強制収用を許さない議員連盟 発足!

NBCニュース

09月14日 18時03分

石木ダム事業で強制収用を許さない議員連盟設立 [長崎]


東彼・川棚町に計画されている石木ダム事業で、土地の強制的な収容や、行政代執行に、人権上問題がないか考えて欲しいと訴える超党派の議員連盟が、きょう、設立されました。



議連は、全国から5人の国会議員を含む超党派の73人が参加して設立されました。
呼びかけたのは、東彼3町の町議5人で、石木ダム事業では、住民の県への土地の明け渡し期限が、今月19日に迫っているため、強制的な措置の前に、「賛成・反対だけでなく、人権を侵害してまでダムが必要か議論して欲しい」と訴えました。
議連では、行政代執行が行われないよう知事や県に、申し入れを行いたいとしています。

 



こちらは、9/15の長崎新聞の記事。

代表の城後議員が述べたように、「住民が納得しないまま」行政がごり押ししてきたことに問題があり、その住民の声に耳を傾けるのが議員の役目だし、そういう公共事業のあり方をチェックするのが議会の役目のはず。

なのに、そうではなく、行政に忖度する議員のいかに多いことか…。

この73名の議員の行動に勇気を得て、もっともっと後に続く議員の数が増えますように…!!

 

守ろう!こうばる、止めよう!強制収用



9月8日(日)午後、佐世保市中央公民館での石木ダム緊急集会は、すし詰め状態!

机と机の間の通路にも椅子を補充しましたが、



まだ、立ち見?立ち聞き?の人がこんなにたくさん!

主催者としては申し訳ない気持ちと嬉しさと、予想外の展開にドギマギしながら開会のご挨拶。この集会の「趣旨」を伝えました。



県や佐世保市は、民意を無視してダム建設を強行し、地権者の家や土地を強制的に収用するための手続きを着々と進めています。このような人権侵害は許されるものではない。私たち市民の多くは、そう思っています。しかし、その思いを胸に秘めているだけでは何も変わりません。声に出し、行動を起こさねば、問題は解決しません。いま私たちにできることは何か、ぜひ一緒に考え、知恵を出し合いましょう。

ということで、まず、石木ダム問題に深く関わっている3人の方のお話を聴いて頂きました。

トップバッターは、石木ダム対策弁護団の八木大和弁護士。裁判では利水の担当ですが、この日は土地収用法、特に強制収用や行政代執行についての話や、石木ダム訴訟の経過や争点について、分かりやすく解説して頂きました。



そのレジュメはこちらです。石木ダム緊急集会講演 八木大和弁護士

裁判の争点についての話の中で、1つの疑問が解けました。あの滅茶苦茶な水需要予測がなぜ合理的だと裁判長は判断したのか不思議でしたが、それは、こういうことでした。

あの予測は国の設計指針に沿って計算されているから合理性があるのだそうです。ところが、その指針の中身は実はとても曖昧で、佐世保市はその隙間を縫って予測を立てたようです。弁護団は、その矛盾点をいっぱい見つけ、証拠もいっぱい提出したけれど、長崎地裁は一顧だにしなかった。行政の裁量権の範囲だと認めてしまったわけです。

また、強制収用と行政代執行についても、憲法と土地収用法と行政代執行法を見比べながら、その関係性を丁寧に説明されました。

そして、東九州自動車道のみかん畑が行政代執行される映像を紹介した後で、八木弁護士は、こう結びました。

今観て頂いたのは、たった1人のミカン畑の所有者に対する代執行の場面です。石木ダムの問題では、13世帯が相手です。13世帯の結束は本当に強い、何も変わらない。この13世帯の方々の人生とか財産を、ああいう形で奪わせていいのかということを、我々は今一度考えなきゃいけない。裁判の中でわかってきたおかしな事実、そういうことをみなさんが発信していただきたい。大きく発信する必要はもちろんない。隣の人に言うだけでも発信です。この声を一つ一つ積み重ねて、13世帯の人たちに、我々は寄り添っていきたい、というふうに思います。

 

