測量の約束

2月28日から始まった山の上での座り込みが続いていました。



昨日のニュースやブログを見て、数人の方から問い合わせや激励の電話等をいただきました。

朝日デジタル
長崎県の石木ダム、強制収用の土地で工事開始 反対住民は座り込み:朝日新聞デジタル (asahi.com)

テレビ長崎
石木ダム「収用地」で長崎県が初の工事|ニュース|KTNテレビ長崎

毎日新聞
長崎・石木ダム 13世帯住民座り込み 収用地で県が工事着手 | 毎日新聞 (mainichi.jp)

その他全ての新聞、テレビが報じています。それは、①強制収用した土地での初めての工事、②住民と県との久しぶりの衝突という、マスコミにとっては関心度の高いできごとだったからでしょう。



しかし、それだけではない。公共事業の進め方として本当にこれでいいのかという疑問を記者さんたちも持たれたのではないでしょうか?

 

重機の前で座り込む住民。それを見守る支援者。住民は何に抵抗しているのか?支援者は何に共感しているのか?

買受権が発生するかどうかなどではない。住民との約束を平気で破る、行程表通りに工事を進めるためには住民の意向や理解などはどうでもいいというやり方への怒り。その怒りが予想できない県への苛立ち。

今日(3月2日)の新聞記事です。

反対住民の石丸勇さん(73)によると、2月24日、県側に収用地と私有地の境界について疑念があると訴えると、測量をする旨の回答があったという。だが28日朝に測量できないと伝えられ、「約束したことをほごにされた」と憤った。これに対し、県石木ダム建設事務所は「(測量をする旨の)話をしたのは事実」と認めた。ただし、確定した収用地の図面変更はできないことも伝えたという。その後、内部で検討した結果、測量はできないと判断したとしている。

まず第一に、約束は守るべき。
第二に、守れないときは、その理由を説明すべき。
第三に、一度確定したといっても、間違いがあれば正すべき。間違いがあったかなかったかを確かめもせずに、決まったことだからと問答無用とするのは時代錯誤も甚だしい。確定判決がでても再審請求ができるのだから。断固拒否するのは、もしや自分たちの間違いを隠したいから?なんて疑念さえ持たれてしまいますよ。

そんな空気が県にも伝わったのか・・・?今日の午後、本庁から土木部の職員がやってきて、Hさんの土地の測量をやり直すことを告げたそうです。

もしかしたら、対話を重視する知事の指導があったのかな?

これで3日間にわたる緊迫の座り込みは終了しました。明日からはまた平常の静かな抗議行動に戻ります。

住民の皆さん、支援者の皆さん、お疲れ様でした。

それにしても、「約束を守る」という当たり前のことを果たしてもらうのに、これほど体を張った行為に出なければならないということが、そもそもおかしいですよね・・・(^_^;)

工事を止めろ!約束を守れ!

石木ダム収用地で初工事 長崎県、買受権との関連否定 | 長崎新聞 (nordot.app)

「工事を止めろ」一時騒然 石木ダム収用地初着工 反対住民、体張り抵抗 | 長崎新聞 (nordot.app)

ここに報じられているように、住民の皆さんが怒っているのは、県のやり方に対してです。

収用されずに残っている住民の方の土地に先週いきなり重機が入りました。住民の方が抗議した結果、図面に引かれた境界線について県と住民との認識の相違が判明したので、測量のやり直しを求め、それについて改めて話し合う約束になっていたそうです。

ところが、その話し合いがなされないまま、いきなり「これから工事を始めます」と言われても納得できるわけがありません。

「調べてもらえないのは歯がゆい」「地元の同意を得てから建設するという内容で県と交わした1972年の覚書が守られていない」と憤るのは当然です。

県は「収用裁決が済んでいるので新たな測量には応じない」との考えのようですが、このような一方的な公共事業の進め方は半世紀前と全く変わっていないのですね。残念です。



この日はたまたま千葉県から自然観察にやってきていたNPO法人の方々もこの光景を目の当たりにして、衝撃を受けておられました。


その後、周辺を視察中に、伐採された樹木の墓場に遭遇。



引き抜かれ、うち捨てられ、朽ち果て、白骨化した樹木の残骸から



なんと、緑の小枝が・・・!

逞しいいのち。自然界はやはり持続可能な世界ですね。

利水も治水も自然環境を破壊するのではなく、共存する方向に早くシフトしてほしい。県も佐世保市も国も。

川棚町の皆さん、佐世保市の皆さん、長崎県の皆さん、一度こうばるに足を運んでみませんか。

ここで何が行われているのか。それは決して、皆さんに無関係なことではありません。

不思議な貯水率のお話

佐世保市水道局は1月5日に記者会見を開き、南部水系『下の原ダム』の貯水率が急速に低下しているとして、渇水対策本部を設置したと発表。このままでは2月上旬には給水制限が懸念されるので、南部の皆様、自主的節水を!と呼びかけました。

https://www.city.sasebo.lg.jp/suidokyoku/suisou/documents/tiras3i.pdf
この時点での南部貯水率=55.7%

