提案頂いているのは「ゼロベースからの説明検討をすべきである」ということ、それは白紙に戻すということで、それは致しかねる。

記者:では、どのような話し合いならできるのか?地権者は知事との話し合いを強く望んでいるのだが。

知事:静穏な状況の中で用地等の話し合いができるのであれば対応したい。

記者:必要性の話には応じられない?

知事:必要性については、これまで様々な質問をいただき、それに回答をしてきたし、私の考え方については文書で回答したこともあるし・・・

記者:地権者側は文書ではなく、知事と直接会って話したいと言ってるのだが。また今日の答申にもそのような意見があったが・・・

知事:しっかり聞いて頂けるのなら検討の余地もあるが、こちらの話はほとんど遮られるし、意に添わない話は聞いてもらえないという状況があったので・・・

 

このあたりで職員が割って入り「3時からまた会見がございますので」と言って、取材は打ち切りとなりました。

 

さて、注目の意見書には、このように書かれていました。

 

反対地権者の疑問点について説明を継続し、円満な解決が図られるよう最大限努力することを求めたい」と。

口頭でそれを伝えた委員長に、知事は努力していかねばと言ったのだから、説明を継続していただけますよね?

それとも委員長に伝えたのは建て前で、委員会の意見を尊重する気などさらさらないのだとしたら、

委員会への侮辱です。

税金の浪費です。(委員への報酬、資料の準備、事務局の人件費等どれだけのコストがかかっていることか!)

そうならないよう、意見書をしっかり読んで、真摯に対応して頂きたいと思います。

 

また、審議過程における主な意見のところで、石木ダムについて、

利水による住民の生活や地域経済における影響・・・などにより総合的に判断することが重要である」

多様な意見を交える場を設け、合意に至ってほしい」などと書かれています。

 

さあ、今度は佐世保市が、利水について再評価する番です。

「多様な意見を交える場を設け」て、しっかり再評価していただきたい!

佐世保市水道局の皆様、よろしくお願いいたします。

 

もしも再評価しないと言うなら、6年延長する間の水源不足をどう確保するのか、

利水計画を、私たち市民にお示しください。

どちらも拒否するなんて無責任な対応は決して許されません。 

 

再評価の必要はない?

昨日の佐世保市長定例記者会見の内容が今日の新聞に掲載されています。

やはり、お忙しい市長さんは勘違いしておられるようです。

「大きく社会情勢が変化しておらず必要はない」というお考え、これは勘違いでしょ?

県の公共事業評価監視委員会資料p3には、

今回の再評価の理由として「社会経済情勢の変化(工期変更)」と明記されています。

つまり今回6年も工期を延長するということ自体が情勢の変化なのです。

だから県は委員会を開いて治水について議論し現地調査もやったのです。

中村知事も定例記者会見で、

「ダム事業の工期を見直すために公共事業評価監視委員会の評価を頂く必要があり」

とおっしゃっていましたよ。

朝長市長は昨日「県と歩調を合わせながらやっていく」と明言なさったのですから、

是非とも県に倣って、利水について再評価をやって頂かねばなりません。

 

一方、谷本水道局長は、水需要予測は長期的なものであり、

「一年一年数字が違うからと言って再評価するのはいかがなものか」とおっしゃっていますが、

こちらは無責任極まりないご発言です。

水需要予測というのは、水道料金収入の予測にも繋がり、水道局の経営に関わることです。

一般企業なら、こんな無責任な社長は即刻退陣を迫られるでしょう。

 

ここ数年水需要が上がったり下がったり不安定な状況なら、私たちも様子を見ます。

しかし、現状はそうではありません。

平成18年度以降毎年減り続けています。

当局が予測を出した平成24年度時点でも、過去10年間で一日最大給水量は2万㌧も減少してました。

約10万㌧が8万㌧になったのですから2割の現象です。

にもかかわらず、予測は急増でした。

信じられない予測でした。

案の定、その後の実績とのズレが大きいので、私たちは問題にしているのです。

 

一般企業なら、売上が2割も減少している、それも毎年減少を続けているとなれば大問題です。

しかし、佐世保市水道局は心配もせず、

「大丈夫、そのうち増加するだろう。毎年実績値と比較したりしなくともよい」

「予測が外れていたからと言って再評価するのはいかがなものか」とおっしゃる。

 

水道局長さんのこの「鷹揚さ」は、どこからくるのでしょう?