続いて登壇したのは地元地権者の岩下和雄さん。半世紀にわたる石木ダム反対運動の先頭に立って闘い続けてこられた方です。



・1972年住民の反対を押して予備調査をするために、知事と町長は住民と覚書を交わした。これは調査だけ。住民が反対するならダムは造らないと。しかし、県も町もその約束を破って石木ダム事業に着手し、強制測量を行った。

この話を初めて聞いた参加者の多くは、とても驚き、集会終了後、その覚書のコピーをスマホのカメラに収める人が何人も押し寄せました。

・石木ダムの真の目的は利水。治水は付け足しである。佐世保の水需要は減っている。佐世保が水は要らないと言えば石木ダムは立ち消えになる。どうか声を上げてほしい。

・川原は何世紀も前から先祖代々暮してきた。先祖が大事に育ててきたこの土地を子どもや…孫に残したいんです!

一瞬、声が途切れ、再び話し始めた時の声の震えに、私たちの胸も熱くなりました。そして、すぐに大きな拍手が広がりました。

 



三人目は、佐世保市民で石木川まもり隊の戦士、宮野由美子さん。

石木ダム反対運動に関わるようになったきっかけや、付け替え道路工事について、そして何よりも、現地での抗議行動を熱く熱く語ってくださいました。

座り込みの現場は楽しくて、そして美味しいものがたくさん出てきます…冬は焚火をして、卵をゆでたり、芋を焼いたり、猪肉が出てくることも。皆さん、ぜひ!座り込みの現場に行かれてみてください!

会場からは拍手や笑い声!お、いい感じ。来週は新人が何人か現れてくれるかな~

以上、3人の方のスピーチはYouTubeでも見れます。https://www.youtube.com/watch?v=l02EGO16Ti8&feature=youtu.be

お時間のあるときに、ぜひじっくりお聴きください。

 

講演終了後、さっそく質疑応答に入りました。

Aさん:裁判以外のやり方として、日弁連への人権救済申立など考えられないか?

八木弁護士:もちろん人権救済の申し立てというのも方法としてありです。ただ、もっと身近なこと、石木ダム問題は佐世保市民の税金の使い方として考えてみたらどうか。建設後の維持費がどのくらいかかり、水道料金にどのくらい跳ね返ってくるのかとか、石木ダムに使うお金を介護や保育にまわしてほしい等、自分の問題として考える。その手段として日弁連や議会のルートを使うもよし、選挙で託すもよし、ツイッターで呟くもよし、この問題を共有化し考えるということが大切だと思います。

Bさん:座り込みには誰でも参加してよいのか?

宮野さん:もちろんです!「応援に来ました」と言って頂ければ大歓迎です。

Cさん:覚書のことは全く知らなかった。文書で残っているのか?

岩下さん:残っているし裁判にも提出したが、紳士協定ということで問題にされなかった。

Dさん:それはおかしい。もっと広めるべきだ。

八木弁護士:裁判の中でも証拠として出しているし、覚書を無視してダム建設推進してきたのは違法だと主張したが、長崎地裁は私法上のことで事業認定には関係ないとして一蹴された。もちろん我々は私法上のこととは思っていない。相手は知事や町長なので。

Dさん:今の知事が約束したわけではなくても、言っていいと思う。行政代執行までしようというときになったら、これを持ち出すべきだと思う。弁護団には頑張って頂きたい。

八木弁護士:弁護団も1つの論点としてとらえているが、皆さんもこのことを広げ、それはおかしいと声をあげていただきたい。合わせ技というか両方で頑張りましょう。

Eさん:「得られる利益」とは?よくわからない。佐世保では石木ダムのために、水道料金から1世帯あたり年間5000円くらい30年間の負担となるらしい。議会で水道局長が言っていた。

八木弁護士:裁判の中でも問題にしている。岐阜大学の富樫教授も意見書の中で佐世保市民の負担、水道料金からの負担について触れ、それは「失われる利益」として取り上げている。

 

 