その後51.4%まで低下しましたが、1月13日~15日にかけて58mmの雨が降り、20日時点では57.3%まで回復しました。

しかし、その日、水道局長は再び会見を開き、このままでは2月23日に南部の貯水率は30%を下回る可能性がある。また、北部の小佐々地区も2月27日には30%を切ると予測。長崎新聞によると「市中心部では渇水の心配はないという」とのことでした。


同じ水道料金を支払いながら、ある地域住民には不安を与え、節水を求め、別の地域住民には安心してよいと言い・・・なんとも釈然としません。

もしかしたら、そんな市民の声があちこちから上がったのか?
水道局は1月23日に市議会で南部格差と渇水についての説明を行いました。
その資料がこちらです。
資料1.南北格差対策について

https://www.city.sasebo.lg.jp/suidokyoku/suisou/documents/nannboku.pdf


資料2.渇水状況について
https://www.city.sasebo.lg.jp/suidokyoku/suisou/documents/kassui.pdf

これらの資料は水道局のホームページにも公開されていて、市民への情報提供と丁寧な説明に対しては職員の方に感謝しますが、しかし、不明なことも多いし、読めば読むほど不思議な話です。

1.この南北格差は26日時点で32.5%ですが、1月15日時点では38%にも達していました。このような極端な格差は今年が初めてのことなのか、これまでも時々おきていたことなのか、知りたいですね。

2.これまでも時々みられていた現象であれば、格差是正対策として実施されてきた4つの対策(南北融通施設、小森川の取水堰、川棚川暫定豊水水利権、下の原ダム嵩上げ)だけでは不十分だったということです。なぜ別の対策を講じようとはしなかったのでしょう?(石木ダムが完成すれば解決するから?しかし、これまで9度も工期延長になった事業です。いつ完成するかわからないものを待ち続け、できるはずの対策が検討されていなかったのではないか?という疑念が生じます)


3.資料1の8pによれば、4つの対策実施の結果南北格差の「解消は図られた」「今年は南北融通を通年フル稼働しているので、南部の方が一人当たりの水源が多くなっている」と書かれていますが、そんな馬鹿な・・。それが事実なら、南部市民はよほど水をたくさん使っている?無駄遣いしている?ということになります。

考えられるのは、ここに積み上げられた川棚川の暫定豊水分が取水できていなかったのではないか?南部の給水人口は近年急増していますが、その実績値は反映されているのでしょうか?(最近市民の1人が、南部の人口と世帯数の推移を求めたところ、「人口、世帯数の集計は、南部と北部を分けていないため不明です」との回答でした。矛盾していますね)

4.水道局は格差の原因をあくまでも「地域間の降水量の格差によるもの」と主張していますが、果たしてそうでしょうか?
今月になってからの降水量を比較すると、北部115.0mmに対して南部62.5mm。確かに大差ありです。でも佐世保市の1月の平均降水量(過去30年間の平均値)は、63.4mmです。北部が多かったのは事実ですが、南部は例年並みだったと言えます。

もしかして、一番新しい下の原ダムの底に穴が開いていたりして・・?
なんて・・もちろん冗談ですが、そんなブラックジョークも浮かぶほど、不思議な不思議なダムの貯水率のお話です。

水がピンチです?!

新年早々、水道局のホームページには不安を煽る言葉が躍っていました。



以下、2023年1月5日付の「緊急情報」をそのまま転載します。

 

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水がピンチです!【水道局渇水対策本部の設置について】

本年は、本市の11月の降水量が少なく、12月に入ってもまとまった降雨がないなど、市内各地のダムの貯水率等の回復は低下している状況にあり、川を流れる水の量も大きな回復は見せておらず、特に、南部水系(下の原ダム)のダムの貯水率は急速に低下している状況にあります。

1月4日現在、中部水系(市内5ダム平均)の貯水率83.2%と80%を上回っている状況にあるものの、南部水系(下の原ダム)の貯水率は55.7%と60%を下回っている状況にあり、今後もしばらくは、まとまった降雨が見込まれない予報となっているなど、早期の貯水率の回復は見込めない状況です。

このような状況から、令和5年1月4日付で、南部水系の渇水レベルを「4:節水対策」に、北部水系小佐々地区の渇水レベルを「3:重点警戒」に引き上げるとともに、水道局内に「佐世保市水道局渇水対策本部」を設置し、必要に応じた渇水対策を講じることといたしました。

南部水系の地域にお住まいの皆様におかれましては、うがい、手洗いなどの感染症予防に留意いただきながら、まずは蛇口の開け閉めをこまめにするなど、普段の生活や業務に支障のない範囲で節水にご協力いただきますようお願いいたします。

なお、今後、本格的に節水のお願いをする場合など、随意お知らせをしてまいりますので、ご理解、ご協力の程よろしくお願いいたします。

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さて、ここに出てくるレベル3とかレベル4というのは、「佐世保市渇水対策マニュアル」の改定版(先月の企業経済委員会で案として紹介されたばかり)に記されているものです。

レベル4のところには、このように書かれています。

 

◆レベル4(自主節水)

≪状態≫ 長期予測において渇水の兆候が顕在化し、かつ、短期予測においても季別毎の貯水率指標値を 満足しない状態が継続し改善の見通しがない渇水の初期の状態。

なお、南部水系においては、下の原ダムの貯水率が季別毎の指標値を下回り、かつ、継続的な 安定給水が確保できない状態。

≪主な行動≫水道局長を本部長とした、水道局渇水対策本部を設置し、節水広報大口需要者への節水依頼等による自主節水により配水量を抑え、渇水の進行を遅らせる対策をとり、その効果を的確に把握し、次に必要な渇水対策の検討を行う。また、河川管理者と、井戸・溜池放流等の取水、特別取水、新規緊急水源等の協議・実施準備を行う

 

早めに手を打つことは重要ですが、市民や企業に節水を呼び掛ける前に、水道局はやるべきことをやったのでしょうか?

