2月28日、佐世保市上下水道事業経営検討委員会は、石木ダム再評価についての3回目の委員会で答申書をとりまとめ、その場で、佐世保市水道局長へ提出しました。
事務局案を全て「概ね妥当」と評価して、事業継続とする方針を認めました。
「概ね妥当」ということは、「完全に妥当」ではないということ。では、どこがひっかかるのかというと、需要予測が過大?ではなく、その逆で、もっと多く見積もって、4万㌧以上の新たな水源確保をしてほしかったな~ということ。「必要最小限」の開発では不安だな~ということ。
このグラフを見てほしい。現在よりも37%も増えるという赤線の予測の、どこが「必要最小限」か!?
ホッとしてる?またまた御冗談を。石木ダム促進を謳った水道ビジョンを一緒に策定したお仲間じゃないですか!その委員の方々が石木ダム中止なんて言うわけないでしょ?筋書き通りの茶番劇でした。
そして、
年度内にも国へ提出?というと、3月末を目途にしているように聞こえますが…
前回は、3月14日に答申を受け取り、その翌日には県を通して国へ提出してますからね~
私たちは、こんな結論有りきの再評価は認められません!国に提出する前に、やり直しを求めたいと思っています。急がなくっちゃ・・・
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カテゴリー: 石木ダム事業再評価
3.1緊急市民集会「石木ダム再評価」
緊急集会のお知らせです。
新型コロナウイルスの危機が広がっている中、なぜ今?と思われる方も多いでしょう。私たちも迷いました。今も気がかりです。しかし、危機は新型コロナだけではない。佐世保の行政や政治、社会も何か得体のしれないウイルスに侵されつつあるのではないか・・そのウイルスはどんどん民主主義を蝕んでいっているようです。
2月28日、第9回佐世保市上下水道事業経営検討委員会が開催され、石木ダム再評価についての3回目の審議が行われます。新聞報道によると、そこで答申案をとりまとめ、早ければその日のうちに答申するとのことです。
過去2回(1/23と2/6)の審議で、同委員会は水道局の説明を妥当と認めているので、「事業継続」との結論が示されるのは確実です。
しかし、今回の水需要予測については、学者の間から科学性が欠如しているとの意見書も提出され、予測のやり直しを求められています。が、そんなことにはお構いなし。私たち市民は傍聴も許されず、資料も配布されませんでした。このように市民を締め出すやり方は初めてのことです。
ダム建設費を負担する私たち市民県民は知る権利があります。水道局が教えてくれないなら、佐世保の水需要予測を批判した「ダム検証のあり方を問う科学者の会」の関係者をお招きして、教えてもらおう!水道局がどのような根拠で、どのような計算方法で水需要が増えると予測しているのか?そして本当に石木ダムは必要なのか?科学的に客観的に、具体的に、そして分かりやすく説明してもらおう!ということになりました。
講師は、「水源開発問題全国連絡会」共同代表の嶋津暉之氏で、科学者の会の事務局をサポートしておられる方です。
関心のある方は、ぜひお越しください!
マスクをお忘れなく。
消毒用のハンドジェルを用意してお待ちしています。
科学者の会が意見書 佐世保の予測「科学性欠如」
佐世保市が示した新水需要予測の結果がこちらです。「ダム検証のあり方を問う科学者の会」がわかりやすくグラフ化してくださいました。今回も過大な予測であることが一目瞭然です。
科学者の会は、2013年に続いて今回も、意見書を提出。問題点が具体的に書かれています。
その意見書と資料はこちら。
意見書 佐世保市水道の新水需要予測に関する意見書20200204
資料 意見書の図表
朝日新聞や毎日新聞も記事を掲載しています。
NCCも昨日報道していました。https://www.ncctv.co.jp/news/76485.html
各メディアが伝えているように、この意見書には、
・この水需要予測は、あまりにも現実とかけ離れていて、科学性が欠如している
・今回の新水需要予測を根本から見直し、科学的な根拠のある予測を改めて行ってほしい
という科学者たちの切なる要望が込められています。
しかし、水道局は、この意見書を委員に届けることを拒みました。
私たちは科学者の会の要請を受け、委員9名中、名前や住所のわかる方々には速達で郵送しましたが、名前は分かるが住所が不明、どちらも不明などのケースもあり水道局へ尋ねると、「個人情報なので言えない」と言われ、意見書を入れたレターパックを持参し、宛名を書いて投函して頂けないか頼むと、「それは私たちの仕事ではない」と。
確かに・・・。
しかし、科学者の会が、佐世保市民のために、佐世保水道の未来のために提示してくれた貴重な意見書を、委員の皆さんに渡さないでいいのですか?