いよいよ意見交換。これから私たちにできること、やりたいことの提案です。

Fさん:「石木ダムいらんばい!」パレードをしませんか!大人も子どもも障害のある方も、みんなが参加できるようなパレード。画用紙や段ボールや布などに自分で言葉や絵を描き、仮装などもいいかも。市民が注目し、趣旨を知り、賛同する人が気軽に参加できるようなパレード。特に子育て世代や若い人に参加してほしい。

Fさん:また、この石木ダム問題を全国ネットで取り上げてもらえないか。報道ステーションとかサンデーモーニングとか。

Gさん:僕は以前も石木ダム問題について新聞投稿しましたが、この機会にもう1度投稿して、佐世保市民の多くが石木ダム要らないと思っていることを伝えたい。皆さんもチャレンジして頂けると嬉しい。

Gさん:各自がすぐにできることを提案したい。県のホームページには「知事への提案」、佐世保市には「市長への手紙」というコーナーがあり、そこに意見を書き込むことができる。インターネットを使わなくても、FAXや郵送という手段もある。今ここにいる皆が何らかの方法で、19日までにそれを行動に移したら、知事と市長に150通の声が届くことになる。ぜひ一緒にやりましょう!

(いいですねー!あなたもやってみませんか?)

Hさん:長崎では毎週月曜日の朝に7:50~9:00まで県庁前でスタンディングをやって、県庁職員に笑顔で訴えています。

Iさん:県がここまで強行する本当の理由は何か、追及して明らかにすることも必要では?

Jさん:この問題をまだまだ知らない市民が多い。広報活動にもっと力を入れるべき。分かりやすく、端的に伝えることが大事。そして広げるには若い人の力を借りて、ネットを駆使することが最も重要だと思う。

 

などなど本当に様々なご意見や具体的なご提案を頂きました。

これらの声が活かされ、それぞれの行動として実現されることを心から願います。

 

そして、最後に集会宣言案が読み上げられ、参加者全員の拍手で採択されました。



宣言文はこちらです。

集会宣言2019.9.8

 

*お詫びとお礼
集会の参加者は予想をはるかに超え、席が足りず、沢山の方が立ちっぱなし。予備の椅子はもうないし、どうしようと思っていたら、あるお店の方が、床に敷くシートを持ってきてくださって、数人の方はそこに座っていただきました。

が、まだまだ立っている人はたくさんいます。すると今度は、椅子が20脚も持ち込まれました。ある政党の方が事務所まで行き、トラックに椅子を積んで運んで下さったのだそうです。

皆様のご親切に心から感謝いたします!

それでも、最後まで立ちっぱなしの方が14、5人おられました。2時間半近くも!どなたも帰らず最後まで立ち続け耳を傾けてくださいました。

主催者として大変申し訳なく、心からお詫び申し上げます。

 

*インフォメーション
参加された皆さんにはお伝えしましたが、このブログを読んでくださっている佐世保市民の皆様にも伝えます。

石木川まもり隊は皆さんの活動を応援しています。私たちも微力なので、サポートできることは限られていますし、逆に皆さんの力をお借りすることも多々あるでしょう。一番大事なことは、やはり情報の共有です。互いに情報が届かないと、応援できることもできないで終わります。

・私たちは、いつ、どこで、〇〇をやります!参加者募集中!

・私は、昨日、市長へこんな手紙をFAXしました。

・私は、〇〇新聞に投稿し、今日掲載されました。

などのお知らせをメールでいただけたら、石木川まもり隊のブログやフェイスブックやツイッターで広げます。
(宛先 michi30@hyper.ocn,ne.jp)
もちろん、直接それらのページにアクセスして頂いてかまいません。

・私も現地へ行ってみたいのですが行き方がわかりません。案内して頂けますか?