料金収入が減っても水道局が潰れるわけじゃなし、値上げすれば済むこと。

前回再評価の目標年度に達した頃は、私はもう別のポストに変わっているから関係ないし…

ということ?

だとすれば、私たち市民はもちろん、佐世保市水道局の職員の皆さんにとっても悲劇です。

 

市長さん、水道局長さん、

勘違いに気づき、「鷹揚さ」を改め、

より良い水道行政のために、佐世保市民のために、石木ダム再評価は必ずおこなってください!

 

近々私たちへの回答が文書で送られてくるとのこと。

文書はお待ちしていますが、

文書だけでなく、直接ご説明頂くことを私たちは要求しています。

文書の意味を私たちが誤解するといけませんので…

そちらの方も是非叶えて頂けますよう、よろしくお願いいたします。

 

他紙の記事も追加します。

 

県よりも酷い佐世保市

今回は治水の面での評価ということだが、
 
 公共事業というのは波及的な影響を及ぼすものである。
 
 治水の安全面だけでなく利水や環境の面からも、
 
 いろいろ天秤にかけながら総合的に判断することが重要で、
 
 そういった場をぜひ持っていただきたい。
 
 また県民から出された疑問に対しては、説明責任を果たす努力をしていただきたい

 

この言葉は、公共事業評価監視委員会の中で委員の1人が示した意見です。

まさに正論だと思います。

しかし、「土建屋行政」と称される、公共工事大好き長崎県政においては

正論無視の現状があります。

ここ1年以上、県は石木ダムについて県民の疑問に答えることを拒否してきました。

「事業認定という国の判断がでているから」と、説明責任を放棄しています。

 

そして、その上をいくのが佐世保市です。

佐世保市は説明責任どころか、回答責任さえも拒否しています。

私たち佐世保市の2団体が、石木ダムの再評価を求めて申し入れを行ったのは21日でした。
https://ishikigawa.jp/blog/cat09/1014/

その時、担当部局である水道局からは誰一人出席が無く、

対応した総務部長では何を尋ねても当然ながら「わかりません」なので、

私たちは水道局の方と直接会って話したい、

その日時や場所は水道局の都合で決めて頂いていいので、お知らせください。

その場を持てないと言うなら、その理由は何なのかを含めて連絡頂けるよう伝えてください。

と、お願いしていました。

 

ですが、今日まで何も連絡はありません。

申し入れ時に同席して下さった市議の方には昨日朝、当局の職員が説明に来たそうです。

市議が「その答えを申し入れた市民団体に直接伝えるべき」と返すと、

「そうします」ではなく「持ち帰って相談します」だったそうです。

 

そして今朝、市議が「どうなりましたか?」と電話すると・・・

水道局:申入書の中身は要望であり、要望についてその都度回答する必要はない

 市議:市民の要望に対し、それに応えられなくても、
    出来ないとか今はわからないとか、返事をするのは当然ではないか

水道局:相談してまた連絡する

こんなやりとりだったそうです。

 

市民の要望に応える必要はない?

それが佐世保市政の本音ですか?

市の政策は、役人の役人による役人のためのものであれば良いと?

 

要望に応えられるかどうか、現時点での見通しも答えない、

要望に応えられない、あるいは応える気が無いなら無いと、それさえも答えない、

すべて無視

市民無視でかまわないと、それが佐世保市の方針ですか?

それではあまりにも酷い。

県よりも酷い。

 

役人って何ですか?

皆さんの給与の財源は何ですか?