それで客観性、中立性が担保された再評価の審議ができるのでしょうか?
この問題について市役所職員にも関心を持って頂きたくて、明日朝、市役所前でチラシ配りをします。
7:50 佐世保市役所バス停前に集合です。
お手伝い頂ける方、どなたでも歓迎。また、拡散よろしくお願いします。
佐世保市民の怒り
史上最低の再評価委員会!
昨日、佐世保市水道局が実施した石木ダム再評価のための委員会は疑問だらけ、問題だらけ。佐世保市民として恥ずかしさと悔しさいっぱいの委員会でした。
このような結果が予想されたので、私たちは事前に今回の委員会開催を中止するよう申し入れをしました。
再評価にあたっては第三者の意見聴取が義務付けられていますが、今回諮問されたこの委員会は、日頃から水道局の計画策定に関わっているので第三者委員会とはいえません。
その申し入れ書はこちらです。
石木ダム再評価について佐世保市上下水道事業経営検討委員会への諮問中止を求める申し入れ
確かに開会前でお忙しかったとは思いますが、水道局長以下部長も次長も水源対策課長も責任ある立場の方はどなたも対応できないとのことで、受付に立っておられた職員の方へ手渡すことになりました。
さて、その受付を済ませたら、案内されたのは委員会会場ではなく、「別室」です。
ここにモニターを設置しているので、それを見よ!そこで聞け!ということです。
それって「傍聴」と言えますか?
辞書を引くと、傍聴とは、「発言権なしに、その席場のそばにいてきくこと」とありますが。
しかも、傍聴者には、このような注意書きを渡していたようです。
別室に閉じ込めておいて、こんなに禁止事項を並べて何の意味があるのでしょう?
たまたま私には、この紙は渡されなかったので、知らずに写真撮影しましたが、何も注意はされませんでした。動画を撮っている人もいましたが、職員は無視していましたよ。
こんな感じで画面はぼやけています。
右側が会場全体を映している画面で、左側が資料を映し出す画面。
どんなに近づいても顔も見えないし誰が発言しているのかもわかりません。
音はスピーカーから聞こえてきますが、割れていたり、雑音が入ったりで、聞き取れなかったところも沢山ありました。
資料もよく見えません。前から2番目に座っていても、小さな字は読み取れません。(このように写真に撮って拡大すればかなり読めますが、その場で肉眼で見ると全然ダメでした)
過去の再評価委員会では、県でも佐世保市でも、傍聴者は当然その部屋に入れ、資料も全員に配布されました。資料を見ながら聴けば、県職員や水道局職員の説明内容が理解できましたが、今回はそうではありません。
つまり、当局は市民の理解など、これっぽっちも求めていない。自分たちが選んだ人たちを集め、その人たちだけに理解してもらえばそれで良い。その結果「第三者委員会」からのお墨付きを得ればそれで良い、との考えのようです。
こんなことにも、
こんなことにも、委員の皆さんからは、何の疑問の声も上がりませんでした。
小佐々地区や鹿町地区の水道施設を組み込むと、水需要は当然増えますが、なぜ水源は組み入れないのでしょうか?これらの地区の皆さんが、これまで大切に使ってきた水源は、消えてしまうのですか?
保有水源は増やさず、水需要だけを増やす、そしてより大きな水源不足を創り出す…こんな需要予測はおかしいのでは?と感じる委員さんが1人もいないのが不思議です。
それどころか、委員の中からは、もっと余裕のある予測をしないと将来が不安だとか、経済が発展しないとか、そのような声が多く上がっていました。
次回は2月。日取りの詳細は決まっていないそうです。また、直前になって発表するのでしょうか?