などのご依頼も、まずはメールで頂ければ、できるかぎり対応させていただきます。

逆に、

・情報を頂ければ、パレードやスタンディングに参加できるかもしれません。

という方も、メールアドレスをお知らせください。その都度情報を配信いたします。

世代や性格、得手不得手によって、やれることはまちまち。

それでいい。

みんな違ってみんないい。

でも、目指す山頂は1つです。

それぞれのルートを切り開きつつ、必要な情報交換をしながら、支え合っていきましょう。

 守ろう!こうばる 止めよう!強制収用

 

*挿入写真は石木川まもり隊のFさん、Uさん、Iさんによるものです。

ダムに沈む生きものを助けたい



石木川は、小学生が遊ぶにはもってこいの場所です。

魚類だけでなく、カニや両生類、昆虫の幼虫など様々な種類の生きものとたくさん出会えるから。

生きものの面白さ、不思議さにワクワクして、もっと遊びたい!また来たい!と子どもたちは言います。

この子たちから、石木川を奪わないでほしい。

少女は、石木川に棲む全ての生きものを助けたい、と思うだけでなく、石木川の流域に住む人間も救いたいと思っている。ふるさとを追われた人間の心がどんなに生命力を失うか、まるで理解しているよう…

知事よ、佐世保市長よ、過去の決め事に囚われるのはもう止めて、長崎の未来を担う賢いこの子たちの声に耳を澄まし、この子たちのための政治を、どうかお願いします!

石木ダム緊急集会 in 佐世保



9月8日、佐世保市内でも強制収用を何とか止めたい!と思う市民が集まって、語り合う集会が開かれました。主催者は私たち石木川まもり隊ですが、多くの人の協力で、予想以上の参加者と、予想以上の真剣な声を聞くことができました。詳細は、こちらのページをご覧ください。

 



知事と地権者、面会へ!

5年ぶりの面会!

やっと知事も地権者の声に耳を傾ける気になってくれたのか!と思いきや…



どうもそうではないらしい。

「あらためて事業への同意を求める」ためらしい…

 

その横には、強制収用に反対する佐世保市民による申し入れの記事。

提出したのは「佐世保女性ネットワーク」「強制収用を許さない市民の会」「九十九島9条&99条の会」「佐世保の未来を考える市民の会」の4団体。

嬉しいですね。あちこちで、石木ダムのための強制収用に反対する市民が増殖中です。

高校生が伝えたかった思いとは

8月28日、石木ダム公開討論会を求める署名提出後、参加者は県政記者室で記者会見を行いました。

署名活動の主体となっていた「いしきをかえよう」実行委員会、映画「ほたるの川のまもりびと」の山田英治監督、署名活動の事務局としてサポートしていたパタゴニア日本支社の辻井隆行社長などに交じって、その中央の席に座っていたのは、佐世保市在住の女子高生荒岡梨乃さんでした。



普段は人前に出ることが苦手だという梨乃さんが、勇気を振り絞ってここに来た、その思いとは何だったのでしょう?

新聞・テレビで伝えられたのは、その映像だけだったり、発言のごく一部です。そばで見ていた者として、多くの長崎県民に、そして、県知事や佐世保市長にこの高校生の思いを知って頂きたいと思いました。梨乃さんの了解を得て、会見原稿をここに公開させて頂きます。

 

私は佐世保の公立高校に通う3年の荒岡梨乃です。この度、このような、意見を発表する場をいただけたことを光栄に思います。

 私が石木ダムの建設事業について知ったのは中学2年の時に見た新聞に掲載されている村山嘉昭さんの写真がきっかけでした。日が暮れ、暗くなった河原にホタルが飛んでいる様子がとても綺麗だったことをよく覚えています。こんな場所がどこにあるのだろうと思い調べてみるとすぐ近くだったことに驚きました。そして、ここがダムに沈められてしまうかもしれないということも。
 しかし、この建設事業について詳しく知る人はあまりいません。自分が住んでいる街のことなのにです。
 私の学校の友人でも、知っている人はあまりいませんでした。話そうとしても関心がなさそうな人も多かったです。そんな実態に悲しくなりました。
 もし、仮にダムが建設されたとして、その負担金を払うのは市民である私達であり、未来の構成員である現在子どもである私達です。それなのに、詳しく石木ダムについて知らず、知る機会もないまま事業は進められています。本当にこのままでよいのでしょうか。
 まずは、石木ダムが本当に必要かを考える機会の場を作ってほしいと望みます。
 一度壊れた自然はもう元に戻すことはできません。未来に残すものの優先度を今一度考えてほしいです。
 行政は本当のことをきちんと伝える義務があります。メリット、デメリットをおさえて真実を伝えるべきです。そして、県民には意思表示をする義務があります。一人一人がこの問題について考えるべきです。