レベル4に至る前の前、レベル2のところには、こう書かれています。

 

◆レベル2A(長期警戒)

≪状態≫長期的な予測に基づき渇水の兆候が捉えられた初期の状態。

≪主な行動≫水道局内に渇水対策準備会議を設置し、渇水情報の共有化を図りつつ、今後の渇水の進行に備え、佐世保地区(中部水系/南部水系)の南北格差の解消に努める。併せて、継続的な安定給水に向けて、河川管理者との情報共有を実施する。

 

改定前のマニュアルでは、レベル1の段階で、「南北格差の緩和に努める(南北融通施設の稼働開始)」と書かれています。この施設は、平成6年の大渇水後に建設されたもので、平成9年に完成しています。

しかし、この施設が活用されているとは、どうしても思えません。

先の緊急情報の中で示されていたように、「1月4日現在、中部水系の貯水率は83.2%で、南部水系の貯水率は55.7%で、その差は27.5にも上ります。

格差解消のために造った施設を、なぜ使わないのでしょう?

これを使って格差が是正されれば、全体で70%代となり、渇水対策本部の設置とはならないでしょう。

市は、広報に「2年に1度は渇水の危機」なんて書いたけど、平成30年度以降はその危機が無かったので、今年度はどうしても危機を創出したかった?なんて穿った見方もでてきます。

心外!と怒りの声も聞こえてきそうですが、それなら何故せっかく建設した南北融通施設を稼働させないのでしょう?

いくら施設を建設しても使わないなら宝の持ち腐れです。

もしも、使っているのに効果が出ないのなら(融通できる量が少な過ぎるとか?)、原因を調べ、対策を講じるべきです。(送水管を大きくするとか?)

そのような検証や対策も行わずして、「渇水だから節水を!」と呼びかけ、危機感を煽り、「だから石木ダム!」と喧伝するのは止めていただきたい。

 

今は電気も水も融通し合う時代です。

東京電力がひっ迫しているときは、東北電力や北陸電力から送電してもらっているように水道水も、そうすべきです。

実際、福岡県には「北部福岡緊急連絡管」という広域水道管があり、大都市圏である福岡市と北九州市が緊急時に水道水を融通し合える体制になっています。

 

同じ佐世保市内でありながら、北部と南部の貯水量の格差を放置しているのは解せないし、その結果、南部の貯水率を著しく低下させ、市民に不安を与えているのは水道行政の怠慢と言われても仕方ないのではないでしょうか。

佐世保市水道局の真摯な対応を求めます。

 

 

 

 

 

「早く決断を」知事に迫る佐世保市長

報道によると、朝長則男佐世保市長は27日、大石賢吾知事に、強制収用した石木ダム事業用地での工事に早く着手するよう決断を迫ったという。


朝長市長による、大石知事への、石木ダム建設促進アピールは、今回で3度目で、驚きはない。

最初は9月11日、佐世保市で開催された石木ダム建設促進大会の席で。
2度目は10月11日、市議団や石木ダム建設促進佐世保市民の会など大勢で県庁まで出向き。
今回も市議や県議などと大挙して知事に直談判したようだ。

なぜ朝長市長はこれほど知事を急かすのか。
問題となっているのは「買受権」で、市長と知事の見解にズレがある。

買受権とは、事業認定して10年経っても、その土地が目的の事業のために使われなかった場合、元の地権者が土地を買い戻すことができる権利のことで、石木ダムの場合は来年9月が、その時期にあたる。

市長は「それまでに早く収用地での工事を進めないと大変なことになる」と慌てている(あるいは煽っている)のだが、知事は「石木ダム事業に関する工事は始めているので買受権は発生しない」との見解。

どちらが正しいのか、現時点では誰も確たることは言えないようだ。知事も市長も法の専門家ではないので、共に関わっている弁護士さんたちの見解の相違だろうし、判例が無いので証明するのも難しいようだ。

しかし、市長は自分の主張を何度も知事に押し付け、「必要性について話し合う時期は既に終わった」として、大石知事の話し合い重視の姿勢を批判してきた。

新聞によると、今回は発言中の知事の言葉を遮り、「収用したところに手をつけないと絶対に(裁判に)負ける。そこをしっかり認識し、早めに決断いただかないと」と語気を強めたそうで、少し異様な雰囲気を感じる。

朝長市長は、何故これほどまでに石木ダムに執着するのだろう?
来年4月の市長選には出馬しない、つまり、もう今期で市長を辞めるのに・・

工程表では石木ダムは2025年度完成予定なので、市長をあと1期続けるつもりなら、何が何でも自分の代で完成させ、名を残したいと思うかもしれないが、来年3月で退く人なのに・・

市長を辞めても、石木ダム建設が何か朝長氏の生活に関りがあるのだろうか?
あるいは、市長としての最後の大仕事として、あえて悪役を引き受け、行政代執行を知事に決意させようとしているのだろうか?