それまでに私たちにできることを考えたいと思います。ご協力頂ける方は、石木川まもり隊へご連絡をお願いします。
今朝は市役所前でチラシ配りをしました。
こんなチラシです。
みなさん、けっこう受け取って、すぐに目を通してくださっていました。
それにしても…今回のようないい加減な再評価は初めてです。佐世保でも、長崎県でも、いえ、他県でも聞いたことがありません。
委員会傍聴のあり方としても姑息です。委員会開催費用は水道局会計から出されているので、それは私たち市民が支払った水道料金です。市民の前で堂々と説明し、議論すべきです。私たちの知る権利を奪わないでください。
私たちは諦めることなく、おかしいことはおかしいと言い、少しでもまともな再評価が行われるよう、今後も微力を尽くします。
最後まで読んでくださった皆さん、よかったら、この記事を拡散していただけないでしょうか?
多くの方に、特に佐世保市民の方に知って頂きたいので、皆さんの拡散が、その可能性を広げます。
よろしくお願いします。 (‘◇’)ゞ
明日の再評価は中止すべきです!
明日、1月23日10:00より佐世保市役所4Fで、石木ダム事業の「再評価」について委員会が開催される予定です。
再評価そのものはとても重要で必要なことなので大賛成です。
しかし、その再評価について諮問される委員会は、常設の「上下水道事業経営検討委員会」(略して「経営検討委員会」)であり、それには私たちは賛同できません。
その理由の1つが、同委員会のメンバー構成です。
再評価は、社会経済情勢の変化等に照らして検討し、その事業をこのまま継続すべきか否かを客観的に判断しなければなりません。
その諮問を受けた委員がみんな中立であるか、あるいは賛成や反対の人がいてもいいけれどその場合は同数であるとか、公平な構成が求められます。
ところが、今回の委員の方々9名の中のお1人は、完全な石木ダム推進派です。
こちらは、「石木ダム建設促進佐世保市民の会」の役員名簿の最新版です。
この促進市民の会の副会長の川崎さんが、明日の会議のメンバーです。
川崎さん以外にもM委員が所属する団体も促進市民の会に加盟しており、その団体の№2の方が、やはり促進市民の会の副会長をなさっています。
これっておかしくないですか?
私たちの申し入れや、市議会での一般質問に対して、当局は「再評価はこれまで通り中立なメンバーによって公正に行われる」と述べていましたが、実態はこれまで通り、推進派に偏った構成と言わざるを得ません。どこが中立なのでしょう?
この委員の人選以外にも、同委員会に再評価を諮問すべきではない理由があります。
もっと基本的な大事な理由です。
そのことを明記して、明日わたしたちは水道局へ申し入れにいきます。
その前に、佐世保市役所前でチラシ配りも行います。
7:50 佐世保市役所バス停前に集合です。
可能な方のご協力、よろしくお願いいたします。
水道局よ、なぜ逃げる
そのニュースは突然飛び込んできました。
1月16日夜、知人からの知らせで、水道局のHPを確認すると、確かに「石木ダム建設事業にかかる事業再評価について」令和2年1月23日(木曜日)10時00分~16時00分に委員会を開催するとの告知が出ていました。
https://www.city.sasebo.lg.jp/suidokyoku/suisou/kentouiinkai.html
諮問する委員会は、「佐世保市上下水道事業経営検討委員会」です。
私たちは昨年11月から再評価委員会の設置を強く求めていましたが、それには全く耳を貸さず、結局、経営検討委員会で間に合わせるという、安直で形だけの再評価をやろうとしています。
23日と言えば、あと1週間しかありません。
まずは、なぜ不適切な経営検討委員会に諮問することになったのか、その経緯を知りたい。
また、委員会のスケジュール(何回、いつ頃開く予定か)も知りたい。
そのような思いで、翌17日の午前11時に5人で水道局に話を聞きに出かけました。
ところが、メンバーのKさんが事前に伺うことを告げていたにもかかわらず、石木ダム再評価について説明できる方は誰もいないと言うのです。
つまり、再評価の実務担当責任者である水源対策・企画課の課長も不在で、水源対策係の5名中4名も不在、在籍していたお1人は新人の方で何も答えられないとのこと。
しかも、いつ戻るのかわからない、携帯をかけても「現在電波の届かない所にいるか・・・」のアナウンスが流れるか、着信音が鳴っても繋がらない。結果、誰とも連絡が取れない、とのこと。「連絡ください」とのメールを入れてもらいましたが、それにも応答が無いとのこと。
そんなことがあるのでしょうか?