「公僕」という言葉は死語ですか?

「公務員」の英訳は civil(public) servant(official) ですよね?

servant の意味はご存知ですよね?

水道局の皆さんのお給料は税金ではありませんが、

やはり市民が支払った水道料金から賄われているのですよね。

 

市民を見下し無視するのは止めて頂きたい。

 

継続は認めるが、地権者の理解が得られる話し合いの場を持つべき!

今日、石木ダムに関する3回目の公共事業評価監視委員会が開かれました。

今回も私たちは事前に、委員の皆さんに2つの資料送付し、審議の様子を傍聴席で見守りました。

 

今日は委員長を含め6人の出席でしたが、質問したのは委員長も含め2人だけ。

最も多くの質問をしたのは前回同様委員長でした。

委員長も、もう1人の委員も、大学院の工学研究科の先生方です。

そのような方々にしか理解できないような専門的な説明を専門外の委員にするのですから、

この種の委員会が形骸化しがちなのは無理もないような気がします。

実際、私自身も企画監の説明がわからず、メモをする手が止まることもしばしば・・・。

メモを見ながら質問のハイライトをまとめると、

 

委員長:現地調査の際に地権者の方から提示された堤防高と計画高水位のグラフを見ると、すでにほとんどの部分で現況堤防高が計画堤防高を上回っているようだが・・
 
企画監:確かに堤防高で見ていけばデコボコのグラフになって計画高を超えるところもあるが、我々はあくまでもハイウォーターで管理するので・・
 
(ハイウォーターで管理する?その意味を考えているうちに説明は終わっていた*_*;)
 
 
委員A:石木川の治水計画を1/100(100年に1回の大洪水に耐え得る計画)に設定する理由は?
 
企画監:石木川の場合は越水した場合に・・
 
(傍聴席から「石木川は過去に1度も氾濫したことはなかよ」などの声があちこちからあがり、説明が聞こえませんでした。実際、私も理解できません。石木川と合流地点より上流の川棚川の治水計画は1/30で、それは下流域よりも川のそばに住宅などが少なく被害が少ないからと説明していたのに、そこよりもはるかに人口の少ない石木川流域を1/100に設定するなんて、堤防嵩上げ案の費用を大きく見積もるための工作にしか思えない…)
 
 
委員長:緊急性については県はどのように考えているのか?
 
河川課長:昨年の広島や四国の例を見てもわかるように、最近の雨は集中的・局地的・激甚的な傾向を示している。そのような雨はいつどこで起こってもおかしくないので、川棚川においても、その対策として石木ダムを早期に着工して早期に完成させたい。
 
(そう言いながら、河川整備計画に沿った河川改修をまだ完成させていません。それが完成すれば過去の洪水には対応できると県自身が認めているのに。また、実際には堤防高が極端に低く、一番氾濫の危険性のある川棚川最下流部は整備計画も無いまま放置されています。それは河川課ではなく港湾課の管理区域だから関係ないと言って…)
 
 
委員長:それでは対応案について議論していきたい。起業者からの資料や説明は一応国のマニュアルなどに沿っているようだ。反対派の資料も拝見し、そのような見方もあるだろうとは思うが、県の説明が明らかに間違っていると否定するようなところまではいかないと思う。ただ現地に行き、地権者の方の思いとか、これまでの経緯とか色々お聞きして、やはりなんとかもう少しきちんとした議論ができないものかと思った。そこでこの委員会の意見としては、事業の継続は認めるが、地権者の方と県がちゃんと話し合う事を委員会としてお願いする形でまとめたい。何かご意見は?
 