いずれにしても、朝長市長の最近の言動に、私たち市民は心を痛めている。
隣人である川棚町民に申し訳なく、その他の県民に対しては恥ずかしさでいっぱいである。

なぜなら、私たちはもちろんだが、石木ダムが必要だと思っている佐世保市民でも、その多くは行政代執行など望んでいない。
大石知事のように、早期完成を目指しながらも、まずは住民に対する説明・話し合いが大事。それが民主主義国家として当たり前のやり方だと多くの県民は思っているし、そこは佐世保市民も同じはず。

しかし、市長や市議が大挙して知事を訪ね、「いつ決断するのか!」と知事に迫るということは、市民もそう願っているからだろう。佐世保市民とは自分達さえよければそれでいいと考える人たちなのか・・・ニュースを見た県民にそう思われたとしたら、とても悲しいし、その可能性は小さくないだろう。

私たちは声を大にして言いたい。
朝長市長と私たちは違う!
市議や県議の発言は市民の多数派ではない!

でも、それは通用しない。
市長を選んだのも、市議を選んだのも、私たちだから。
私たちが自分の意思で選んだ人たちだ。
だから、私たちは今、恥ずかしさでいっぱいなのです。
川原の皆さんに申し訳ない気持ちでいっぱいなのです。

このいっぱい いっぱいの気持ちを、大切にしたい。
恥ずかしいことは恥ずかしいと伝えよう。
一蹴されるとしても、伝える努力をしたい。
声に出さなければ、思っているだけでは伝わらないから。

あと数時間で新しい年の始まりです。
来年こそは伝えたい。

広報反論リーフレット 市内4割の世帯にポスティング

今年もあと1日と少しで終わり。

年々時の流れは加速する、ように感じる。と同時に、記憶もすぐに右から左へと流れ去ってしまう。このブログも、体力、知力の衰えと共に、書き漏らしが増えている。

3日前の反省会に出席し、その漏れに気付いたので、遅ればせながら報告させていただきます。

その反省会の正式名称は、「反論リーフレット ポスティング反省会」。

何への反論かというと、広報させぼ9月号の特集記事「水を大切にする日2022~渇水の歴史と石木ダム」https://www.city.sasebo.lg.jp/soumu/hishok/kohosasebo/documents/2022090205.pdf への反論です。

そこには、

  • 佐世保は2年に1度渇水の危機に瀕している渇水都市だ。
  • 石木ダムで得ようとしているのは4万トンで、それは必要最小限の水量だ。
  • 水源確保の方法は石木ダムしかない。
  • いま使用中の老朽ダムを改修するためにも石木ダムが必要。
と書かれていましたが、いずれも、その根拠に首を傾げたくなるものばかりでした。

そこで、私たちは、その4つのテーマごとに具体的なデータや資料を提示して反論するリーフレットを作成しました。

広報させぼへの疑問_



仲間の1人が、
これを各家庭に届けたいね。市は私たちの税金を使って、市の主張を市内10万世帯に届けている。私たちは、新聞折込しようにも、意見広告として断られてしまう。郵便物として届けるにはお金がかかり過ぎる。やはり、自分達の足と手で、1軒1軒配るしかないのではないか?

と言い出し、

他のメンバーも、やろう!と賛同し、反論リーフレットのポスティング作戦開始!

終わってみれば、当初計画をはるかに上回る数の家庭に届けることができました。

反省会での集計結果をお伝えすると・・

リーフレット総数=40,180部(発注数40,000+予備180)

ポスティング数=37,274部

その他=2490部

在庫=416部

ポスティング件数の37274世帯は旧佐世保市の世帯数93952世帯の39.7%にあたります。(合併した宇久島や飛び地の小佐々などには行くのが難しかったので、旧佐世保市を対象に配布しました)

ポスティングに参加したのは佐世保市民の有志24人と、佐賀県伊万里市のFさん、福岡市在住のKさんなど合計26人の個人と、健康友の会佐世保や石木ダム建設に反対する川棚町民の会の方々も進んで協力してくださいました。

その結果として、これだけ多くの世帯に配布できたことが心から有難く、感謝の思いでいっぱいです。

しかし、残念なことに、反応がほとんどありませんでした。

お1人だけ、よく書いてくれた!私もそう思っていた。頑張ってほしい!との激励の電話をいただきましたが、ほかには応援もクレームも何もありません。(実はダム推進派の方からの反論や抗議の電話を期待していたのですが・・)

でも、ポスティング中には住人の方に直接手渡す機会も有り、いろんな反応がありました。反省会で出てきたものは、「たまに要らないと言う人もいるが、だいたいは受け取ってくれた」「中には、ご苦労様とか頑張ってくださいとか」「たまに若い人がいて渡そうとしたら、大丈夫ですと言われた」