一般企業であれば、会社からの呼びかけに社員が応答しない、いつ帰社するかの予定も告げず出て行ったきり、何の連絡もしない・・・なんてことは許されません。
公営企業は許されるのですか?
佐世保市水道局は許されるのですか?
それとも私たちから逃げていたのですか?
逃げるよう指示されていたのですか?
そんな疑念さえ湧いてきました。
私たちは、水道局の終業時刻の17時15分まで局内で待たせてもらいましたが、とうとうどなたにも会うことはできませんでした。
なぜ市民から逃げるのでしょう?
なぜ説明すべきことから逃げるのでしょう?
私たちは石木ダム再評価をとても重要視しています。
私たち佐世保市民にとって、石木ダムが本当に必要な、今後も継続すべき事業であるのかどうかを検討する大事な機会だからです。
あらゆる実績値や人口予測や様々な資料が集められ、科学的に分析し検証される、その過程を市民も共有することができるからです。
しかし、その目的を本当に果たすためには、公正中立な再評価委員会を設置しなければなりません。
常設の上下水道経営検討委員会ではダメなのです。
なぜなら、同委員会は、佐世保市水道局の予算や決算など経営のあり方に関することだけでなく、上下水道ビジョン等各種計画の策定に関しても検討することと条例に明記されています。
その水道ビジョンの重点施策の1つが石木ダムです。石木ダム推進を図るというビジョン策定に関わった委員たちがその判断を否定するはずがありません。結論は分かり切っています。
石木ダムを推進する佐世保市が、石木ダムを推進する佐世保市上下水道事業経営検討委員会に諮問すれば、「事業継続」となるのは明らかです。
そのような再評価は茶番です。
そうならないように、国は再評価に関して「学識経験者等の第三者から意見を聴取すること」と義務付けているのです。
同委員会が第三者でないのは明らかです。
水道局の皆さん、佐世保市上下水道事業経営検討委員会になぜ諮問するのか、その理由を説明してください。
説明できないなら、今回の委員会開催は止めてください。
そして、今からでも再評価委員会の設置を考えてください。
お願いします!
実施決定!利水についての再評価
佐世保市がようやく、石木ダム事業の再評価実施を決めました。
12月4日、佐世保市議会石木ダム建設促進特別委員会での説明を傍聴しましたが、ただ、やると決めただけで、具体的な内容やタイムスケジュールは何も決まっていないとのこと。
やっぱり・・・。
数人の委員から内容やスケジュールについていくつか質問がありましたが、
川野水源対策企画課長は、
「内容は水需要予測や代替案や費用対効果など、厚労省が定めたルールに沿って行う」
「今年度末(来年3月末)までに結果を出すことを目標にしているが、まだ、いつ、何をするかは明言できる段階ではない」と説明し、
谷本水道局長は、
「中身について固まった時点で、何らかの方法でお知らせしたい」と述べました。
これで終わりかと思ったとき、最後に佐藤委員(石特委員会では唯一の女性議員)が手を上げました。
佐藤委員:再評価する方たちは、どういう方たちですか?