 毎年夏にこうばるに訪れますが、これがここに訪れる最後となるのではないかと不安になります。健やかな自然の中にあるぎょっとするような禍々しい看板の不自然さを、訪れた人はみな感じると思います。
 50年近くこの事業は食い止められていますが、さして問題は起こっていません。食い止められているのは座り込みなどをして必死で守ろうとしている人々がいるからです。その間、こうばるの方々は普通の生活を送れていません。自由もありません。そのことを県民の皆さんに知ってほしいです。

 

梨乃さんは1枚の写真(河原に飛ぶホタル)に出会い、魅せられ、その場所について調べるうちに石木ダム問題にぶつかりました。「その負担金を払うのは市民であり、未来の構成員である私達」だと気づき、考え始めます。しかし、ダムの必要性を考えようと思ってもその判断材料が少ない。よくわからない。だから、公開討論会を開いてほしいと願っています。

梨乃さんの言葉を、知事や市長だけでなく、私たち県民も、しっかり受け止め、心に留めましょう。

「行政は本当のことをきちんと伝える義務があります。メリット、デメリットをおさえて真実を伝えるべきです。そして、県民には意思表示をする義務があります。一人一人がこの問題について考えるべきです。」

梨乃さんは「毎年夏にこうばるに訪れますが、これがここに訪れる最後となるのではないかと不安になります」とも記していますが、そう思っているのは、実は梨乃さんだけはありません。

映画「ほたるの川のまもりびと」がきっかけで「こうばる」を訪ね、こうばるが大好きになった佐世保の子どもたちがいます。その子どもたちの中には署名活動に参加した子もいて、28日に一緒に県庁に行き、知事さんにお願いしたいと言ってたのですが、大人の側の配慮で見合わせてもらいました。

その代わり、この子どもたちの想いを記者の皆さんには知ってほしくて、次のようなメモを配布し、山田監督から説明して頂きました。





この子たちが望む未来を、私たち大人が、消し去ろうとしています。

まともに考えもせず、無関心なまま行政に丸投げし、気づいた時は「後の祭り」となるのでしょうか?

「ボーっと生きてんじゃねーよ!」チコちゃんだけでなく、多くの子どもたちからそう言われないよう、今こそ、しっかり考えてみませんか?

9月8日の緊急集会に是非お集まりください!

署名5万筆提出 2019年8月28日







 


石木ダム討論求め5万人署名提出



石木ダム建設の是非を巡り、公開討論会を開くよう求めて署名活動を行っている市民団体のメンバーが県庁を訪れ、県の担当者におよそ5万人分の署名を提出しました。

県と佐世保市が川棚町に建設を進めている石木ダムを巡っては、今年5月に県の収用委員会の裁決が出て、ダムの建設に必要な全ての土地を強制的に収容できるようになりました。

ダム建設の是非を巡り、県に対して公開討論会を開くよう求める署名活動を行っている市民団体のメンバーが県庁を訪れ、河川課の浦瀬俊郎課長に5万947人分の署名を提出しました。

浦瀬課長は「石木ダムの事業認定の取り消しなどを巡る裁判の途中なので、今は公開討論のタイミングではない。今回の要望を中村知事に伝え、引き続き県民に石木ダムの意義を分かりやすく広報していきたい」と述べました。

このあと、記者会見で市民団体のメンバーの1人でアウトドアショップ「パタゴニア」の日本支社の支社長を務める辻井隆行さんは「透明性のある話し合いの場をきっかけに、今の社会的要請を反映した社会全体に求められる計画に生まれ変わることを願っている」と話していました。