この「大丈夫」発言には皆も「そう、そう。最近の若い人は、要らないとは言わず、大丈夫って言うんだよね~」「何でだろう?」「いつ頃から?」と、大いに盛り上がりました。

とてもたくさんポスティングをしてくれたTさんは、それだけ多くの人と話す機会があったようで、いくつかのエピソードを伝えてくれました。

*小野町のアパートで配り始めようとしたら、たまたま家主さんがいて、「チラシは入れないように」と言った後で、「何のチラシですか」と聞くから、石木ダム反対のチラシですというと、「じゃあ入れてください」ということになりました。

*棚方で既に配ったところに二重配布したくないので、玄関先にいた主婦の方にリーフレットが入っていたかどうか尋ねますと、「入ってました。よく書けてますね」とお褒めの言葉をいただき、「がんばってください」と激励されました。

 

このような嬉しい反応は滅多にありませんが、私たちの多くが感じたことは、「市が水不足だというからそうだと思っていた」「水不足なら石木ダムは必要でしょう?」という思い込み。

そのような方に、あなた自身は水不足で何か困っていますか?と尋ねると「私は別に困っていない。でも、困っている人がいるんでしょ?」という認識。

では、是非このリーフレットを読んでみてください。そう言って渡してきたというケースがけっこうあったようです。

こういうことが大事だと、あらためて思いました。そして、受け取った方が、読んでくださっていますように・・!

皆の共通の感想は他にもありましたよ。

🔶最近のポスト(郵便受け)は、わかりにくい!

マンションでは、どこにあるのかわからない。奥の方だったり、外にあったり。個人宅では、様々な形のポストがあり、どこから入れれば良いのやら不明のものがあったり、二重扉になっていたり、門を開けて敷地内に入らなければポストにたどり着けなかったり・・・郵便屋さんの苦労がよーくわかりました!

🔶空き家が多い!

高台はもちろん、佐世保の中心地にも空き家が多い。ボロボロのアパート。草ぼうぼうのお庭。外観は立派だったので石段を登っていくと門のところに蜘蛛の巣が張っていたり・・

メンバーの1人は言いました。

「30年後、佐世保の人口は19万人になると推定されています。「ダムは必要ない」ということが確信になりました」と。

同感です。

23万7000人の人口の今、私たちは水不足で困ってはいない。

ダムを造って新たな水源を確保しても、人口が19万人になれば、その水は誰が使うのでしょう?不要な水のために、19万人の市民は、無駄なダムの維持管理費を支払い続けなければならないのです。そんな理不尽なツケを未来に託していいのでしょうか?

あなたはどう思いますか?

 

 

 

 

座り込み、千誤百戒(1500回)!

石木ダム建設に反対する抗議の座り込みが12月7日で1500回に達しました!

思いを込めた横断幕。その後ろに高く掲げた当て字に「座布団3枚!」の声あり。

千の誤りを重ねているのは誰だろう?百の戒めとは何だろう?いろんな解釈ができて面白いですね~

雨の日も、風の日も、雪の日も、猛暑の日々も・・・誤った公共事業に反対し、立ち退きを拒否し、故郷を守り続ける、その意思を示すために続けている座り込みです。

2016年7月25日から数えて1500回ですが、これは第4次の座り込みで、第1次(2010年3月27日~)から数えると何日になることやら・・・こんなに長引くとは誰も予想だにせず、当初はカウントしていなかったのです。

さて、記念撮影が終わると、いつものように、ストーブのそばで座り込み。

このストーブ、大きくて、とても暖かい!住民のI.K.さん手作りのドラム缶ストーブです。実は2日前の5日(月)に設置されたばかり。

右側がこれまで使っていたストーブ。大きさの違いが一目瞭然ですね。

そして、ご注目!元は、真っ青なスカイブルーのような色のドラム缶だったのですが・・

燃やし始めると、まずは扉の部分が真っ黒になり・・

だんだんと全体が黒くなり・・(これはペンキが焦げているから)

最後は渋い鈍色のストーブが完成し、周囲の色にも溶け込んで・・これで完成と思っていたのですが・・

2日後に来てみると、このように真っ白に・・ビックリです!

青→黒→鈍色→白

火の力、熱の力ってすごいなぁ

私たちも、火のような熱い思いで行政に立ち向かい、知事の心を溶かし、古い計画を実情に合った新しいものに変化させていきたいものですね。

毎日新聞 2022.12.8 https://mainichi.jp/articles/20221208/ddl/k42/040/343000c

長崎新聞 2022.12.8
https://nordot.app/973408943387656192

佐々川の水量「現時点では判断できない」

12月5日、県議会一般質問。1人の議員の質問によって、私たちが知りたかったことが明らかになりました。

それは、ひょっとすると、佐世保市民にとって石木ダムの代替案に繋がるかもしれない可能性を秘めた重要な事実です。



堀江議員:報道によると、先月24日、知事は石木ダムに反対する佐世保市民と面会し話を聞いた。その中で、佐々川の活用について市民から提案され(佐々川の水を取水できれば=県が佐世保市に佐々川の水利権を与えれば=石木ダムは不要)、提案の根拠として3つの情報が示されたが、「それについては確認したい」と答えたとある。確認したのか?