川野課長:再評価するのは我々水道局だが、厚労省が定めた実施要領では第三者の意見も聞くようにと書かれている。その第三者については、まだ何もきまっていない。
佐藤委員:第三者の意見は重要だと思うので、(委員の選出については)しっかり吟味してもらいたい。
水道局長:そのようにする所存です。
そこのところを私たちも知りたかったので、佐藤市議には感謝!です。
佐藤市議も言われたように「第三者の意見は重要」であり、「第三者委員会の委員の選出はしっかり吟味」してもらわねばなりません。
ということは、とても今年度中に再評価を終えることは難しいはずです。
今年度中に結果報告をしなければならないというルールは無いので、(水道局の担当者に確認済み)、あえて短い期限を決めて、手抜き再評価にならないことを強く願います。
今年度中に慎重な人選の元に再評価委員会を設置し、十分なデータや資料も用意し、来年度から再評価委員会の開催を目指すべきです。
その理由の1つは、今年度の給水量の変化です。
今年度に入って、かなり減少しています。
例えば、先月11月の給水量を前年度と比較してみると、
平均値で3.2%減、最大値で4.3%も減少しています。
人口は(11月1日時点で)前年度比1.1%の減少なので、
人口以外の要因が大きく作用していると思われます。
(私は勝手に漏水対策が功を奏してきたのか?と思っていて、水道局の努力を大いに評価したいと思っているのですが)
いずれにしても今年度末までのデータをしっかり分析して、それを元に水需要の予測をするべきです。
ちなみに、先月の一日平均給水量=66,502㎥/日
一日最大給水量=69、301㎥/日 でした。
水道局の言う「安定水源だけでも十分」ですネ!
再評価する方向で始動!
今日の長崎新聞です。
ようやく昨日、県から佐世保市へ、工期の3年延長を正式決定したとの連絡が入ったそうです。
それを受け佐世保市水道局は、局内で調整に入ったとのことで、
具体的には、
●本年度内に再評価を始める(とみられる)
●水需要予測のほか、代替案や費用対効果などをあらためて分析する。
だそうです。
12日に私たちが提出した「再評価についての要望書」に対する回答は、期限とした26日を過ぎても届きませんでした。理由は「県からの報告がないので」とのことでしたが、ようやく届いたので、近々お答えを頂けることでしょう。
新聞記事で知る限りでは、私たちの要望のうちの半分は叶えて頂けそうで、期待をしています。
再評価の実施と再評価委員会の設置です。
「本年度内に再評価を始める」ということは、来年3月31日までに始めるということですから、付け焼刃的ではなくじっくりと準備するということであり、再評価のための委員会を設置して頂けるに違いないと期待しています。
どのような委員会に諮問するか、そのメンバー、構成が大事です。
前回のようなデタラメな水需要予測(たった2年間で工場用水が2.8倍になるとか、人口減少は止まらないのに全体の給水量は急増するとか)を認めるような委員会では、諮問しない方がマシです。
今日は、こんな記事もありました。
明日の控訴審でどのような判決が出るか…と。
一審でも二審でも私たち原告側は、ダムの必要性を問い続けてきました。それに対して国側は真っ向勝負することなく、証人を拒否したり、意見書を認めなかったり、どう見ても逃げているとしか思えないような負け戦を演じていたのに、一審判決では私たちの負け。
長崎地裁は県の計画は「合理性を欠くとは言えない」とし、「事業認定した国の判断は適法」と認めたのです。司法の場では裁判官の資質で結果は左右されますが、同様に行政が委ねる第三者委員会も、委員の資質次第で、行政に忖度した、お墨付き委員会になってしまうのです。
佐世保市水道局が、水道事業者としての誇りを持って仕事をするなら、本当に再評価の役に立つ人材を集め、佐世保市民にとって納得のいく再評価をやっていただくよう願いますし、そのような回答が届くことを首を長くして待っています。
公平公正な再評価委員会を!
昨日、佐世保市民6人で、水道局へ要望書を提出してきました。提出したのは、「石木川まもり隊」と「佐世保の水と石木ダムを考える市民の会」の2団体です。
長崎新聞は写真入りで大きく伝えていました。
読売新聞や西日本新聞も記事を掲載していましたが、両新聞の見出しを見て、びっくり!
「早期の再評価要望」「再評価早期に」と書かれていますが、これは誤解です!