 
委員A:専門家ではないので出された情報をどう読み取っていけばいいのか・・我々では能力が足りない。専門家を交えた議論の中でお互いに合意に至っていただきたい。
 
委員B:今回は治水の面での評価ということだが、公共事業というのは波及的な影響を及ぼすものである。治水の安全面だけでなく利水や環境の面からも、いろいろいろいろ天秤にかけながら総合的に判断することが重要で、そういった場をぜひ持っていただきたい。また県民から出された疑問に対しては、説明責任を果たす努力をしていただきたい。
 
委員C:私はこの事業の必要性は高いと思う。この前の大雨で、西海市では3時間に183ミリの雨量を計測している。早急に備えが必要。
 
委員D:安心安全を担保するという意味で私も必要であると思うが、地権者の方の考えと隔たりがあるようなので、できるだけご理解をいただく努力というのはやっていただきたい。
 
 
 
特にB委員の発言の後には会場から拍手がおこりました。
 
県は、このことを忘れないでほしい。
 
 
 
 
今日のTVニュースの記事も貼付します。
 
 
長崎 公共事業評価監視委員会
 
 
 
長崎県が行う公共事業の妥当性を評価する県の委員会は、24日の会議で川棚町に計画されている石木ダムの事業について審議した結果、事業の継続は認めるが、地元住民の理解を得て進めるべきだとする意見書をまとめる方針を決めました。
 
県の公共事業評価監視委員会は完成まで時間がかかっている公共事業について有識者などが事業の妥当性を評価し、継続すべきかどうか知事に提言する組織です。
 
24日の会議では、県が完成までの工事期間を6年延長する方針を示した石木ダム事業が議題となりました。
 
県側は事業目的の1つである治水対策について、川底の掘削や堤防のかさ上げなどの代替案との比較をコスト面などで行いながら、100年に1度の雨に備えるためダム建設が必要であると主張し、委員からも必要性を否定する意見は出ませんでした。
 
ただ事業に反対する地権者がいることから、委員長を含めた3人の委員から「地元の理解なくして事業を進めるのは妥当ではない」という意見が出されたため、委員会は事業の継続は認めるが、地元住民との話し合いを行い理解を得て進めるべきだとする意見書をまとめる方針を決めました。
 
委員会は早ければ来月にも意見書をまとめ、中村知事に提出する予定です。
 
公共事業評価監視委員会の中村聖三委員長は、「地権者の方が納得していないことが大きい。責任者である知事と話し合いたいという地権者の意見は当然。委員会の意見を最大限尊重してもらいたい」と話していました。
 
 
 
 
反対地権者の土地 24日付けで強制収用(長崎県)
 
[ 長崎国際テレビ2015/8/24 17:49 http://news24.jp/nnn/news8744523.html
 
 
県が川棚町に計画する石木ダム建設事業が採択されて40年、大きな節目を迎えている。反対地権者の一部の土地が24日、明け渡しの期限を迎えた。初めての強制収用となる。
 
収用委員会の裁決を受け、県への明け渡し期限を迎えた岩永サカエさんの畑。25日以降、自分のものとして使用できない。午後、県庁では反対地権者や支援者が緊急の抗議活動を展開し、県の姿勢を批判した。
 
一方、事業の再評価をしていた第三者の委員会は6年延長して継続する県の方針を認めた。
 
中村知事への答申には「反対地権者の理解や納得が得られるよう話し合いを求める」との意見を加えるという。県は反対地権者13世帯全ての土地や家屋について強制収用する手続きを開始している。
 
 
 
石木ダム 公共事業再評価委員会が事業の継続を認める
 
 
 
長崎市で石木ダム事業の必要性を再評価する県の委員会24日が開かれ、ダム事業の「事業の継続」が認められました。
 
委員会は長期間に渡って未着工の公共事業についてその必要性を再評価するものです。
 
今月10日の現地調査で、地権者らが「川棚川の改修工事を行えば洪水は防止でき、ダムの必要性はない」と訴えたのに対し、県側が「費用対効果や水位流量など示し代替案と比較しても石木ダムは必要」と説明しました。
 
その後の審理の結果、委員会は地権者と県は話し合いを続けるべきとしながらも、県の方針通り「事業の継続」を認めました。委員会は、この結果を意見書としてまとめ、中村県知事に来月中にも答申する予定です。