石木ダム公開討論会求める署名を提出
NCC文化放送 2019年08月28日

県と佐世保市が東彼・川棚町に建設する石木ダムについて公開の場での討論会を開催するよう求める市民団体が集めた署名を県に提出しました。県庁を訪れたのは「いしきをかえよう実行委員会」のメンバー約15人です。2017年10月から街頭やインターネットで集めた5万947人分の署名を提出しました。佐世保西高校3年の荒岡梨乃さん(17)は中学2年の時、石木ダム建設予定地に飛び交うホタルの写真を見てこの活動に興味を持ったといいます。学校の友達らに呼び掛け署名を集めました。県の担当者は署名は受け取ったものの会が求める公開討論会については裁判の係争中であり好ましくないとの認識を示しました。石木ダム建設予定地には今なお13世帯約60人が暮らしていますが県の収用委員会の裁決により県は来月19日以降、土地の強制収用が可能となります。


署名提出、高校生も参加

8月28日、長崎県内は記録的な豪雨に見舞われ、避難情報も流れる中、石木ダムをめぐる5万筆の署名提出のニュースが報道されました。



午前10時半、市民団体「いしきをかえよう」のメンバーのごく一部が、50,947人分の署名を、長崎県土木部河川課の浦瀬課長に手渡しました。



署名者の思いの詰まった重い箱がいくつも、いくつも・・・



この重みを、本当は中村知事に感じて欲しかったのですが…

いつものように、知事も副知事も対応して頂くことは叶わず、河川課長に託しました。



このように、この署名の宛先は、長崎県知事 中村法道 様と長崎県議会議員の皆様です。

県民の8割が説明不足だと思っているのですから、いったん立ち止まり、石木ダム計画について公開の場でしっかり討論してください。だって、その建設費用538億円は県民が負担するのですから。

という内容の署名です。



この求めに、2019年8月27日現在50,947人が賛同し、当初の目標の5万人を超えたので、いったん提出することになりました。



この署名活動は、主に若者が頑張りました。みなそれぞれの思いや、県民から託された言葉などを語りました。

石木ダムには賛成だけど、説明や議論は必要だと言って署名した方々もいるそうです。



提出者の1人に映画「ほたるの川のまもりびと」の山田英治監督の姿も。

「映画を観て、こうばるの自然や人々の暮らしを残したいと感じ、せめて本当にダムが必要なのか討論してから決めてほしいと、多くの人が署名していた。ダム有りきではなく、いったん立ち止まり、あらゆる手段を検討すべきではないか?」と。

それに対して、河川課長の浦瀬氏は、



と答えました。

なぜ?そう言い切っていいんでしょうか?この署名は知事宛なので、お返事は知事がすべきですよね?

知事に断りもなく課長さんがお答えになったら、後日、本当に知事の答えが提示されても、それが今日の発言内容と同様のものであれば、「これはホントに知事の考えなのかな?」などと疑われるかも。。

他にも課長さんは、いろいろおっしゃっていました。

a. これまでもダム検証などであらゆるケースを検討し、その結果ダムが一番有利という結論になった。

b. 平成28年11月にも公開討論会を求める請願が県議会に出され不採択になっている。

c. 去年も佐世保は渇水対策本部を置くなど水不足だった。

等々…。だから?もう議論の必要はないとお考えなのでしょうか?

a. そのダム検証の場に参加していたのは、県の土木部河川課と佐世保市長と川棚町長など、ダム推進の立場の方々ばかりでしたよね。ダム案がベストという結果になるのは当然では?

b. その請願を提出した当時の県議会は、石木ダム反対議員は1名だけで、大多数が推進派なのですから、それも当然の結果でしょう。しかし、県民アンケートでは全く状況が違います。新聞社がやっても、一般リサーチ会社がやっても、賛成より反対の方が多いのです。また、それ以上に、「どちらでもない」とか「わからない」とかが多いのです。だから、公開の場での議論が必要だと私たちは思うのです。

c. 確かに昨年も佐世保市は長期間渇水対策本部を置きましたね。佐世保市は貯水率が80%を切ると、すぐに渇水対策本部を置くのです。でも、こちらのグラフをご覧ください。(県のHPより)



見辛いと思いますが、水道用ダム貯水率の推移。直近までの過去1年分です。

黄色い線の佐世保市は、他のどこ(長崎市、平戸市、大村市、県全体)よりも貯水率が安定していますよね。これで渇水状態が続いていたと言われても…納得できます?