要望書をごらんください。2019.11.12 石木ダム事業再評価についての要望書
最後に4つの要望事項を掲げています。その1と2を確認してください。
1.長崎県から工期を3年延長するという正式な報告が届いたら、佐世保市は利水面での再評価を行うという決定を速やかにおこなうこと。
2.再評価のための委員会は新たに設置し、人選に際しては、石木ダム推進派の意見も反対派の意見も聞けるよう、偏りのない構成を目指すこと。例えば、水問題に詳しい識者を選ぶ場合は、石木ダム賛成反対双方の立場の人を選ぶこと。
(提出した要望書は全て黒字。説明をわかりやすくするため、ここでは赤字で表示)
私たちが求めているのは「再評価をするという決断は早くしてほしい」が、「再評価の準備は時間をかけてじっくりおこなってほしい」ということです。
新たな委員会を設置するには時間がかかるのですが、何故それを望むのか説明します。
佐世保市は過去何回も石木ダム事業の再評価をおこなっていますが、私が知っているものだけでも4回あります。1999年度、2004年度、2007年度、2012年度の4回です。
1999、2004、2007年度の3回は、全て再評価のための第三者委員会を設置してそこで議論されましたので、結果は「事業継続」となっても、議論の過程では様々な疑問や異論も出てきました。
2007年度の意見書には「…場合によっては、(ダム以外の)別の道を探る必要があるとの意見も一部委員にあるので、重要な意見として特に付記する」と書かれていました。
2004年度の議事録には、提示される資料について、「資料自体は事業者側からすべて出て、それで判断しろということになっている。異論を唱えようとすれば、出された資料を否定するような資料を自分で作らなければならない。だから、(事務局の原案に沿った)結論にしかならない。このような再評価委員会のあり方というのはどうなのか。いろいろなデータは公開し伝えてほしい」との委員長の発言が記録されていました。
これらは重要な意見であり指摘です。このような委員の方々の意見を取り入れて、より充実した再評価を目指すべきだと思うのですが…
直近、つまり前回、2012年度の再評価は、再評価のための委員会は設置せず、常設の『佐世保市上下水道事業経営検討委員会』に諮問したので、答申書の中身は、いつも水道局長が議会で述べていることとほとんど同じ内容でした。
考えてみれば、それは当然の結果です。『佐世保市上下水道事業経営検討委員会』というのは、水道局の経営のあり方について検討したり、上下水道ビジョンの策定に関わったりするのが任務なので、予算時、決算時、その他において度々当局と意見を交わし佐世保市水道事業に関わっているのですから、身内とまではいかなくても、かなり近い関係にあります。
しかし、この再評価を義務付けている厚生労働省の実施要領によると、評価にあたっては、「学識経験者等の第三者から意見を聴取する」とあります。また、その学識経験者とは、「評価対象事業の特性や社会経済等について高い見識や実践的知識等を有する」識者ということです。
『佐世保市上下水道事業経営検討委員会』には、社会経済についての高い見識をお持ちの方はおられるかもしれませんが、ダム事業についての見識や実践的知識をお持ちの方は名簿からはお見受けできません。
そういう観点からも、石木ダム事業についてしっかりとした見識を持っている専門家に加わって頂きたいし、また、その専門家が賛成反対のどちらかの方だけでなく、両方の参加が必要です。
ということになれば、再評価委員会の委員探しも簡単ではないでしょう。多くの時間を要するかもしれませんが、それはやむを得ないことです。
公平公正な再評価委員会設置のためには、委員の選定や資料作成には十分な時間をかけて準備していただきたい。それが私たちの要望です。
そして、その準備に時間がかかることがわかっているからこそ、再評価をするという決断は、なるべく早く示してほしいということが言いたかったのです。要望書が分かりにくかったのか、記者会見での私たちの説明が下手だったのかもしれませんが、この誤解は解いておきたくて、ここに記しました。
なぜ、この誤解に拘るのかというと、水道局がこの報道のように「市民は早期の再評価を望んでいる」と受け止め、「早くするには常設の委員会に諮問するしかない」と結論付けられては困るからです。
ご理解頂けたでしょうか・・・(+_+)