 

その情報とは、以下の3点です。

1.平成6~7年の大渇水の時には、佐々川から一日平均1万㌧の水が佐世保に送られていた。

2.東部かんぱい水利権(佐々町に与えられた灌がい用の水利権)の取水実績は、22年間のうち72日のみであった。(8035日間中7963日は取水ゼロ)しかも、与えられた水利権21,900㌧のうち取水したのは最大でも7,000㌧だった。資料5.佐々川の水利権



3.九州電力相浦発電所は3年前に廃止になっているので、その水利権4,800㌧も既に返上されているのではないか?

詳細は、こちらのブログ記事を参照ください。 https://ishikigawa.jp/blog/cat05/8365/

 

奥田土木部長:確認の結果、


1については、佐世保市の水道白書によれば、その通り。

2については、市民団体のご指摘の通り。

3については、確かに2019年5月に九州電力より水利権の廃止届が提出され受理している。

しかしながら、ただちに(佐々川の水が)安定水源として活用できるものではないので、(佐世保の)水問題が解決するものではないと考えている。

水利権については河川の適正な利用、流水の正常な機能を維持することが必要で、過去に実施した調査によれば、新たに利活用できるような水量はなかった。

 

堀江議員:市民の皆さんは石木ダムは必要ないと思っている。その根拠として3つの事実を述べて、佐々川の流量に余裕は有るはず、だから石木ダムを造らなくても佐々川の水を利用すれば良いと言っている。しかし、部長は3つの事実は認めながら、水量は無いという。その根拠は何?流量調査はしたのか?

 

土木部長:先ほどは過去の流量調査を踏まえてお答えした。現在、佐々川の河川整備方針策定に向けて流量観測を実施しているところであり、今後その流量が蓄積される中で、仮に安定的に取水できることが確認できれば、関係者の意見を聞いた上で、利活用の検討は可能になる。

 

堀江議員:過去の調査と言うのは20年以上も前のものではないか。いま流量観測をやっているということが確認できた。そのような調査の結果はしっかり公表してほしい。そこで知事は、佐々川を活用してほしいという市民の提案を聞いて、どう思ったのか?

 

大石知事:私も報告を受け事実の確認はしている。しかし、ただちに安定水源として活用できるものではないと認識している。



堀江議員:いま土木部長が流量観測中と言ったではないか。流量の結論は出ていない。出ていないのに活用できないというのはおかしい。それなら、どんな結果が出ても佐々川の水は活用しませんと言ってるのと同じではないか。


大石知事:一般的には流量観測の結果、安定的に取水できることが確認できれば、関係者の意見を聞いた上で、利活用の検討は可能になる。佐々川については未だ観測結果が蓄積されていないので、ただちに安定水源として活用できるものではないという認識である。

 

これはたいへん重要な答弁です。私たちは、この言葉が聞きたかったのです。

今までは何度、県や佐世保市水道局に問い質しても、「佐々川には既に多くの水利権が張り付いていて、新たな水利権を与える余裕は無い」「佐々川の水量に余裕は無い」の一点張りでした。問答無用の門前払いでした。

その答えが今回初めて変わったのです。

佐々川の流量観測中であり、「現時点では水量に余裕が有るか無いかは判断できない」と。

それはつまり、観測結果が判明した時点においては、佐々川から佐世保市へ水道用水利権が与えられる可能性もあるかもしれない、ということです。

それにしても、不思議です。もしも、流量調査の結果、水量の余裕が無いと判断されたなら、では、現状をどう解釈したらいいのでしょう?

日量21,900㌧の水利権を与えられている東部かんぱい水利権者(農家さんたち)が、ここ数年全く取水していないにもかかわらず水量に余裕が無いということは、例えば来年の田植え時期にその農家さんたちが佐々川の水を取水しようとしても、取水できないということになりますよね。

水利権を与えている河川管理者として、どう責任を取るのでしょう???

 

起業者にとっては不都合な真実は認めたくないでしょうが、どんな結果が出ても、ありのままを市民県民に公開してほしいものです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ほたるの里のマツばあちゃん



松本マツさん、団結小屋のおばあちゃんのドキュメントが12月2日に放送されます!

九州沖縄のみなさん、ぜひご覧ください。

ザ・ライフ「ほたるの里のマツばあちゃん~長崎・石木ダム建設計画から60年~」

https://www.nhk.jp/p/ts/9RZY9ZG1Q1/episode/te/JY6PXYLGXR/

長崎県川棚町で建設が計画される石木ダム。
予定地の川原(こうばる)地区には反対する13世帯約50人が暮らし、
立ち退きを迫られている。計画から60年。揺れ続けてきた地域の記録。

(放 送)12月 2日(金)19:30~19:55〔総合・九州沖縄〕*沖縄は別
(再放送)12月 3日(土) 7:35~ 8:00〔総合・九州沖縄〕

 ※放送後2週間、NHKプラスでネット配信(全国で視聴可) 