そんなことを心の中でモヤモヤ思っていたら…

最年少参加者の高校生(佐世保市在住のA.Rさん)が、勇気を出して発言してくれました。



石木ダムは、私が生まれる何十年も前の計画で、今もできていません。私たちは特に水に困っているわけでもないし、これから人口も減っていくので、これ以上水源が必要なのかな?って本当に思います。

行政の方は、本当のことを、私たちにも分かるように説明してほしいです。

この場にいた全ての大人たち(河川課職員の皆さんを除いて)が、「うん、うん。だよなー」といった顔つきでRさんに注目していました。

 

その後、11時半から、県政記者室で記者会見があり、署名提出メンバーが、記者さんたちの質問に答え、補足の説明などおこないました。

パタゴニア日本支社長の辻井さんは、ここで初めて発言されました。



辻井さんはじめパタゴニアの皆さんは、決して賛成派と反対派の対立を望んではいないし、勝ち負けを求めてもいない。SDGsの理念を踏まえた対話を求めているのです。

SDGsとは、国連で採択された持続可能な開発目標で、

例えば、「貧困をなくそう」とか、「質の高い教育をみんなに」、「安全な水とトイレを世界中に」、「人や国の不平等をなくそう」、「住み続けられるまちづくりを」、「気候変動に具体的な対策を」等々17の目標を掲げていますが、その理念とは、「誰一人取り残さない」です。

石木ダム賛成の人も反対の人も、その根拠を出し合って、冷静に検討し、どちらの結果になっても、その結果を望んでいなかった人に対してはその原因に対する別の解決策を用意するということです。

例えば、石木ダム建設が中止になったら、仕事がなくなって困るという人がいるとしたら、漏水対策の工事や河川改修の工事などを増やすことで解決できるかもしれません。

あるいは、(ここから以下は私の考えですが)新たなダム建設ではないけれど、ダム再生事業を用意するとかできないでしょうか。

佐世保のダムは老朽化しているので、補修が必要ですが、補修だけでなく、補修のついでにダムの嵩上げをするとか、ダム建設技術を必要とするような事業も考えられるわけです。改修工事はいずれ必ず必要になるし、その際わずかな嵩上げで、ダムの貯水量は大きく増加するので、より多くの水源を望んでいる人たちにも安心してもらえるでしょう。

など、とにかく議論や討論といっても、目指すのは対立ではなく、対話から生まれる理解です。理解の先に初めて「誰一人取り残さない」解決策が見えてくるのだと思います。

説明責任を有する行政は、何よりも県民の理解を大事にしなければならないはず。理解を求めず強行するなら、その事業は必ず失敗するでしょう。既にその轍は踏んでいるのですから、その経験に学んでほしいと強く願っています。

守ろう!こうばる 止めよう!強制収用

県内のニュースでよく聞く言葉「強制収用」、たまに目にする言葉「行政代執行」。これらの言葉の意味や違いを、あなたは正確に知っていますか?

石木ダム建設予定地住民にとって、これらの言葉が、日増しに現実味を帯びてきています。

強制収用の日まで、もう1ヶ月を切りました。

この言葉に、夜も眠れないくらい苦しんでいる人がいることも知らずに、私たちはこの日を迎えていいのでしょうか?

受益者佐世保市民として、こうばる住民がおかれた現状を知り、この問題にきちんと向かい合い、考えてみたい。そのような願いを込めて企画しました。



aさん:強制収用なんて言葉が難しくて、いまいちピンときてなかったけれど、本当はなんか気になってはいたんですよね~

bさん:水も電気もお金も、余裕ある暮らしをしたいとは思うけど、誰かの土地を奪い取ってまでダムを造ってほしいとは思っていません。

cさん:でも、所詮、政治家やお役人が決めること。私たち市民には何も変える力はないし…

そんなあなたや、あなたにも、ぜひ来てほしい!

強制収用を止め、こうばるの暮らしと自然をまもるために、私たち佐世保市民に何ができるのか、一緒に考えてみませんか?