石木ダム不要、市民から知事へ 初めての直訴

11月24日、ついに知事との面談が実現しました。

石木ダムの早期完成を公約に掲げて当選した知事が、石木ダムに反対の佐世保市民との面談に応じることになったのです。どうせパフォーマンスでしょ?反対派の声も聞きましたというアリバイ作りに過ぎない!と見る向きもあるでしょう。

しかし、仮にそうであったとしても、会うことに意味がある、互いの目を見て直接伝えることが何より大切だと思いました。石木ダムが必要だと思い込んでいる知事に、石木ダムは不要だとなぜ私たちが思うのか、その根拠を示したい、その思いを伝えたい、客観的な事実を知らせたい、そう思いました。事実を知れば認識が変わり、考えも変わる可能性があります。その可能性がどれほど小さくても、伝えなければ可能性はゼロです。

だから、時間制限や人数制限、非公開、そして質疑はしない、知事はただ「皆さんの話を聞かせていただくだけ」等の条件も全て受け入れ、面談の実現を求めました。

その結果、県側からは4人が参加。左から土木部河川課小川企画監、奥田土木部長、大石知事、松園石木ダム建設事務所長です。

市民側の参加者は26名。石木ダムに反対している佐世保市内4団体のメンバーです。冒頭の挨拶で知事はこう言いました。佐世保は慢性的な水不足で、過去には264日間の給水制限が続いただけでなく、その後もほぼ2年に1度の渇水危機に見舞われていると聞いています。石木ダムは必要不可欠で、早期完成を目指しています。

ここにご参加の皆様も大渇水を経験しておられるのではないでしょうか?その上で石木ダムには反対だと聞いております。その思いも含めたご意見を聞かせていただければと思っております。

いきなり、そうきましたか~
必要不可欠、早期完成、そして2年に1度の渇水危機!朝長市長の口癖が頭にこびりついてしまったかのよう・・

いやはや、むしろやりがいを感じますねー
各団体から選ばれた4人は、ますます心を込めて、精いっぱい知事に語りかけました。その話の内容をここに開示します。是非ごらんください。

トップバッターは、「#ダムより花を」の森田さんです。発言原稿 森田敦子:#ダムより花を

森田さんは、ダム花がこれまで行ってきた市民アンケートだけでなく、新聞社やタウン誌が行った結果も紹介しながら、


市民の意見は分かれていますが、このように石木ダムはいらないとか分からないという意見が多数派です」という結果を示し、

子どもたちには50年も前に計画されたダムではなく、こうばるのような多様な生き物がいる自然や持続可能な里山の暮らしを残したい

こうばるの人たちを苦しめて追い出してまで作ったダムの水は欲しくない

など様々な市民の声を紹介。

知事も席を立って近づき、アンケート結果を確認していました。

 

続いて発言したのは、「佐世保の水と石木ダムを考える市民の会」の牛島さん。

発言原稿 牛島万紀子:佐世保の水と石木ダムを考える市民の会

同会が11回にわたって各町内で行ってきた勉強会で誰もがおかしいと感じたこと、「水需要は減り続けているのに、市はなぜ増えると予測するのか?」「佐世保の水源は10万トン以上あるのになぜ7万7千トンしかないと主張するのか?」について、実績値のグラフや水源一覧表を示しながら説明。

そして、「公共の福祉を理由として人権を侵害しても必要がある公共事業は、子どもでも理解できる説明でなくてはなりません」としっかり指摘。

三番手は、「水問題を考える市民の会」の宮野さん。

発言原稿 宮野由美子:水問題を考える市民の会

宮野さんは、一日平均給水量の実績値を示しながら、平均給水量
近年は6万5千トン前後であり、市が主張する7万7千トンの水源でもおつりがくる」と説明。

さらに、佐世保には大きなため池がたくさんあり、ため池

渇水時にはこれらの池の水を活用できる分水協定を結ぶことを提案。分水協定
多額の税金を投入して必要性の乏しいダムを作るより、協定を結ぶだけで水の心配がなくなるため池の活用をぜひ進めていただきたい

 

最後は「石木川まもり隊」から松本が発言させていただきました。

発言原稿 松本美智恵:石木川まもり隊

・このように必要性が疑われる石木ダムに、佐世保市民は357億円も負担しなければならない。資料1.佐世保市民が負担する石木ダム事業費

・その多くは水道会計から支払われ、市民はダムよりも老朽化した水道施設の更新整備に水道料金を使ってほしいと願っている資料2.佐世保市まちづくり市民意識アンケート調査 H30

・石木ダム事業費はまだまだ増えそう。それはダム建設予定地の地質に問題があるから。透水性が高く、その対策工事に今後かなりの費用を要するだろう。資料3.石木ダムの問題点について :建設コンサルタント応用理学技術士 資料4.採石跡地問題

新たな水源確保対策としては水利権の転用を提案する。佐々川の遊休水利権を佐世保市の水道用水として知事が認めるだけで済む。費用は全くかからない。資料5.佐々川の水利権などについて資料に基づき説明し、最後に大石知事に訴えました。

「半世紀前のダム計画の呪縛を断ち切って、どうか50年後100年後の長崎の未来を見据え、県政の方向転換をしていただけますようお願いします」と。

その後、会場からも2人の方からの発言がありました。

石木ダム建設費だけでなく、その後ずっと維持管理費もかかってくる。また、新たに浄水場も造ろうとしているが、他の古い浄水場は切り捨てて2つだけにするようで、浄水量は今よりも減少するだろう。本当に今後水需要が増えると思っているのなら、そんなことはできないはず。

1972年の覚書が守られないまま工事が強行されている。昨年、福岡高裁は判決文の中で覚書に触れ、地元の理解を得る努力をするよう県に求めた。いま大石知事はその努力をしていると思う。が、その対応を佐世保市長や市議会は批判していて、いかがなものかと思う。大石知事は住民の方との話し合いを続けてほしい。

なんだか知事へのエールのような雰囲気になったところで、終了の時間となりました。

松本:お忙しい中このような機会をつくっていただき、ありがとうございました。今日はお話をさせていただくだけで知事への質問はできませんでした。今日で終わりではなく、今日を出発点として、また、このような機会を設けて頂きたい、そして次は知事のお考えをお聞きしたいと願っています。

知事:短い時間でしたが、皆さんのお話が聞けて、本当に私も嬉しかったです。先ほどの方のお話を聞いて思ったのですが、佐世保市民も私にとっては長崎県民です。知事の私が皆さんのお話を聞くことは何ら不思議なことではありません。それを踏まえた上で、皆様のお考えを佐世保市に届けることも重要なことだと思います。私が口出しすることではありませんが、しっかり届けていただければ、しっかりお答えされると思いますので、よろしくお願いいたします。

最後は互いに感謝の言葉を交わして会場を後にしましたが・・・

この日の夕方のテレビニュースで早速「知事、反対派と面会」と報じていましたが、「いろんな意見があると感じたが、(ダムが必要という)認識は変わらない」という知事のコメントを見て、がっかり!





発言者の目を見て聴き入ったり、熱心にメモを取ったり…真摯な姿勢はやはりパフォーマンスだったのでしょうか?


インタビュー映像で確認できた知事の言葉を拾ってみると、

「市民の方々の中には、(ダムを)求めていない方もいらっしゃるんだと」
「水が足りないんだということでこの事業は進めている」
「いろんな立場からの話を聞いて、しっかりと判断をしなければならないので、そのうちの1つの声を聞かせていただいた。これによって(事業継続についての)認識が変わるということはない」

冷静に聞いてみると当然のコメントですね。

これまでずっと部下である河川課職員からのレクチャーを受け、佐世保市長や県議会、市議会、促進派団体から「一日も早く石木ダムを!」との要望を受けてきた知事の頭の中は、必要論で鮨詰め状態。新たな情報が入る隙間は中々無さそうだし、たかが1時間、市民の話を聞いたくらいで理解できるものではないでしょう。

今日のところは、「市民の方々の中には、(ダムを)求めていない方もいらっしゃるんだと」いうことを知っていただいただけで十分です。

「水が足りないんだということでこの事業は進めている」のですから、「水が足りている」ということになれば、事業は見直すべきだと知事も感じておられるのでは?

そして、毎日新聞が大事なことを伝えてくれています。



私たちが指摘した佐々川からの取水実績について、知事は「事実を確認したい」とおっしゃったようです。

ぜひ確認してほしい。そして確認した結果を公にしてほしい。遊休水利権と認めるのか否か。認めるなら、それを転用するのかしないのか、その理由は?

私たちは、新たなダムを造って自然や住民の暮らしを破壊するのではなく、老朽化した水道管を更新して漏水を減らし、雨水や再生水を有効活用して水を循環させる、そんな持続可能な水道行政を望んでいます。

気候変動による自然災害はますます甚大化しています。これ以上新たなダムを造り続けることは逆効果です。これからは自然との共生による治水や利水の時代です。

大石知事にお願いします。半世紀前のダム計画の呪縛を断ち切って、どうか50年後100年後の長崎の未来を見据え、県政の方向転換をしていただけますよう、心からお願いいたします。

 

以下マスコミ各社の記事です。

NCC長崎文化放送
https://www.ncctv.co.jp/news/109137.html
石木ダム反対派団体が知事と初めて面会

NIB長崎国際テレビhttps://www.nib.jp/nnn/news106lzb1ecx3go3qp657.html
石木ダム建設 知事と反対派市民団体初面談

KTNテレビ長崎
https://www.ktn.co.jp/news/detail.php?id=20221124008
水需要予測に疑問投げかけ…石木ダム建設反対の市民団体が知事と初面会

NBC長崎放送
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/nbc/213482?display=1
石木ダム巡り建設反対の市民団体と大石知事が初めて面会

毎日新聞 https://mainichi.jp/articles/20221125/ddl/k42/040/341000c
石木ダム反対4団体 26人が知事と面談 データ説明に「確認したい」

長崎新聞
https://nordot.app/968701158038994944
大石知事、石木ダム反対団体と初の面会 座り込み現場も訪問

朝日新聞https://digital.asahi.com/articles/ASQCS6X02QCSTLZU008.html
「建設進める認識は変わらない」 知事、石木ダム建設反対派と面会

西日本新聞
https://www.nishinippon.co.jp/item/n/1019240/
長崎県知事、石木ダム建設反対派と意見交換